{{toc}} !調達技能 ちょうたつぎのう  「調達技能」は、「[[ブルーローズ]]」の[[キャラクター]]に設定される24種の[[技能]]の1つで、乙女座の技能。  調達技能は、対価のし払いを前提に、「必要な物資、サービス、資金を一時的に入手する」技能。他に、商取引の類でも使うことができる。この類の[[調達行為]]の判定は、[[「調達+社交」|社交能力]]を[[基本型の判定方式|判定方式]]とする。  ただし、場合によっては他の判定方式が優先されることもある。 ([[ルールブック]]、p.61、91〜)  調達技能は「商取引の類でも使うことができる」旨、明記されている。あるいは、「対象品の見立て」などに、[[「調達+知性」|知性能力]]や[[「調達+直観」|直観能力]]を使えることもある。  略称の「調達」には、「調達技能を用いた[[行為判定|行動判定]]で試みることができる行為」を意味する用法もある。 !!ルールの検討  調達技能を使って入手した対象は、「当該セッション内のみで有効」とされていることに注意。  調達行為の判定は、[[シーン]]以外に、[[ブレイク]]中や、場合によっては[[ゲーム前ブリーフィング]]の間でも使うことができるのも特徴。  [[「調達+社交」|社交能力]]の判定に成功して調達できるのは、「一般に公開されているマーケットで売買されている物品、サーヴィス、情報の類」と、考えるといいだろう。つまり、特殊なコネを必要とする調達行為や、売買への参加に特別な資格を有する調達行為では、他の判定方式を基本型のように優先していく。  この件のルール的裏づけは、ルールブックの「調達」の項(p.91)ではなく、「情報収集」の項(p.92)にある。この応用は、ルールにやや限定解釈をかけた運用になるかもしれない。  しかし、このように考えて運用していった方が、迷うことは少なくなる。 :'''情報の調達についてのルール''': [[「調達+社交」|社交能力]]の判定で、「サービスとして流通している情報を購入」することができる旨、[[ルールブック]]、p.92にある。ただし購入できるのは「公開のマーケットで流通している情報」ともある。 :: 暗黒街の情報屋などから情報を購入する場合は[[犯罪技能]]を使った「犯罪+社交」や、「犯罪/交流+社交」の[[組合わせ判定]]などが用いられる。また、高い[[地位技能]]を有すキャラクターにのみ可能な調達行為もある。 :'''装備の購入についてのルール''': 調達技能で購入できる対象は、オフィシャル・データが設定されている装備類に関しては、価格データが設定されている物のみになる。 :: また、武器類については、ルールブックで「軍用品」とカテゴライズされている非市販品の入手は、より困難。調達を試みる行為判定にもGMの許可を要す。([[ルールブック]]、p.91) :: 例えば、PCの標準装備「衛星対応携帯電話」は、価格が設定されていないので、購入はできない。[[沙漠]]地帯で飲用水を購入する場合は「装備類のカテゴリではない」と考えるtいいだろう。 :: 軍用品/非市販品の区別については、ルールブック、p.156を参照のこと。 !運用 !!基本  ルールブックに見られる用例。 :'''[[「調達+社交」判定|社交能力]]''': *装備類の購入{{br}}調達の[[行為判定|行動判定]]が許可される場合、GMは状況に応じ、購入ルートへのアクセス、地域での対象の入手難易度を考慮。判定[[目標値]]を10〜20の範囲で設定する。さらに、判定に[[地域感情]]による修正が加わることもある。購入した物品は、当該シナリオ内でのみ有効。([[ルールブック]]、p.91) *地域で一般的なサーヴィスの手配。手配されたサーヴィスは、当該シナリオ内でのみ有効。([[ルールブック]]、p.91) *資金の一時的入手。提供された資金は、当該シナリオ内でのみ有効。「一時借り入れ」と、考えるとイメージし易いだろう。([[ルールブック]]、p.91) :'''[[「調達+知性」判定|知性能力]]''': *購入検討候補の“見立て”。{{br}}予め[[マイナス状態]]が付与されている物品は、通常価格よりも安値で購入することができる。こうした物品の状態を「見立て」るのに使う。「調達+直観」も使える。([[ルールブック]]、p.61、91) :'''[[「調達+直観」判定|直観能力]]''': *購入検討候補の“見立て”。