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アジア州のランド・マーク

アジア州のランド・マーク

 アジア州に属す地名の内、「現存する国家や行政体の領域との関連が薄いもの」から扱っていきます。主に、自然地形の地名が増えるでしょう。

  • 例えば、日本国やインド?は「現存国家」で、日本列島?インド亜大陸は「ランド・マーク」で扱います。
    歴史的地域名についても、多くは「ランド・マーク」で扱うことになると思われます。

 日常語で使われる「ランド・マーク」の用法とは違いますし、もちろんルールブックでも見当たらない用法です。

注記

 このページに記す記事は、皆「PCが予め知ってていい情報」とします。

アジア州のランド・マーク

アジア州とは

 アジア州とは、7大州の内最大の領域を持つ地域で、ユーラシア大陸?の中部以東を占めている。英語的な読みで「エィジア」。

 ユーラシア西部を占めるヨーロッパ半島(ヨーロッパ州)との境は、普通、ウラル山脈ウラル川、カスピ海?大カフカス山脈、黒海?、ボスポラス海峡?、エーゲ海?とされることが多い。

 「アジア大陸」と呼ぶと陸地を指し、「アジア州」と呼ぶと周辺海域及び島嶼も含む。

 北で北極海、東で太平洋、南ではインド洋に面す。北西部は黒海?地中海に面し、南西端では、紅海スエズ運河とを介して北アフリカの東縁と対面。

 ベーリング海峡ベーリング海、及び、チュコト海を挟んで北アメリカ州北東端と対面。  オセアニア州との境界は、インドネシア共和国 - パプア=ニュー・ギニア独立国?国境とされている。

ア〜オ

ア〜

アカバ湾 アカバわん
 紅海の北端が2つに分かれた湾の内、東側の湾。シナイ半島東岸と、アラビア半島?北西岸の間の細長い。海岸線は、イスラエル領エジプト領サウジ=アラビア領ヨルダン領に分割されている。
 概ねは、エジプト領とサウジ領だが、内奥部の北端部は、イスラエル領とヨルダン領の比較的短い海岸線に占められている。
アナトリア
 西アジア西南アジア)の西端で、黒海?、マルマラ海?、エーゲ海?、東地中海に囲まれた大きな半島(アナトリア半島)、及び、同半島内陸部の高地(アナトリア高原)を指す。現、トルコ領領のアジア側と思っても、概ね近い。
アラヴァリ山地 アラヴァリさんち
 現インド領西部内陸で、タール沙漠の南東縁を縁取るように連なっている山地。
アラス川  アラスがわ
 トルコ共和国領東部の山地から発して、カフカス山脈(大カフカス山脈)の南を流れる国際河川。
 トルコとアルメニア共和国との国境、アゼルバイジャン共和国及びナヒチュヴァン自治共和国?(いわゆるアゼルバイジャン飛び地)とイラン=イスラム共和国との国境を流れた後、再度アルメニア - イラン国境、アゼルバイジャン - イラン国境を流れる。その後、アルメニア領内に流入し、カスピ海?に注いでいる。
アーラーダグ
 イラン高原北縁を縁取る山地の1部で、エルブルズ山脈の東部山域にあたる。 山域中東部には、イランのラザヴィー・ホラーサーン州州都、マシュハド?が位置。
アラバ渓谷 アラバけいこく
 西南アジアのシリア・パレスティナ地域?南部で、死海?南岸から、アカバ湾北岸にかけ、概ね南北に続いてる渓谷。「ワディ・アラバ」とも。
 渓谷は、イスラエル-ヨルダン国境をまたいで、両国の領土に渡っている。渓谷の西側がイスラエル領、東側がヨルダン領。
アララト山 アララトやま
 アナトリア半島付け根部の、アルメニア台地?に聳える火山、及び周辺に連なる山地。標高5,165mのコニーデ型火山で大アララトを主峰に、小アララト(3,925m)の2峰が連なる。地域では、周囲の山々全体がアララト(山地)と呼ばれる。
 現在の国境では、トルコ共和国領東部で、アルメニア共和国との国境近くに位置。アララト山地のアルメニア側北麓は、アララト盆地と呼ばれ、一帯はアララト地方とも呼ばれている。
 イラン・イスラム共和国?との国境とはさらに近く、アララト山地はイラン領北西端と、ナヒチュヴァン自治共和国?(いわゆるアゼルバイジャン飛び地)にも渡っている。
アル・ハサー
 現、サウジ=アラビア領東部で、ペルシャ湾?に面した一帯を指す地域名。
 後背部の微高地と、沿岸に至る低地からなる。沿岸から内陸60kmほどが、「世界最大のオアシス」と呼ばれることもある「アル・ハサーのグレート・オアシス(大オアシス)」。「アル・ハサー」は、アラビア語で「水のある土地」を意味する。
 アル・ハサーのグレート・オアシスの実態は、大小のオアシスの集合だが、60万人を越える人口を擁す、と目される。中心都市は、フーフ?。ペルシア湾側から、リヤド?に至る基幹陸路の中継点。
 グレート・オアシス外縁の沿岸部では、多数の油井が稼動している。これら産油地帯の中心地は、ダーラン?、カティーフ?など。
アルメニア山地 アルメニアさんち
 アナトリア東部から、南カフカス地方?にかけての山地地帯を広く指す、歴史的地域名。「アルメニア高地」とも。この場合の「アルメニア」とは、現在のアルメニア領ではなく、古代アルメニア帝国(大アルメニア)に由来する。
 現在の国名で言うとトルコ領東部から、グルジア領南部、アルメニア領、アゼルバイジャン領西部に渡っているほか、シリア領イラク領、イラン領?の一部にも及ぶ。
 現在の国際政治では、使われることはマレになっている地域名だ。ことに、該当地域の国家で使われることは、まず無い。しかし、地理研究では用いられることもあるし、歴史研究では、さらに高い頻度で用いられる。

イ〜

イラク・クルディスタン
 公的には、現イラク領北部で、クルド人主体の自治権が認められている地域を指して用いられている。「イラク領クルディスタン(Iraqi Kurdistan Region)」、「クルディスタン自治区」、「クルド人自治区」、「クルド自治区」などなどの呼称で呼ばれる。
 現行の2005年憲法でも、「クルド人自治」が認められ、クルディスタン自治府(Kurdistan Regional Government )?も公式に営まれている。イラク共和国のアルビール県?、ダフーク県?、スライマーニーヤ県?の3県を含み、自治府はアルビール市に設けられている。
 別称で「南クルディスタン(Southern Kurdistan)」とも。
イラニアン・アゼルバイジャン
ペルシアン・アゼルバイジャン
イラニアン・クルディスタン
ペルシアン・クルディスタン
イラン高原 イランこうげん
 ペルシャ湾?からアラビア海?にかけて北岸の沿岸近くに迫っている沿岸山地の連なりの、さらに北部を占めている高地地帯。やや古い呼称で「ペルシア高原」とも。伝統的に「高原(Plateau)」とは呼ばれているが、起伏が多い。イラン領主要部から、アフガン領パキスタン領西部に渡る高地地帯。
 高原の南縁は、イラン領からパキスタン領に渡って、沿岸間際まで続く山地に縁取られている。東縁は、インダス水系?流域平地の西を縁取る山地から広義のヒンドークシュ山系?の西部山域が境界をなしている。北縁は、広義のヒンドークシュ山系西部山域と、広義のエルブルス山脈とに縁取られ、西縁はザグロス山脈と、アルメニア山地の南東部に縁取られている。
インド大沙漠 インドだいさばく
 タール沙漠の別称。この場合の「インド」は、インド共和国のことではなく、歴史的インド?のこと、と考えた方がいいだろう。タール沙漠の近隣や周辺地域では、単に「大沙漠」とも。

ウ〜

ヴァン湖 ヴァンこ
 西アジア(西南アジア)のアナトリア高地東部、あるいは、アルメニア山地内西部に位置する内陸湖。湖面水位は、標高1,721m。現トルコ領領東部で、同国最大の湖。ワン湖とも。トルコ - イラン国境に近い。
ヴィンディヤ山地 ヴィンディヤさんち
 インド領中西部で、デカン高原の北外縁の西寄に隣接している低山地。あるいは、丘陵の連なり。ナルマダー川右岸で、概ね東西に連なる。ナルマダー川を挟んで、サトプラ山地?と対面。サトプラ山地と比べでも、標高は低い。
ウダ川,ブリヤート共和国の〜 ブリヤートきょうわこくの ウダがわ
 「ブリヤート共和国のウダ川」は、ロシア連邦のシベリア共和国?南縁東部を占めるブリヤート共和国の南東部を流れている川。ブリヤート共和国首都のウラン・ウデ?近傍で、セレンゲ川?に合流した後、北流。バイカル湖へ、南西岸より流入している。
ウラル川 ウラルがわ
 ユーラシア大陸?北部の中部西寄りにて、ウラル山脈南部から発し、概ね南流してカスピ海?に流入する内陸河川。ロシア連邦領とカザフスタン共和国領とを流れる国際河川でもあり、ヨーロッパ州とアジア州との地理的境界の一部をなす。
ウラル山脈 ウラルさんみゃく
 ユーラシア大陸?の東部で、北極海?の付属海であるカラ海?の沿岸と、カザフスタン草原?との間を、概ね南北に走っている山脈。概ねの山域はロシア領内?にあり、最南部はカザフスタン領にも渡っている。西のロシア平原?と、東の西シベリア低地との間を区切り、ヨーロッパ州アジア州との、地理的境界の一部とされているる。
 山脈南端からは、ウラル川が流出。屈曲しつつ概ね南流し、カスピ海?に注ぎ込む。ウラル川、カスピ海も、アジアとヨーロッパの地理的境界の一部とされている。山脈北部では、東麓に沿うようにオビ川?下流が北流。
ウルミエ湖 ウルミエこ
 カスピ海?南部の西方、ザクロス山脈?の北方で、狭義のクルディスタン山地内にある大きな内陸湖で、塩湖。現イラン領で、西アゼルバイジャン州?と東アゼルバイジャン州?との州域境界上に所在。現イラン領内で、最大の湖面面積の湖。

