![[異界]] "菌類の貴婦人" クリスケイン{{br}} Chriscain, Lady of Fungi{{br}} 発案者:ローレンシウ{{br}} {{br}} 種  族:デーモン/異界の生物{{br}} M  L:15{{br}} 出 現 数:単独{{br}} 編  成:まれに菌類、魔神、魔界獣、定命の信奉者などを十数体〜数十体伴って出現{{br}} 出現頻度:ごくまれ{{br}} 知 名 度:18{{br}} 行動順位:13{{br}} 移動速度:10{{br}} 知  能:きわめて高い{{br}} 反  応:敵対的{{br}} 生 息 地:不明{{br}} 知  覚:擬似(暗視){{br}} 言  語:下位古代語{{br}} {{br}} 【特殊能力】{{br}} 能  力:古代語魔法8レベル(魔法強度/魔力=19/12){{br}}      暗黒魔法10レベル(魔法強度/魔力=21/14){{br}}      菌類支配(抵抗の目標値=22){{br}}      菌類創造{{br}}      菌糸網知覚/胞子門移相{{br}}      擬足をまきつける(締めつけ){{br}} 耐  性:毒・病気に冒されない{{br}}      精神的な攻撃は無効{{br}}      生命点再生(1ラウンドあたり3点){{br}}      炎に弱い{{br}} {{br}} 【戦闘能力】{{br}} 攻撃方法:爪、角による2回攻撃{{br}}      擬足による攻撃(締めつけ){{br}}      擬足による攻撃(接敵者すべて){{br}} {{br}} 攻撃点/打撃点:「爪:23(16)/24」「角:21(14)/26」{{br}}         「擬足(締めつけ):23(16)/25」{{br}}         「擬足(接敵者すべて):22(15)/24」{{br}} 回避点/防御点:「21(14)/17」{{br}} {{br}} 生命点/抵抗値:54/30(23){{br}} 精神点/抵抗値:42/28(21){{br}} {{br}} 【説明】{{br}}  クリスケインは唯一無二といわれる独自の形態を持つアークデーモンで、クリスケインは種族名であり固有名でもあります。{{br}}  彼女のことに言及したいくつかの文献では、彼女は「菌類の貴婦人」「茸の女王」などとも呼ばれているようです。{{br}}  {{br}}  クリスケインの概観は、体長が3mを超える上半身だけ人間に似た異形です。{{br}}  下半身はロープのように鞭打つ触手や極彩色の菌類の板や輪が密集して成り、奇妙に入り混じった芳香を発しているのです。{{br}}  上半身は通常なら魅力的で肉感的な女性の形にたまたま生育した菌類のようで、鋭い爪を持ち、額に4本の角が生えています。{{br}}  皮膚の上では灰色、青紫、黒などのきつい原色の模様が渦巻いており、見る者は吐き気か、不思議な催眠的な感覚に襲われます。{{br}}  {{br}}  肉弾戦を行う場合、彼女は下半身の多数の擬足か、上半身の爪と角を用います。{{br}}  擬足は、振り回して叩きつけることで周囲の敵をなぎ払うか、単体の敵に多重にまきつけて捕らえることができます。{{br}}  その以外の能力に関しては、後述します。{{br}}  {{br}}  クリスケインはかつて地上を闊歩し、下位の魔神から独自の形態を持つ将種にまで成長したデーモンだといわれています。{{br}}  彼女は下位種のころからユルドと呼ばれる後に高位のヴォエヴォドとなったダークエルフと交友があったと伝えられており、そのユルドに古代王国の一部の魔術師と交渉があったゆえに、比較的文献の記録が残されていたようです。{{br}}  しかし、それゆえに彼女はまだ魔神の召還に成功する以前のカストゥールの魔術師達に目をつけられ、ついには捕らえられて存在を多くの断片に引き裂かれ、実験材料として支配下に置かれたといいます。{{br}}  そうした断片のうち、魔術師の支配から逃れたものが現在地上に残る上位種や下位種の眷属の一部になったというのです。{{br}}  一部の資料に寄れば、彼女は後にユルドの支援も得て少しずつ再融合し、再びアークデーモンとして甦れたとも言われています。{{br}}  ですがその真偽がどうあれ、もはや地上でクリスケイン自身の存在を目にすることはありません。{{br}}  {{br}}  クリスケインは、定命の存在の堕落、特に彼らから神として崇拝されることを何よりも好んでいるようです。{{br}}  定命の存在が菌類や魔神をおぞましいもの、穢れたものとみなし、崇拝しようなどとは全く思っていないと知るからこそ、菌類の魔神である自分の前に彼らが欲望に屈して這い蹲る姿を見て、内心で嘲ることを無上の悦びとしているのです。{{br}}  彼女はそのために麻薬的な毒物を生む菌類を作り、眷族を遣わし、不死者と同盟し、他にも数多くの手段を駆使してきました。{{br}}  あらゆる性質の菌類を生み出すことができ、強大な暗黒魔法・古代語魔法の使い手でもあるクリスケインは、意志の弱い定命の存在の欲望を容易に満たしてやり、引き換えに魂を売らせることができます。{{br}}  そして自身の前に膝を屈し、奇怪なカルトの教団員となった定命の存在を手駒として操ることでさらに勢力を拡大してゆくのです。{{br}} {{br}} ---- {{br}} 《 菌類支配 》{{br}}  {{br}}  すべての菌類の主たるクリスケインは、ありとあらゆる菌類を支配することができます。{{br}}  この能力の使用によってクリスケインは、精霊魔法「コントロール・プラント」のように視界内の菌類一体を支配できます。