{{toc}} !ウラル山脈 {{br}}ウラルさんみゃく {{br}}(Уральские горы) *[[シームレス・ワールドの用語|小辞典ワールド編]]解説。 :'''ロシア語表記''':Уральские горы :'''フランス語表記''':Oural :'''英語表記''':Ural Mountains ![[PC|プレイヤー・キャラクター]]が予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、[[PC|プレイヤー・キャラクター]]が知ってることにしていい」情報とします。  「ウラル山脈(Уральские горы)」は、[[ユーラシア大陸]]の東部で、[[北極海]]の付属海である[[カラ海]]の沿岸と、[[カザフスタン草原]]との間を、概ね南北に走っている山脈。概ねの山域は[[ロシア領内|ロシア]]にあり、最南部は[[カザフスタン領|カザフスタン共和国]]にも渡っている。  西の[[ロシア平原]]と、東の[[西シベリア低地]]との間を区切り、[[ヨーロッパ州|ヨーロッパ]]と[[アジア州|アジア]]との、地理的境界の一部とされているる。  山脈南端からは、[[ウラル川]]が流出。屈曲しつつ概ね南流し、[[カスピ海]]に注ぎ込む。ウラル川、カスピ海も、アジアとヨーロッパの地理的境界の一部とされている。  山脈北部では、東麓に沿うように[[オビ川]]下流が北流。 :'''【参照地図】''': *[[ロシア連邦]]地形図([[Wikimedia Commons]]){{br}}[[http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3d/Russland_topo.png]] *[[Physical Map of Asia|http://www.freeworldmaps.net/asia/index.html]]{{br}}[[Physical Map of Russia|http://www.freeworldmaps.net/russia/map.html]]{{br}}[[Physical Map of Kazakhstan|http://www.freeworldmaps.net/asia/kazakhstan/map.html]]{{br}}([[FREE WORLD MAPS]]) *[[Russia|http://go.hrw.com/atlas/norm_htm/russia.htm]]{{br}}[[Kazakhstan|http://go.hrw.com/atlas/norm_htm/kazakstn.htm]]{{br}}([[HOLT RINEHART WINSTON WORLD ATLAS]]) !追加情報 :'''小事典版推奨判定''':「情報+知性 目標値8〜10」「生存+知性 目標値10〜12」 ::'''簡単な情報''' (シナリオによっては、ゲーム前ブリーフィングでプレイヤーに伝えるGM裁量をしてもいいかもしれない) :: ウラル山脈西側のロシア領には、ロシア連邦の[[北西連邦管区|北西連邦管区,ロシア連邦の〜]]と、[[ヴォルガ連邦管区|ヴォルガ連邦管区,ロシア連邦の〜]]とが位置。ウラル山脈は、東側の[[ウラル連邦管区|ウラル連邦管区,ロシア連邦の〜]]と西側の[[連邦管区|連邦管区,ロシア連邦の〜]]との境界とされている。 :: 南部山域の近傍には、人口100万人超の大都市、[[ペルミ]](西側北寄り)、[[ウファ]](西側南寄り)、[[エカテリンブルグ]](東側北寄り)、[[チェリャビンスク]](東側南寄り)などが位置。 :: これら大都市を結ぶように、東西を繋ぐ鉄路、基幹自動車道が通る。この交通網の周辺を中心に、人口10万〜50万人級の都市も散在。 :: 山脈を北に進むに従い、近傍の都市は、遠く、まばらになっていく。 :: 山脈中部の西側には、[[ペチョラ炭田]]、他が存在。山脈南部の西麓に接すように、[[第2バクー油田]]地帯が広がる。 :'''小事典版推奨判定''':「生存+知性 目標値8〜10」 ::'''簡単な情報''' (シナリオによっては、ゲーム前ブリーフィングでプレイヤーに伝えるGM裁量をしてもいいかもしれない) :: ウラル山脈の総延長は、およそ2,498km。ただし、実際の地形は、複数の山脈の断続からなっていて、幾つに区分される。全体の平均標高は、およそ900m〜1,200mほど。東西幅200〜300km程度。 :: 全域の最高峰は、脊梁線の中北部に位置する[[ナロードナヤ山]]で、標高1,895m。 :: 山脈の南部中ほどには、脊梁線が低くなり、標高200〜500mの高地が続く鞍部が存在。こうした鞍部で、山脈の細分がなされている。南部の鞍部の以南では、脊梁線が再度、500m超級になっている。山域規模の割には、山並みは峻険ではない。 :: 気候は、主に[[冷帯多雨気候]]に属し、北辺の脊梁線200kmほどの周囲は[[北極圏]]内に位置。高緯度地帯では山腹の雪線は低い。標高400mを越えると積雪が見られる。 :: 春の雪解け時には、中腹の雪が溶融し、西側では[[ペチョラ川]]の水系に、東側では[[オビ川]]などに流入。雪解け水は、洪水とも呼ばれる様相で低湿地へと注ぐことがある。 :: 山域、及び周辺には[[21世紀]]では、[[ワールド・ワイド]]にも貴重になっている原生林が広がる。貴重種や絶滅危機種を含め、棲息する野生動物の種類も多様。 :'''小事典版推奨判定''':「情報+知性 目標値10〜12」 ::'''簡単な情報''' ウラル山脈は7割弱ほどがロシア領に属し、南端の3割強ほどがカザフスタン領に属している。地理学では、ウラル山脈は大きく5つの山域に大別されている。南部ウラル、中部ウラル、北部ウラル、亜北極ウラル、北極ウラルの5つだ。 :: これらの山脈は、[[古生代]]の[[石炭紀]](現在から3億6,700万年前頃〜2億8,900万年前頃)末から[[ペルム紀]](現在から2億9,000万年前頃〜2億5,100万年前頃)にかかけて造山運動がはじまった古い山脈の痕跡だ。この造山運動は、[[中生代]]前半の[[トリアス紀]](現在から2億5,100万年前頃〜1億9,500万年前頃)から[[ジュラ紀]](現在から1億9,500万年前頃〜1億3,500万年前頃)初期までは続いた。 :: 長い年月をかけて、地形は侵食され、幾つかの山域に分断されているが、地質は概ね同質だ。現在は[[北極海]]に浮いている島嶼、[[ヴァイガチ島]]、[[ノヴァヤゼムリャ]]も、地質的には、ウラル山脈の延長部にあたる。 :: 山脈の周辺からは、石炭、石油、鉄鉱、銅鉱、ニッケルなどが採掘される。他に、金、プラチナ、磁鉄鉱、チタン鉄鉱、灰チタン石、金紅石、クロム鉄鉱、金緑石、石英、ジルコン、灰クロムざくろ石、フェナス石、緑柱石、トパーズなども産出。 ::'''【参照地図】''' *ウラル山脈の山域大別図([[Wikimedia Commons]]){{br}}[[http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1a/Ural_Mountains_Map_2.gif]] //-- //「難易度がある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。 ![[GM|ゲーム・マスター]]向け参考情報 *[[GM|ゲーム・マスター]]向けの補足情報、[[マスタリング・チップス|チップス集]]、[[アイデア・フック]]など。 !!捕捉情報 *ウラル山脈全域の脊梁線の総延長は、ほぼ日本列島の全長にほぼ等しい。 !!!トピック  ウラル山脈南東部には、B.C.2500年頃のものとされている[[アンドロノヴォ文化]]に属す墳墓群の遺跡が知られている。  中北部西側の[[コミ共和国]]に位置する、[[コミの原生林]]は、2005年現在、ヨーロッパで最も東に位置する[[ユネスコ世界遺産]]。1995年以降自然遺産に登録されている。  しかし、コミの原生林以外の周辺[[タイガ]]では、無計画な伐採による森林資源の消耗、野生動物棲息環境の悪化が懸念されてもいる。 '''【参考】''' [[ウラル山脈の北方林|http://www.wwf.or.jp/activity/global200/83.htm]]([[WWFジャパン|http://www.wwf.or.jp/index.htm]]) !!!交通路 :'''スカイ・ポート''': ウラル山脈近傍には、国際空港は設けられていないようです。 :: 南部中ほどの鞍部の東西で、[[バシコルトスタン共和国]]首都の[[ウファ]]と、[[チェリャビンスク州]]州都のチェリャビンスク市とに空港が存在。 :: これらの空港は、ロシア連邦の国内線空港と想定します。国際便は寄港することはあっても、一般の旅行者が出入国手続をおこなうことはない、と想定。 :'''鉄道路''': ウラル山脈近傍に敷設された主要鉄路は3本、いずれも、[[モスクワ]]との間に連絡がある。内、1本は、北部西側で北西連邦管区を通り、ウラル山脈北部西側の[[ヴォルクタ]]で終点となる。 :: 残り2本は、ヴォルガ連邦管区を通った後、ウラル山脈南部中ほどの鞍部を越え、東側の鉄道網に連絡している。 :: 北寄り通る路線は、[[ペルミ]]と[[エカテリンブルク]]との間を繋ぐ。[[モスクワ]]とも連絡している。 :: 南寄りを通る路線は、[[ウファ]]と、[[チェリャビンクス市]]との間を繋ぐ。やはり[[モスクワ]]とも連絡している。ちなみに、チェリャビンクス市は[[シベリア鉄道]]の起点になっている。 :'''自動車道''': ウラル山脈周辺の自動車道は、基幹自動車道が、やはり南部の鞍部に敷設されている。 :: [[ウファ]]と[[チェリャビンスク]]とを東西に繋ぐ基幹道は、山脈鞍部の南縁にて、南部で再度高まっている山並みの山裾に沿うように敷設されている。[[ペルミ]]から南に向う自動車道が、山脈鞍部の東側で[[ウファ]] 〜 [[チェリャンビスク市]] 間のルートに接合。接合点の北で、西に向う基幹道が分岐して、[[エカテリンブルク]]に至っている。 :: [[ウファ]]から、山脈西方を南に延びる主要地方道は、[[オレンブルク市]](オレンブルク州州都)に至っている。このルートの途上からは、山間の地方都市を経由する地方道が2ヵ所で東方に分岐。山間の[[マグニトゴルスク]]で合流した後、チェリャビンスクに至っている。 :: また、オレンブルク市から[[ウラル川]]沿いに東に延びる地方道は、[[オルスク]]に至ると、南に俺、[[カザフスタン共和国]]領へと延びていく。 :: [[オレンブルク]]市 〜 [[ウファ]] 〜 [[ペルミ]] を概ね南北に繋ぐ基幹道からは、ペルミの南で主要地方道が分岐、山脈の中ほどまで西麓沿いに北上し[[ベレズニキ]]まで至っている。 :: [[エカテリンブルク]]市からは、ウラル山脈東麓沿いに主要地方道が延び、山脈中部東麓に位置する[[セロフ]]にまで至っている。 :: [[チェリャビンスク市]]から南に延びる主要地方道は、[[カザフスタン共和国]]国境近くの都市[[トロイツク]]を経由して、カザフスタン領へと繋がっている。ちなみに、このルートの途中から南西に分岐するルートが、山間の地方都市を経由しながら、西側に通じている。 :: 上記以外にウラル山脈を東西に横断する自動車道は敷設されていない、と想定します。 :: と、言うのは、山脈の中部以北では、東側も、西側も湿地帯や原生林が多いからです。山脈を横断する自動車道だけでなく、東西の麓沿いにも、あまり整備された自動車道は敷設されていない、と想定しても無理が無いでしょう。 :: 山脈に分け入る地方道のようなものはあるだろう、と予想されます。しかし、あっても整備状況のよくない山道と想定しておきます。 :'''水運''': ウラル山脈周辺の水運は、大別3系統がある。 :: 山脈中部〜北部西側の[[ペチョラ川]]沿いの水運、同東側の[[オビ川]]沿いの水運、及び、山脈南部から発する[[ウラル川]]沿いの水運の3種。 :: ウラル川沿いの交通については、[[ウラル川]]の項を参照されたし。 :: ペチョラ川沿いの水運は、中流の[[ペチョラ市]]までが、河川用の小形〜中形舟で可能。