{{toc}} !秘儀 {{br}}ひぎ {{br}}(簡易版) !簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。 :'''英語名''':Secret ritual //'''フランス語表記''': !PCが予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。  「秘儀(Secret ritual)」とは、「秘密儀式」の略。信徒以外には参加できない非公開の儀式、あるいは、信徒の間でも1部の者しか参加を許されない儀式の総称。「密儀」とも。広義には、民族宗教を含む多くの宗教で見られる。  宗教教団だけではなく、歴史上の秘密結社の類にも秘儀(密儀)の類を持っていた例は、少なからず知られている。 !追加情報 *「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。 :'''小事典版推奨判定''':「魔術+知性 目標値=8〜10」「歴史+知性 目標値=10〜12」 ::'''簡単な情報''' (必要に応じて[[ゲーム前ブリーフィング]]や[[ブレイク]]を使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない) :: 秘儀(密儀)では、多くの場合、参加を許された者に、秘伝の教義やそれに類した秘伝が伝えられる。これが「秘義(Secret doctrine)」または「密義」と呼ばれる。秘儀(密儀)と秘義(密義)は別概念だが、密接に関係しているので、しばしば関連付けも論じられる。 :: 秘儀が秘義を伴う事例は、極、素朴な民族宗教にも広く例が見られる。歴史研究で知られている事例では、例えば、古代ローマに広まった[[ミトラ教団]]が、かなり典型的な密儀宗教集団だった、と言われる。 :: ミトラ教団では、平信徒が秘儀への参加を許されるたびに、段階的により詳しい密義(秘伝)を教えられた、−−と伝えられているからだ。 :: 他方、聖職者と信徒の区分があまり整理されておらず、教団組織が不分明な例(民族宗教に多い)では、祭儀を司る上位の者だけに口伝で秘伝が伝えられている、といった例は、[[ワールド・ワイド]]にも歴史的にもたいへん多い。こうしたタイプには、広義の密儀宗教と言える例も少なくない。 :: ミトラ教団は、ローマ帝国で禁止されたため、平信徒でも、信徒同士を確認しあう秘密のサイン(仕草)などが定まっていたようだ。こうした事情もあって、ミトラ教団は典型的な密儀宗教の1つとされる。ただし、秘密教団の概念と、密儀宗教の概念は別カテゴリーであることに注意。 :: 試みに概念を整理するなら、「密儀宗教とは、密儀(秘儀)で伝授される秘伝教義が、教義の重要な部分を占める宗教団体」といったところが大まかな定義になるだろう。 :: 密義宗教で信徒間の位階や組織が細かく整理されている場合、上位集団はしばしば「インナー・サークル(内陣)」と呼ばれる。 :'''小事典版推奨判定''':「歴史+知性 目標値=8〜10」「魔術+知性 目標値=10〜12」 ::'''簡単な情報''' (必要に応じて[[ゲーム前ブリーフィング]]や[[ブレイク]]を使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない) :: 秘儀(密儀)が秘義(密義)を伴う事例は、広義には、極、素朴な民族宗教にも広く例が見られる。例えば、成人儀礼を経て、子供から成人男性として認められた者、あるいは、成人女性として認められた者が、それまで子供には秘密とされていた神話を語り聞かされる、といった事例は[[ワールド・ワイド]]に見られる。 :: 成人男性の間で伝えられる神話と、成人女性の間で伝えられる神話とが別ヴァージョンである場合、通例、秘密の神話は、特別な機会にしか語られないし、特別な場以外での口外が禁じられる。この場合、密義(Secret doctrine)の条件が必要充分に満たされている。 :: こうした事例は、民族研究で、成人男性の集団が「男性結社」、成人女性の集団が「女性結社」などと呼ばれる。 :'''小事典版推奨判定''':「歴史+知性 目標値=8〜10」「情報+知性 目標値=10〜12」 ::'''簡単な情報''' (必要に応じて[[ゲーム前ブリーフィング]]や[[ブレイク]]を使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない) :: 宗教団体以外でも、歴史上の政治的結社、犯罪結社などに、秘儀(密儀)の式次第を伝統として伝えている例は多い。秘密結社の類はほとんどすべてが、なんらかの秘儀を伝えていると言えるくらいだ。 :: 例えば、イタリアン・マフィアも、KKKも秘儀の類は伝えている。ただ、これらの例では秘儀が必ずしも秘義(密義)を伴っているとは限らない。(下位メンバーには秘密の、上位メンバーの顔ぶれを知らされる、といったことはありがちかもしれない) !GM向け参考情報 *GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイディア・フックなど !!補足説明 *「秘儀」「密儀」は宗教研究の用語としても使われます。概ねは近い意味で用いられることが多いようです。{{br}}「秘義」「密義」の方は、宗教研究では使われなくもないですが、研究スタイルによっては重視されないこともあります。ことに宗教の歴史的な研究では、使われることはマレかもしれません。 *「密儀宗教」も宗教研究の用語です。研究用語としては「密儀宗教」と「秘儀宗教」は、必ずしもイコールではありません。 **「秘儀宗教」といって、エゾテリスム(神秘宗教)を意味する場合もあります。この場合、教団に共有される教義や信仰の内容を重視したカテゴリーであることが多く、対比すると「密儀宗教」は教団の組織や機構、式次第など、外形的要素を重視したカテゴリーと言えるでしょう。 **この辺の用語法は、研究分野によっても微妙に異なるのですが。しいて言えば、「密儀」には「シークレット・リチュアル(Secret ritual)」のニュアンスが強く、「秘儀」には「ミステリアス・リチュアル(mysterious ritual )」のニュアンスが強い、とは言えるでしょう。 *「密儀宗教」と、仏教の1トレンドの「密教」とは、別カテゴリーなので、注意。{{br}}密教諸派も広義の密儀宗教とは言えますが、広義に密儀宗教的な面もある宗教は他にもいろいろあります。{{br}}一般論としては、密教教団は、「秘教(神秘宗教)的傾向は強い」とは言えるでしょう。{{br}}密教系教団の内にも、狭義の密儀宗教とされる例もありますが、多くの場合、評価には[[諸説ある]]、と見ておいた方が無難でしょう。 //別称類 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]] !!関連項目 *[[サード・アイの秘儀]] //資料リンク !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイデア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}