{{toc}} !ユネスコ世界遺産 ユネスコせかいいさん :'''英語''':UNESCO World Heritage(ユネスコ・ウァールド・ヘリティッヂ) :'''類語'''(英語):World Heritage Site(ウァールド・ヘリティッヂ・スァイット) ::(「ユネスコ世界遺産」は、日本でポピュラーな言い方、英語他では一般に“World Heritage Site (世界遺産)”と呼ばれることが多い。ユネスコは、認定基準をさだめ認定の合議を支援するだけで、実際の管理は諸国民(諸国政府)の担当になっているからだ) !PCが予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。  「ユネスコ世界遺産」は、[[ユネスコ]]の世界遺産条約に基づいて、世界遺産リストに登録された遺跡や歴史的景観、自然景観などの総称。対象は、人類が共有すべき価値をもつ、と認定された事になる。  登録された対象は、当該国の公的機関の管轄責任において、対象が保全される体制が整っている。  整っていなければ認定されないし、関連の条文上は保全が不充分な場合、認定を取り下げることもある旨、記されている。 (つまり、[[シームレス・ワールド]]でも、世界遺産はなんらかの公的監視下にあるはず)  世界遺産の認定や登録の事務は、[[ユネスコ世界遺産センター]]が統括し、各国代表などの協議に基づいて決定されている。 !やや詳しい情報 *「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。  ユネスコ世界遺産は、文化遺産、自然遺産、及び複合遺産(文化と自然の両方を兼ね備えた対象)に3大別される。  他に、危機にさらされている世界遺産(危機遺産)や、戦争や人種差別など人類の犯した罪を証明するような、いわゆる「負の遺産」と呼ばれるカテゴリーもある。 !GM向け参考情報 *GM向けの補足情報、[[マスタリング・チップス|チップス集]]、[[アイデア・フック]]など !!用途 *世界遺産には、実は派手なアクションには向かないスポットが多い。国にもよるが観光化されたスポットが多いし、一般社会でも大きな話題になり易いからだ。{{br}}社会的影響まで考慮した深い陰謀があって……といったシナリオも面白いだろうが。シナリオでは、冒険の導入や、陰謀めいた駆け引きの舞台などの方が、うってつけ。 *世界遺産でも、自然遺産だと、広大な自然保護区に少数の管理人とかで、アクションに手頃(?)な舞台もあります。ロシア連邦の自然保護区とか豪快な広さ。 *一般に、文化遺産の類は、監視が厳しく、事がおきた場合の国際的反響も小さくないと考えた方がいいでしょう。{{br}}例えば、エジプトのルクソールで、1997年に過激派「イスラム集団」のテロが起きたとき、欧米諸国はもちろんイスラム諸国でも非難の声が大きかった。{{br}}これはこの時の過激派がイスラムでタブーとされている遺体損壊をおこなったためらしいのですが。元々サダト大統領を暗殺(1981年)されて以来、過激派取り締まりに力を入れてたエジプト政府は、ルクソール事件をきっかけに[[遺跡警察]]という機構を創設。{{br}}[[エジプトの遺跡警察|遺跡警察]]は、今も遺跡地域の監視と観光客の警護を任務にしてます。{{br}}エジプトの遺跡警察>一般警備士が[[キャスト・レベル]]0で、隊長さんはキャスト・レベル1くらいかな(?)。 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]] !!関連項目 *[[遺跡]] *[[ユネスコ]] *[[ユネスコ世界遺産センター]] !!!ユネスコ世界遺産のインデックス !!!!注記  小辞典では、このページ内の以下の記述は、すべて「PCが予め知ってていい情報」とみなすことにします。 !!!!アジア地域の世界遺産 :'''[[アッシュルの遺跡]]''' アッシュルのいせき: [[アッシリア]]発祥の地である古都[[アッシュル]]市の遺跡。現[[イラク共和国]]領北部で、[[ティグリス川]]の中流域に位置。2003年以降、イラク共和国で2件目のユネスコ世界遺産として登録されている。 :'''[[上スヴァネティ]]''' かみスヴァネティ: 現[[グルジア共和国]]領で、北西部の一角を占めている歴史的地域。英語で「アッパー・スヴァネティ」、[[グルジア語]]で「ゼモ・スヴァネティ」。