新規作成  ソース  後ほねっこ男爵領  ページ一覧  検索  更新履歴  RSS  ログイン

北国人+帝國軍歩兵+帝國軍歩兵+迷宮巡視員

※北国人を継承します。

北国人+帝國軍歩兵+帝國軍歩兵+迷宮巡視員

名称北国人+帝國軍歩兵+帝國軍歩兵+迷宮巡視員
要点暖かい服装,白い肌で美しい人材,白い髪,歩兵銃,軍服,犬と一緒,見回り,亜細亜
周辺環境針葉樹林,木もないような雪原,豊かな小麦畑,豪雪対策された家,高い山,ほねっこ迷宮
評価・体格13,筋力13,耐久力15,外見13,敏捷15,器用14,感覚11,知識15,幸運9
特殊北国人の人カテゴリ = ,,基本人アイドレス。
北国人の食料変換 = ,,(生産フェイズごとに)食料+1万t。
北国人の生物資源消費 = ,,(生産フェイズごとに)生物資源−1万t。
北国人のイベント時食料消費 = ,条件発動,(一般行為判定を伴うイベントに参加するごとに)食料−1万t。
*帝國軍歩兵の職業カテゴリ = ,,基本職業アイドレス。
*帝國軍歩兵の位置づけ = ,,歩兵系。
*帝國軍歩兵の近距離戦闘行為 = 歩兵,,近距離戦闘行為が可能。
*帝國軍歩兵の近距離戦闘補正 = 歩兵,条件発動,(射撃(銃)、近距離での)攻撃、評価+2、燃料−1万t。属性(弾体)。
*帝國軍歩兵の中距離戦闘行為 = 歩兵,,中距離戦闘行為が可能。
*帝國軍歩兵の中距離戦闘補正 = 歩兵,任意発動,(射撃(銃)、中距離での)攻撃、評価+3、燃料−1万t。属性(弾体)。
*帝國軍歩兵の遠距離戦闘行為 = 歩兵,,遠距離戦闘行為が可能。
*帝國軍歩兵の遠距離戦闘補正 = 歩兵,条件発動,(射撃(銃)、遠距離での)攻撃、評価+2。属性(弾体)。
*迷宮巡視員の職業カテゴリ = ,,派生職業アイドレス。
*迷宮巡視員の白兵距離戦闘行為 = ,,白兵距離戦闘行為が可能。
*迷宮巡視員の白兵距離戦闘補正 = 歩兵,条件発動,(白兵武器(剣)、白兵距離での)攻撃、評価+5、燃料−1万t。
*迷宮巡視員の近距離戦闘行為 = ,,近距離戦闘行為が可能。
*迷宮巡視員の近距離戦闘補正 = 歩兵,条件発動,(射撃(銃)、近距離での)攻撃、評価+5、燃料−1万t。属性(弾体)。
*迷宮巡視員の迷宮での防御補正 = ,条件発動,(迷宮での)防御、評価+8。
*迷宮巡視員の迷宮での移動補正 = ,条件発動,(迷宮での)移動、自動成功。
*迷宮巡視員の迷宮での移動時AR消費 = ,条件発動,(迷宮での)移動、AR消費1。
→次のアイドレス・犬妖精(職業),魔法使い(職業),歩兵(職業),パイロット(職業),整備士(職業),国歌(絶技),アイドレス工場(施設),(施設),食糧生産地(施設),バトルメード(職業),高位北国人(人),帝國戦車兵(職業),帝國偵察兵(職業),帝國工兵(職業),帝國砲兵(職業),罠師(職業),モンスター使い(職業),サイレントキル(技術),召喚魔法陣(イベント)

#帝國軍歩兵が二つ入っているので特殊の計算時に注意
#迷宮巡視員HQにて、筋力+1(評価値に加算済み)
帝國軍歩兵は歩兵よりプロモーション
#帝國軍歩兵のアイドレスページはこちら

