<<< L:アイドレス工場 = {  t:名称 = アイドレス工場(施設)  t:要点 = 工場,乗っているライン,工場で働く国民  t:周辺環境 = 工業地帯,工業に向いた地形  t:評価 = なし  t:特殊 = {   *アイドレス工場の施設カテゴリ = 藩国施設として扱う。   *毎ターンI=D,ウォードレス、戦車、独自兵器、航空機、RBを任意の組み合わせで25人機分生産される。この時、資源が−5万tされる。   *生産しないかわりにそのターンでの整備フェイズで、評価+8の整備判定の修正を得ることが出来る。  }  t:→次のアイドレス = I=Dの改良(イベント),大型I=D(イベント),整備工場(施設),造船所(施設) } >>> !設定要件・周辺環境 !!乗っているライン+工場で働く国民 [[乗っているライン+働く国民|http://www26.atwiki.jp/minamitennka?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=%E4%B9%97%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%EF%BC%86%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E3%81%A7%E5%83%8D.jpg]] !!工場+工場地帯+工業に向いた地形 [[工場+工場に向いた地形+工場地帯|http://www26.atwiki.jp/minamitennka?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E3%80%80%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E5%9C%B0%E5%B8%AF-%E5%B7%A5%E6%A5%AD%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%84%E3%81%9F.jpg]] !!アイドレス工場の設定 <<< 急ピッチで改易が進められる中、同時に進められていた作業が、 アイドレス工場群の再建である。 ほねっこ男爵領には、ある意味不似合いな光景と言える。 ほねっこ男爵領は、基本的に牧歌的な――微温的と言うこともできる―― 雰囲気の漂う藩国である。 藩国民の気質は、温和でどこかのんびりとしているし、 冬の寒さと雪に目を瞑れば、比較的過ごしやすい気候をしている。 働くべき時に働きさえすれば、食うに困る事は無く、 余暇を充分に楽しめる程度には余裕も出来る。 前述の寒さにしても、技術の進歩により、 昔ほど恐ろしいものではなくなった。 北国と言われて連想するような、荒々しい気質など育とう筈が無い。 そんな藩国だけに、今までの藩国経営にしても、 藩国民の福利厚生が最優先され、 軍事に関わる諸々は後回しにされる傾向があった。 そんなほねっこ男爵領にも、転機が訪れる……いや、訪れた。 アイドレス工場群の建設である。 不穏さをます国際情勢の中で、自らを守る盾の必要に迫られての決断だった。 アイドレス工場群の建設と、それに伴うトモエリバーの製造は、 概ね正しい選択だったといえる。 かねてよりほねっこ男爵領のパイロットたちの優秀さは、 近隣に聞こえるところだったし、何よりも“人”の少ないほねっこ男爵領において、 一機で数人分の戦力を賄える帝國の新型機トモエリバーは有り難いものだった。 たとえ一戦交えるたびに燃料と資源をバカ食いするにしても、だ。 そう、選択は正しかった。 正しいとか、正しくないとかのレベルではなく、 それ以外の選択肢がなかった、とも言える。 だが、選択をしないと言う選択肢もあったのだ。 座して死を待つという。 選択は正しかった。 それは間違いようの無い事実だ。 だが、それでもなお、ほねっこ男爵領は焦土と化した。 一藩国レベルで最善を尽くしても、止められなかった悲劇。 ほねっこ男爵領の最前線で、藩国を支えてきた誰もが打ちのめされた。 それは男爵代行を務める火足水極であり、 トモエリバーに乗った三人のパイロットであり、 整備のために足元を駆け回った整備士たちであり、 刻一刻と変わり続ける状況を指揮系統に上げ続ける中隊付き吏族たちであり、 根源力の多さから大隊長を務めることになった無量小路であり、 偵察に失敗した二人であった。 有体に言えば、この戦いに関わった者全てが何がしかの目に見えない傷を負った。 しかも、偵察の失敗、移動の遅れなどから、交戦・移動の妨害すら行えず、 丸裸のほねっこ男爵領を敵機動兵器に好きに蹂躙された。 挙句、リンクゲートの先に移動した敵を追ったものの、 接続先が海で海水浴をする羽目になる始末。 水中での使用を想定されていないとされる敵機動兵器への復讐は、 小笠原の海が果たしたものの、せめて自分達の手で、というのが、 ほねっこ男爵領に所属していた者たちの本音だっただろう。 かくて、初めての実戦は終わった。 戦後処理として、焼け野原の広がる旧ほねっこ男爵領から、新たな地へと改易され、 藩国としての形を整えるのに皆が東奔西走する中で、 まず最初にやった事が食糧生産地の確保、次がアイドレス工場群の建設だった。 それは戦力の拡充を目指すと共に、 もう二度とは故郷を焼かれはしないと言う、決意の表れだったのかもしれない。 だが、食糧生産地を眺めるそれとは違い、 完成したアイドレス工場を眺める眼差しは、一様に険しい。 それは力に頼る事の危険さを知っているからか。 大きすぎる力を抱えたがために、それを御しきれず、自滅した先人達は枚挙に暇が無い。 その事を知っていても、今はそれに頼らざるを得ない。 次の災厄に備えるために、次の次の災厄に備えるために。 いずれ一時の平和の訪れと共に、感謝の眼差しで見やる日が来るかもしれない。 だが、その日まで、決して隙を見せる訳には行かないのだ……己の内に潜む、 強者の驕りという名の獣には。 再建されたほねっこ男爵領アイドレス工場は、 旧工場とコンセプトという点でさほど変化があるわけではない。 周辺環境への配慮と、徹底したオートメーション化である。 前者に関しては、国土を愛するものとしての当たり前の配慮であり、 後者に関しては、人口の多いとはいえない男爵領として、どうしても必要といえる。 助成金が出るのを良い事に、可能な限り豪華な仕様である所も変わっていない。 人もまばらな工場内で、ガションガションとアイドレスが組み上がっていく様は、 なるほど壮観といえば壮観であろう。 コンセプトとは別に、今回、大きく変わったと言えるのが、研究施設の拡張だろう。 アイドレスの製造に絞っていた旧工場群とは違い、 実機のための(藩国の規模としては)かなり広々とした試験場、 複雑なシミュレータを走らせるのに充分以上の性能を誇る最新鋭のコンピュータ。 ただ仕様の通り製造するのみでなく、トモエリバーを進化させる……は言い過ぎだが、 最適化するための設備が揃っていると言える。 すでに、ほねっこ男爵領の戦いは始まっている。 アイドレス工場群の威容は、見る者にそんな事を語りかけてくるようにも見える。 次こそ、守って見せる、とも。 >>>