同じく、歴史的地域である下スヴァネティ地方(ロウアー・スヴァネティ、クヴェモ・スヴァネティ)と併せ、[[大カフカス山脈]]に属す[[スヴァネティ]]地方を構成していた。(スヴァネティ地方も歴史的地域名で、現在は、上下両地方がそれぞれ別の行政区に属している) :: 上スヴァネティは、山岳地帯であるスヴァネティ地方の内でも、より高山地帯に属す。西カフカス山脈中部で、脊梁部の南を占めている。 :: 1996年以降、地域に遺る伝統的家屋、宗教建築、宗教的[[遺物]]などが[[ユネスコ世界遺産]]の文化遺産に登録されている。登録名も「上スヴァネティ」。 :'''[[バイカル湖]]''' バイカルこ: [[シベリア地域|シベリア]]の南縁中東部で、[[モンゴル高原]]東部の北、[[中央シベリア高原]]の南東で山間地を挟んだ高山地帯の山中に位置する大きな湖。湖面は、[[ロシア連邦]]の[[シベリア連邦管区|ロシア連邦のシベリア連邦管区]]南縁で、[[ブリヤート共和国]]の領域と、[[イルクーツク州]]の州域とに渡っている。 :: 湖面面積は、世界第7位で、深度は世界一深い。透明度も世界一とされていて、1996年以降[[ユネスコ世界遺産]]の自然遺産に登録されている。周辺部を含めた一帯は、ロシア連邦の国定国立公園に指定されている。 :: 周囲が山地に囲まれ、330と言われる河川が流入。唯一の流出河川である[[アンガラ川]]は、[[レナ川]]の源流の1つ。 !!!!アフリカ地域の世界遺産 :'''[[アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群]]''' アブ・シンベルから フィラエまでの ヌビアいせきぐん: [[エジプト=アラブ共和国]]南部に存在する[[ユネスコ世界遺産]]の登録名。[[アスワン県]]南部で、[[ハイダム湖]]周辺に散在する遺跡群を一括したもの。[[アブ・シンベル神殿]]や[[イシス神殿|フィラエ島のイシス神殿]]が代表格の[[遺構]]として有名。 :: 1979年以降、文化遺産として登録されている。 :'''[[ヴィクトリア瀑布]]''' ビクトリアばくふ: [[アフリカ南部|南アフリカ地域]]で、[[ザンベジ川]]の中流域に位置する滝。[[ザンビア共和国]]と[[ジンバブエ共和国]]との国境部に広がる滝は、100m〜150mほどの落差に対して、およそ1.7kmほどの幅を持つ滝で、大変珍しい景観をなしている。地名は、[[U.K.(連合王国)]]の[[ビクトリア女王]]の名にちなんだもの。 :: 「世界3大瀑布」の1つ、とも言われ、1989年から[[ユネスコ世界遺産]]の自然遺産に登録されている。自然遺産は両国共同管理。2007年現在、両国はそれぞれの領域に国定自然公園も制定している。 :'''[[キュレーネの遺跡]]''' キュレーネのいせき: 「キュレーネの遺跡」は、[[社会主義人民リビア=アラブ国]]の[[キレナイカ]]地方で、[[地中海]]南岸近に位置する、グレコ・ローマン系古代都市の遺跡。1982年以降、ユネスコ世界遺産に登録されている。 :'''[[フィラエ島のイシス神殿]]''' フィラエとうの イシスしんでん: 「[[アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群]]」に含まれる古代モニュメントの1つ。1979年以降、[[ユネスコ世界遺産]]の文化遺産に登録されている。 :: [[エジプト=アラブ共和国]]南部でアスワン・ロウダムが成す人口湖に位置。人口湖の北部湖上に位置するアルギキア島に移築された、古代神殿建築複合。移築後も、古代からの呼称を継承し、「『フィラエ島の』イシス神殿」と呼ばれている。 !!!![[北アメリカ]]の世界遺産 :'''[[ウォータートン=グレイシャー国際平和自然公園,北アメリカの〜]]''' きたアメリカの ウォータートン=グレイシャーこくさいへいわ しぜんこうえん: [[北アメリカ大陸|北アメリカ]]中北部内陸で、[[西部U.S.A.]]の北東から、[[西部カナダ]]西寄り内陸にエリアが渡っている、国際自然公園。 :: 実態としては、[[U.S.側|U.S.A.(合衆国)]]の[[グレイシャー国立公園|グレイシャー国立公園(U.S.A.)]]([[モンタナ州|モンタナ州(U.S.A.)]])