ナルメルのメイス・ヘッド
ナルメルのメイス・ヘッド (Macehead of Narmer)
「ナルメルのメイス・ヘッド」は、19世紀末にエジプト=アラブ共和国南部にあるヒエラコンポリスの遺跡から出土した考古遺物。非実用的な、儀式用武具の頭部で、古代エジプト?の先王朝時代?末に作製されたものと見られている。
(日本語では、「ナルメル王のメイス・ヘッド」と記されることがある)
追加情報
- 小辞典版推奨判定
- 「歴史+知性 目標値8〜10」、「情報+知性 目標値10〜12」
- やや詳しい情報 現在は、U.K.(連合王国)のオックスフォード市?に位置する、アシュモリアン博物館?に収蔵。
- 小辞典版推奨判定
- 「歴史+知性 目標値8〜10」、「表現+知性 目標値12〜14」
- やや詳しい情報 「ナルメルのメイス・ヘッド」は、儀式用に装飾された大きめの鎚のような武具の頭部断片。柄の部分を推定復元した外見は、大きめの王杖のように見えなくもない。
- 小辞典版推奨判定
- 「歴史+知性 目標値10〜12」、「表現+知性 目標値14以上」
- 詳しい情報 表面には、ナルメルの名を意味する「鯰(ナル)」「鑿(メル)」の神聖文字が刻まれ、王の権威を示す儀式の様子も浮き彫りされている。
- 描かれた王の衣装などから、王の権威と国土の豊穣力再生力を呪的に強化するセド祭?(王位更新祭)の儀式の様子を描いたもの、と目されている。
【参照イメージ】
GM向け参考情報
- 形状
- 3Dの涙滴形フィギュアの尾部を水平に切り落としたような形状。あるいは、浮遊中の熱気球のバルーン部分だけを切り離したような、膨らみをもった球形。
- 底面に支持棒を差し込んだと思われる穴があけられている。
- 素材
- 石灰岩。
- サイズ
- 平均的な成人男性が、片手で持つと−1状態を被る程度か(?)。
- 頭部のみで、Enc?5〜6程度か(?)
- 補足情報
- 出土状況 「ナルメルのメイス・ヘッド」は、ヒエラコンポリスの遺跡での、1897年〜1898年の発掘で出土した遺物。このときの発掘では、スコルピオンのメイス・ヘッド、ナルメルの化粧パレット、他も発掘された。
- 上記3つの出土品は、ほぼ同じ位置か、かなり近い地点から出土したらしいが、当時の発掘記録が不十分だったため細かな出土位置は曖昧になっている。ともあれ、先王朝時代? 〜 初期王朝時代?に制作されたと目される3つの工芸品は、後代の古王国時代?に、なんらかの理由でヒエラコンポリスの神殿で埋蔵された、と推定されている。
- 埋蔵の理由が、古王国時代末期の混乱から宝物を護る目的だったのか、あるいは、何かの儀式に伴う神への奉納が意図されたものだったか、定かではない。
- 補足情報
- 類縁出土品(?) ミュンヘン?のレジデンツ博物館に属すエジプト美術収集館にも、「ナルメルのメイス・ヘッド」と呼ばれる考古遺物が収蔵されている。
- こちらは、卵を2分割したような半球を、やや縦に伸ばした形状に加工された石製品。正面に「ナルメル」の王名を意味する神聖文字?をセレク枠?に似た飾り囲みで囲った上に、ネクベト女神を象徴する禿鷹が停まった図像が描かれている。(セレク枠は後代「ホルス名」と呼ばれたファラオの王名を飾る囲み枠。セレクの上にはホルス神を象徴する隼が刻まれるのが定式)
- このミュンヘンのメイス・ヘッドの他にも、ナルメルの王名を刻んだ考古遺物は、現在までに、エジプト各地の広汎な地域から複数発掘されている。
活用や検討
活用
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- 内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。
(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) - 写真の見れるリンクを挿入しました。関連して曖昧だった部分に加筆訂正。(2006年4月23日)
- 記事構成を整理しました。追加内容、訂正内容はさしてありませんでした。(2006年6月14日)
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キーワード:
参照:[ヒエラコンポリスの遺跡] [スコルピオンのメイス・ヘッド] [アーティファクツやオーパーツ・ソース] [ナルメル] [ナルメルの化粧パレット] [エジプト誌] [ヒエラコンポリスの黄金隼頭像]