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シナリオ作成ガイド(加筆歓迎)

概要

本記事では、主に初心者GM向けのシナリオ作成の指針について説明する。本記事は2つのパートに分かれている。1つは「イメージ先行型のシナリオ作成指針」、もう1つは「目的先行型のシナリオ作成指針」である。

本記事を読む上での注意

本記事は永遠の草稿である。従って、編者(誰かが編集したら、ここを「編者たち」に置き換えて欲しい)の独断と偏見が多分に混じっている恐れがある。やり方はこれひとつではない。新しい発見をしたら、本記事を編集して、その発見を皆と共有できるよう協力して欲しい。私たちは同じ迷宮キングダムファンであり、互いに手を取り合うことで、迷宮キングダムというゲームをより楽しくエキサイティングなものにしていけるはずなのだから。

イメージ先行型のシナリオ作成指針

初心者GMにまずお勧めするのは、こちらのシナリオ作成指針である。また、初心者のみならず、まよくろさん宮廷との飽くなき軍拡競争に疲れたまよくろさんGMも、一度目を通してTRPGの楽しみの初心を振り返っていただければ幸いである。

本指針を読むことによって得られるメリット

TRPGの基本である、「GMとPLたちが会話を介して物語を共に創り上げる喜び」を重視したシナリオ作成の流れがわかる。もちろん、これは目的先行型のシナリオ作成と対立軸上にあるわけではない。慣れてくれば、双方を同時に満たす、楽しくエキサイティングなシナリオが書けるようになるだろう。また、迷宮キングダムのデザイナーである河嶋陶一朗氏が旧版迷宮キングダムから腐心してきたように、このゲームは「百万迷宮」という世界が迷宮に包まれたトンデモ世界でのトンデモ冒険を楽しむシステムであり、ルールブックやリプレイ、サプリメントにはGMやPLの妄想想像をかきたてる様々な妄言エッセンスが散りばめられている。それらをネタにトンデモ世界にトリップするのが、デザイナーの第一の意図であるだろうし、本指針はその理解の一助となるものである。

イメージソースを見つけよう!

前節でも述べたが、このゲームは「百万迷宮」という世界が迷宮に包まれたトンデモ世界でのトンデモ冒険を楽しむシステムであり、ルールブックやリプレイ、サプリメントにはGMやPLの妄想想像をかきたてる様々な妄言エッセンスが散りばめられている。従って、ルールブックやリプレイ、サプリメントに散りばめられたエッセンスを元に百万迷宮世界を想像するだけで、十分シナリオソースとなり得る。もちろん、多くのTRPGシステム同様、映画や小説、史実や身の回りで起きた出来事、私たちがそれぞれ持っている一般的あるいは特殊な知識や技能もシナリオソースとなり得る。まずは迷宮キングダムの(新・)迷宮ブックの世界設定を読み、妄想想像の翼を羽ばたかせよう!

百万迷宮固有のイメージソース

まず、(新・)迷宮ブックを読むと目を引くのは、この百万迷宮世界を生み出す原因となった災厄王にまつわる伝承である。災厄王にまつわる何かを求める旅をキャンペーンの主軸に置くのは、非常にエキサイティングである。GMと宮廷は、王国を育てながら百万迷宮を旅し、様々な手がかりを得て災厄王の遺物に近づき、そして、それがトンでもないトラブルの種だと知ってその封印に奔走するかもしれない。あるいは、災厄王の遺物から強大な力を得て、一代で成り上がった王国の主となるかもしれない。また、そうした強大な力を同じく狙う他国からの攻撃や妨害を受け、それらを退けて王国を平定することでキャンペーンの締めとすることもできるだろう。 災厄王は極めて強大な人物であったため、その遺物は腐るほど転がっているし、それを狙う勢力も多数用意されている。中でも「四大列強」は非常に強大な勢力であり、キャンペーン終わりまで行っても、宮廷が目にするのはその尖兵に過ぎないであろう。なので、気にせず「それぞれの世界」を創りだしてしまって構わない。どうせ宮廷が干渉できるのは無限に広い百万迷宮世界の一部を切り取った6x6の既知の土地(テラ・コグニタ)の内側だけなのである。キャンペーン卓が百万あれば百万の迷宮がある。それがこの迷宮キングダムというゲームである。