エ〜

エルブルズ山脈 エルブルズさんみゃく
 西アジアの北部で、イラン高原の北縁を縁取っている大きな山脈。「アルボルズ山脈」、「アルブルズ山脈」とも。大カフカス山脈西部に位置するエルブルス山?とは、混同しないよう注意。
 西部の山域は、カスピ海?の南縁に沿うように、南に大きく膨らんだ弧を描き、東部山域は北に膨らんだ弧を描いている。イラン領北部で、東西に長く屈曲した山脈。中部山域の南山麓に、現イラン=イスラム共和国首都のテヘラン?がある。
 西端部は、アルメニア山地北西部に連接し、アゼルバイジャン領南部の山地に連なっている。西の延長部はイラン - アルメニア国境まで迫る。山域西部から中部にかけて、北山腹の山裾には、カスピ海沿岸に奥行きの狭い平地が断続。
 東部山域の東端は、広義のヒンドゥークシュ山系?との間で鞍部のような地形をなし、カラクム沙漠イラン高原との間をつないでいる。

オ〜

オロンテス川 オロンテスがわ
 地中海東岸の後背山岳地にて、レバノン共和国とシリア・アラブ共和国?のアンチ・レバノン山脈?山中から発する国際河川。
 レバノン領北部で、レバノン山脈?と、アンチ・レバノン山脈との渓谷部を概ね北流。シリア領に入った後、屈曲しつつ北方向に流れトルコ共和国に。トルコでは、山間渓谷沿いに南流、西流と転じて地中海に流出。

カ〜コ

カ〜

海南島 かいなんとう
 南シナ海?の北西部に位置する大きな島。北で瓊州海峡を挟んで、雷州半島と至近に対面。西側はトンキン湾?に面し、湾を挟んでベトナム領北部沿岸を望んでいる。
 中国領海南省?の主要部分を占めていて、政治的には東アジア?の島、とされるが、気候など環境は、むしろ東南アジア的?。現在の中国領では、台湾島?を除けば、最も面積の大きな島になっている。
カシミール地域 カシミールちいき
 歴史的インド地域?の北西部で、ヒマラヤ山脈?西部、カラコルム山脈南部にあたる地域。「カシュミール(Cashmere)地域」とも。東から西に流れるインダス川?上流部が、カラコルム山脈に連なる北のギルギット山域と、南域のパンジャブ=ヒマラヤ山脈とを分けている。
 狭義には、この地域の内、カシミール渓谷?を中心にした一角も「カシミール地方」と呼ばれる。が、ここでは、広義の「カシミール地域」についてを解説する。
 中華人民共和国、パキスタン=イスラム教和国?、及び、かつての藩王国領全域の領有を主張するインド共和国、3国の間で国境線に関する主張が異なっている。2006年現在も、地域は分割され実効支配が続けられている。南部は、概ねインドの実効支配下に、南部の西縁から北部にかけては、パキスタンの実行支配下にある。中国は、南部北東縁の高山地帯と、北部の北東辺とを実効支配している。
 大まかには、地域の2割弱ほどが中国の実効支配地、1/2弱ほどがインドの実効支配地、1/3弱ほどがパキスタンの実効支配地になっている。
 インド・パキスタン間の対立は、近年沈静化の動きが見られている。パキスタン側は、かつてのような積極性で、カシミールの分離独立派を支援してはいないようだ。しかし、カシミール地域地元の分離独立派集団の内では、武装過激派集団も活動を継続しており、2006年現在、テロも断続的に続いている。
 インド・中国間の係争関係は、膠着状態が続いていると言っていいだろう。ただし、2006年夏、長年事実上の封鎖状態が続いていた両国実効支配地の境界部、カラコルム峠にて国際郵便の受け渡しが公式に開始された。
 パキスタンと中国とは、長年密接な外交関係を築き上げてきている。両国の間では、地域の国境区分についての係争は無い、と考えていいだろう。
 2005年10月、パキスタン実効支配地のギルギット地域東部を震源に、カシミール地域はマグニチュード7.6〜7.8の地震に見舞われた。この地震の被害は、パキスタン首都イスラマバード?にも及んだ。2006年現在、山間地で物資の移送も困難なことから、その後の復旧も充分には進展していない、と伝えられている。
カシミール地方 カシミールちほう
 帰属の係争が続いているインド共和国ジャンムー=カシミール州で、州域を3つに大別したときの地域区分の1つ。州域の北西部にあたり、カシミール渓谷?を中心にした地方になる。
 「カシミール」と言うと、広義には、インド共和国が領有権を主張している広域地域(カシミール地域)全域を指すが、ここでは狭義のエリアについて扱う。
 狭義のカシミール地方は、西方から北方にかけてパキスタン=イスラム共和国が実効支配を続けるアザド・カシミール及び、連邦直轄北地域に隣接。東では、ラダック地方に、南ではジャンムー地方に隣接している。
 インド当局は、外国人一般観光客の立ち入りを認めていない。
カシュミール
カシミール地域カシミール地方
カフカス地方 カフカスちほう
 黒海?東岸とカスピ海?西岸との間で、カフカス山脈(大カフカス山脈)を中心に、北側の北カフカス地方?(ブレドカフカジエ、前カフカス地方)と、南側の南カフカス地方?(ザカフジエ、後カフカス地方)とを併せた一帯。つまり、西アジアとヨーロッパ・ロシア?とに渡る広域地域概念。
 ただし、単に「カフカス地方」と言ったときに、南カフカス地方が意味されていることも少なくない。英語読みで「コーカサス地方」。
カフカス山脈 カフカスさんみゃく
 普通、単に「カフカス山脈(コーカサス山脈)」と呼んだ時は、黒海?とカスピ海?との間に横たわる大カフカス山脈を指すことが多い。
 大カフカス山脈は、山域中部の南斜面にて、スラム山地を介し、より南方の小カフカス山脈と連なっている。これら大小3つの山地、山脈を併せて、広義に「カフカス山脈(Kavkaz Mountains)」と呼ぶ。
カラコルム山脈 カラコルムさんみゃく
 アジア大陸内陸部の南寄りで、崑崙山脈?西端山域に近接した山脈。高度が世界第2位のK2などの高峰を擁し、長い氷河もある。
 パミール高原南東縁に外接しているワハン回廊のさらに南方から、概ね北西 〜 南東方向に脊梁線が走っている。カシミール地域の北西縁を縁取り、チベット高原南西端にも接し、ヒマラヤ山脈?の西端山域に近接している。
カラクム沙漠 カラクムさばく
 中央アジアの南東域で、カスピ海?南部の東方を占めている沙漠地帯
 北は、アム・ダリヤ?(アム川)、及び、カザフスタン領南西部からウズベキスタン領西部に渡る丘陵地に縁取られている。南縁は、コッペ山脈?に縁取られ、さらに外縁には、エルブルズ山脈と広義のヒンドゥークシュ山脈?とが存在。現トルクメニスタン領?の過半を占めている。
ガリラヤ海 ガリラヤかい
ティベリウス湖
上スヴァネティ かみスヴァネティ
 現グルジア共和国?領で、北西部の一角を占めている歴史的地域。英語で「アッパー・スヴァネティ」、グルジア語?で「ゼモ・スヴァネティ」。同じく、歴史的地域である下スヴァネティ地方(ロウアー・スヴァネティ、クヴェモ・スヴァネティ)と併せ、大カフカス山脈に属すスヴァネティ地方を構成していた。(スヴァネティ地方も歴史的地域名で、現在は、上下両地方がそれぞれ別の行政区に属している)
 上スヴァネティは、山岳地帯であるスヴァネティ地方の内でも、より高山地帯に属す。西カフカス山脈中部で、脊梁部の南を占めている。
 1996年以降、地域に遺る伝統的家屋、宗教建築、宗教的遺物などがユネスコ世界遺産の文化遺産に登録されている。登録名も「上スヴァネティ」。

