!トランシルヴァニア高原 {{br}}トランシルヴァニアこうげん :'''英語表記''':Transilvanian High-lands !PCが予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。  「トランシルヴァニア高原」は、現在の[[ルーマニア]]領、中北部の西寄りで、[[東カルパティア山脈|カルパティア山脈]]、南カルパティア山脈と、南カルパティアの支脈とも言える、ルーマニア西カルパティア山脈とに囲まれたような高地地帯。歴史的な[[トランシルヴァニア地方]]の中核部にあたる。  地域を縁取る高山地は、北西方向が欠けていて、地域はこの方面で[[ハンガリー盆地]]の北東部に連なっている。「トランシルヴァニア『高原』」と言うが、起伏が多い準高原。地域の中部にあまり広くない平坦地である「トランシルヴァニア平地」を擁す程度。地域の縁辺をなしている東カルパティア、ルーマニア西カルパティアよりも比高の低い低山地の連なりとも言える。いく筋かの地域河川に養われ、森林が多い。 :'''【参照地図】''': *[[ルーマニア]]略地図,([[Romania|http://www.merriam-webster.com/cgi-bin/nytmaps.pl?romania]],[[Merriam-Webster Online]]){{br}}[[Romania|http://www.m-w.com/maps/images/maps/romania_map.gif]] :'''【参照イメージ】''': *[[photo gallery TRANSILVANIA|http://www.visit-romania.ro/sectiuni/gf/romania/transilvania/gf_transilvania.htm]]([[VISIT Romania|http://www.visit-romania.ro/index.htm]]) !追加情報 :'''小辞典版推奨判定''':「情報+知性 目標値10〜12」 ::'''やや詳しい情報''' トランシルヴァニア高地には、標高300m〜500m内外の低山地が連なり、縁辺の高山地帯には2000m超の高峰も多い。山地から流出する河川、渓谷や丘陵が多く、変化に富んだ地形。中心部にあまり広くない「トランシルヴァ平原」も擁す。 :: 森林ステップが優勢で、牧草地では牧畜が営まれる。農作では、トランシルヴァニア平原を中心に、主に穀物、ブドウが栽培されている。 :: 土質は、砂岩、粘板岩からなり、岩塩、天然ガスを産出、地質時代の火山活動で形成された輝石類も埋蔵している。 :'''【参照地図】''': *[[ルーマニア]]地図([[Wikimedia Commons]]){{br}}[[Image:ROMANIA Fizic|http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/f5/ROMANIA_Fizic.jpg]] :'''小辞典版推奨判定''':「歴史+知性 目標値10〜12」 ::'''やや詳しい情報''' 歴史的地域名としての[[トランシルヴァニア地方]]は、11世紀ラテン語文献に「ウルトラ・シルヴァニア」として見られ、12世紀頃から「トランシルヴァニア」と呼ばれはじめた。領域には歴史的な異動もある。古代はダキア地方の一部を成していたが、その後は、現ルーマニア南部からは独立した地域だった時期が長い。 :: ただし、ローマ時代には、属州ダキアの一部を成し、古代末期には、[[ハンガリー盆地]]から退去したダキア人の拠点となった。こうした経緯から、「後のルーマニアの歴史的な母胎」とイメージされることが少なくない。 :'''小辞典版推奨判定''':「言語+知性 目標値10〜12」 ::'''やや詳しい情報''' 地域を縁取る高山地は、北西方向が欠けていて、地域はこの方面で[[ハンガリー盆地]]の北東部に連なっている。「トランシルヴァニア(森の土地の彼方)」の「シルヴァニア」とは、このハンガリー盆地北東辺にかつて鬱蒼と茂っていた森林地帯を指した。 :: マジャール語では「エルデーイ」が、ルーマニア語では「アルデアル」が、「ウルトラ・シルヴァニア=トランシルヴァニア」と同意の地域名で、それぞれの言語で現在も用いられている。 :: ドイツ語では「ジーベンビュルゲン」と呼ばれる。 !GM向け参考情報 *GM向けの補足情報、[[マスタリング・チップス|チップス集]]、[[アイデア・フック]]など  1910年におこなわれた人口調査では、歴史的な意味での「トランシルヴァニア地方」(トランシルヴァニア高地よりやや広い)の総人口にルーマニア人が占める割合は5割強、マジャール人3割弱、ドイツ人系住民1割強、その他だった。  1956年の調査では、ルーマニア人65%、マジャール人25%、ドイツ系6%とされる  人口調査に基づく、民族比率は、時々の情勢に応じて申告される民族帰属が大きく変動することも少なくない。特に、トランシルヴァニアのように、複雑な民族構成を持つ地域では、異民族間の婚姻で成り立つ家族たちが、人口調査に際して「民族帰属を問われる」型になり、統計数値の変動もおき易い。  とは言え、第2次世界大戦後、ルーマニアによるトランシルヴァニアの領有が国際的に認められてい以降、ルーマニア人の移入と、ドイツ系住民の転出が目立つ。これは人口移動の実態を反映していると思われる。  第2次大戦以前、トランシルヴァニア地方に居住していたドイツ系住民の少なくない数は、主に西ドイツに移住していった、と言われる。 !!別称類  ラテン語による古称「ウルトラ・シルヴァニア」。ルーマニア語で「アルデアル」、マジャール語では「エルデーイ」。これらは、同じく「森の(国)の彼方(の土地)」を意味する。  地域名としては、トランシルヴァニア高地だけでなく、縁辺山地の一部も含んだ歴史的な[[トランシルヴァニア地方|トランシルヴァニア]]を指す。ただし、その範囲には、やや広い用法と比較的狭い用法とがある。  歴史的な「トランシルヴァニア(地方)」は、ドイツ語では「ジーベンビュルゲン」と呼ばれる。 !リンク *[[小辞典]]{{br}} ⇔[[小辞典ワールド編]]{{br}} ⇔[[ランド・マーク]] !!関連項目 *[[カルパティア山脈]] *[[ルーマニア]] !!資料リンク *[[Wikipedia英語版:Transylvania]]{{br}}[[Wikipedia英語版:Geography_of_Romania]] !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイデア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}