迷宮巡視員(職業):後ほねっこ男爵領
L:迷宮巡視員 = {
 t:名称 = 迷宮巡視員(職業)
 t:要点 = 犬と一緒,見回り,亜細亜
 t:周辺環境 = ほねっこ迷宮
 t:評価 = 体格4,筋力4,耐久力6,外見4,敏捷5,器用4,感覚3,知識4,幸運3
 t:特殊 = {
  *迷宮巡視員の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
  *迷宮巡視員は歩兵時、近距離戦闘行為ができ、この時、近距離戦闘の攻撃判定は評価+5され、燃料は必ず−1万tされる。
  *迷宮巡視員は歩兵時、白兵戦闘行為ができ、この時、白兵戦の攻撃判定は評価+5され、燃料は必ず−1万tされる。
  *迷宮巡視員は迷宮での防御判定では評価+8される。
  *迷宮巡視員は迷宮での移動判定に必ず成功し、移動の消費ARは1になる。
 }
 t:→次のアイドレス = 罠師(職業),モンスター使い(職業),サイレントキル(技術),召喚魔法陣(イベント)
}


L:北国人 = {
 t:名称 = 北国人(人)
 t:要点 = 暖かい服装,白い肌で美しい人材,白い髪
 t:周辺環境 = 針葉樹林,木もないような雪原,豊かな小麦畑,豪雪対策された家,高い山
 t:評価 = 体格1,筋力0,耐久力−1,外見1,敏捷0,器用0,感覚0,知識1,幸運0
 t:特殊 = {
  *北国人の人カテゴリ = 基本人アイドレスとして扱う。
  *北国人は一人につきターン開始時に食料1万tが増加する代わりに生物資源1万tを消費する。
  *北国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。
}
 t:→次のアイドレス = 犬妖精(職業),魔法使い(職業),歩兵(職業),パイロット(職業),整備士(職業),国歌(絶技),アイドレス工場(施設),寮(施設),食糧生産地(施設),バトルメード(職業),高位北国人(人)
}


L:帝國軍歩兵 = {
 t:名称 = 帝國軍歩兵(職業)
 t:要点 = 歩兵銃,軍服
 t:周辺環境 = なし
 t:評価 = 体格4,筋力4,耐久力5,外見4,敏捷5,器用5,感覚4,知識5,幸運3
 t:特殊 = {
  *帝國軍歩兵の職業カテゴリ = 基本職業アイドレスとして扱う。
  *帝國軍歩兵は歩兵時、近距離、遠距離戦闘行為ができ、攻撃判定は評価+2される。燃料1万tを必ず消費する。
  *帝國軍歩兵は歩兵時、中距離戦闘行為ができ、この時、攻撃判定は評価+3される。補正を選択した時は燃料1万tを必ず消費する。
 }
 t:→次のアイドレス = 帝國戦車兵(職業),帝國偵察兵(職業),帝國工兵(職業),帝國砲兵(職業)
}

設立前夜

「迷宮課、か」

 まだ、誰もいない部屋に付けられた、真新しいプレートを見上げながら、火足水極は、
なんだか冗談みたいな響きだよな、とひとりごちる。

 迷宮課。迷宮と城砦都市の保守管理及び警備を一手に引き受ける、新たなる国防の要。
現在はまだ設立を急いでいる段階で、装備はともかく人員が一人もいないというさびしい
状態だが、早急に郷土軍と警察から火足水極自ら適性試験を行い、課員が選抜される予定
だ。迷宮課設立の暁には、彼らは迷宮巡視員と名付けられ、平時は遺跡の監視する意味も
含めて迷宮を巡回しつつ、城砦都市の保守や管理を行い、一朝事ある時は、侵攻する敵を
迷宮で迎え撃ち、避難した藩国民を守る最後の盾となる。

 先のケルベロス作戦において名を馳せた後ほねっこのパイロットが、その性質上、攻性
な作戦において最も力を発揮するのに対し、迷宮巡視員は防性な作戦でこそ、その実力を
発揮する組織となるだろう。