{{br}}  ただしコントロール・プラントとは違い精神集中は必要でなく、支配しておける菌類の数にも制限はありません。{{br}}  この支配効果は、対象がクリスケインが何らかの方法で知覚できる範囲から離れない限りは有効です。{{br}}  支配された菌類は自律行動能力を(持っていないなら)与えられ、自発的にクリスケインを守り、その命令に従います。{{br}}  精霊魔法「チャーム」にも似ていますが、クリスケインを絶対の支配者とみなし、自殺的な行為や仲間の殺害も辞しません。{{br}}  対象の知能が「なし」「なきにひとしい」である場合は「命令を聞く」になります。{{br}}  また、対象はクリスケインの話す言語を理解できるようになります。{{br}}  対象が精神抵抗力を有する場合、この支配に対する抵抗の目標値は22です。{{br}}  {{br}}  この能力は、毒によって菌類に変化した生物や、古代語魔法「ポリモルフ」で菌類に変えられた生物などにも有効です。{{br}}  菌糸毒や魔術によって厄介な敵をファンガスなどの菌類に変え、この能力で支配するのがクリスケインの好む戦術の1つです。{{br}} {{br}} 《 菌類創造 》{{br}}  {{br}}  菌類の貴婦人クリスケインは、既存の菌類、あるいは能力が及ぶ限りありとあらゆる新たな菌類を創造することができます。{{br}}  何らかの毒を含む菌類を創造することで、実質毒物の創造と同じこともできます。{{br}}  クリスケインは1行動を費やし、生命点再生分を相殺することで、毎ラウンド生命点3点分の割合で菌類を創生できます。{{br}}  つまり生命点1点の菌類なら1ラウンドに3体、12点の菌類なら4ラウンドをかけて創生できるということです。{{br}}  また、この能力で自身の下位や上位の眷属を生み出すこともできます。{{br}}  生命点1点にも満たないような菌糸や胞子なら、大量に生み出して同時に周囲に散布することも可能です。{{br}}  創生された菌類や眷属は1も2もなくクリスケインに忠実で、創生された時点で「菌類支配」の効果を受けています。自律行動能力を与えたくない場合には、この効果を抑制することも任意に選択できます。{{br}}  {{br}}  この能力を用いて締めつけている相手に菌糸を蔓延らせたり、爪で傷つけて毒液を注入する場合、毒性値は最高で22です。{{br}}  胞子や毒液の霧を放射する場合、範囲は周囲半径5mか前方半円10mが限界で、毒性値は最高で18です。{{br}}  彼女は非常に強大なので、ほぼあらゆる効果の毒を持つ菌類を精製出来ますが、それでも生み出せる効果には限界があります。{{br}}  例えば、彼女は周囲半径5mに抵抗失敗で即死、成功は効果消滅、という効果の毒胞子を創生して撒く事はできます。{{br}}  しかし、抵抗失敗は即座にブアウ・ゾンビ化して彼女の命令に従う、成功でも即死、という効果の毒胞子は決して作れません。{{br}}  また、MLが15を超える自律行動能力を持つ菌類も決して作れません。{{br}} {{br}}  クリスケインはこの能力を用いることで、定命の存在の様々な欲望を満たしてやることができます。{{br}}  極上の麻薬となる茸や、煮詰めると媚薬として働く黴などを生成し、欲望に流されやすい定命の存在を虜にするのです。{{br}}  そうして、彼女は多くの崇拝者を獲得してきました。{{br}}  {{br}}  菌類はクリスケインの体内で創造され、完成したラウンドの最後に体外へ吐き出されます。{{br}}  つまり、毒菌糸や毒胞子を生成し即座に放出して使用する場合には生成・使用あわせて1ラウンドで済みますが、使用はラウンドの最後になります。{{br}}  菌類が分泌する毒液を爪に滴らせる場合はそれで1行動で、その爪を用いて攻撃するのは次ラウンド以降となるでしょう。{{br}}  菌類の生成に2ラウンド以上かける場合、完成するまでは他の行動はとれません。ただし生成を中断するのは自由です。{{br}} {{br}} 《 菌糸網知覚/胞子門移相 》{{br}}  {{br}}  クリスケインは常に、ほぼ不可視の菌糸のネットワークを周囲の物質の中に食い込ませ、半径10m以内に張り巡らしています。{{br}}  菌糸は土、木、石などの内部へ侵入できますが、ほとんどの金属には侵入できません。{{br}}  {{br}}  彼女は、この菌糸網の範囲内のものに対して、通常の知覚に加えて「振動感知」の知覚を有します。{{br}}  また通常移動相当の行動として、この範囲内の任意の地点に瞬間的に移動することができます。{{br}}  この能力を使用した場合、彼女の体は分解して胞子になり、菌糸網を通じて即座に選択した地点に再構成されます。{{br}}  移動できるのは自身だけで、物理的な物体や他者を連れてゆくことはできません。{{br}}  {{br}}  瞬間移動能力を用いて敵の背後を取り、奇襲攻撃をかけるのもクリスケインが好む戦術の1つです。{{br}}  この能力を知らないものは、完全な不意打ちを受けるはめになるでしょう。{{br}}  知名度判定に成功しているか一度この能力を見たもので、彼女の行動を読めないものは回避に−2のペナルティーを受けます。{{br}}  この能力の存在を知っていて、かつ彼女の行動が読めれば、ペナルティーは受けません。{{br}}  {{br}}  菌糸のネットワークは炎に弱く、本体が炎系のダメージを受けると一時的に焼き切れて使用不能になります。{{br}}  攻撃を受けた次のラウンドの終了時まで、ネットワークは復旧しません。{{br}} {{br}}