異能ボックスと異能の代償・強化
異能ボックス、とは
「異能ボックス」とは、ある能力がひとつながりのものである、ということをあらわすルール上のギミックであり、同時にボックス内の異能の処理を統一することにより、異能の処理を簡便化するために用いられる。
異能ボックス、の実際上の運用
「異能ボックス」は、基本的にプレロールドでボックス化するものを配布する。ただしカスタマイズするために成長・変更・作成ルールがある、という考え方をとる。異能を中心的に扱うシナリオでなければ実体的に生きることは少ないと思われるが、しかしこれも、行動宣言時の“ネタだし”の一つであり、そういうデザインコンセプトを墨守する意味である程度の複雑化と簡略化を許される、としたい。
異能ボックスには何が含まれるか
- ボックス名
- ボックスには名前がある。名前を付けても良い。
- 能力値
- 異能ボックス内の能力を使う際、使用する能力値。いかなる状況においてもこの能力値を使用するが、GMからこの能力値からはずれた能力値宣言を受けると、一段階のマイナス修正を受ける。
- 代償
- 異能ボックス内の異能を使う際の代償。主に、ルール上のペナルティとして現れる。
- 強化
- 異能ボックスのうち、いずれかにあたえられた強化。一つの異能を強化すると、全体的に代償が増すようになっている。
- 感覚
- 異能のベースとなる基底感覚。
- 種別
- 異能のベースとなる、世界への侵食手段の主要パターン。
- 能力
- 異能そのものとなる具体的な定番操作。感覚が不明である場合、2段階代償が増し取得に経験点3倍必要となる。
- 魔
- 依頼を実行してもらえる関係を結んだ、超時間情報体。ないしはコミュニケーションの間隙に住む優しくも奇怪な怪物。もっともここに登録されていても、同調条件を満たさない限りは、依頼を聞いてもらえない。
異能ボックスの取得
異能ボックスは、メタエレメント、メタコネクションの取得コストとは別に経験点を使って取得する必要がある。
コストは一律「1組につき10点」で。つねに「強化」と「代償」の合計レベルは同数でなければならないので、1レベルのそれぞれをとったものを1組とする。
代償
実プレイ回数が2回以下のプレイヤーは、代償は1つしか選択できない。すなわち異能ボックスの強化・代償は「1組」しか選択できない。
Level.1
バックファイア
発動失敗時、失敗点数を自分にダメージ
制御不能
発動に失敗時、周囲にダメージ。ルール上厳密な判定を必要とする場合は、このダメージの射程は戦闘時の射程で3段階(約75メートル)、距離によるダメージの変化はなし、レイズの使用の最高段階は4段階とする。
負担
あらゆる発動コストが1段階上がる(1L → 4L → 1B)
不足
あらゆる発動タイミングが1段階長くなる(瞬時 → 1戦闘ターン → 1ターン → 2ターン)
暴走
レイズ時に失敗すると、パルプンテ的効果が発生する。なんらかのランダマイザを用意する予定。
不安定
メタコネ含む、発動難易度が1段階上がる
実体依存
有る特定の目立つ事物(大きさとしてはピストル以上)を必要とする。
異相
その能力は普段のキャラクターにも影響を与えずに入られない。能力値1つについて交渉系ロールが1段階むつかしくなる。重ね取り不可
異形
異能を使うと違和感の有る現象が発生する。この代償がある異能ボックスによる異能を見たものの自己ロールの難易度が1段階上昇するうえ、にもかかわらず使用者が本人と分かる
逃亡
異能の存在を知られたために謎の組織に追われている。毎ターン1d6をふって1が出たらコミュニティロールによる行動制限の緩和が不可能となる。
Level.2
虚弱
キャラクターの身体は異能に蝕まれている。セッション中、生命力が回復しない。(セッション終了で回復)
自動存在
異能発動時、異能用人格に切り替わる。戻るまで、コミュニティ、交渉系スキルの使用不可。戻るための条件は以下に成功すること。成功するまでは以上のペナルティが続く
・自己(能力値)/23
コミュニケーション破綻
異能が何かコミュニケーションに甚大な悪影響を与える。コネクションを結んでいない人物に対し、あらゆるコミュニティと交渉系スキルによるロールの難易度が1段階難しくなる。
キーワード:
参照:[続・月夜埜綺譚 開発ノート]