 今、後ほねっこ男爵領に、槍と盾が揃おうとしている。無力が、悪いことだとは思わな
い。だが、弱いというただそれだけの理由で、生存を許されない時代に、後ほねっこ男爵
領は身を置いているのだ。もはや、弱いままでいることは許されない。思いきり殴りつけ
たら、今度はこちらが殴り返されないために守り固める番か、と火足水極はほろ苦く思う。

 迷宮課の設立を、更に急がせなければならない。最後に決意の表情で迷宮課のプレート
へ眼差しを送ると、火足水極は、靴音を響かせてその場を歩き去る。激務が待つ、執務室
へと。彼のために用意された戦場へと。もう二度と、藩国民を無為に死なせないという、
その理想のために。強く、さらに強くあるために、彼に立ち止っている暇などありはしな
いのだった。

 〜後ほねっこ迷宮防衛計画『ある日の藩王』より再掲〜

 追記
 これより数日の後、藩王てずからの迷宮巡視員選抜試験が始まる。
 なお、初回以降も選抜試験は常に藩王の監督のもとに行われ、能力よりもむしろ、各人
の思想、性情を考慮したものとなった。
 これは、防諜という面もさることながら、能力は訓練で伸ばすことが出来ても、健全な
利他の心を短い訓練期間だけで芽生えさせることは困難であるという、藩王火足水極の決
断によるものであった。

迷宮巡視員

全体像

 光射す事のない、地の底。
 何処からともなく照らされるライトの灯りが闇を丸く切り裂く。
 その灯りに導かれるように、隊列を組んで黙々と歩く一団がいる。
 闇の広大さに比べれば、あまりにも心細い光を頼りに、淀みない足取りで迷宮を踏破し
ていく。
 慎重に、細心の注意を払って、闇に紛れるように、しかし、風のように素早い。
 迷宮の各所に仕掛けられた罠の状態を一つ一つ確認しながも、彼ら自身が罠を発動させ
ることはない。
 T13現在、NWに存在するどの集団よりも高い迷宮生存能力誇る彼ら。迷宮の番人。
後ほねっこ男爵領最後の砦を守る、人で出来た砦。
 後ほねっこ迷宮の管理・維持のために定期的に迷宮を見回る彼らを、人はこう呼ぶ。

 迷宮巡視員、と。

 後ほねっこ迷宮の大深度に存在する、城砦都市。緊急時の避難場所として用いられるこ
の地底都市に、迷宮巡視員の詰め所は存在する。
 おおむね、詰め所での迷宮巡視員の業務は三つに分類される。一つは城砦都市の保全。
一つは、戦闘訓練。最後の一つが、その名の由来となった、迷宮の見回りである。
 どの業務が割り当てられるにせよ、詰め所及び迷宮への滞在は厳しい期間制限が課せら
れる。滞在上限は三ヶ月。勤務を終えた後は、地下に滞在した日数に応じて、規定の日数
の休暇を取る事が義務付けられている。
 これは、地下遺跡の影響による心身への変質を防ぐという意味合いもあるが、同時に、
迷宮巡視員の業務の過酷さも物語っている。
 特に、迷宮巡視員の主たる業務である、致死性の罠が充満する迷宮最下層から、上層へ
と移動しながら行われる迷宮の見回り(通常は小隊単位で行う)の過酷さはつとに有名で、
三日に一度行われるこれに帯同して、初めて一人前の迷宮巡視員であるといわれる。

