センウセレト3世
- センウセレト3世 センウセレトさんせい (簡易版)
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センウセレト3世は、第12王朝第5代のファラオで、先代にあたるセンウセレト2世息子だった。2世は、複数の妃との間に多数の姫を設けていたことが知られるが、センウセレト3世は、現在のところ確実に2世の息子だった唯一の人物として知られている。(他に、息子かもしれないと疑われている将軍などは知られている)
現在、センウセレト3世は、紀元前19世紀の半ばに在位した、と目されることが多い。
父の在命中、共治王に任じられたかどうか定かで無い?(任じられていた可能性もある)。センウセレト2世の統治期間については、現在でも不明点が多く、細かな点はよくわかっていないからだ。
センウセレト3世の即位については、現在、B.C.1878年頃と推定されることが多い。異説にB.C.1836年頃、とする説などもある。
死没年については議論もあり、B.C.1839年とも、B.C.1841年とも言われる。他に、異説として、B.C.1817年頃とする説などもある。死没年についての議論も関わり、在位期間は、37年間とも足掛け39年間とも言われる。
センウセレト3世の治世20年めのパピルス文書に、息子であるアメンエムハト3世の治世初年と併記した物が知られている。つまり、センウセレト3世は、治世20年めに息子を共治王任じたのだった。
センウセレト3世は、ダハシュールの遺跡?に、ピラミッドを建立させた。このピラミッドは代12王朝期に建立された物では、最大の規模だった。墓室は、おそらく、古代に盗掘され、本人のミイラは発掘されていない。
センウセレト3世は、治世の間、8年め、10年め、16年め、19年めに大規模な軍事遠征をヌビア地方に進軍させた。
第12王朝では、第2代のセンウセレト1世がヌビアに遠征、ブヘンにエジプト王朝の拠点を築いていた。センウセレト3世は、ブヘンの城砦をより強固にし、セムナなどにも拠点を築いた。アスワン地方では、ナイル川に第1急湍〔きゅうたん〕をバイパスする水路を掘削させ、南方への進軍を容易にした、と記録されている。
他に、パレスティナ地方南部にも、少なくとも1度、遠征をおこなった記録も知られている。が、こちらは、ヌビア地方のような本格的な侵攻と言うより、ナイル・デルタ東部に侵入されたことに対する、報復か威嚇だった可能性が少なく無い。
おそらく、こうした軍事活動の記録は後世にまで伝えられた。ヘレネス?が伝えた伝説の征服王セソトリス?のモデルは、センウセレト3世だったかもしれない。ヌビア地方では、後世、センウセルト3世は特に神格化され崇められた。
センウセレト3世は、ピラミッド建造の他、メダムド?にメンチュ神?の神殿を建立、他にも、アビュドスなど、エジプト各地で神殿などの増築や修築をおこなわせた。
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センウセレト3世は、伝統的な下エジプト、上エジプトに加えて、エレファンティネ島から下ヌビア(ヌビア地方?北部)を加えて領土を3つの行政区に大別した。それぞれに地域は、宮廷の宰相に直属する高官会議が設けられて運営された。これは、古代エジプト王朝で全く新しい行政機構だった。
第12王朝時代のパピルス文書に、当時、ヌビア地方でエジプト王朝が営んだ13の城砦の名が記されている。ヌビアのエジプト城砦は、センウセレト1世の代から営まれ始めたものだが、大半は、センウセレト3世の代に新たに建造された。
13の城砦の規模は、大小かなりバラつきがあったようだ。しかし、いずれも駐屯兵が自給自足可能なように周辺施設も整えられていたようだ。ブヘンの城砦は、センウセレト3世の代、城砦であると同時に交易拠点も兼ねた都市のように整備されていた。
内、7つの城砦は、第2急湍より南60km強ほどのナイル川流域に、数珠繋ぎのように設けられていた。センウセレト3世の代の王宮文書には、ヌビア地方の細かな動向が、伝えられた内容が記されたものが少なく無い。おそらくは、ヌビア地方に設けられた城砦をリレーした伝令のシステムが整えられていたのだろう、と推測させる。
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「増補待ち」。
別称類
主要国の言語
- アラビア語名の音=(調査中)
- 英語表記=Senusret III
- フランス語表記=S?sostris III
- スペイン語表記=Sesostris III
- ロシア語表記=Сенусерт III
- 中国語表記=辛努塞〓特三世
(〓は表示できない漢字)
活用や検討
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キーワード:
参照:[ブヘン] [セソストリス] [歴史上の実在人物] [アメンエムハト3世] [小辞典ワールド編] [センウセレト2世]