レイ・ライン
やや詳しい情報
- 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
- 小事典版推奨判定
- 「魔術+知性 目標値=8〜10」「歴史+直観 目標値=10〜12」「情報+知性 目標値=10〜12」
- 簡単な情報 (必要に応じてゲーム前ブリーフィングやブレイクを使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない)
- 「レイ・ライン」のセオリーには、現在でも、広い意味でのオカルティストの間にかなりの信奉者がいる。必ずしもまとまった理論は整理されておらず、様々な説が聞かれる。例えば−−
- 直線状の配置だけでなく、曲線を意図して、配列された遺構もある。
- これらの遺構は、巨大なスケールの地上絵を構成していた。(遺構を結ぶラインが地上絵を描いていた)
- これらの遺構は、地下水脈の上に配置された。
(この説では「レイ・ライン」は「ホーリー・ライン」と呼ばれることがある) - これらの遺構は、地中を流れる神秘的なエネルギーの流路上に配置された。
(この概念は、本来の「レイ・ライン」と別に「パワー・ライン」と呼ばれることもある)
- 複数のレイライン(パワー・ライン)が交叉する地点(パワー・ポイント)では、しばしば奇現象が起きる。
- パワー・ポイントの近傍では、しばしば神秘的なヴィジョンを幻視したとの記録が伝えられている。
(「神秘体験の伝承が伝えられるスポットは、必ずしも石器遺構の近くとは限らない」との反論がある) - パワー・ポイントには、しばしばUFOが飛来、発着する。つまり、レイラインは、UFOの搭乗員に向けた地上絵だったのだ。
(この“仮説”は、仮説の上に仮説を重ねて、しかも論旨が循環している) - パワー・ポイントには、しばしばUFOが飛来、発着する。つまり、パワー・ラインを流れる神秘的な力は、UFOのエネルギーなのだ。
(この“仮説”は、仮説の上に仮説を重ねて、しかも論旨が循環している) - パワー・ラインを流れる神秘的な力は、オーパーツのエネルギー源だった。例えば、リニア・モーターカーのような乗り物で、石器人は遺構と遺構の間を往来したのだ。ライン上にある遺構は駅のようなものだった。
(このタイプの“仮説”では、「神秘的な力」は地磁気だったと言われることもある)
- パワー・ポイントの近傍では、しばしば神秘的なヴィジョンを幻視したとの記録が伝えられている。
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- 「歴史+知性 目標値=10〜12」「情報+知性 目標値=12〜14」
- やや詳しい情報 「レイ・ライン」の概念と、関連した仮説とを提唱したのは、U.K.(連合王国)の古物収集家で、アマチュア考古学研究家でもあったアルフレッド・ワトキンス?。1921年に公刊された“The Old Straight Track: Its Mounds, Beacons, Moats, Sites and Mark Stones”や、1922年に公刊された“Early British Trackways”の内で論じられた。
- ワトキンスが提唱した仮説とは「直線状に配置され、レイ・ラインを構成した遺構類は、石器人が交易路の途上に設けた目印であり、同時に標識でもあった」としたものだった。
- また、ワトキンスは「レイ・ライン」を作った石器人たちが「高度な測量術」を共有していた、との仮説も唱え。石器人の間に仮想の集団の別を想定したりした。
- 現在、主流の考古学者がレイ・ライン・セオリーに否定的なのは、主に3つの論点による。
- 定住化以前の石器人は、遊動的な生活を送っていたので、彼らの交易路は巨石遺構の位置や配置とは、基本的に関係していない。
- 巨石遺構などが、直線状に配置されている場合でも、その配置が「意図的」に設けられたとは限らない。
- ワトキンスが想像したような「高度な測量術」などなくとも、遺構類が直線状に並ぶことはあり得る。
- 最初の論点は、石器人たちの交易を跡付ける大量の遺物の分析によるもので、決定的だ。同時に、ワトキンスの時代には、石器人の交易を示唆する遺物の研究は未発達だったことは留意されるべきだろう。