一枚絵

 見回りは小隊単位で行われ、各員が火足水極が厳選したダンジョン用サバイバルツール
を装備するだけでなく、万が一の事態に備えて、取り回しが良いソードオフしたショット
ガン、手りゅう弾を所持。小隊機銃代りに二挺の自動小銃も配備されている。
 ある程度以上の直接戦闘にも耐えられるように訓練もされているが、その真骨頂は、迷
宮という特異な地形を知り尽くしていることによる、嵌め手。いわゆるトラップである。
 日常業務として、トラップの見回りをしている以上、迷宮内の構造を誰よりも熟知して
いる(除く火足水極)迷宮巡視員ならではであるが、そのやり口の悪辣さは特筆すべきも
のがある。
 例えば、迷宮巡視員の走った後なら、安全だろうと追いかけたのに、何故か自分だけ落
とし穴に引っかかったなど可愛い方で、先手を取って尾行しているつもりが、気がついた
ら機関銃で弾幕が張られる長い直線に引きずり込まれていた、腐食性ガスのトラップが発
動して武器が壊れた瞬間を見計らって何処からともなく襲撃された、などなど、訓練を施
した誰かさんの底意地の悪さが垣間見える戦術を好んで執る。
 火力や人員で劣勢であっても、迷宮のギミックを利用することにより、対等以上の条件
に持ち込んでから仕掛けるのが、迷宮巡視員の流儀なのだ。

 とはいえ、戦闘は本来彼らの職務ではない。余技に類する技能であり、本領を発揮する
のは、迷宮内の闇を紛れて行う偵察や、追跡などである。移動困難地形である迷宮内にも
関わらず、マシラの如く、と形容される速度と隠密性。サバイバルツールを用いた情報収
集能力の高さこそが、迷宮巡視員の特性であり、これに関しては、迷宮内だけでなく、N
Wの何処の戦場でも十分に通用すると言われている。

 また、迷宮巡視員の特色として、常に小隊につき何匹かの特殊な訓練を受けた犬と行動
するというものがある。
 迷宮の見回りに犬の散歩のようで微笑ましいという者もいるが、視覚の当てにならない
迷宮において聴覚と嗅覚に優れた犬は、極めて高い適正を誇る。
 判断に迷った時は、同行する犬の様子を見ろとまで言われるのは伊達ではない。
 命を共にする相棒として、また心強い仲間として、迷宮巡視員から愛される存在なので
ある。

他装備
(多機能暗視スコープや、帝國・ほねっこの紋章の入ったベレー帽//モデル:たらすじいも子

訓練風景

 迷宮巡視員の詰め所の一角は、迷宮を模した訓練場になっている。
 必ずしも地下である必要のない訓練場を、敢えて城砦都市に建造したのは、訓練は可能
な限り、実戦に近づけるべきであるという、藩王の方針が反映されているためだ。
 この狭く、寒く、そして、じめついた暗がりで、迷宮巡視員(とその訓練生)たちは、
日々、泣いたり笑ったり厳しい教官を呪ったりしながら訓練に明け暮れているのである。
 そんな中に、一人の少女がいる。
 波打つ黒髪を一つに纏め、幼いその顔には、真剣な表情が浮かんでいる。大の大人だっ
て泣き言を漏らす厳しい訓練に、愚痴一つ言わずに食らいついていくその姿は、温かみに
欠ける後景と相まって、強烈な違和感を醸し出していた。
 だが、その事を指摘する者は、迷宮巡視員の中にはいない。
 彼らにとって、少女と共に訓練を行う、この風景こそが日常なのだ。
 誰よりも長く迷宮で暮らす少女。いつか必ずやってくるその時に、共に闘う仲間。
 少女の名を、後藤亜細亜という。

「よし、今日は後藤とリンパルは上がってよし。
 ベイルマン、ハレーン、インゲション、カールステッド、リンドブラードはもう1セッ
ト追加だ。特に、カールステッドは何をやってる。あれが実戦なら、お前は三度はトラッ
プに掛かって死んでいるぞ」