キ〜

北アジア きたアジア
 「北アジア」は、「アジア州の北部」を意味する地域区分。地理学では、稀にしか使われないが、環境研究、生態学、民族学、歴史学では、重視されることが多い。しかし、西アジア(西南アジア)、内陸アジアなど、アジア州の他の地域区分と比較すると、論者による異同が大きい。
 国際政治の関係では、しばしば、「アジア側のロシア領にモンゴリア共和国領を加えた地域」とされる。
 さしあたり、次のように捉えていくと、応用も楽だろう。唯一の定義ではなく、研究分野や研究テーマに応じて、異同が多いことには留意されたし。
 北で北極海に面し、西縁はウラル山脈を境にヨーロッパと接す。東ではベーリング海を挟んで北アメリカ大陸を臨む。南では東アジア?内陸アジアに隣接する。
 ただし、内陸アジアや東アジア?と、北アジアの間には、環境の面や、歴史的な意味で、交わっているような地域が少なくない。
北クルディスタン きたクルディスタン
 「広義のクルディスタンの北部エリア」を指して用いられる地域名。アナトリア東部の南寄りにあたり、別称で「トルコ・クルディスタン」とも呼ばれる。
 トルコ共和国では、「北クルディスタン」「トルコ・クルディスタン」どちらも、公的には用いられない。政府当局は、積極的に使用の拒絶、あるいは忌避の姿勢を続けていて、一般でも、使用が避けられる傾向はあるようだ。あるいは、クルド系住民の自治拡大や、独立などの要求に伴い、政治的主張と関わらせて積極的に用いる立場もある。
 他方、「北クルディスタン」も「トルコ・クルディスタン」も欧米の学術研究では、しばしば用いられる。
キプロス島 キプロスとう
 地中海南東海域に位置する島で、シチリア島?サルディニア島に次ぐ、地中海第3位の面積の島。アナトリア半島?南岸に至近で、地中海東岸からも遠くない。「キプロス島」はギリシア語系統の地名で、英米語では「サイプラス島(Cypus)」。
 島域は、民族対立と国際政治との関わりで、1974年以降南北に分断されている。北側の北キプロス=トルコ共和国は、1984年に独立を宣言したが、国家承認をしているのはトルコ共和国のみと言う、事実上の独立国。南側が、キプロス共和国で、1960年に独立した国家。
 2006年現在、島域の南部2/3ほどがキプロス共和国の領域、北部1/3ほどが北キプロス=トルコ共和国の領域。両領域の間には、UNFICYP(国連キプロス平和維持軍)が定めた非武装停戦地帯(グリーン・ゾーン)が設けられている。他に、グリーン・ゾーンの1部をなすなどしてて、北キプロス領にU.K.軍の基地が設けられている。
近東 きんとう
 現在、単独で使用される頻度が減ってきている地域名。ただし、地理用語というよりは、国際的な政治、経済関係の用語として用いられることの方が多い。
 指し示される範囲は、時代と共に大きく異動してきた(使用頻度が減ってきている理由になっている)。現在の公約数的な用法は、概ね「イラク以東の西アジア(西南アジア)に、エジプトを加えた範囲」になるだろう。

ク〜

クィジルクム沙漠 クィジルクムさばく
 クィジルクム沙漠は、中央アジアの中部西寄りで、アム川?(アム・ダリヤ)とシル川の間を占める、広い沙漠地帯。「キジル・クム(Kyzyl Kum)」とも。
 現存国家の領域では、ウズベキスタン領中部の概ねを占め、カザフスタン領南縁部の東西中ほど、トルクメニスタン領?北部のわずかな一部に渡っている。
クウェート油田 クウェートゆでん
 クウェイト国?の領土に存在する油田の総称。総合埋蔵量は、世界第4位と目されている。
グシノエ湖 グシノエこ
 ロシア連邦のシベリア連邦管区で、ブリヤート共和国南縁の東西中ほど、ロシア - モンゴリア?の国境から遠からぬ位置に存在する淡水湖。ブリヤート共和国の首都ウラン・ウデ?から、ウデ川?沿いに南方におよそ120kmほど遡ると、山間の盆地状の土地(グシノエ盆地)に位置している。ウラン・ウデからの直線距離では、南西方向110kmほどにあたる。
 湖岸北東部に、地方都市、グシノオジョールスク市が位置。市の近郊には、チベット仏教の寺院が存在。
クラ=アラクス低地 クラ=アラクスていち
 アゼルバイジャン共和国領内で、大カフカス山脈と、小カフカス山脈及びイラン=イスラム共和国北西部の山地との間に開けた低地。キュラ川(クラ川アラス川の下流域にあたりカスピ海?西岸に面している。
 「クラ=アラクス低地」は、ロシア語的な地名で、英語では「クラ=アラス低地(Kura-Aras Lowland)」。
クラ=アラス低地 クラ=アラスていち
クラ=アラクス低地
クラ川 クラがわ
 トルコ共和国領北東辺の山地を水源に、グルジア共和国?領、アゼルバイジャン共和国領でカフカス山脈(大カフカス山脈)の南を流れた後、カスピ海?に西から流入する国際河川。
クルディスタン
 「クルディスタン」は、「クルド人?の土地」を意味する。イラン=イスラム共和国北西部には「クルディスタン」(コルディスターン)と呼ばれる行政区が現存し、イラク共和国でも、イラク戦争後?北東部でクルド人自治圏が本格的に営まれている。(当然、イラクのクルド人は、自治圏のことを「クルディスタン」と呼ぶ)。
 歴史的地域名としての「クルディスタン」については、独立を求める政治的主張、クルド人の独立要求に反対する勢力の政治的主張が関わり、その範囲については、幾つかの主張がある
グレート・リフト・バレー(大地溝帯)
 東アフリカから西アジアまで連なっている、長大な渓谷の総称。(日本語では、通例「大地溝帯」と呼ばれる慣例)
 普通は、モザンビーク共和国の中部から、レバノン共和国の東部に到っている、とされることが多い。

ケ〜

コ〜

紅海 こうかい
 アフリカ大陸?東岸北域と、アラビア半島?の西岸から南西岸との間に位置し、北西から南東方向に細長い海。
コーカサス山脈 コーカサスさんみゃく
大カフカス山脈
コッペ・ダグ
現在のイラン領北東部で、隣接するトルクメニスタン領との間で、東西方向に長い山脈。東端は、イラン - アフガニスタン国境近くまで伸びている。脊梁線は、概ねがイラン領内にあり、一部がトルクメニスタン側に。トルクメニスタンの首都、アシガバード?は、山脈中部の北山麓に位置している。
ゴラン高原 ゴランこうげん
 西アジア(西南アジア)の地中海東岸後背地で、シリア=アラブ共和国イスラエル国レバノン共和国ヨルダン=ハシミテ王国の国土に囲まれた高地帯。
 1967年の第3次中東戦争?時に、シリア領だった同地をイスラエル国が占拠。併合を宣言しているが、現在までこの併合を承認している国家は無い。国際的には、イスラエルが不当占拠を続けているシリア領と目されている。
コルヒダ低地 コルヒダていち
 西アジアの南カフカス地方?西部で、大カフカス山脈小カフカス山脈とに挟まれた低地。単に「コルヒダ(地方)」とも言う。
 両カフカス山脈から流出するリオニ川?、イングリ川?、他の河川が、グルジア領西部の下流域に形成した黒海?東岸平地にあたる。

サ〜ソ

サ〜

ザグロス山脈 ザグロスさんみゃく
 イラン高原東縁を縁取っている山地の内、主要な山脈。「ザクロス山脈」とも。
 北西〜南東方向に連なる複数の山列が密集し、南端はホルムズ海峡?北方の内陸に至り、アラビア海?北岸に迫っている沿岸山地に断続してる。北端は、狭義のクルディスタン山地アルメニア山地の南東域に入り混じっている。通例、ウルミエ湖の南方あたりまでがザグロス山脈の北縁とみなされることが多い。
 西斜面が険しく、東斜面は、比較的緩やか。北部はイラク領北東部に食い込んでいる。東斜面は、中北部でイラン - イラク国境を横切り、中南部でフジスターン平地?を縁取っている。
サトレジ川 サトレジがわ
 パンジャーブ地方を流れてインダス川?に流入していく5大河川の1つ。5大河川の内では、最も東寄りを流れている。川長は、インダス川を除けば、5河川中最長。
 チベット高原中華人民共和国領の西蔵自治州?)西部のランガ湖?が水源。深い渓谷を流れてヒマラヤ山脈?西部を横断。パンジャーブ地方の北東部に流入した後、タール沙漠の縁辺を流れる。途中、極、短い距離、インド - パキスタン国境を流れた後、パキスタン側のパンジャーブ州?に。州域南西部でインダス川に合流している。
サヤン山脈 サヤンさんみゃく
 北アジアの南部で、モンゴル高原?北部山地の、さらに北西方面外縁を縁取る山脈。ロシア連邦アジア側の東西中ほどで、シベリア連邦管区南縁に位置。
 山域は、主要部がトゥヴァ共和国?から、クラスノヤルスク地方?とイルクーツク州?の南部に渡る。西の周辺は、アルタイ共和国?、アルタイ地方?に渡り、アルタイ山脈?に接合している。東端の延長部はブリヤート共和国にも渡り、バイカル山脈?に連なっている。
 山域は、東サヤン山脈と西サヤン山脈とに大別される。アルタイ共和国の領内で、アルタイ山脈?と連なっているのは、西サヤン山脈の西部。