上流の湿原地帯に分け入るにはゴムボートの類が適当と、想定。 :: ペチョラ川下流の[[ペチョラ湾]]は、暖流の関係で南西部が氷結しない。ウラル山脈からは離れるが、[[ムルマンスク]]などの港湾がある。 :: オビ川沿いの水運は、ロシア連邦領[[アルタイ地区]]にある[[バルナウル]]付近までが、小形〜中形の河川用船舶で航行可能。 :: ただし、下流は10月下旬から翌6月初旬まで氷結。上流は、11月初旬から翌4月中旬まで氷結。 :: シー・エクスプローラー級の船舶は、オビ川河口から150kmほどに位置する[[サレハルド]]までは遡行可能と想定しておきます。 :: サレハルドは、ほぼ[[北極圏]]の外周である北緯60度線に位置。ウラル山脈脊梁線の北緯60度線上に存在するパエル山(標高1499m)の東120kmほどにあたる。 !!!別称類 !!!![[主要国の言語|ハウス処理:「主要国の言語」の処理]] *ロシア語表記=Уральские горы *フランス語表記=Oural *英語表記=Ural Mountains *スペイン語表記=Montes Urales *アラビア語名=(調査中) *中文表記=烏拉爾山脈 //その他 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]]{{br}}⇔ [[ランド・マーク]] !!関連項目 *[[アジア]] *[[アルタイ地区]] *[[アンドロノヴォ文化]] *[[ヴァイガチ島]] *[[ヴォルガ連邦管区,ロシア連邦の〜]] *[[ヴォルクタ]] *[[ウラル川]] *[[ウラル連邦管区,ロシア連邦の〜]] *[[ウファ]] *[[エカテリンブルグ]] *[[オビ川]] *[[カザフスタン共和国]] *[[カザフスタン草原]] *[[カスピ海]] *[[カラ海]] *[[古生代]] *[[コミ共和国]] *[[コミの原生林]] *[[サレハルド]] *[[シベリア鉄道]] *[[ジュラ紀]] *[[石炭紀]] *[[タイガ]] *[[第2バクー油田]] *[[チェリャビンクス市]] *[[チェリャビンスク州]] *[[中生代]] *[[トリアス紀]] *[[トロイツク]] *[[ナロードナヤ山]] *[[西シベリア低地]] *[[ノヴァヤゼムリャ]] *[[バシコルトスタン共和国]] *[[ペチョラ川]] *[[ペチョラ炭田]] *[[ペルミ]] *[[ペルム紀]] *[[北西連邦管区,ロシア連邦の〜]] *[[北極海]] *[[北極圏]] *[[ユネスコ世界遺産]] *[[ユーラシア大陸]] *[[ヨーロッパ]] *[[冷帯多雨気候]] *[[連邦管区,ロシア連邦の〜]] *[[ロシア平原]] *[[ロシア連邦]] !!資料リンク //[[Wikitravel日本語版:ロシア]] *[[Wikitravel英語版:Urals]]{{br}}[[Wikitravel英語版:Russia]] *[[Urals map|http://welcome-ural.ru/urals/77/]]([[Ural Expedition & Tours|http://welcome-ural.ru/index.html]]) *[[Wikipedia英語版:Ural_Mountains]]{{br}}[[Wikipedia英語版:Category:Physiographic divisions|http://en.wikipedia.org/wiki/Category:Physiographic_divisions]] *[[Wikimedia Commons:Category:Ural Mountains|http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Ural_Mountains]]{{br}}ウラル山脈関連のファイル集アーガイブ。 !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイデア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}