 教官の言葉を聞いた訓練生たちが、指示に従って三々五々に散っていく。
 考課表を片手に眺めながら、今後の訓練計画について考え込む教官の前に、小柄な影が
差した。
 気配を感じてふと顔を上げた教官が目にしたのは、物問いたげな表情の亜細亜だった。
 思わず表情を和ませそうになって、慌てて引き締める。何時も健気なまでに頑張るこの
少女に対して、常に厳しい態度を貫くというのは、筋金入りの教官である彼をして、中々
の難事だった。
 辛うじて威厳を保った教官だったが、亜細亜が、何故、彼の前に残ったのか、実を言え
ば、大体のところは想像がついている。 

「あの、ライル教官……」

「ああ、訓練が終わってからは、教官と呼ばなくて結構ですよ。訓練中こそ、訓練生とし
て接していますが、本来、君は迷宮課の職員ではありませんから」

 厳つい外見に反して、教官の物腰は柔らかい。訓練中の鬼のような厳しさが嘘のようだっ
たが、こちらの姿が、本当の彼である事を、亜細亜はよく知っている。
 本当は、優しい穏やかな人だ。だから、不安になる。

「あ、はい、ライルさん、あの、先に訓練を上がってしまって良いのでしょうか? もしか
して……」

 す、と掌で抑えるような仕草で、ライルは亜細亜の言葉を遮った。

「それ以上は」

 でも、と言葉を続けようとする亜細亜に対して、ゆっくりと左右に首を振る。

「訓練に手心を加えられているのではないかという、君の懸念は分かります。しかし、私
もプロです。訓練生として扱うと決めた以上、君を甘く評価するという事はありません」

 穏やかなその言葉の奥には、真剣な怒りがある。その事に気付いた亜細亜は、首をすく
めた。だが、その姿を見たライルは、今度こそ、表情を和らげた。
 微苦笑に似た表情を浮かべながら、亜細亜に向かって語りかける。

「後藤さん、君は自分自身の実力に対して、もっと自信を持った方が良い。君は十分に訓
練についてきているし……」

 と、そこまで言ってから、声を潜める。

「これはここだけの話ですが、むしろ同期の訓練生と比べても、優秀なくらいです。
 君を巡視員にスカウト出来ないのが、残念だよ」

 そこまで話すと、不器用にウィンクをする。
 亜細亜の表情がパッと明るくなった。

「あ……はい!」

「さて、疑問はそれくらいかな。では、行きなさい。シャワーで汗を流して、ゆっくり休
むといい」

「はい。お疲れ様でした。それでは失礼します!」

 ぺこり、と一礼をして、羽根でも生えているのかと思うほど、軽い足取りで帰っていく。
初めての訓練のあと、立っているのも出来ないほど疲労困憊していたのが嘘のようだった。
その成長を嬉しく思いながら、ライルは感慨にふける。
 彼は、帝国の民の常として、ヒロイックこそが最上の価値観であると信じていたし、そ
して、後ほねっこの民の常として、後藤亜細亜こそ、その価値観をもっとも能く体現して
いる少女だと信じていた。
 教官と訓練生という関係で、実際に身近に接するようになって、その確信はさらに深まっ
た。いつか、彼女と肩を並べて戦う日が来るかもしれないと思うと、我知らず心が弾んだ。

 そう、いつの日か、共に戦う日が来るだろう。
 怒りの日と、表現しても良いかもしれない。
 NWの未来を賭けて戦う日が。
 NWの全てが、何をし、何を積み上げたのか、試されるその日が。

世界一おいしい携帯食の開発

迷宮巡視に於いて、武器などと同様に重視されるのが携帯食である。
食料? と聞いて笑うなかれ。
機械だとて稼動するには燃料が必要であろう、生命体である限り人も犬士も栄養は必要なも
のである。
腹を満たすだけではあらず、労働意欲にも密接に関与してくる。
ある日、国内のとある食品会社に持ち込まれた依頼は以下のようなものであった。


『携帯食料だからと言って栄養面だけに偏ってはいけない。
 だが、嵩張らず、日持ちがする。
 あとバリエーションは多めに。
 冷たくても温かくても食べられる世界一美味しい携帯食料』


