キュー王立植物園

　「キュー王立植物園」は、U.K.(連合王国)のグレイター・ロンドン?西部で、テムズ川?の南岸に設けられた植物園。

　かつては、U.K.(連合王国)王室の植物園だったが、現在は国営。「キュー・ガーデンズ」の名で、ロンドン市民、及び、観光客に親しまれている、敷地面積120haほど（121万平方km）の植物園。同時に、植物研究の世界的センターも兼ねている。

　地下鉄ディストリクト・ラインのリッチモンド?駅の１つ手前が、キュー・ガーデンズ駅になっている。地下鉄駅を出た所に設けられたヴィクトリア・ゲイトから、観光客向けの連結式トレーラー「キュー・エクスプローラー」が発車している。また、４月〜９月はウェストミンスター・ピア?からキュー・ガーデンに至るテムズ川観光船も運航されている。

　世界でも有数の標本数を誇り、2004年にユネスコ世界遺産に登録された。

小辞典版推奨判定

「情報＋知性　目標値８〜10」「交流＋知性　目標値10〜12」

やや詳しい情報　世界最大のランのコレクションや、19世紀に建造された温室「パーム・ハウス」、世界最大の鑑賞用温室「テンパレート・ハウス」の他、コンピュータで気候条件を制御し沙漠地帯から熱帯雨林までの植物を栽培している「プリンセス・オブ・ウェールズ・コンサバトリー」などが名所。

小辞典版推奨判定

「歴史＋知性　目標値８〜10」「情報＋知性　目標値10〜12」

やや詳しい情報　ジョージ３世?の母となったオーガスタ皇太子妃?が、皇太子妃時代の1857年に創設。

小辞典版推奨判定

「情報＋知性　目標値12〜14」「歴史＋知性　目標値14以上」

詳しい情報　いわゆる帝国主義時代、植物園は植民地の植物資源を収集し、新たな世界商品を生み出すことができないかを模索する攻性の研究機関としても機能した。ある意味で、現在のDNA資源争奪戦の先駆とも言える。

　現在、キュー・ガーデンズに属す研究機関は、植物解剖学、遺伝子研究、交配研究など、分野ごとに独立的な研究機関複数に別れ、全体は研究機関の複合体として組織されている。これらの研究機関では、およそ４万種の植物が栽培され、絶滅危惧種の種子4500種が保存されている、とのこと。

小辞典版推奨判定

「陰謀＋知性　目標値12〜14」

詳しい情報　「植物園に研究機関が属している」のではなく、「研究機関に植物園が付随している」のが実態なのだろう。イリーガルの経歴を持つ者でなくとも、そう考えそうなものだが（？）。

用途

　「植物園」と聞くと温和な印象を抱きがちですが、追加情報の「詳しい情報」にもあるように、攻性な研究機関という一面も持ちます。マラリア?の特効薬キニーネが、こうした研究から開発されたものの好例です。

　例えば、研究機関で眠っていた過去の記録を発端とした冒険を作ると、面白いでしょう。

　あるいは、絶滅種の植物ＤＮＡや、古代神話や伝説に伝えられた植物に関する調査に、キュー・ガーデンズの研究機関から財団への依頼を絡める、などの料理法も考えられます。

　キュー・ガーデンズのシーズンは、春〜夏ですが、それ以外の季節も観光客で賑わうスポットです。派手なアクションには向きません。銃撃戦などしようものなら、すわ、テロ事件か？ と、大事になるでしょう（陰謀組織側もその辺はわかっているはずです）。

参考

　「キュー王立植物園」については、細野不二彦のマンガ『ギャラリー・フェイク』に、扱っているエピソードがあります。

　贋作専門の画廊「ギャラリー・フェイク」の経営を表看板に、裏では、盗品美術品のブラック・マーケットに関る主人公が、キュー・ガーデンズの研究機関から横流しされた、「ダーウィンの植物標本」に関るというエピソードです。

　超古代ネタとは絡まないし、『ギャラリー・フェイク』の内でも、どちらかと言えば地味目のエピソードだが、キュー・ガーデンの雰囲気を掴む、イメージ・ソースにはいいかもしれません。

　このエピソードは、アニメ化もされています。

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資料リンク

• Royal Botanic Gardens, Kew: Home Page

• ギャラリーフェイク BOX RED
• ギャラリーフェイク BOX BLUE
• ギャラリーフェイク BOX GREEN

活用

検討

• 検討の項は記名記入を推奨（無記名記入は書き換えられても仕方なし、ってことで）

　「1841年に国に寄贈された」との記述を、とりあえず曖昧化しておきます。
　「1857年創設」との情報と、矛盾するように思えるからです。この件は、追加調査していきたいと思います。