シ〜

シアチェン氷河 シアチェンひょうが
 カシミール地域北縁部の東西中ほどで、カラコルム山脈の山域内にある氷河。南北の極地を除くと、現存する世界最長の氷河だ。氷河は、パキスタン=イスラム共和国が実効支配している連邦直轄北地域バルチスタン地区と、インド共和国が実効支配を続けているジャンムー=カシミール州ラダック地方との間に位置。
 氷河を含む山域が「シアチェン地域」と呼ばれ、インドとパキスタン、両国の間で帰属が争われている。1984年には、両国の軍部隊が交戦。「世界で最も高度が高い戦場での紛争」と呼ばれた。
 2008年現在の情勢は、双方の国の軍事駐屯地が対峙を続け、交戦は控えられている。
ジェフラム川 ジェフラムがわ
 パンジャーブ地方を流れてインダス川?に流入する5大河川の1つ。インダス川の東側を流れ、インダス川に合流する前のチェナーブ川に合流する。
シナイ半島 シナイはんとう
 西アジア(西南アジア)?の西部で、アフリカ大陸に接している半島。紅海に突き出した三角形状の地形をしている。南西はスエズ湾に、南東はアカバ湾に挟まれている。北では地中海の南東岸に面し、スエズ地峡アフリカ大陸に連なる。現在は、概ね全域がエジプト=アラブ共和国の領土。
沙克思干峡谷 シャクサムきょうこく
 カシミール地域北縁部の東西中ほどで、カラコルム山脈の山域内にある峡谷地域。地域南縁の東西中ほどに、K2峰?の北斜面を擁す。
 1963年以降、中華人民共和国領である、と中華人民共和国、パキスタン=イスラム共和国の2国間で合意された。インド共和国は、「シャクサム峡谷もインド領」との主張を続けている。
ジャンムー地方 ジャンムーちほう
 帰属の係争が続いているインド共和国ジャンムー=カシミール州で、州域を3つに大別したときの地域区分の1つ。州域の南西部にあたる。エリアの北部を、パンジャーブ5河川の1つ、チェナーブ川が流れている。
 東でラダック地方に、北でカシミール地方に隣接。南東ではヒマーチャル・プラデーシュ州に隣接。
 西縁の南部ではパキスタン=イスラム共和国のパンジャーブ州?に隣接し、西減り北部ではパキスタンが実効支配を続けるアザド・カシミールに隣接している。
 インド当局は、外国人一般観光客の立ち入りを認めていない。
ジュンガル盆地 ジュンガル盆地
 内陸アジアの北部で、アルタイ山脈?の南西、婆羅科努山脈?、博格達山脈?などの北に挟まれた盆地。欧米語などでは「ジュンガリア(Dzungaria)」とも。概ねは中華人民共和国の新疆維吾爾自治区?北西部にあたる。
 北西方向は、中華人民共和国領とカザフスタン領に渡ってタルバガタイ山地?の低山地が断続。間を縫って、幾筋かの内陸河川が、ジュンガル盆地側に流れている。
小カフカス山脈 しょうカフカスさんみゃく
 「小カフカス山脈」は、南カフカス地方?(ザカフカジェ地方)の西部に位置。アルメニア山地の北縁をなしているとされることが多い。トルコ領北東縁からグルジア領南西部を経て、アルメニア領東部からアゼルバイジャン領南西部に渡り、アルメニア山地の北縁を縁取っている、いくつかの山地、山脈の連なりにあたる。
 グルジア領では、小カフカス山脈が中部にてスラム山地に連なることで、大カフカス山脈に接合している。
シリア沙漠 シリアさばく
 シリア沙漠は、西アジア(西南アジア)?の地中海西岸内陸部で、現シリア領の南東部、ヨルダン領の東部、イラク領西部にかけて広がる乾燥荒れ地。サウディ=アラビア領の北辺にも接している。
シル川 シルがわ
シル・ダリヤ
シル・ダリヤ(シル川)
 内陸アジアの内陸河川。天山山脈?の東部で、ウズベキスタン共和国領とキルギス共和国領とに発する2本の源流が合流する国際河川。タジキスタン共和国領から流出してくる多数の河川も合している。
 本流は、カザフスタン共和国ウズベキスタン共和国との国境の東部をなした後、カザフスタン領南部に入り北流。キジルクム沙漠?の東辺 〜 北辺を流れて、アラル海?に流入。
 流域では、旧ソ連?時代から、灌漑用水路網が開発された。強引な開発の結果、アラル海の縮退を招き、アラル海は21世紀中に消滅すると目されている。

ス〜

スィースターン地方 スィースターンちほう
 イラン高原中部の南寄りを指した歴史的地域名。「シースタン」とも。
 現在のイラン領南東部にあるスィースターン・バルーチェスターン州北部にあたるが、歴史的地域名としては、東方の現アフガニスタン領南西部にまで渡っていた時期が長かった。歴史的には、ホラーサーン地方の南で、バローチスタン地方の北にあたった地域。
スヴァネティ(地方)
 現在のグルジア共和国?領の北西部で、自称アブハジア自治共和国の領域の東に隣接する山岳地帯の、歴史的地域名。スヴァネティアとも、スワネティ地方とも。
 大カフカス山脈に属す西カフカス山脈?中部の南斜面にあたる。スヴァン人の伝統的生活圏でもある。
 上スヴァネティ(ゼモ・スヴァネティ)地方では、地域の伝統的な村落や宗教的な遺物などが、1996年以降ユネスコ世界遺産の文化遺産に登録されている。
スエズ運河 スエズうんが
 現、エジプト=アラブ共和国領の北東部に位置するスエズ?県で、スエズ地峡に掘削された運河。地中海側のポート・サイイド?と、紅海に通じるスエズ湾側のスエズ?市とを結んでいる。
 アジア大陸?とアフリカ大陸?との地理的境界の1つ、とされている。
スエズ地峡 スエズちきょう
 北アフリカナイル・デルタ東縁に隣接する土地から、西南アジアシナイ半島北西部にかけて続いている陸地を指す。スエズ地峡の内に、スエズ運河が設けられている。
 どちらかと言うと、地理学の用語で、一般的な日常会話で言われることは、現在マレであるようだ。
スエズ湾 スエズわん
 紅海の北端が2つに分かれた湾の内、西側の湾。
 シナイ半島西岸と、アフリカ大陸北東岸の間の細長い湾。海岸線は皆エジプト領。海域も、普通は全域がエジプト領海になる。湾奥北端の西岸には、スエズ港が位置。近傍から、スエズ運河が設けられ、地中海に通じている。
スラム山地 スラムさんち
 現グルジア領の中部西寄りで、北の大カフカス山脈と、南の小カフカス山脈とを連接している山地。
スラム山脈 スラムさんみゃく
スラム山地
スリランカ島 スリランカとう
 インド亜大陸の南東近海で、インド洋に浮かぶ、大きめの島。 ポーク海峡?、マンナール湾?を挟んで、南アジア大陸部と対面している。よく、「洋ナシに似た形」と形容される。
 旧称、「セイロン島」。周辺島嶼を含めて、2006年現在、スリランカ民主社会主義共和国の領土。スリランカ独立と前後して、島名も改称されたが、ワールド・ワイドには現在も「セイロン島」の地名が用いられることもある。
 2004年にスマトラ沖海底地震で生じたインド洋大津波では、南東岸、東岸、南岸を中心に沿岸部に大きな被害を被った。復旧は進んでいるが、旧情に復すには、なお数年かかるだろう、と言われている。
スレイマン山脈 スレイマンさんみゃく
 イラン高原の東縁をなしている山地の一部。
 バローチスタン?の西部と、パンジャーブ平地南部との間で、概ね南北に脊梁線が連なり、わずかに東に膨らんだ曲線を示している。山脈の西側には、大小の山地が褶曲しながら密集し、シンド州?の北方で、インダス川流域平地に張り出している。

セ〜

西南アジア せいなんアジア
 「西アジアから、南カフカス地方?を除いた地域」にあたる。
セイロン島 セイロンとう
スリランカ島
セヴァン湖 セヴァンこ
 南カフカス地方?の南部で、アルメニア共和国本来の領域の中部東よりに位置する。カフカス地方全域で最大の湖。湖面は、標高1906m。北から東にかけてを小カフカス山脈の支脈に縁取られている。

