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!黒騎士
　数々の伝説にその姿を現す騎士。黒い全身鎧に身を包んでいることから、その名がつけられた。[[ホルハイム家]]の紋章がついた盾を携え、玉座に相応しかわぬ者に裁きを下すという。

　また、彼から[[ホルハイム家]]の印章指輪を託された者も、代理人として王や支配者としての地位に相応しく無い者を処断しているという。

　黒騎士に関する有名な伝説はふたつある。ひとつ目はホルハイム朝を二分して争われた[[アイルハルト・ホルハイム二世]]と“僭王”ニーデルブリュッケン伯アイルハルト・ホルハイムが争った蛇狼戦争の折、“僭王”アイルハルトの陣に濃霧の中から突如として現れた黒騎士が一太刀で僭王の首を落とし、再び去っていったというものである。

　ふたつ目は[[空位20年]]時代の920年、兄から[[ヴィンス公]]の座を簒奪し、ハイデルランド王の座を狙って諸侯を糾合しようとした[[グレゴール・クリューガー]]が開いた決起会議の最中、突如会場に現れた黒騎士が、彼を両断して去っていったというもの。

　ハイデルランドの貴族たちは黒騎士の正体を、“金色外套王”[[アイルハルト・ホルハイム一世]]が帰還するまでヴァインガルトを守り、魔神[[アグクラス]]討伐で戦死したはずの義兄、[[ヴォルフガング・ホルハイム]]であると考えている。

　『LoG』(旧版)によるとこの噂は事実で、ヴォルフガングは魔神を封印するために“黒の心臓”を己の胸へと埋め、人の生き血を啜らねばならぬ業を背負った永世者となったという。その後歴史の表舞台から姿を消した彼は、ハイデルランドの北部にシュラーフブルグという隠れ城を築いて一族と共に隠れ住み、そこからハイデルランドの情勢を見守るという務めを自らに課している。

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