次いで、目を引くのは三層に分かれた世界で、上層である天階の天使(ハイライズ)たちと下層である深階の深人(ディープワン)たちが、間に挟まれたグランドゼロ(人間たちが住まう世界)の住人たちの迷惑そっちのけで争っているという構図だろう。王国が高位の天使あるいは強力な深人から託宣を受けて、対抗勢力との代理戦争に駆り出される、あるいは、対抗勢力の重鎮の殺害を命じられるというのも、また1つのパターンである。もちろん、対抗勢力はキャンペーン終盤での王国に匹敵する勢力を持った強大な王国だろうし、暗殺対象は王道ファンタジー世界のドラゴンと同格あるいはそれ以上に強大な力を持った魔物だろう。それらを倒すために対抗勢力の尖兵と小競り合いを繰り返しながら王国を育てる必要がある。相手が無視できないほどの勢力になった所で最終戦争(アーマゲドン)に突入すれば、もうキャンペーンは完成だ。勝っても負けても悔いの残らない、素晴らしいクライマックスが待っているだろう。

百万迷宮には迷宮化現象を進めている主体であるカーネル(迷核)というものを自ら取り込み、強大な力を持った存在となったダンジョンマスターと呼ばれる強力な迷宮支配者たちがいる。王国がうっかり彼らに目を付けられて(あるいはたまたま近所や進路上にあって)、ダンジョンマスターの周囲で活発化した迷宮災害(ダンジョンハザード)に巻き込まれ、その危機をやり過ごして、王国と《民》たちの平和な日々を取り返すというキャンペーンもまた面白い。(新・)迷宮ブックではその中でももっとも有名な6体のダンジョンマスターが紹介されているが、彼らが引き起こす災害への対策に追われる日々を描き、その中で彼らの本体こそ倒せないものの取りあえずの均衡状態が得られるほどまで王国を育て、彼らの側近あるいは分体との戦いをクライマックスに持ってくれば、物語は大いに盛り上がるだろう。

もちろん、こういった殺伐とした世界を遊ぶのだけが楽しみでは無い。(新・)迷宮ブックでは、王国の日常に8ページもの分量を割いている。星拾いに行って迷子になった《民》を探しだしたり、主食のキノコが星の廻りの悪さから収穫高が落ちたため、腹ペコになった《民》たちのために【キンギョ】狩りに行ったり、王国の人口増加策としての子作り奨励のために、それを邪魔する避妊具配りの【稀人】を説得しにいったり、結婚式を行うために必要な【ブーケ】を得るために遠出したり、王国の小さな《民》たちの教育のために【博士】を探して【学校】を建てたり……そんな風に《民》たちのささやかな願いに応え続けることで、いつしか王国が大きく育っていることだってあるだろう。

キャンペーンの方針が決まったら、シナリオは自然と形になっていくと思う。次の節では、個々のシナリオを書く際の指針について、説明させていただく。

シナリオ執筆の指針

迷宮キングダムはまず第一にショートキャンペーン(1クール未満の数話で完結する連続したセッションによって描かれた物語)を意識したシステムである。宮廷の共有リソースである「王国」を作るのにはそれなりに手間がかかるし、一度作って遊べば愛着も湧く。しかしながら、ランダムエンカウント表が6レベルまでしか用意されていないことからもわかるように、このゲームでは5レベル王国(人口501〜1000人の中堅国家)くらいまでの王国を遊ぶことを主眼に置いているのだ。レベルが上がって習得可能なスキル数が増えると、その分、スキルやアイテム、施設を使ったコンボを考えるのは面倒になるし(楽しみでもあるが)、ゲームバランスを破壊するようなコンボをついうっかり発見してしまう可能性も高まる。なので、短めに切り上げた方がいいのだ。宮廷全員が「使命」を達成したら、次はもう最終話だと思おう。もちろん、もっと早めに切り上げてもいい。前節の最後の方で述べた「のどかな小王国の日常を描くキャンペーン」などだと、宮廷の面々が個々の《民》の顔を識別できないくらい《民》の数が増えては困るだろう。

シナリオを書く場合、まず大事なのは「その話がキャンペーンのどういう側面を描きだすための話であるか決める」事である。と言っても、難しい話ではない。キャンペーン第1話なら、「どういうキャンペーンであるか」を表現するのが第一目的になるだろうし、中盤は「キャンペーンの背景を少しずつ見せていく」ことが目的になるだろう。

終盤はクライマックスへ向けて一気に突っ走り、最終話で「キャンペーンを象徴するイベント」を描ききればいいのだ。

それは災厄王の遺物に掛けられた呪いが産み出した大迷宮を打ち砕く戦いかもしれないし、災厄王の遺物を狙っている対抗勢力との血戦かもしれない。あるいは崇拝対象である天階や深階の強大な魔物に命じられた危険な使命を果たす挑戦かもしれないし、ダンジョンマスターの分体を王国から追い払う決死の努力かもしれない。

日常を描くなら、王国重鎮(ランドメイカーや逸材)の冠婚葬祭などもいいだろう。隣国の国王の所へ嫁入りする、今まで王国のために骨を折ってくれた器量よしの逸材のために、ガラス張りの連結【カボチャの馬車】を用意して、中に持参金替わりのレアアイテムを山ほど詰めて、護送するのだ。もちろん、めでたい式の一環なので後退は許されない、などとするとゲーム的にも盛り上がるだろう。