- 2番め、3番めの論点については、実は現在の考古学者の間にも意見のばらつきはある。
- まず、「直線状の配置を持つ遺構はすべて偶然の結果」とする説がある。仮に、この説を“全面否認論”と呼んでみよう。
- 全面否認論はレイ・ライン肯定論者を論破するほどの説得力は持っていない。ただ、第1の論点、「巨石遺構は、石器人の交易路とは必ずしも関係しない」を前提とすれば「交易路上に位置したから直線だったのは合理的」とするワトキンスの論旨は、前提のところから崩れている。この点をレイ・ライン・セオリー信奉者は必ずしも理解していない。
- 次に、ワトキンスが想定したような「高度な測量術」ではなく、「例えば石器時代の天体観測などからでも、遺構が結果的に直線状の配置になった場合もある(だろう)」といった主旨の議論、検証をする立場は、現在の研究者の内にもある。
- 仮に、この立場を“部分肯定論”と呼んでみよう。この説は、ワトキンスが唱えたように「直線状の配置を示す遺構すべてにレイ・ラインを見出す」わけではないが、「内には、偶然、直線に並んだわけでもない遺構もある」とする説だからだ。
- 多くの場合、部分肯定論の立場では「宗教的な祭儀と結びついた天体観測の結果、直線状の配置に遺構が並んだ(場合もある)」可能性が検討されている。“全面否認論者”のように「すべて偶然」と片付けるわけではないが、かといってワトキンス説のように「意図的配置」と考えているわけでもない。あくまでも「結果としての直線配置」が考えられている。この議論についても、オカルティストたちは必ずしもポイントを理解していないようだ。
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- やや詳しい情報 20世紀の中ごろブリティッシュ・ミュージアムに属したダウザー?が、「レイラインと地下水脈や地磁気の流れの間に関係がある」と唱えたことがある。
- また、20世紀の前半にU.K.で有名だったダウザーのガイ・アンダーウッド(1883〜1964)は、「地下水脈の内には、聖なるライン(ホーリー・ライン)と負のライン(ネガティブ・ライン)がある」とした。
- さらにアンダーウッドは、「レイラインを構成する遺構は、ホーリー・ラインとネガティブ・ラインが交叉する位置にあり、そのため石器人に聖地とみなされた」と唱えた。ちなみに「ホーリー・ラインとは、ダウジングを導く水脈(apuastat)のことだ」ともされた。
(アンダーウッドの考えた「ネガティブ・ライン」は、ダウジングに影響を与えない“不活性”な水脈」といった意味だったようだ) - アンダーウッドの唱えた「ホーリー・ライン」は、ワトキンスの考えた「レイ・ライン」と交叉するラインになるはずだ。
- ナチに属した研究者の内にも、「古代チュートン人?はホーリー・ライン(Heilige Linien)のネット・ワークを築き、その要所要所に遺構を設けたとした。こちらの説は、全体としてワトキンスが唱えた本来のレイ・ライン説に近いヴィジョンだ。
- 1960年代にはいわゆるニュー・エイジ・ムーブメント?の内で、レイ・ライン説は、世界各地の伝統的な地相学と結び付けられた。特に伝統中国の風水学?と結び付けられるようになったのもこの頃だ。
GM向け参考情報
- GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイデア・フックなど
補足情報
- 限定情報では、「レイ・ライン」に関連した設定、イメージ・ソース、NPC用特殊ルールなどが幾つか記されている。
これらのルール、設定で言われる「レイ・ライン」は、リアル・ワールドで広義のオカルティストたちが言う「ホーリー・ライン」や「パワー・ライン」に近いようだ。 - p.213には、「レイ・ライン」と題された単元がある。
同じページにあるドメイン?の特殊ルールも、レイ・ラインと関係づけられている。 - p.241には、マロリー博士が唱える「オクターブ理論?」についての記述がある。
「オクターブ理論」は、「本来のレイ・ライン・セオリー」よりは、「ニュー・エイジ風のセオリー」に近いようだ。
別称類
活用や検討
活用
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キーワード:
参照:[考古学、歴史研究の関連用語] [小辞典ワールド編]