ソ〜

タ〜ト

タ〜

大カフカス山脈 だいカフカスさんみゃく
 ヨーロッパ・ロシア?の南縁で黒海?とカスピ海?との間に、概ね東西に横たわる山脈。ヨーロッパ州とアジア州との地理的境界の一部を成し、北側の北カフカス地方?(ブレドカフカジエ、前カフカス地方)と、南側の南カフカス地方?(ザカフジェ、後カフカス地方)とを区切る。英語読みでコーカサス(山脈)。
大地溝帯 だいちこうたい
グレート・リフト・バレー
タウロス山脈 タウロスさんみゃく
 現トルコ領南部で、アナトリアの内陸高地部と地中海沿岸部との間を分かち、概ね東西に横たわる山脈。また、付随する山脈(アンチ・タウロス山脈)を含めて広義に用いられることもある。
ダハナ沙漠 ダハナさばく
 アラビア沙漠?中部の1画に広がる沙漠地帯。アラビア半島?内陸の東部から中南部にかけ、長くアーチ状に伸びている。
 ナジド台地?の東部で、ネフド沙漠の南東部に接し、アル・ハサー地方の西を縁取る。ナジド南縁部では、ルブ・アル・ハーリー沙漠?の北縁に沿っている。
タール沙漠 タールさばく
 南アジア西部で、沿岸部から、やや奥まった位置に広がっている沙漠地帯。近隣地域では、単に「大沙漠」とも。南アジア以外では、「インド大沙漠」とも呼ばれる。
(「インド大沙漠」の「インド」は、現在のインド共和国ではなく、歴史的インド?とみなした方がいいだろう)
 現インド領西部から現パキスタン領東部のインダス水系?左岸に渡っている。

チ〜

チェナーブ川 チェナーブがわ
 パンジャーブ地方を流れてインダス川?に合流する5大河川の1つ。
 インド共和国ヒマーチャル・プラデーシュ州北西部で、ヒマラヤ山脈?から流出した河川が合流。ジャンムー・カシミール州?の南部を経由した後、パキスタン=イスラム共和国のパンジャーブ州?に流入。まず、ジェフラム川を合流させた後、サトレジ川を合流させる。さらに後、パンジャーブ州南部で、インダス川?に合流。
チベット高原 チベットこうげん
 アジア大陸内陸の南寄りで南アジアの南西に隣接する広い高原地帯。高原としては、世界で1番高い高度にある。南縁がヒマラヤ山脈?に、北縁は、崑崙山脈?、阿爾金山脈?、祁連山脈?に縁取られている。西方境界部にはカラコルム山脈が走り、カシミール地域中華人民共和国実効支配地にも渡っている。
 現在は、中華人民共和国領なので、東アジア?地域に含まれることが多いが、地理的な意味で内陸アジアに含まれることも少なくない(通例中央アジアには含まれない)。19世紀頃までは「インド亜大陸の北辺」とみなされることも多かった。
 高原から流出する河川には、黄河?上流部にあたるマチュ河?、揚子江?上流部にあたるディチュ江?のほか、南アジアを流れるインダス川?、プラマトラ川?や、東南アジア?を流れるメコン川?、サルウィン川?などがある。
中央アジア ちゅうおうアジア
 「アジア州の中央部地域」の意味でしばしば用いられる。普通は、「アジアの中央」にしてもやや西寄りの地域になっている。
 用いられ始めたのは、19世紀半ばのことで比較的新しい。「中央アジア」が用いられはじめた頃は、ペルシア語から借用された「チュルケスタン?」に代わる地理用語として唱えられた。現在は、むしろ政治的な用語として用いられることが多い。
 現在「中央アジア」のよく知られた用法には、「ロシア連邦政府当局の公式定義」と「ユネスコ定義」とがある。報道メディアなどで用いられる「中央アジア」は、また別の範囲であることが多いようだ。
中央シベリア高原 ちゅうおうシベリアこうげん
 アジア州北部で、西シベリア低地の東に隣接している高地地帯。概ね、地理的なシベリア地方?の中ほどを占めている。
 しばしば、「西のエニセイ川?と東のレナ川?の間を占める」と形容される。北では北シベリア低地?の南縁を縁取っている。西はエニセイ川に縁取られながら、やや低い高地や平地が連続して、レナ川の左岸(西岸)に隣接している。レナ川左岸には、北から南に、クイスティック高原、中央ヤクート平原、プレリナ高原が連なっている。
 中央シベリア高原の南には、より低い中央ツゥングース高原?、プリアンガラ高原?などが、東サヤン山脈?やバイカル山脈?との間に連なっている。
 ロシア連邦シベリア連邦管区の南北中ほどを、ほとんど占め、東端は極東連邦管区区域にはみ出している。
中近東 ちゅうきんとう
 「中近東」は、「拡大近東」とでも呼ぶべき「グレイター・ミドル・イースト?」に概ね等しい範囲を指す日本語。日本人に聞いてみると、「中東、及び、近東を一括した範囲」、と解されていることが多いらしい。
 「グレイター・ミドル・イースト」の地域区分が、公式に提案された2004年のG8?首脳会談よりも以前から、日本では用いられていたようだ。
中東 ちゅうとう
 現在、「中東(Middle East)」が、指し示す範囲には幾通りかの用法が知られている。
 比較的一般的な用法は、「西アジア(西南アジア)に、エジプト?を加えた範囲」になるだろうか。ただし、南カフカス地域?アゼルバイジャンアルメニアグルジアは含めないことが多いようだ。
 他の主要な用法には、IATA(国際航空運送協会)?による定義や、国際的な政治、経済でしばしば使われるG8?定義の、“グレイター・ミドル・イースト”(拡大中東、とでも呼ぶべきか?)がある。
チュコト海 チュコトかい
 アジア州東端と、北アメリカ州西端との間で、ベーリング海峡の北に広がる海域。北極海?(北大洋)の一部を成している。ロシア語で「チュコトスコ海」、英米語で「チュクチ海(Chukchi Sea)」とも。
 チュコト半島?の北岸が、海域の南西縁で、アラスカ半島?の北西岸が南東縁。西方のロンガ海峡?を通じて東シベリア海に連なり、東方ではボフォート海?に接している。
チュチク海 チュチクかい
チュコト海

ツ〜

テ〜

ティグリス川 ティグリスがわ
 現、トルコ共和国東部から流出。イラク共和国領を貫流した後ペルシア湾に流出している国際河川。メソポタミア地域で幾多の古代文明に活用された。流域には、重要な遺跡が多い。
ティベリウス湖 ティベリウスこ
 西アジア地中海東岸、内陸を流れるヨルダン川流域で、ゴラン高原西方の南域に位置する淡水湖。北から、ヨルダン川が流入し、南に流出していく。
 『聖書?』に記された「ガリリー海(ガリラヤ海)」の古代ローマ名が「ティベリウス湖」で、英語他に継承された。アラビア語?による地名は、「ティベリウス湖」を意味する「バハイレット・タバリヤ(Buhairet Tabariyya)」。
デカン高原 デカンこうげん
 南アジアで、現インド領南部のかなりの部分を占めている高地。アラビア海?ベンガル湾とを分けている大きな半島部(インド半島?)の、概ねを占めている。大まかには、頂点を南に向けた三角形の輪郭線を持ち、東ガーツ山脈?と西ガーツ山脈?とに、東西を縁取らている。南端部では、西ガーツ山脈が大きく膨らみ、東縁を断続している東ガーツ山脈と接合している。
 ワールド・ワイドには、上記のような「インド半島の大部分を含める高地」を指して、広義の用法で用いられることが少なくない。特別な調査(地質研究、環境研究、人口調査、etc)や地元での用法では、半島中西部にある溶岩台地地域を指す狭義の用法で用いられることも多くなる。ただし、狭義のデカン高原を「中央デカン高原」と呼んで、広義のデカン高原から区別する場合もある。

ト〜

トゥラン低地 トゥランていち
 内陸アジアで、カスピ海?の東方から、アラル海?の南東方向にかけての、広大な盆地状の土地を指す地理学用語。現トルクメニスタン領南部から、カザフスタン領ウズベキスタン領にまで渡り、アフガン=チュルケスタン?(アフガニスタン北部の平地部)も含む。
 降水量が少なく、沙漠などの乾燥地帯が続く間に、内陸河川やオアシスが散見される。最も標高が低い地点は、トルクメニスタン領内にある、海抜下81m(−81m)の地点。
トゥルガイ台地 トゥルガイだいち
 内陸アジア北西部にて、ウラル山脈南部の東側に、なだらかな丘陵地と窪地とが概ね東西に断続している一帯。いわゆるカザフ丘陵?の一部で、西シベリア低地の南縁を縁取る。
 現カザフスタン領中北部、東西中ほどで、トゥラン低地の北縁をなしている。概ねアラル海?の北方にあたる。
トルコ・クルディスタン
北クルディスタン

