中央公論新社版世界の歴史5『ギリシャとローマ』
世界の歴史5『ギリシャとローマ』
どんな本か
中央公論新社から刊行されてる、世界の歴史シリーズ(全30巻)の第5巻。
ハードカバーで、全ページ、フルカラー。古代ギリシア史と古代ローマ史を、地中海世界広域の歴史変化の上で再整理。
- 内容構成
- 第1部 ギリシアの光
東地中海世界の黎明/ギリシア世界の形成―新たなる飛躍/前古典期のポリス社会/二つの大戦と古典期ギリシア/ギリシアからローマへ―ポリスの終焉 - 第2部 ローマの興亡
エトルリアとローマ―伝説のなかから/地中海の覇者へ/第一人者とローマの運命/平和と繁栄のなかで―ローマ人の日常生活/帝国の陰影―属州の栄華と重圧/地中海帝国の変貌)
書誌情報
樺山 紘一、礪波 護、他 共編,桜井 万里子、本村 凌二 共著,世界の歴史5『ギリシアとローマ』,中央公論新社,Tokyo,1997.
ISBN 4-12-403405-9
- 四六判、ハードカバー、本文470頁、本体2524円+税
感想コメント
「ブルーローズ」にどう役立つか
- やや高めの本ではあります。歴史書単行本の内では、そうバカ高いわけでもない。
- 「ブルーローズ」の資料本、参考書としては、遺跡図、歴史地図の類が多めである点が助かる。
「ブルーローズ」以外にも購入動機のある方、TRPGで使うだけでなく、元から歴史書が好きだ、と言う方は、GMをする人、プレイヤー専門の人の区別無く、購入を検討してみるといい1冊でしょう。 - 遺跡図や歴史地図は、それぞれ、決して大きなサイズではない。
しかしフルカラーで印刷されていて、表現力はかなりある。遺跡図は遺跡地帯の起伏などもイメージできるし、歴史地図もフルカラーの特色を活かした工夫が見られる。 - 考古遺物の写真、遺跡地域の現在の風景写真などもフルカラー。
- GMをする人では、ことに歴史ミステリーに絡めたオリジナル・シナリオを作る人にお勧め。
- 地図で読む世界の歴史『古代ギリシア』、地図で読む世界の歴史『ローマ帝国』(どちらも河出書房新社)を相互参照できれば、シナリオ・メイクがさらに楽になるだろう。
「ブルーローズ」を離れたらどんな本か
- 一般向け古代ギリシア史、古代ローマ史の概説書としては、良書だと思える。
- 古典古代中心史観を脱しようとしているところに、好感が持てる。
- 同じ中央公論新社版世界の歴史の4巻『中央公論新社版世界の歴史4『オリエント世界の発展』』を併読すると、さらに面白い。
キーワード:
参照:[書籍紹介] [中央公論新社版世界の歴史5『ギリシャとローマ』]