!キュレーネ (Kyullene) !PCが予め知ってていい情報  キュレーネは、古代ギリシアの神話、伝説で語られる[[ニンフ]]の1人。[[アポロン神]]に見初められ、子をなしたエピソードで知られる。 !追加情報 :'''小辞典版推奨判定''':「表現+知性 目標値12」 ::'''詳しい情報''' [[アポロン神]]との間に子をなしたキュレーネは、[[テッサリア]]のキュレーネ。ギリシア神話では、他に、[[アルカディア]]のキュレーネも知られている。アルカディアのキュレーネは、自分の名にちなんで、キュレーネ山に命名した、と言う。 ---- :'''小辞典版推奨判定''':「表現+知性 目標値14」 ::'''専門的知識''' [[テッサリア]]のキュレーネは、[[オケアノス]]と[[ガイア女神]]の娘[[クレウサ]]が、[[ペネイオス川]]の川神との間に設けたニンフ。ペネーイス(ペネイオス川の娘たち)である[[ダフネ]]や[[スティルベ]]とは、姉妹ということになる。 :: [[ラピテス族]]の族王に娘として育てられていたキュレーネは、ピンドス山中で王の所有する畜群を飼っていたが、あるとき、これを襲ってきたライオンと戦い、素手で打ち倒した。これを見初めた[[アポロン神]]は、[[ケンタウロス]]の[[ケイローン]]からキュレーネの素性を聞くと、リビア(この場合は、[[ナイル・デルタ]]より西の地中海南岸を[[ヘレネス]](ポリス時代の古代ギリシア人)が、漠然と指した地域名)にかどわかして交わり、息子で後に[[カドモス]]王の女婿となる[[アリスタイオス]]をなした。 :: あるいは、後代[[古代キュレーネ王国]]や[[エジプトのアレクサンドリア]]で唱えられた異伝では、リビア地方を荒らしていたライオンをテッサリアから渡ったキュレーネが打ち倒して、キュレーネ市を創建したとも言う。(⇔ 「[[キュレーネの遺跡]]」) :: [[アルカディア]]のキュレーネは、[[ペラスゴス人]]の始祖であるアルカディア王[[ペラスゴス]]の妻となり、アルカディア諸都市の開祖[[リュカオーン]]を生んだとも、リュカオーン自身の妻だったとも伝えられる。 :: また、生まれて間もない[[ヘルメス神]]を養育したのは、実はアルカディアのキュレーネだった、とする異伝も知られる。(普通は、[[アトラス]]の娘の1人[[マイア]]と言われる) :: ローマ時代の詩人[[ウェルギリウス]]は、テッサリアのキュレーネを、ペネイオス川の地下を流れる川が地上の川に合流する直前の洞窟に棲んだ[[ナイアデス]](河川や泉のニンフ)の1人とした。 !GM向け追加情報 :'''小辞典版推奨判定''':「表現+直観 目標値14以上」 ::'''インスピレーション''' ギリシア神話に同名の人物は少なくないとは言え、アッティカのキュレーネとテッサリアのキュレーネの物語は、あるいは、樹木のニンフである[[ドリュアデス]]や、森のニンフ、[[アルセイデス]]、山のニンフ、[[オレイアデス]]などのように、特定の性格のニンフを指す古い時代の類名としての「キュレーネ」があったことを示すのかもしれない。ライオンを素手で打ち倒すと言った荒々しいエピソードは、古い時代の名残を予想させる。 :: あるいは、アッティカのキュレーネのキュレーネ山命名譚などは、キュレーネが古い時代の地方神(地母神?)が零落した存在であることを暗示するものかもしれない。 :'''小辞典版推奨判定''':「魔術+直観 目標値14以上」 ::'''インスピレーション''' アッティカのキュレーネとテッサリアのキュレーネは、それぞれが、何らかの[[アストラル|アストラル・システム]]存在から、同種の[[精神汚染]]を被った別人だったかもしれない。あるいは、超古代の知恵を伝える不老者の1人だった可能性もある。 :: まあ、山野の精霊の性格を、異なる地域の[[ヘレネス]]が別個に理解した、って言うのが普通の理解だがね。 !!別称類  [[古典ギリシア語]]による古代風の名は「キュレーネー」。 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]]{{br}}⇔ [[神話、伝説のキャラクター]] !!関連項目 *[[キュレーネの遺跡]] !活用や検討 !!活用 !!検討 *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は書き換えられても仕方なし、ってことで) ----