ナ〜ノ

ナ〜

内陸アジア ないりくアジア
 「アジア州の内陸部」を漠然と指す地域概念。幾通りかの用法が知られているが、範囲としては、概ね次のような領域に収まっている。
最広義の内陸アジア 最広義の「中央アジア」である「ユネスコ定義の中央アジア」に等しい。
  • 西は、カスピ海?の東岸まで。
    東は、中華人民共和国領の東西中ほどを概ね斜めに横切るようなライン。大興安嶺山脈?から、いわゆる黄土高原?東縁を経て四川省?に至る地域。
  • 北は、カスピ海北東端とロシア連邦領のウラル山脈南部から、中華人民共和国領の大興安嶺山脈北部までの間で、シベリア平原?の南辺を縁取っている地域。
    南は、ヒマラヤ山脈?南斜面から、カシミール高原?、スライマン山脈?を経て、現アフガニスタン領イラン高原北西部とを含んだ後、カスピ海南東端に至る地域。
最狭義の内陸アジア いわゆる、「東西チュルケスタン?」を併せた沙漠地帯を指す。政治的な意味で用いられる「最狭義の中央アジア」よりは広い。
 最広義の範囲も、再狭義の範囲も、用いられることはマレと思われる。むしろ、「内陸アジア」は、最広義の範囲よりも若干狭い範囲を意味することが多いようだ。
 「中央アジア」という用語は、今日では、政治的な意味合いで用いられることがたいへんに多い。現在の国境線にしばられると研究がうまく整理できない分野では、「内陸アジア」が好まれる傾向はある。
ナルマダー川 ナルマダーがわ
 インド亜大陸の中北部で、デカン高原の北縁に刻まれた渓谷を流れている川。ヴィンディヤ山地から流出し、ヴィンディヤ山地とサトプラ山地?との間の渓谷を、概ね西流。スーラート?の北方で、カンバト湾?に流出。ヒンドゥスタン地方?とテカン地方との境界を成す、とイメージされている。
 現在も用いられることがある別称として、「ナルマダ川」、「ナルバダ川」、「ネルブダ川」などがある。

ニ〜

西アジア にしアジア
 アジア州の西部を指す地域区分。中央アジア内陸アジアや、南アジアよりも西方のアジア地域を意味する。
 よく似た地域区分に「西南アジア」もある。また、「中東」の範囲は、必ずしも西アジアに一致するわけではないが、かなりの部分が重なることが多い。
 一般的には、地理的な意味での西アジアは、次のような地域からなるとされる。
 アナトリア、アラビア半島?アルメニア山地及び南カフカス地方?イラン高原及びその縁辺、シリア・パレスティナ地域?及びシナイ半島メソポタミア地域
 なお、西アジア地域から、南カフカス地方を除いた地域は、特に「西南アジア」と呼んで区別する。
西クルディスタン にしクルディスタン
 「広義のクルディスタンの西部エリア」を指して用いられる地域名。現シリア領北東端の1画にあたる。ただし、シリア領内ではあまり用いられない、他国語での多称、あるいは用語。
 トルコ共和国では、一般に「北クルディスタン」や「トルコ・クルディスタン」の地域名が使用を忌避されているが、シリア国内では「西クルディスタン」の地域名について、そのようなことは無い。
西シベリア低地 にしシベリアていち
 アジア州の北西部で、西のウラル山脈と東の中央シベリア高原とに挟まれた、概ね平坦な低地。「西シベリア平原」とも。北で北極海?に面し、南はカザフ丘陵?とアルタイ山脈?とに縁取られる。
 「シベリア?の西部を占める低地」とも言える。ロシア連邦ウラル連邦管区の全域を占めた上で、シベリア連邦管区の西部に渡っている。
西シベリア平原 にしシベリアへいげん
西シベリア低地

ヌ〜

ネ〜

ネゲヴ沙漠 ネゲヴさばく
 現在のイスラエル領南部に広がっている乾燥地帯を、どちらかと言えば漠然と指す地域名。岩地性の沙漠が主で、起伏は少なくない。
 イスラエル国の行政上の南地区のほとんどを占め、東縁はヨルダン川の渓谷や、アラバ?ワディ(涸谷)に縁取られている。北縁は、通例、南地区の行政中心地ベール・シェバ?のあたりで、東西に想定される仮想線とされることが多い。
 概ね、「逆三角形の沙漠地帯」だが、一部はエジプト領シナイ半島東縁の乾燥地帯に連なっている。
ネフド沙漠 ネフドさばく
 アラビア半島?北部の内陸を占めている、広い沙漠。北でシリア沙漠に接し、南はシャマール山地に連なる。南東部で接している、ダハナ沙漠を介して、南のルブ・アル・ハーリー?に連なっている。
 領域は東西方向がやや幅広く、サウディ=アラビア王国?の北部から、イラク共和国南西部、ヨルダン=ハシミテ王国南東部に渡っている。
 「ネフド沙漠」は英語的な地名で、アラビア語による現地地名は「アン・ナフード(An-Nafud)」、「ヌフード(Nufud)」とも。

ノ〜

ハ〜ホ

ハ〜

バイカル湖 バイカルこ
 シベリア地域?の南縁中東部で、モンゴル高原?東部の北、中央シベリア高原の南東で山間地を挟んだ高山地帯の山中に位置する大きな湖。湖面は、ロシア連邦シベリア連邦管区南縁で、ブリヤート共和国の領域と、イルクーツク州?の州域とに渡っている。
 湖面面積は、世界第7位で、深度は世界一深い。透明度も世界一とされていて、1996年以降ユネスコ世界遺産の自然遺産に登録されている。周辺部を含めた一帯は、ロシア連邦の国定国立公園に指定されている。
 周囲が山地に囲まれ、330と言われる河川が流入。唯一の流出河川であるアンガラ川?は、エニセイ川?の源流の1つ。
海南島 ハイナン・ダォ
 南シナ海?の北西部に位置する大きな島。北で瓊州海峡を挟んで、雷州半島と至近に対面。西側はトンキン湾?に面し、湾を挟んでベトナム領北部沿岸を望んでいる。
 中国領海南省?の主要部分を占めていて、政治的には東アジア?の島、とされるが、気候など環境は、むしろ東南アジア的?。現在の中国領では、台湾島?を除けば、最も面積の大きな島になっている。
パーヴァチャル山脈 パーヴァチャルさんみゃく
パトカイ山脈
ハゥラーマーン地方 ハゥラーマーンちほう
 ペルシアン・クルディスタンからイラク・クルディスタン南東端にかけての山岳地帯を指す歴史的地域名。現イラン領北西部から現イラク領北東部に渡っている。
 近年は、イラン領内のペルシアン・クルディスタンの別称のように「ハゥラーマーン地方」を用いることもあるようだ。この場合、旧来の地域は、「グレーター・ハゥラーマーン」と呼ばれるようだ。
ハザラージャト
 現アフガニスタン領で、伝統的にハザラ人が多数派とイメージされている地域。ヒンドゥー・クシュ山系の支脈も含んだ広義の山域で、概ね中ほどにあたる。「ハザリスタン」とも。
 歴史的地域名の1種で、行政実体は無い。「ハザラ人が多数派」とイメージされるだけで、実際はモゴール人?の居住エリアなども入り混じっている。
パトカイ山脈 パトカイさんみゃく
 南アジアと東南アジア?との間の自然障壁とされている山地。「パーバチャル山脈(Purvachal)」とも。現インド領北東部と、ミャンマー領北西部との間で、南南西 〜 北北東方向に連なっている。
バーミヤン渓谷 バーミヤンけいこく
 ヒンドゥー・クシュ西部山域西端の南側で、バーバー山脈?東部山域との間に形成された渓谷。バーミヤン川?が流れる渓谷で、南に膨らんだ緩く大きなカーブを描いている。
 ただ、通例、「バーミヤン渓谷」と言うと、バーミヤン川が流れる渓谷の内、南北幅が広がって東西に細長い盆地のような地形にっている地域を指す。地域では、バーミヤン川は概ね東流し、アフガニスタン=イスラム共和国バーミヤン州行政中心地のバーミヤンの町を擁す。電気、水道、ガスなどの現代的なインフラは未整備だが、小さな地方空港を擁す。2006年時点で、ニュージーランドの部隊が主導する地域復興チーム(PRT)が駐留し復興支援に従事。
 「イラン・タイプの仏像」と言われた岩窟巨像でも有名。巨像は、2001年にタリバーンの勢力に破壊された。タリバーン政権が倒壊した後、2002年頃から、周辺遺跡群も含めた、修復、復元作業や、考古調査も含めたプロジェクトが進められている。この遺跡群は、2003年以降「バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群」の件名でユネスコ世界遺産の危機遺産に登録されている。
パミール高原 パミールこうげん
中央アジア南東部でヒマラヤ山脈?北西端の北西方に近接している高山地帯(日本語では「高原」と呼ばれる慣例だが、実際は起伏の多い高山地帯だ)。中心部は、四方が高山地帯に囲まれている。囲んでいるのはアライ山脈?カラコルム山脈、崑崙山脈?、天山山脈?ヒンドゥー・クシュ山脈。各山脈の縁辺が、高原部の外縁に連接。この地勢から、パミール高原は「世界の屋根」と呼ばれている。
 現在の地域名で言うと、中央部は概ねが、タジキスタン領東部にあたり、外接する山地地帯にかけてが、パミール高原のエリア。アフガニスタン領キルギス領中華人民共和国領、及び、カシミール地域などの、パキスタン領及び、その実効支配地に渡っている。
バルチスタン
 「バルチスタン(Baltistan)」は、広義のカシミール地域北部で、カラコルム山脈の1画を占める地域の歴史的地域名。K2峰?の北に近接している。(日本語表記が似ているバローチスタン(Balochistan)とは関係の無い別の地域)
 あるいは、現在のパキスタンでは、連邦直轄北地域の1部を「バルチスタン地区(Baltistan division)」と呼んでもいる。
 エリアは、連邦直轄北地域の東部にあたり、北で中華人民共和国領の新疆維吾爾自治区?と隣接。東から南にかけてはインドが実効支配しているジャンムー=カシミール州に隣接している。
バルハシ湖 バルハシこ
 中央アジアの北東部、内陸アジア中北部の東西中ほどで、天山山脈?の北西、アルタイ山脈?の南西に位置する内陸湖。カザフスタン領東部の南北中ほどにあたる。北岸の東西中ほどにバルハシ市?が立地。沿岸には、他にも2、3の都市が立地している。
 カスピ海?を除くと、現在の内陸アジアで湖面面積が最大の湖になっている。アジアでもバイカル湖に次いで、第2位。以前、最大だったアラル海?は縮退が続き、バルハシ湖に抜かれた。ただし、バルハシ湖も縮退が続いている。
パレスティナ
 「パレスティナ」は、「パレスティナ暫定自治領?の略称」、「パレスティナ国家が領有すべき土地(政治的主張)」、「U.K.(連合王国)の旧信託委任統治領パレスティナ?の領域(1920年〜1948年)」など、幾つかの領域を指して用いられる地域名。
 古代に遡る歴史的地域名で、時代と共に領域の異同は多かった。漠然としたイメージでは、地中海西岸南部を中心にした歴史的シリア地域?の南域、とイメージされることが多い。「ヨルダン川と地中海の間の地域」とイメージされることもある。
バローチスタン(地方)
 イラン高原南東部の歴史的地域名。「バルチスタン」とも。「バローチ人が支配的だった地域」とイメージされる。(日本語表記が似ているバルチスタン(Baltistan)とは関係の無い別の地域)
 バローチスタンの範囲を現在の地域名で言うと、パキスタン領西部のバローチスタン州を主要部にして、現イラン領南東部と、アフガニスタン領南西部の1画に渡っている。
 パキスタンのバローチスタン州では、少なくとも過去10年以上、バローチ人武装集団による反政府活動が再燃し、断続している。
パンジャーブ地方 パンジャーブちほう
 南アジアの歴史的地域の1つ。インダス川?の上流域から東方にかけて、下流でインダスに合流する河川複数が流れている平地部を指す歴史的地域名。「パンジャブ地方」とも。歴史的インド?の西部で、イラン高原の東に隣接、南北中ほどの内陸を占める。カシミール地域北西辺境州の南方、ヒンドスタン平野?西部とタール沙漠北部の西にあたる。
 1947年に、インド共和国パキスタン=イスラム共和国とが、インド帝国から分離独立して以来、地域はインド側のパンジャーブ州?とパキスタン側パンジャーブ州?とに分割されている。概ね、インド側1、対、パキスタン側3ほどに分割されている。

