{{toc}} !エドム人 エドムじん (簡易版) :'''英語名''':Edomites !簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。 !PCが予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。  エドム人は、セム系の古代民族で、概ね、シリア・パレスティナ地域の南部内陸を生活圏にしていた。  ユダヤ教聖典(『旧約』)にも名が記されている。 !やや詳しい情報 *「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。  エドム人は、セム系の古代遊牧民だったが、紀元前9世紀頃〜紀元前8世紀頃には、死海の南方を勢力圏に素朴な王国を営んでいたと思われる。  近年の考古学的な調査によれば、あるいはエドム人国家が紀元前11世紀頃まで遡る可能性も指摘されている。この件は、古代ユダヤ民族の形成と関連して[[議論が多い|諸説ある]]。  エドム人国家の勢力圏は、最盛期には[[アラバ渓谷]]を中心にした[[ネゲブ沙漠]]の一帯で、現在の領域区分で言うと、[[イスラエル領|イスラエル国]]の南部から[[ヨルダン領|ヨルダン=ハシミテ王国]]南西部に渡っていた。 ----  ユダヤ教聖典は、エドム人の故地は[[カデシュ]]だったとし、シナイ半島の北縁までを勢力圏にしていたと記している。聖典の記述に依れば、エジオン・ゲベル([[テル・エル・ケフェーレ]])や、エイラトなど[[アカバ湾]]に面した港町も幾つか支配した。  エドム人が用いていた言語は、西セム語系統の北西セム語派に分類されている。より細かく言えば、カナン系諸語の一方言にあたる。  ユダヤ教聖典では、ヤコブの兄エサウの別名がエドムで、その子孫がエドム人になったとされた。エドム人は、[[モアブ王国]]の南を勢力圏に、古代イスラエルと敵対したと記されている。ダビデ王の時代にイスラエル王国に朝貢し、属国になったとも記されている。  古代エジプト王朝では、パレスティナ地域との境界部設けられた砦から王朝に送られた報告書に「エドムのシャシュ族(Shasu)による断続的な侵入」について記したものが知られている。  [[新アッシリア時代]]の楔形文字文書には、「ウドム(Udumu)」または「ウドミ(Udumi)」と記された。概ね紀元前8世紀半ば〜紀元前7世紀前半の事例が知られている。 ----  あるいは古代ヘブライ語で「赤味がかった」を意味した「アダミ」が、「エドム」の語源かもしれない。と言うのは、アラバ渓谷周辺の沙漠地帯は、主に赤味がかった砂岩で占められているからだ。 !さらに詳しい情報 *「難易度が、ある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。  エドム人たちは、沙漠内のキャラバン・ルートを活用した長距離交易の中継にたずわさって勢力を伸ばしたようだ。アカバ湾沿岸の港湾もとりしきり、アラビア半島沿岸部からインド方面にかけてを往来した交易船の積荷も扱った、と思われる。  古代エジプトと[[メソポタミア地域]]、[[アラビア半島]]と地中海東岸の交易を中継し、主に塩や香料、香木などを取り扱った。  死海で産出される塩を特産品に、アラビア半島など南方からもたらされる香料や香木を取引したようだ。 ----  エドム人たちは、[[新バビロニア]]が古代イスラエルを征服した後、バビロニア帝国から[[ヘブロン]]南方への入植を認められた。この頃、かつてのエドム人の勢力圏では、概ね[[ナバテア人]]が支配的になっていた。  エドム人の入植地は、[[ヘレネス]]や古代ローマ人から「イドメア(Idumaea)」と呼ばれた地で、しばらく自治国のように営まれた。その後、[[マカベア朝]]のユダヤ王国がセレウコス朝に反乱を起した頃、イドメアはユダヤ王国に属領化され代官(総督)が派遣された。さらに、マカベアは紀元前163年にイドメアを征服、併合した。マカベア朝の対ローマ反乱([[マカベアの乱]])の後、エドム人の国家が再興されることはなかった。  エドム人たちは、幾つかの集団に別れて、古代パレスティナ人やナバテア人、ユダヤ人やアラブ人に同化されていったと思われる。 !GM向け参考情報 *GM向けの補足情報、[[マスタリング・チップス|チップス集]]、[[アイデア・フック]]など  「増補待ち」 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]] !!関連項目 *[[ナバテア人]] *[[モアブ人]] !!資料リンク *[[Wikipedia英語版:Edom]] !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイデア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}