!世界観(せかいかん)  TRPGの話題で使われる「世界観」の意味は、充分、共有されてはいないようだ。論者によって意味のバラつきがみられるので、文脈に即した解釈が必要になる。  ただ、概ね、「世界設定に重点を置いたシステムの個性」といった意味合いで使われることが、多いようには思われる。  元は、ドイツ哲学の翻訳語として造語され、日常語にも転用されるようになった言葉。  日常語では「ある一定の世界把握の仕方(観方)、及び、その把握から説明される世界の在り様」を意味する。  ドイツ哲学の用語としては、主に観念論のトレンドで「世界の外部に、ある抽象的な観察視点(超越論的視点)を仮構し、そこから世界の存り様を説明し尽そうとする考え方、及び、そこから説明される世界の在り様」を指す。ただし、左記の定義は、観念論哲学が、後代、批判的に整理された際の要約であることは断っておく。  TRPGに関する話題では、用いられるまちまちな「世界観」の用法の内、おそらく、一番シンプルな用法は次のものだろう。  「個別の世界設定類が集積し、全体として独特の個性を示している様(諸設定の重合態)」だろう。あるいは、いわゆるワールド設定のみでなく、判定系の確率的特性なども関らせ、「システムの総体から解釈される架空世界の在り様」を意味することも少なくないようだ。  さらに、デザイン・コンセプト、ゲーム・コンセプトに近いニュアンスで用いられることもある。  ここで仮の整理をしてみると、最も広義には「あるシステムから読み取れる、架空世界の在り様の特徴的な側面」といった意味あいが浮上してくると思われる。 !!補足  上記の整理に、何か異論が出るとしたら、まず、「TRPGのシステムに解釈の余地を認めない」立場からのものが考えられよう。次に「TRPGのシステムについて世界観という概念自体を不要とみなす」立場からも異論が出るかもしれない。  どのような意見も、実のある議論につながるなら歓迎すべきだが、この話題で注意されるべきポイントは、「解釈」とは、いわゆる「何でもアリ」ではないことだ。このポイントは、どの立場での立論でも留意されるべきだろう。  「解釈」には、「妥当な解釈」「凡庸な解釈」「深い解釈」「面白い解釈」「無理のある解釈」などなどがあるが、「妥当でない解釈」は単に「誤読」と呼ばれる。つまり「何でもアリ」ではないのである。もちろん、解釈の妥当性は、原典の読解を巡って確かめられるべきことである。  少し具体化してみよう。あるシステムの解釈に無理がある場合の運用は、早晩、ハウス運用に結びつく可能性が高いし、システムの誤読に基づいた運用は、セッションの崩壊か、または、システム改造に帰結するだろう、といった話題にすぎないはずだ。 !リンク *[[小辞典]]