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オーダー・オブ・デス

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組織

オーダー・オブ・デス(永眠梯団)】

アレクラスト各地に散らばっているイニシエイト・オブ・デス(永き眠りの使徒)は、死の本質の理解を目指す学者たちであり、オーダー・オブ・デス(永眠梯団)と呼ばれる恐るべき秘密組織のメンバーである。
彼らは魂や死後の世界ではなく、死の実際の過程――特に死が生体組織に齎す影響――について関心がある。
また、彼らは敵対するものに徹底した痛みと苦痛を与える拷問の使徒でもある。
そうすることによって、彼らは死そのものに奉仕し、また死に到る過程を研究するのである。
彼らはこの世の者に痛みや苦しみや悲痛を与えることで死への準備をさせ、さらには荒廃をあちこちへと撒き散らす。
彼らは不確かなこの世にあって、究極の存在である死こそが唯一絶対の存在と信じる修道者でもあるのだ。

彼らは邪神の類ではなく、死そのものを具象化した「静寂の王」と呼ばれる存在を崇めている。
静寂の王はあらゆるものの支配者であり、全てのものに気まぐれに死を齎す存在である。
この世のあらゆる暴力的な存在は、たとえ神でさえも、静寂の王が死を撒き散らすための道具であると彼らは考えている。
素晴らしき苦痛の貴婦人はあらゆる苦痛の具象化した化身であり、静寂の王の配偶者である。
苦痛は死を意識させ、残忍さを覚悟させることで命あるものを静寂の王の元へと送り届ける助けをするからだ。

彼らは邪悪な存在として殆どの人々からは邪神の信者などと同一視されているが、明らかにそれとは違う特徴も持っている。
この梯団はアンデッドを最も忌み嫌うべき存在であると考えているのだ。
多くの者は死を恐れ、その恐怖から開放するために梯団は痛み、苦しみ、苦渋、苦悶を使い、死の準備をさせる。
だが運命を逃れるために極端に走る者たちは穢れた儀式や死霊術、闇の神の恩寵などによって当然来るべき静寂の王を否定するのだ。
これは、神の体すらも死なしめた静寂の王の絶対の権威を冒涜する行いであると梯団員たちは考えている。
また、死人が滑稽でグロテスクな肉体を引きずり、よろめき歩き続ける事は死の美しさを穢す行為であるとも彼らは考えている。
アンデッドとなることは、彼らにとって魂が不死の呪いに囚われ、死の瞬間の啓示が永遠に否定される恐ろしい運命である。
そうなれば、自らが仕える静寂の王の御許に召されることが出来なくなってしまうとされているのだ。
そのため、梯団にはアンデッドを破壊したり、魂を不死の呪いから解き放つなどの効果を持つ儀式が伝わっているらしい。
しかし、彼らが部外者にその儀式の詳細を明かすことは決してない。

オーダー・オブ・デスの僧院や祭儀所は、アレクラストの各地に隠れて存在している。
彼らは街に姿をあらわすことは滅多に無いが、普段は主に根無し草の旅人や山賊、妖魔などを捕らえて拷問したり、アンデッド達との戦いに力を注いだりしているのだろうと考えられている。
各地の統治者や教団などは、通常は街中に現れない限りこの梯団の活動を放置している。

梯団員の過半数は死の探求者であると考えられている。
彼らは、知識と実践の両面を学んでいる。
ファイター、シーフ、セージといった技能は戦い、拷問、死への理解などを深めるのに役立つため一般的である。
彼らは死への理解を深めるために自らの体を死に近い極限状態に置くこともあり、したがって生存技術を与えるレンジャーも普及している。
あくまでも死の知識のみを追求する死の学者も梯団内部には多数存在している。
彼らの多くは殺害や拷問のような陰惨な行い、およびアンデッドとの戦いなどの実践的行為に関わることを嫌い、知識と研究のみをもって教団へ奉仕する。
また、死に魅了されそれを研究したいと考えるソーサラーや、シャーマンなども含まれている。
死に関連した神(カーディス、ミルリーフなど)に仕えるダークプリーストもこの梯団に所属したり、手を組んでいることがある。
これらルーンマスターは、アンデッドとの戦いに明け暮れる梯団にとって大きな力となっている。
しかし、たとえダークプリーストであっても自らが仕える神を静寂の王の僕の1人であると考え、静寂の王を同様に崇拝することと、決して死体をアンデッド化しないことを要請される。
梯団に所属する司祭や魔術師は、全てこの要請に従っている(少なくとも、他の梯団員の目の届く範囲内では)。

