{{toc}} !遺構 いこう (Archaeological Feature) !PCが予め知ってていい情報  「遺構」は、「人間が過去に活動した場所に残存している建造物、及び、その残余」を意味する。  [[遺跡]]が、「遺構の敷地、及び周辺の土地一帯を含むのに対し」、遺構は、ヒトの手になる建造物自体を意味する。(元々遺構を持たないタイプの遺跡もある。例えば、回遊する狩猟採取部族の野営地の「遺跡」など) !追加情報 :'''小辞典版推奨判定''':「歴史+知性 目標値10〜12」  「遺構」は、「過去の人間の活動痕跡」を意味する[[遺跡]]の1種ではある。遺構を遺跡と呼んでも間違いではない。  ただし、「遺跡」と呼ぶと、建造物も、建造物の敷地も、周辺の活動痕跡が残る一帯も全部ひっくるめることになる。  例えば、石器時代の獲物解体場は、遺跡ではあるが、普通、遺構はない。  竪穴式住居跡の遺跡などで、住居構築用に掘られた穴などは残っているが、建造物が部分的にも残っていなければ、遺構ではない。  近辺から、石器や土器片などの遺物がいくら多種多様に発掘されても、建造物自体が残っていなければ、だめである。  住居遺跡の1種ではある。(「住居」址と言っても、まあ、構わない) ----  遺構は、「過去に人間が制作した物品」ではあるので「[[遺物]]」(人工遺物)の1種とも言える。しかし、通例、「遺物」は動産の類に対して使われ、「遺構」は不動産の類に対して使われる。  同じように、石器時代の洞窟遺跡に壁画の類が残っていても、それだけでは遺構とは呼ばれない。普通、壁画は建造物とは呼ばれないからだ。 ----  遺構は、主に人間集団が居住した地域を中心に発見される。  都市遺跡、城址、墓、住居跡など多種多様なものがある。  建造あるいは使用されていた時代による区分、形式や形態から推定される帰属文化による区分、機能や用途による区分などがなされる。 !GM向け参考情報 !!GM向けチップス  細かい理屈はともかく、「遺構」と「遺跡」の字づら見比べると、なんとなくわかるだろうとは思います。  プレイヤーの人の内には「遺跡」と聞くと、まず「古代の建物が崩れた廃墟(=遺構)」をイメージする人も少なくないでしょう。これは、よくある連想です。  古代史ロマンや、超古代文明の謎解きなどに、少しこだわったシナリオだと、「PCや財団NPCは、遺構もあsることながら、[[遺跡]]自体も保護すべきと期待される」こともあるでしょう。例えば、物語内で発掘調査が進行中の遺跡にPCチームが立ち入る場合、などです。  こうしたシナリオでは、簡単で構いませんから、プレイヤーにも「遺構と遺跡の違い」を理解してもらった方が話はスムースです。  一例、「(物語内で)現在発掘調査が進行中の遺跡」を導入場面の背景に使ってしまう手があるでしょう。作業員NPCが複数いた方がもっともらしくなります。  あるいは、NPCの口から、[[ミッション]]発令時に「発掘調査中で重要な遺跡だ」と語らせても構いませんし、GMからの素の発言で、簡単に「遺跡と遺構の違い」を説明してしまうのも手でしょう。  おそらく、確実な手は、上記3つのアプローチをすべて併用するシナリオです。  例えば、「発掘の結果、簡単な遺構が出土したけれど、もっと重要なものが期待されているので、発掘が継続中の遺跡」を設定します。ミッション発令時に、NPCの口から左記の設定も含めて、「遺構よりも遺跡が重要」と語らせ、併せてGMの口からも簡単な補足説明をします。  さらに、本編がはじまったら、研究者NPCの口から「どんな凄い発見が期待されるか」熱っぽく語らせて、PCの興味を引いていく、などが考えられます。 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]]{{br}}⇔ [[遺跡]],[[考古学、歴史研究の関連用語]] !!関連項目 *[[遺跡]] *[[遺物]] //資料リンク !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイディア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}