{{toc}} !考古学 {{br}}こうこがく {{br}}簡易版 *[[シームレス・ワールドの用語|小辞典ワールド編]]解説。 :'''英語表記''':Archaeology :'''フランス語表記''':Arch?ologie :'''スペイン語表記''':Arqueolog?a :'''ロシア語表記''':Археология :'''中文表記''':考古学 !簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。 ![[PC|プレイヤー・キャラクター]]が予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、[[PC|プレイヤー・キャラクター]]が知ってることにしていい」情報とします。  「考古学」とは、過去のヒトやヒト集団の遺した活動痕跡を研究する、広い意味での[[歴史研究]]の分野。伝統的な歴史学が、過去の歴史記録を元にした研究(文献史学)であるのに対し、[[遺跡]]や[[出土遺物|遺物]]などの分析を基にする研究。ただ、考古学でも、出土した碑文、古文書などのテキスト分析は重要だ。  研究分野として確立した頃には、「当時主流だった文献史学の補助学だ」とみなされたが、現在は、概ね、「文献史学と考古学は、互いに互いを補い合うのが理想」とされる関係になっている。{{br}}(ただし、考古学と歴史学や、隣接学問との関係付けには、国よって多少異なる学問伝統もある)  大まかには18世紀末頃からはじめられ、19世紀を通じて盛んになり、20世紀の[[第2次世界大戦]]後に大きく進歩した。 !やや詳しい情報 *「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。  遺跡や出土遺物、ことに碑文や古銭の収集研究は、18世紀以前からおこなわれていた。近代ヨーロッパでは、イタリア・ルネッサンス期に大規模な[[遺跡調査]]がおこなわれた例も複数あった。  ただ、これら前近代の調査は、どちらかと言うと、歴史学研究の1部門と言うより、博物学研究の1部門としておこなわれた例が多かった。現代的な考古学とは別種の調査だったのだ。ことに古銭学や古美術研究にその傾向が強かった。  ヨーロッパ以外でも、中国やアラビアなどにも、それぞれの知識体系の内に碑文研究や古銭研究の類はあったが、それぞれ独自の伝統を持ち、現代の考古学とは別種の学問だった。  現代的な考古学研究は、ヨーロッパで体系化がはじまったが、そのルーツは2つ、ないしは3つ挙げることができる。1つは、前近代的な博物学に含まれていた、古物の収集分類、碑文研究、古銭研究、古美術研究などだ。2つめは、歴史言語学の研究が盛んになるにつれて生まれ変わった碑文研究と、関連した遺跡調査だ。3つめは、地質学の発展に刺激を受けて生まれた[[古人類学]]の分野だ。  歴史言語学は碑文研究と共に進歩し、『聖書』や古典文献に記されていた類とは別種の、古代記録解読の分野を切り開いた。また、碑文の調査収集が、遺跡の発掘調査を活発化させもした。  地質学の発展に刺激を受けた古人類学は、地層学の応用で、遺跡層の前後関係を推定し、やがて、単一遺跡における、あるいは複数の遺跡間での「文化層」の概念を編み出した。つまり、地中に埋没していた複数の遺跡の前後関係を分析する手法が整理されたのだ。  古人類学の文化層の概念は相対年代の概念も生み、碑文研究や遺跡研究にも適用されるようになった。この段階で、考古学は、はじめて現代的な学問になった、と言える。  18世紀までにも、遺跡の発掘はあったが、文化層の概念が無い間は、単に古物収集を目的とした宝探し的な発掘ばかりで、かえって遺跡を破壊するような調査が主流だったのだ。 ----  文化層の概念と相対年代の概念が整理されて、考古学が研究分野としてスタートしたが、当初は、「文献史学の補助学だ」とみなされた。初期の相対年代は、あまりに大まかだったためだ。  当時は、「考古学が専門的に扱うのは先史時代について」とも言われた。「[[先史時代]]」とは、今風に言うなら「[[無文字時代]]」のことで、当時は文献資料が見出せる時代を「[[歴史時代]]」と、歴史時代以前を「先史時代」と呼んでいた。当時は、「歴史」や「文明」についての固定観念が、まだまだ強固だったのだ。  このような文献史学と考古学の関係は、徐々に変化していったが、1960年代に[[炭素同位体年代測定法]]が遺物分析に実用されて以来、様々な[[自然科学的年代測定法|年代測定法]]が編み出され、決定的に変化した。  現在の発掘調査は、まるで犯罪捜査の現場でおこなわれる現場検証を何層にも渡って積み重ねるような、地道で時間のかかる調査になっている。本格的な調査は、半年〜1年間のサイクルを数次に渡って積み重ねるもので、重要な大遺跡の調査には、十数年〜数十年かかるものや、「百年かけても終了しないだろう」と言われるものも決して珍しくはない。 ----  考古学が発展していった過渡期には、「歴史時代を研究する考古学的研究」を意味して「歴史考古学」のカテゴリーが唱えられたりもしたが、現在は「歴史考古学」を言うことはマレになっている。それくらい「歴史時代についての考古学的研究」もあたりまえのものになっているからだ。現在、「考古学は文献史学の補助学」と言う研究者はよほど古風な人だろう。  こうして、「文献史学と考古学は、それぞれが歴史研究の重要な分野で、互いに互いを補い合うのが理想」とされる大勢に至ったが、実際は、文献史学で再構成される歴史像と、考古研究で再構成される歴史像が食い違うこともしばしばある。 !さらに詳しい情報 *「難易度がある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。  「増補待ち」。 ![[GM|ゲーム・マスター]]向け参考情報 *[[GM|ゲーム・マスター]]向けの補足情報、[[マスタリング・チップス|チップス集]]、[[アイデア・フック]]など  「増補待ち」。 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]]{{br}}⇔ [[考古学、歴史研究の関連用語]] !!関連項目 *[[遺跡調査]] *[[古人類学]] *[[歴史研究]] !!資料リンク *[[Wikipedia英語版:Archaeology]]{{br}}[[Wikipedia英語版:History_of_archaeology]]{{br}}[[Wikipedia英語版:Archaeological_sub-disciplines]] *[[Wikimedia Commons:Category:Archaeology|http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Archaeology]]{{br}}考古学関連のファイル集アーガイブ。 !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイデア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}