無茶難題とも言える依頼ではあるが、この依頼を持ってきた政庁の職員の目は本気だった。
無茶難題とも言える依頼ではあるが、この依頼を受けた食品会社の担当の目も本気だった。

食べるということは、人にとっては栄養摂取以上に何かをもたらす事である。
僅かの甘いもの、温かい物、心に残る味。
ほんの僅かでもそういうものがあることで頑張れる。
だから、迷宮で頑張っている人々にそんなものを食べてほしい。

その意気込に答えたい。
担当者らが、連日連夜に渡る試行錯誤の結果、以下のような携帯食が完成となる。

温かい食事に関しては、生石灰を水と反応させて出来た熱によって保温を可能とする。
これは技術開発により、以前のものよりも使用する生石灰と水の量を半分程度まで抑えるこ
とができ、携帯量を減らせるようになった。
生石灰は、水と反応させることにより消石灰となり使用した後は迷宮内の土に撒いてくるこ
とが可能。
その為、使用後に荷物を減らすことが出来る。但し、使用後は必ず細かく撒くこと、植物の
多い場所には撒いてこない。(土の酸度を調整するため、酸性を好む植物の除草作用がある)
など、いくつかの取り決めがある。また、急激な発熱による火傷の予防のためビニールを厚
手の物とし数回の使用が出来るような耐久性のあるものを採用した。
専用のビニール袋に、生石灰と一定の水、携帯食を入れると温まるようにしある程度の保温
も可能となる。携帯食は、蓋を開ければそのまま摂取できるようになっており別の容器も不
要。
食べ終わった後はくるくると小さくまとめれば、だいたいクレヨン程度のサイズとなりポケ
ットに入れておけば大きなごみにもならず持ち帰ることも出来る。

携帯食料だからといって味もおろそかにしてはいけない。
味というものは、時にその場の士気すら左右する重要なものとなる。出来れば美味いもので
英気を養って職務に励んでもらうことが何よりだ。
何の味気もないものより、出来ればほねっこの家庭の味を……というのが一番いいのだが家
庭ごとに独特の味がある。このあたりに関してはリサーチを重ねた上にほねっこの郷土の味
付けをベースに調理・味付けを行っている。冷たくとも食べられるように若干味付けは濃い
目ではあるが、元々北国のほねっこでは味付けは濃い目なのでそれほどではないだろう。塩
分が若干多めであるが、迷宮の巡視という肉体労働では塩分が不足しがちになるため必要量
をぎりぎりに絞った、味付けを壊さない程度の塩加減であり、モニターには好評であった。
また少量でも満腹感が得られるようになっており、荷物がかさばらないように工夫もなされ
ている。
種類も最近は多様化し、逆にどれを持っていくか迷うという事態もあるそうだ。
また、小麦が主産業であるためパン食が多いことも考慮してラスク状にしたものや予め缶詰
のままで焼いたパンの缶詰も持参率が高い。現在は真空圧縮したパンを元の状態に戻す技術
を研究中でもある。
これらは、人間用と犬士用があるがどちらも基本的なコンセプトは同じである。

他、すぐにエネルギーに変えることが出来る糖類と、消化吸収がよく腹持ちがよい澱粉質が
取ることが出来るよう甘味類を各自が持参している。
最近、巡視員がよく持参しているのは『ほねっこビスケット』(通称:ほねビス)と呼ばれる
代物である。
ビスケットといってもクッキーに近く、味はアーモンド風味でありながら口に入れればさら
りと溶け後に残らないように工夫されている。

上記の携帯食は最低5年は保存がきくことや、少量ながら1食分のカロリーもあり災害時の
非常食にも取り入られ始めるようになっている。




御存知!巡視員漫画

漫画1



漫画2



漫画3



漫画4



漫画5(一枚絵)


(文章:深夜たらすじ//イラスト:南天//漫画:南天//その他アイディア:ほねっこall STAFF)

更新日時:2010/04/23 01:04:56
キーワード:
参照:
このページは凍結されています。