{{toc}} !壁龕(ニッチ) へきがん !簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。 !PCが予め知ってていい情報 *「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。 :'''フランス語''':niche(ニッチ) :'''英単語''':niche(ニッチッ) ----  「ニッチ(niche)」は、フランス語から英語に入った言葉で、どちらの言語でも「隙間」あるいは「隙間に物を置く」、さらに転じて「(物を)うまく納める、据える」「所を得る」「適所に落ち着かせる」などを意味する。  建築や美術史では、特に「物品を設置する場所として、壁面などの垂直面に一部に設けられた窪み」を意味する。壁面に限らず、柱など、垂直面に同じ目的で設けられた窪みは、全て「壁龕(ニッチ)」だ。あるいは、岩窟像の類で、岸壁や岩山に像を穿ち、結果として周囲に刻み出された空間も「壁龕」と呼ばれることが多い。  多くの場合、花瓶や彫刻などを据えるので、「奥行きをもって刻まれた窪み」になる。マレに、貴重な絵画を掛けるために設けられる壁龕もあるが、絵画は平面的なので、ニッチと呼べるほど奥行きのある設置面を設けた例は、めったに見られないだろう。  また、美術史、建築史では、イスラム建築で壁面に設けられた窪みも「ニッチ」と呼ぶことが少なくない。アラビア語で「[[ミフラーブ]](mihr?b)」と呼ばれるイスラム建築の壁龕は、カアバの方角を示すために設けられたもので、何かを据えるために設けられているわけではない。 (「ミフラーブ」のことは、日本語では特に「聖龕」と記して、「ニッチ(壁龕)」一般の内で区別を付けることもある) !追加情報 *「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。 :'''小辞典版推奨判定''':「表現+知性 8〜10」「言語+知性 10〜12」 ::'''やや詳しい情報''' フランス語の“niche”は、「巣を作る」という意味の“nicher”から転じた。“nicher”の語源は、ラテン語で「巣」を意味した“nidus”だ。 :'''小辞典版推奨判定''':「言語+知性 8〜10」「情報+知性 10〜12」 ::'''やや詳しい情報''' 現在の英語やフランス語の日常語では、「ニッチ(niche)」は、「隙間」あるいは「隙間に物を置く」、あるいは転じて「(物を)うまく納める、据える」「所を得る」「適所に落ち着かせる」などの意味で用いられている。 :: 他に、「経済市場や経済活動で、チャンスを得やすい立場や分野」を「ニッチ」と呼ぶ。あるいは、新規開拓分野で、参入者、競合者が少ない分野を、特に「ニッチ」と言う。こうした用法は、建築や美術で言う「ニッチ(壁龕)」よりも、使われる頻度が多くなっていると思われる。 :: 経済市場などについて言う「ニッチ」は、生態学の用語が、経済学や経営学に転用された後に広まった用法。 :: 生態学では、「ある環境(生態系)の内で、ある生体種が適応している環境要因のまとまり」を「ニッチ」と呼ぶ(生態系の内のサブ・システムと思えばいい)。これは「ニッチ」の古い語源、「巣」や「巣作り」とも関連した用法だろう。 !GM向け参考情報 *GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイディア・フックなど  「増補待ち」 !リンク *[[小辞典]]{{br}}⇔ [[小辞典ワールド編]]{{br}}⇔ [[考古学、歴史研究の関連用語]] !!関連項目 *[[ミフラーブ]] //資料リンク !活用や検討 !!活用 *このページの記事を踏まえた、[[アイディア・フック]]、使ってみた[[シナリオ]]、セッション・レポ、などなど {{comment}} !!重要な改訂の情報 *内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。{{br}}(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要) {{comment}} !!検討 *このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など *検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます) {{comment}}