{{toc}} !シャクラ神 シャクラしん (Sakra) 簡易版 !簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。 !PCが予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。  「シャクラ神(シャックラ神とも)」は、主に仏教神話で伝えられた古代インドの神格で、33柱の神々の長。[[メールー山]]([[須弥山]])の頂部に居城を構え、アシュラ神族の王女を妃にしている。  神界の長としての称号は「シャクラ=デヴァーナーム・インドラ」。中国に伝わった仏教では、神名が音写されて「釈迦堤婆因陀羅(シャカ=ダェーワ・インダラ)」と記された。  [[ヒンドゥー教]]の新しい時代の展開では、シャクラ神が、古い時代のヴェーダ神話に遡る[[インドラ|インドラ神]]と同一視されることもあった。一方、中国仏教では、もっぱら、釈迦堤婆因陀羅は因陀羅(インドラ神)と同じ神格とされた。その他、天帝、帝釈天、天帝釈、など、さまざまな異名でも呼ばれた。 !やや詳しい情報 *「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。  古代インドの仏教経典では、よく[[ジャータカ・タイプの説話|ジャータカ]]に登場し、幾つかの[[スートラ]]でも語られる。  「シャクラ」の神名はサンスクリットの神名で、パーリ語では「シャッカ神」。  神界の長としての称号「シャクラ=デヴァーナーム・インドラ」もサンスクリット語。パーリ語では、「シャッカ=ディワーナ・インドラ」。  仏教以前のシャクラ神は、[[アーディティヤ神群]]の一柱で、ヴェーダンタやプラーナで、第7の月を司るとされた。  一方、バラモン教の古い教典『[[リグ・ヴェーダ]]』では、雷雨を司る天空神[[インドラ|インドラ神]]がしばしば「シャクラ」の称号でも呼ばれている。こちらの「シャクラ」は、「力強きもの」を含意した詩的な表現とされる。  古代インドで、バラモン時代の神話叙事詩が古典化すると「インドラ」は、大王の代名詞のように用いられるようになった。仏教神シャクラの称号が「インドラ」だったことも、不思議ではない。あるいは、古代アーリア人がインド地方に侵出する過程で、自分たちの神インドラと土着の神シャクラとの同一視を、戦略的に進めた可能性もゼロではないが、[[定かでない|定かではない]]。  ともあれ、シャクラ神、及び、インドラ神が33柱の神々の長、との説は、『リグ・ヴェーダ』に見られる神話であり、後世の仏教はそれを借用しつつ改変して、仏教の宇宙論を補完した。  一方、『リグ・ヴェーダ』の時代に、神々のリーダーのように語られていたインドラ神は、その後のヒンドゥー教の展開では崇拝が衰え、[[ヴィシュヌ神]]や[[シヴァ神]]に地位を奪われていった。零落した時代のヒンドゥー神インドラは、「12方位の内、東方を守護する」とされるようになった。この頃には、シャクラ神をインドラ神と同一視することも、なされるようになったようだ。  [[内陸アジア]]を経て[[東アジア]]に伝播した仏教では、釈迦堤婆因陀羅は、もっぱら、東方守護神であると同時に天神のリーダーである、とされるようになった。  中国仏教の釈迦堤婆因陀羅(帝釈天)は、須弥山の頂上を占めるトウ利天に宮廷を構えるとされた(「トウ利天」の「トウ」は、りっしんべんに刀)。[[八部衆]]の一部、天部衆のリーダーであり、仏教を守護する十二神将の長でもある。  釈迦堤婆因陀羅は、ヒンドゥーの[[ブラフマー神]]が仏教的に変質した梵天と共に、仏教守護を司る、とされた。中国の太陰暦で正月の8番目の日がその生誕の日と信じられている。 !さらに詳しい情報 *「難易度がある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。  仏教神話のシャクラ神は、長命で不老だが、不死ではない。あるシャクラ神が死ぬと、別のシャクラ神が跡を継ぐかのように語られている。  多くの仏教経典では、シャクラ神は、アシュラ神族の長の1人ヴェマーチトリン(ヴェパチトリ)の娘、スジャータ姫(スーヤ姫とも)を妃にしていた、と語られる。  この政略結婚(?)にも関わらず、インドの仏教神話では、メール山の33神とアシュラ神族の間には争いが耐えなかったと、解かれる。シャックロ神は、神々とアシュラ神族との戦いを最小限に納めるよう、配慮していたようにも読み取れる。  中国仏教では、天神、阿修羅などは、それぞれに仏教に仕える「八部衆」に編成された。この教説は、インド仏教には見られないもの、と言われる。 !GM向け参考情報 *GM向けの捕捉情報、マスタリング・チップス、アイディア・フックなど  「増補待ち」 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]]{{br}}⇔ [[神話、伝説のキャラクター]] !!関連項目 *[[インドラ神]] !!資料リンク *[[Wikipedia英語版:Sakra|http://en.wikipedia.org/wiki/%C5%9Aakra]] !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイディア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}