ヒ〜

ビアース川 ビアースがわ
 パンジャーブ地方を流れる5大河川の1つに数えられることもある川。ヒマラヤ山脈?西部から流出。インド領北西部のヒマーチャル・プラデーシュ州州内に水源があり、サトレジ川の西を流れ、サトレジ川の右岸に合流。
東クルディスタン ひがしクルディスタン
ペルシアン・クルディスタン
東リフト・バレー ひがしリフト・バレー
 普通は、アフリカ大陸から紅海を経て西アジアに渡って、渓谷が断続する長大な地形を一括して指す地名。
 狭義のグレート・リフト・バレー(大地溝帯)にあたり、「グレート・リフト・バレー(大地溝帯)」と呼んで、東リフト・バレーのみを指す事もある。
ヒンドゥー・クシュ
 中央アジアの南東部とイラン高原東部とを隔てている高山地帯。周辺に密集している支脈なども含めると、山域の範囲は広い。普通は、南アジア北西縁の高山地帯とされることが多い。
 伝統的には、パミール高原南部でワハン回廊西域に至っている山地から、バーミヤン峡谷?の北に隣接する山域までが、狭義にヒンドゥー・クシュとされることが多い。
(日本語で広義の山域全域を「山脈」と呼ぶのは、翻訳習慣によるが、実はあまり相応しくない)
 現在の地域名で言うと、支脈を含めた広義の山域は、アフガニスタン=イスラム共和国北域の概ねを占めている。東部山域の南斜面はパキスタン=イスラム共和国の領域にも渡っている。

フ〜

ヘ〜

ベーリング海峡 ベーリングかいきょう
 北アジア東端、チュコト半島?のデズネフ岬?と、北アメリカ西端のプリンス・オブ・ウェイルズ岬?の間の海峡。北極圏チュコト海と北太平洋?ベーリング海とをつないでいる。
ペルシャ湾? ペルシャわん
 アラビア半島?の北東岸と、イラン=イスラム共和国南西岸とに囲まれた湾。北西〜南東方向に細長く、幅の狭いホルムズ海峡?を経た後、オマーン湾?を介してアラビア海?へと通じる。
 湾内、湾岸には油田が多く、周辺地域では、第1次世界大戦?後の頃から、石油利権が絡んだ係争が繰り返されて来ている。
ペルシアン・アゼルバイジャン
 「ペルシアン・アゼルバイジャン」、又は「イラニアン・アゼルバイジャン」は、イラン高原縁辺山地の北西の一画を指す地域名。
 概ね現イラン領の、東アゼルバイジャン州?と西アゼルバイジャン州?とが隣接している辺りと思っても遠くはない。実際、「両州を併せた地域」の意味で用いる人もいる。
 しかし、本来は現在の地理範囲と言うよりも、むしろ「かつてアゼリー人が主流だった地域」を漠然と指す歴史的な地域名、と考えた方が理解し易い。
 当然のように、現在のイラン政府は、公用を好まない(まだ、「ペルシアン・アゼルバイジャン」の方が「イラニアン・アゼルバイジャン」よりもまし程度)。歴史学、民族学でも、用語としては、ほとんど用いられない。地理学や政治学でもあまり用いられないし、用いられた場合、何か特別な主張が込められている可能性もある。
ベンガル湾 ベンガルわん
 インド洋の北東部で、インドシナ半島?北西部、アンダマン諸島?、ニコバル諸島?と、インド半島?との間に開けた大きな湾。湾奥にはバングラデシュ人民共和国、及びインド共和国の西ベンガル州?が位置。
ペルシアン・クルディスタン
 「ペルシアン・クルディスタン」、又は「イラニアン・クルディスタン」は、イラン高原北西部山地を中心に、クルド人?の居住地帯が多い地域を漠然と指す歴史的地域名。あるいは、別称で「東クルディスタン」とも。
 イラン=イスラム共和国の、現在の行政区分で言うと、概ね、西アゼルバイジャン州?コルデスターン州ケルマーンシャー州、イーラーム州?に渡る範囲の西寄りの一延。

ホ〜

房総半島 ぼうそう はんとう
 日本列島?の本州?で、関東地方?南東部から南に突き出た半島。千葉県?南部にあたり、県域の過半を占めている。
 東京湾?を東から抱え込むようにして、西方の三浦半島?と対面している。東岸から南端部にかけての沿岸が太平洋に面し、西岸中北部は浦賀水道?を挟んで三浦半島?を望む。概ね、西岸の中部以北が、東京湾に面している。

マ〜モ

マ〜

ミ〜

南アジア みなみアジア
 アジア州の南部地域広域を漠然と指す地域区分。現在、メディア報道などでは、以下の7カ国の領域が南アジアとされることが多い。
インド共和国スリランカ民主社会主義共和国ネパール王国パキスタン=イスラム共和国、バングラデシュ共和国?ブータン王国モルディブ共和国
 国連の定義による南部アジア(Southern Asia)には、上記の7カ国以外に、アフガニスタン=イスラム共和国と、イラン=イスラム共和国の領域とが加えられている。国連定義は、「歴史的背景と、民族文化の同一性とを重視した区分」と言われている。
南クルディスタン みなみクルディスタン
イラク・クルディスタン

ム〜

ムハンマド岬,シナイ半島の〜 ムハンマドみさき,シナイはんとうの〜
 シナイ半島の南端から南東方向へ、紅海に突き出た小さな岬。エジプトの国定公園が設けられている。