大事なのは、キャンペーンテーマに沿っているかどうかである。例えば、「敵対者は〈骨の塔〉から彷徨い出た死霊術師セリム・アガの分体」と決めたなら、一貫して死霊カテゴリの魔物とそれを利用しようとする左道に魅入られた人間カテゴリの魔物、あるいは天使カテゴリや深人カテゴリの中で死と近しい魔物たち、に障害としての魔物を限定し、他カテゴリの魔物は友好的あるいは中立的な勢力としてしか出さない。と割りきるのである。日常キャンペーンなら、百万迷宮にゴロゴロいる鬼族カテゴリや魔獣カテゴリの害獣が障害としての魔物になるだろう。トラップもそういった背景に相応しいものを選べば、自然と選択肢が絞られ、楽に障害を設定できるはずだ。

気をつけるべきこと

迷宮キングダムは、基本的に各プレイヤーがルールブックを閲覧し、スキルやトラップ、モンスターのデータを正確に把握できる事がプレイの前提となっている。従って、オリジナルのスキルやトラップ、モンスター等を出す場合には、事前にそういった存在の可能性を示唆し、可能な限りデータを公開するように留意しよう。

もちろん、これは絶対ではない。

実際、二分冊の基本ルールブックの二冊目である(新・)迷宮ブックには、モンスターに装備や《感情値》を持たせてカスタマイズする方法や、支配者と呼ばれるボスのデータを強化したり、特殊なスキルや弱点を持たせてカスタマイズする方法などが掲載されている。これらのデータの公開の必要性については明記されていない(もちろん、スキルやアイテムを使用する際にはスキル名やアイテム名をプレイヤーたちに伝える必要があるが)。

ただ、ノーヒントでこういったカスタマイズ(特に弱点の付与)をする事に対しては、消極的ながら反対している。なので、ゲームマスターはプロローグや迷宮内部に積極的にこれらのカスタマイズや支配者の情報を伝えるイベントやオブジェクト、重要NPCなどを配置するのがいいだろう。とりわけ、迷宮内部にそういった情報を持ったオブジェクトや重要NPCなどを配置するのには二重に意義がある。トラップの中にはオブジェクトや重要NPCに仕掛けられるタイプのものがあり、これらはそうしたオブジェクトや重要NPCに「接触」(話しかけるだけでも「接触」と見なされる)することで、効果を発揮するのだ。従って、オブジェクトや重要NPCを登場させた場合、プレイヤーはゲームマスターが与えたヒントなのか、それとも悪質なトラップなのか、あるいはその両方であるか、悩むことになり、ゲーム性を高める。

そうした観点からも、特にトラップでプレイヤーたちが所持しているルールブックやサプリメント類に掲載されていないものを出す際には、最低限「〜(場所)に仕掛けられるルールブック非掲載トラップが存在する」事を伝えておくといいだろう。

典型的なプロローグ各種(追記支援切望中)

  1. 依頼型
    1. 王国の《民》や「逸材」が彼らの身の上に降りかかった問題を報告し、解決してくれるよう陳情してくる
    2. 流れ者や外国からの使者が取引材料を見せて、問題を解決してもらえないかどうか取引を持ちかけてくる
    3. 強力な魔物がその圧倒的な力を盾に、無理難題を押し付けてくる
  2. 巻き込まれ型
    1. 王国に魔物の群れや外国の軍団が迫ってきている描写あるいはそれについての斥候などの報告から始める
    2. ゲーム開始時に既に外国や迷宮内におり、そこでの問題を解決して脱出しなければならない事が示唆される
    3. 王国で内紛が発生し、裏切り者の「逸材」などに率いられた《民》が王国内各地で破壊活動を行なっている描写あるいはそれについての斥候などの報告から始める
  3. その他
    1. 夢枕に強力な魔物や重要NPCが立って、王国に差し迫っている問題や彼らが宮廷に行なって欲しい行動を提示する
    2. 〔能力値〕/目標値 判定を行わせ、成功したら怪音を耳にすることや散歩中に魔物の足あとの発見などを発生させて、王国に迫っている危機のヒントを与える
    3. 国外に出ていたランドメイカーが帰還する演出からスタートし、その帰還時に魔物などの障害と遭遇させ、王国に何らかの異常が発生していることを示唆する

まだまだ沢山あるだろう。意欲ある編者諸氏は自分の知っている導入パターンをどんどん追加して欲しい。

典型的なエピローグ各種(追記支援切望中)