と、[[カナダ側|カナダ]]の[[ウォータートン湖国立公園|ウォータートン湖国立公園(カナダ)]]([[アルバータ州|アルバータ州(カナダ)]]、それぞれの公園管理当局が、協同して管理運営にあたっている。 :: 1976年以降、ユネスコの生態系保護区に指定され、1995年以降は、[[ユネスコ世界遺産]]の自然遺産とされている。 :'''[[ランス・オ・メドゥズ国定史跡(カナダ)]]''' ランス・オ・メドゥズこくてい しせき: [[ニューファンドランド島]]の北西部にある[[カナダ]]の国定史跡。11世紀頃の住居址を中心にした[[遺跡]]が、管理保存されている。[[グリーンランド|グリーンランド(島)]]を除いた[[北アメリカ]]で、現在のところ確認されている唯一の[[ノース人]]入植地跡。1978年以降、[[ユネスコ]]の[[世界遺産|ユネスコ世界遺産]]に文化遺産として登録されている。 :: ノース人が伝えた『[[グリーンランド人のサガ]]』『[[赤毛のエイリークのサガ]]』の物語に関係した入植地の遺跡と、考えられている。 :: ニューファンドランド島北西部の大きな半島[[グレート・ノーザン半島|グレート・ノーザン半島,ニューファンドランド島の〜]]の北端部で沿岸に位置している。「ランス・オ・メドゥズ(L'Anse aux Meduses)」は、フランス語で「クラゲの小湾」を意味している。 !!!!ヨーロッパ地域の世界遺産 :'''[[アグテレク・カルストとスロヴァキア・カルストの洞窟群]]''' アグテレク・カルストと スロヴァキア・カルストのどうくつぐん:  [[ハンガリー共和国]]の北東部から、[[スロヴァキア共和国]]の南東にかけて、石灰岸台地の地中で国境にまたがっている鍾乳洞穴群。国境をまたがっている洞穴は極、一部だが、規模としては欧州最大。ハンガリー側では、グテレク国立公園の一角にあたる。 :: 1995年にハンガリーの自然遺産として世界遺産に登録され、2000年にはスロヴァキア側の世界最大級の氷穴、ドブシンスカ氷穴などが追加され境界が変更された。現在は、ハンガリー、スロヴァキア、共同遺産、と規定されている。 :'''[[キュー王立植物園]]''' キューおうりつしょくぶつえん: [[U.K.(連合王国)]]の[[グレイター・ロンドン]]西部で、[[テムズ川]]の南岸に設けられた植物園。 :: かつては、[[U.K.(連合王国)]]王室の植物園だったが、現在は国営。「キュー・ガーデンズ」の名で、ロンドン市民、及び、観光客に親しまれている、敷地面積120haほど(121万平方km)の植物園。同時に、植物研究の世界的センターも兼ねている。 :'''[[ゲルマニアのローマ国境線|ゲルマニアのローマ国境線(遺跡)]]''' ゲルマニアの ローマこっきょうせん:「ゲルマニアのローマ国境線」とは、古代ローマ帝国が、ゲルマニア国境部の防衛の為に設けた防御施設遺跡の総称。[[ドイツ|ドイツ連邦共和国]]では、単に“Limes”(リーメス)と呼んで、この遺跡を指すことも多いようだ。 :: 1世紀末に[[ドミティアヌス帝]]の命で建造に着手され、2世紀前半の[[ハドリアヌス帝]]の代に、いったん完工。その後も増強が重ねられた。現在の[[ドイツ領|ドイツ連邦共和国]]南部で、[[ライン川]]中流域南部の[[右岸|右岸、左岸,河川の〜]]から[[ドナウ川]]源流域の東方左岸の間に建造された。2005年以降、[[ユネスコ]]の[[世界遺産|ユネスコ世界遺産]]に「[[ローマ帝国の国境線|ローマ帝国の国境線(ユネスコ世界遺産)]]」の件名で、[[ハドリアヌスの長城]]と共に登録されている。 :'''[[コミの原生林]]''' コミのげんせいりん: [[ロシア連邦]]構成国である[[コミ共和国]]東部に位置する、ユネスコ世界遺産の自然遺産(1995年登録)。[[ウラル山脈]]北西で[[ペチョラ川]]の水系流域に広がる。[[ヨーロッパ・ロシア]]の東部で、現在、[[ヨーロッパ]]地域、最東端の世界遺産。 :'''[[セント・キルダ諸島]]''' セント・キルダしょとう: [[グレイト・ブリテン島]]の北西で、[[スコットランド]]沖に浮かぶ、無人の島嶼。「[[北ヨーロッパ]]で最大の海鳥繁殖地」と呼ばれる、推定100万羽の海鳥棲息地。 :: 1986年以降、[[ユネスコ世界遺産]]の自然遺産に登録されている。2004年以降、世界遺産の対象は、島嶼周辺も含む海域の生物圏にまで拡大。2005年、文化遺産も兼ねる扱いに拡張された。 :'''[[バース市街]]''' バースしがい: [[南西イングランド]]の北東部で[[ブリストル市|ブリストル,イングランドの〜]]の南東に位置。 :: 1987年以降、ユネスコ世界遺産の文化遺産に登録されている。ローマ時代時代に遡る保養地、観光地として有名。「バース・スパ」として有名な温泉は、おそらく、ローマ時代以前に遡る。 :: 現在は、[[バース・アンド・ノース・イースト・サマーセット]](通称、BANES、又はB&NES)の東部で、県庁にあたるカウンシルを擁す中心地区。慣例的に「シティ」と呼ばれる。[[エイヴォン川|ブリストル・エイヴォン]]が丘陵の間を屈曲して流れるあたりの流域で、丘陵に囲まれている。 :'''[[ハドリアヌスの長城]]''' ハドリアヌスの ちょうじょう: [[グレート・ブリテン島]]北部で、現在の[[イングランド]]北縁、[[スコットランド]]との境界近くに、ローマ帝国が建造した境界防備用施設の通称。2世紀前半に、ハドリアヌス帝の命令で建造された。 :: 1987年に[[ユネスコ]]の[[世界遺産|ユネスコ世界遺産]]に登録。その後、[[ドイツ連邦共和国]]に遺るローマ境界(リーメス・ゲルマニクス)が登録申請され、2005年以降、併せて「[[ローマ帝国の国境線|ローマ帝国の国境線(ユネスコ世界遺産)]]」の件名で拡張登録されている。 :'''[[ローマ帝国の国境線|ローマ帝国の国境線(ユネスコ世界遺産)]]''' ローマていこくの こっきょうせん: 「ローマ帝国の国境線(Limes Romanus)」は、古代ローマ帝国で、帝国領の外縁部に建造された防備用施設の総称だった。[[ユネスコ]]の[[世界遺産|ユネスコ世界遺産]]では、2005年以降「ローマ帝国の国境線」の件名で[[U.K.(連合王国)]]に遺る[[ハドリアヌスの長城]]跡と、[[ドイツ連邦共和国]]に遺る[[ゲルマニアのローマ国境(Limes Germanicus)|ゲルマニアのローマ国境]]とが、一括登録されている。 !!資料リンク *[[UNESCO World Heritage Sites|http://whc.unesco.org/]] *「[[世界遺産活動|http://www.unesco.jp/contents/isan/shoukai_index.html]](日本語)」([[社団法人日本ユネスコ協会連盟|http://www.unesco.or.jp/]]) *[[Wikipedia英語版:World_Heritage_Site]] *[[Wikipedia日本語版:世界遺産]]{{br}}[[Wikipedia日本語版:Portal:世界遺産|http://ja.wikipedia.org/wiki/Portal:%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%81%BA%E7%94%A3]] *「[[世界遺産 THE WORLD HERITAGE|http://www.tbs.co.jp/heritage/]]」([[TBS|http://www.tbs.co.jp/]]) *[[一覧:世界遺産]] *[[一覧:ユネスコ世界遺産]] !補助資料 !!+αの補助資料{{br}}(あれば便利な補助資料) :文庫クセジュ『世界遺産』:D.オドルリ、R.スシエ、他 共著、水嶋 英治 訳,白水社,Tokyo,2005.{{br}}ISBN 4-560-50888-7 *{{isbnImg('4560508887')}} !!エクストラの補助資料{{br}}(なくても平気だけど、あると面白い) :世界遺産シリーズ『世界遺産概論』上巻:古田 陽久 著、世界遺産総合研究所 編 ,シンクタンクせとうち総合研究機構,Hiroshima,2007.{{br}}ISBN 978-4-86200-116-0 *{{isbnImg('4862001165')}} :世界遺産シリーズ『世界遺産概論』下巻:古田 陽久 著、世界遺産総合研究所 編 ,シンクタンクせとうち総合研究機構,Hiroshima,2007.{{br}}ISBN 978-4-86200-117-7 *{{isbnImg('4862001173')}} !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイデア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}