メ〜

メソポタミア地域 メソポタミアちいき
 現在、普通は、西アジア(西南アジア)の、ティグリス川ユーフラテス川流域平野部を指す。幾多の古代文明が盛衰した地域。

モ〜

ヤ〜ヨ

ヤ〜

ヤブロノイ山脈 ヤブロノイさんみゃく
 シベリア?中部の南東部縁辺で、シベリア奥地からモンゴル高原?にわたる山地の総称。モンゴル高原の北部から、北東方向に連なる山地が、バイカル湖の東方を通って、スタノヴォイ山地?に連接するまで連なっている。
 北極海?に流出する河川と、太平洋?に流出するとを分かつ分水嶺の一部を成している。
ヤブロノヴィ山地 ヤブロノヴィさんち
 トランスバイカル地方?の内陸部で、バイカル湖の南東方面から北東に向かって延びている山地。
 山域は、ブリヤート共和国シベリア連邦管区)南東域から、チタ州極東連邦管区)に渡っている。

ユ〜

ユーフラテス川 ユーフラテスがわ
 アナトリア高原東部のアルメニア台地?から流出し、トルコ共和国領、シリア・アラブ共和国?領、イラク共和国領を通る国際河川。下流で、ティグリス川と合流。シャッタル・アラブ川をなすと、ペルシア湾に流出。メソポタミア地域で幾多の古代文明に活用された。

ヨ〜

ヨルダン川 ヨルダンがわ
 西アジア地中海東岸で、アンチ・レバノン山脈?南域に発し、概ね南流。ガリラヤ湖?を経由するなどして、死海?に注いでいる国際河川。近年、水資源の枯渇に警鐘が鳴らされている他、水質汚濁も著しい。
 「ヨルダン川」は、英語他による地名。アラビア語による地名は「ナハル=アル・ウルダン(nahr al-urdun)」。
 流域は、ヨルダン渓谷?(ヨルダン地溝帯)をなしている。ゴラン高原、シル・ヨルダン(ヨルダン川西岸地区)?の、紛争地にも面している。

ラ〜ロ

ラ〜

雷州半島 らいしゅう はんとう
 華南地方?南西部の半島で、南シナ海?とトンキン湾?の間に大陸から突き出ている。瓊州海峡を挟んで、海南島北部と至近で対面。
 中華人民共和国領なので、普通は東アジア?の半島とされるが、地理的にも環境面でも東南アジア?にほとんど近い。
ラーヴィー川 ラーヴィーがわ
 パンジャーブ地方を流れてインダス川?に合流する5大河川の1つ。サトレジ川及び、ビアース川の西側を流れている。
 ヒマラヤ山脈?西部から流出。インド領北西部のヒマーチャル・プラデーシュ州州内に水源がある。パキスタンのパンジャーブ州?で、チェナーブ川に合流。
ラダック地方 ラダックちほう
 現在、普通はカシミール地域ジャンムー=カシミール州インド共和国実行支配地)で、地域の中部以東を指す、歴史的地域名になっている。ただ、インド側では「ラダック地方」に中華人民共和国が実効支配をしている阿克賽欽?も含めることがある。
 ジャンムー=カシミール州の州域を3つに大別したときの地域区分の1つ。州域の中部西寄りで、概ね北西 〜 南東に州域を区切るラインの東側にあたる。この区分線は、ヒマラヤ山脈?北西山域西裾のラインになっている。
 パキスタン=イスラム共和国中華人民共和国、それぞれの領有地、及び、実効支配地に隣接。ジャンムー=カシミール州の内で、インド当局が、外国人一般観光客の立ち入りを認めているエリアでもある。
ラプテフ海 ラプテフかい
 アジア州北岸の海域を幾つかに区切る北極海?縁海の1つ。
 南は、シベリア?中東部の北岸に縁取られ、レナ川?、アナバル川?他が注いでいる。
 東は東シベリア海に続いていて、西はヴィリキッキー海峡?がカラ海?に通じている。北は、狭義の北極海?

リ〜

リーキー山地 リーキーさんち
スラム山地

ル〜

ルート沙漠 ルートさばく
 イラン高原の概ね中ほどに位置する沙漠地帯。現在のイラン領東部で、南北の概ね中ほどに位置。
 東縁、西縁と南縁が、岩地性の低山地、丘陵に囲まれ窪地のようになっている。北西縁の1画で丘陵地が途切れていて、北西方向に谷あい地のような地形が連なっている。ルート沙漠の多くの地域は、岩地地盤が主で、周辺の低山地、丘陵地からは多数のワディ(涸谷)が刻まれている。
ルブ・アル-ハーリー
 アラビア半島?南部で広域を占める沙漠地帯。世界的に見ても、最大級の広さを持つ沙漠の1つ。
 地名は、アラビア語で「(アラビア半島の)空虚な一角」を意味する。英米語で、ほぼ直訳された「エンプティ・クォーター?」の呼称で欧米人の間でも知られている。

レ〜

雷州半島 レイッツォゥ・バンダォ
 華南地方?南西部の半島で、南シナ海?とトンキン湾?の間に大陸から突き出ている。瓊州海峡を挟んで、海南島北部と至近で対面。
 中華人民共和国領なので、普通は東アジア?の半島とされるが、地理的にも環境面でも東南アジア?にほとんど近い。

ロ〜

ワ〜

ワジリスタン
 パキスタン=イスラム共和国西縁の南北中ほどで、アフガニスタン=イスラム共和国に隣接する連邦直轄部族地域南部を、広く指す地域名。部族地域である北ワジリスタン?と、南ワジリスタン?とを併せた地域を指す。
 地域名は、地域で主流のパシュトゥーン人部族集団「ワジリ族」の名に由来する。
 2008年現在、地域はタリバーン?を称している民兵団が、南ワジリスタンを拠点に実効支配。U.S.軍、パキスタン軍と交戦しつつ、パキスタン首都圏などで爆弾テロなどを断続させている。

地域別インデックス

カフカス地方のランド・マーク

カフカス地方解説
アラス川アララト山アルメニア山地カフカス山脈上スヴァネティクラ=アラクス低地クラ=アラス低地クラ川クルディスタンコーカサス山脈コルヒダ低地小カフカス山脈スヴァネティスラム山地スラム山脈セヴァン湖大カフカス山脈リーキー山地

北アジアのランド・マーク

北アジア解説
ウダ川,ブリヤート共和国の〜ウラル川ウラル山脈サヤン山脈中央シベリア高原チュコト海西シベリア低地バイカル湖ベーリング海峡ヤブロノイ山脈ヤブロノヴィ山地ラプテフ海

東南アジア?のランド・マーク

パーヴァチャル山脈パトカイ山脈

内陸アジア中央アジアのランド・マーク

内陸アジア解説中央アジア解説
カラクム沙漠クィジルクム沙漠グシノエ湖コッペ・ダグ沙克思干峡谷ジュンガル盆地シル・ダリヤチベット高原トゥラン低地トゥルガイ台地パミール高原バルハシ湖ヒンドゥー・クシュラダック地方

西アジア西南アジアのランド・マーク

西アジア地域西南アジア解説
アカバ湾アナトリアアラス川アーラーダグアラバ渓谷アル・ハサーアルメニア山地イラク・クルディスタンイラニアン・アゼルバイジャンイラニアン・クルディスタンヴァン湖ウルミエ湖エルブルズ山脈オロンテス川上スヴァネティガリラヤ海北クルディスタンキプロス島近東クウェート油田クラ=アラクス低地クラ=アラス低地クラ川クルディスタングレート・リフト・バレー(大地溝帯)紅海コーカサス山脈コッペ・ダグゴラン高原コルヒダ低地ザグロス山脈シナイ半島シリア沙漠スィースターン地方スヴァネティスエズ運河スエズ地峡スエズ湾スラム山地スラム山脈セヴァン湖大カフカス山脈タウロス山脈ダハナ沙漠中近東中東ティグリス川ティベリウス湖トルコ・クルディスタン西クルディスタンネゲヴ沙漠ネフド沙漠ハゥラーマーン地方パレスティナバローチスタン(地方)東クルディスタン東リフト・バレーペルシアン・アゼルバイジャンペルシアン・クルディスタン、ペルシャ湾?南クルディスタンムハンマド岬,シナイ半島の〜メソポタミア地域ユーフラテス川ヨルダン川リーキー山地ルート沙漠ルブ・アル-ハーリー

東アジア?のランド・マーク

海南島(かいなん とう)チベット高原チュコト海海南島〔ハイナン・ダォ〕房総半島雷州半島(らいしゅう はんとう)雷州半島〔レイッツォゥ・バンダォ〕

南アジアのランド・マーク

南アジア解説
アラヴァリ山地インド大沙漠ヴィンディヤ山地カシミール地域カシミール地方カシュミールカラコルム山脈サトレジ川シアチェン氷河ジェフラム川沙克思干峡谷ジャンムー地方スィースターン地方スリランカ島スレイマン山脈セイロン島タール沙漠チェナーブ川デカン高原ナルマダー川パーヴァチャル山脈ハザラージャトパトカイ山脈バーミヤン渓谷バルチスタンバローチスタン(地方)パンジャーブ地方ビアース川ヒンドゥー・クシュベンガル湾ラーヴィー川ラダック地方ワジリスタン