{{br}}予め[[マイナス状態]]が付与されている物品は、通常価格よりも安値で購入することができる。こうした物品の状態を「見立て」るのに使う。「調達+知性」も使える。([[ルールブック]]、p.61、91) !!応用  ルール準拠、ないしは順当な適用で、ルールブックに用例の見当たらない使い方。 :'''商取引''': 調達技能は「商取引の類でも使うことができる」旨、明記されている。具体的な記述は見当たらないが、値段交渉(値切り)の類に使ってもいいだろう。 :: GMは、値切りでの調達判定使用は「セッションのペースをよくするためのゲーム的処理」などに用いるといいだろう。シナリオ上、重要な場面では、「NPCが値切り交渉には応じない」と処理して構わないものと考えられる。([[説得]]判定の考え方の応用、[[ルールブック]]、p.89) :'''物品の見立て''': 購入検討候補の“見立て”については、[[「調達+知性」判定|知性能力]]を基本の判定方式とし、[[「調達+直観」判定|直観]]は目標値を高くして用いる運用をお勧めする。 :: ただし、古美術品などの非実用品に関しては「調達+直観」あるいは[[[表現+知性」|表現技能]]などの判定方式を優先した方がそれらしくなることもある。GMは、シナリオの狙いに応じて、基本とする判定方式を検討していくといい。 ::(この関連は、このページの「ハウス運用」の項でも検討したい) !!ハウス運用  部分的なルールの拡大解釈も含んだ応用例。 :'''専門的な“見立て”''': 装備類やサーヴィスなど、必ずしも実用に直結しない物品の“見立て”について。 :: 例えば、美術品や考古[[遺物]]の「見立て」については、「調達(購入)」とはまったく別の行為と考えられる。専門的な行為と考え、美術品や古文書類で[[「表現+知性」|表現技能]]または[[「言語+知性」言語技能]]、考古[[遺物]]や古文書類で[[「歴史+知性」|歴史技能]]または「言語+知性」などで処理する。 :: 以上の運用は「歴史+知性」判定の、「歴史についての鑑定」を処理するルールの、限定運用になっていることに注意されたし。(参照⇒ [[歴史技能]]) :: また、この運用を導入する場合、専門的な“見立て”は、商取引に直結させないことを前提としたい。例えば、専門家PCが分析して「古美術品にさほど値打ちがない」と主張しても、NPCは、ニヤニヤして取り合わないかもしれない(GM裁量とする)、など。 :: 上の場合、調達行為(購入)に関する判定は、分析をしたのと同じPCが改めて調達判定をおこなうか、調達行為が得意な他のキャラクターに任せるなどしていく。あるいは、調達(購入)以外の交渉につないでいってもいい。 :: 以上の運用を前提として、専門的な“見立て”の目標値は、普通の調達判定の制限に捕らわれる必要は無いと思われる。 :: 同様に、調達行為に直結させない、との前提を原則として、銃器は[[「軍事+知性」|軍事技能]]か[[「犯罪+知性」|犯罪技能]]、自動車は[[「操縦+知性」|操縦技能]]、コンピュータは[[「電脳+知性」|電脳技能]]としていってもいいかもしれない。ただ、ここまで体系的に導入すると、もはやハウス・ルールの導入に近くなるかもしれない。 :: とりあえず、「[[ブルーローズ]]」で扱われる冒険の主題を重視して、古美術品や考古遺物の“見立て”を専門的行為の1種として導入することを、ハウス運用として提案しておきたい。 !調達技能を使ったハウス・ルール  「ハウス運用」との区別は、他のルールや、[[ゲーム運営|ゲーム運営ルール]]、[[ゲーム・コンセプト]]も考慮して判断するといいでしょう。 *ハウス・ルールは、増えたら積極的に別ページに分けてくといいように思います。 :'''◎◎を処理するハウス・ルール''': !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ルール編]] !!関連項目 *[[技能]] *[[行動判定]] *[[ダイス・ロール]] !活用や検討 !!活用 ---- !!このページの記事内容の検討 *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は書き換えられても仕方なし、ってことで) ----