梯団内部にはピラミッド型の階層構造があり、階層内部は更にいくつかの神秘的なサークルに分かれている。
このために、彼らは「梯団」と呼ばれているのである。
死の探求者たちは、理解と実践を深めることでこの階層を上へと登ってゆく。
階層は下から順にアプレンティス(徒弟)、ディサイプル(門人)、リージェント(理事)、ロード(主教)、カーディナル(枢機卿)である。
徒弟は見習いであり、入団の誓いを立てて梯団への所属を許された者たちである。
彼らは死に親しむこと、他者に死を与えること、自らに気まぐれな死が降りかかるのを受け入れること、などを修行期間に学んでゆく。
この修行期間を生きて終えるのは、3人に1人とも5人に1人とも言われている。
但し、実際にはこのような陰惨な修行を行うのは主に死の探求者たちであり、死の学者やルーンマスターとして教団に参入したものは本人の希望によってこれらの修行を免除され、他の基準で徒弟期間の卒業を判定される事が多いようである(特に、そのものが有能である場合には)。
門人は、その修行期間を終えた者たちである。
彼らが理事の階級に上がるには、理事に挑戦しこれを殺害するか(但し、理事の殺害に当たっては死に仕えるものへの敬意を払うための作法が定められており、とにかく殺せばいいというものではない。また、正規の手続きであってもこうした挑戦を受ける義務があるのは死の探求者として階梯を上ってきた理事だけであり、そうでない理事は断って構わない。特に、戦闘能力に優れていない事が明らかな理事にこうした挑戦を挑むのは、大変な侮辱にあたる)、その他の要因で理事の座が空いた際に新しい理事として就任するかである。
理事は1つの僧院または祭儀所の長である。
この位階は微妙なもので、構成員が数名しか居ないような小さな僧院や村の集会場程度の規模の祭儀所の長では、大規模な僧院や祭儀所においては門人同様の扱いしか受けられないというような場合もある。
主教は一地方のいくつかの僧院・祭儀所を統括する。
主教は枢機卿の直属で、枢機卿1人当たり5人で合計25人存在する。
枢機卿は配下の主教たちをまとめ、大規模な地域全体を管轄する。
オーダー・オブ・デスの最高意思決定機関は、5人の枢機卿からなるエルダー・カウンシルである。

梯団の歴史は思いのほか古く、古代王国健在期からであり、決して大きな勢力ではないが滅びることもなく脈々と続いてきた。
現在、アレクラスト全土でおそらく数千程度の構成員がいると推定されている。

ヴォエヴォド・ザビラスを一人で倒したとして知られる伝説の神官も、実は神に仕える者ではなくこの梯団のメンバーである。
彼は数多くのアンデッドを滅ぼした梯団の伝説的な英雄で、その名を『最もよく死に仕えた者』アヴァラスという。
最後にはヴォエヴォドの怒りを買って不死者にされてしまったが、何十人もの梯団員が犠牲となって彼を救うために戦い、ついに彼の体は取り戻されて、その魂は不死の呪いから解放されたのである。
もっとも、彼について詳しく知る者は梯団外には殆ど居ない。

梯団のシンボルは両目に赤と黒の宝石をはめ込んだ髑髏であり、永き眠りの使徒たちは皆、中央部に卑魔(インプ)の小さな頭蓋骨と骨数本を飾った首飾りを持っている。
髑髏の眼窩に赤と黒の宝石がはめ込まれている場合もあり、宝石の有無や価値の違いが位階の高低を表しているらしい。

【情報強度】
名前や概要は伝承知識または全般知識で11、詳しい教義や組織構造などは13からそれ以上で達成値に応じた詳しさで分かるでしょう。
アヴァラスの話について知っているには、18は必要です。

<発案者:ローレンシウ>

更新日時:2007/05/08 22:45:09
キーワード:
参照:[組織]
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