迷宮キングダムにおけるエピローグは、基本的に迷宮の「支配者(ボス)」を倒して勝利して帰るか、「支配者」を倒せず逃げ帰って諦めるかの2パターンである。場合によっては逃げ帰った後、「再挑戦」が認められる場合もある。その場合にはルール上、僅かなペナルティ(《民の声》−1)と引き換えに少なからぬ補填措置(無料で1人1個のコモンアイテムを補充できる)が用意されており、またGMには迷宮に手を加えて調整(普通は厳しすぎた迷宮の攻略難易度を下げる方向に変更)する権利が与えられる。

  1. 勝利した場合
    1. 王国リソースの獲得
      1. 王国に差し迫っていた危機を解決した結果、《民》が「逸材」として覚醒したり、施設などを獲得する
      2. 王国や宮廷に仇なす外国や出先を平定した結果、新しい「マップ」(場合によっては幾許かの「施設」付き)を購入可能になる
      3. 問題を解決した結果、特定の外国との外交関係が1段階良くなる
      4. 外交関係のよいNPK(Non-Player-Kingdom)が増える
      5. 自国統治下にあるNPK(Non-Player-Kingdom)が発展する
      6. 《予算》(王国の所持金)が増える
    2. 宮廷リソースの獲得
      1. 王国に差し迫っていた危機を解決した結果、高価なコモンアイテムや入手困難なレアアイテムを手に入れる
  2. 逃げ帰って諦めた場合
    1. 王国リソースの喪失
      1. 王国に差し迫っていた危機から逃げ出した結果、《民》や「逸材」、施設やマップなどを失う
      2. 問題から逃げ出した結果、特定少数あるいは不特定多数の外国との外交関係が1段階悪くなる
      3. 問題から逃げ出した結果、外交関係の悪いNPK(Non-Player-Kingdom)が増える
      4. 問題から逃げ出した結果、自国統治下のNPK(Non-Player-Kingdom)が衰退したり、あるいは自国統治下から抜けられる
      5. 問題から逃げ出した結果、《維持費》(王国の支出)が増える

迷宮の構築メソド

慣れないうちは、1マップのみの一直線の単純なマップにしておくのが無難だろう。この方法には、全ての部屋のイベントとほぼ確実に遭遇してくれるというメリットもある(【もぐら棒】などで突破されることもあるが)。

慣れてきたら、3本以上の通路が引かれた「分岐点」となる部屋を作り、どちらに進むかプレイヤーに悩ませるという方法も面白い。この時、前述の情報を持ったオブジェクトや重要NPCなどを配置すると、なお良いだろう。

さらなる応用として移動系トラップなどを配置して、通常の手段では行けない特殊な部屋を作るという方法もある。【シークレットドア】や【テレポーター】を利用したり、【迷宮嵐】や【幻の路】をわざと発動させないと辿りつけない部屋を用意するのだ。

ついで、部屋の総数と部屋での遭遇だが、これは個々の環境(オフラインセッションかオンラインセッションか。1回のプレイ単位として確保できる時間は何時間程度なのか。その時間確保がどの程度の頻度ででき、その状態をどの程度の期間維持できるのか。プレイヤーの不慣れなどによるアイドル時間がどの程度発生しうるかなど)によって変わってくるので、最初は一直線3部屋程度〜分岐1箇所の4部屋程度、遭遇は2〜3で1個はヒント出しのための友好的遭遇、プレイ中に時間的に余裕が無くなったら敵対的遭遇でもボス格やキーモンスターが倒された時点でさっさと降服して切り上げる。くらいのつもりで臨んで、2セッション目から1セッション目の所要時間やそれに依るモチベーションの変化などを参考に、維持ないし徐々に増やしていくといいと思う。

トラップの配置はフレーバーの盛り上げとニンジャPCを立たせるという両方の意義がある。ニンジャPCは戦闘では攻撃力を欠き、しかも《回避値》が高いために狙われにくくなるため《回避値》が高いという特徴すら死にがちで、目立つのが難しい(ただし、手段が無いわけではない)。キャンプ中のトラップ解除はニンジャPCの数少ない桧舞台なので、最初は解除困難あるいは不可能なトラップをわかりにくい場所や回避不能な場所(敵対的遭遇における前衛型モンスターなど)に配置して引っ掛ける事を狙うよりも、わかりやすい所にわかりやすく仕掛けて、ニンジャPCに解除判定による活躍の場を与えよう。それでも大臣または才覚 or 探索型国王PCの捜索判定の一手番とニンジャPCまたは探索型国王PCの解除判定の一手番は潰れるので、ゲーム的にもバランスは崩れない。

拠点配置は、特に初心者GMにはお勧めしない。GMにかかる管理コストがバカにならないからである。この管理コストのため、最後まで採用しなくてもいいくらいである。採用する場合でも、ある程度慣れてきてからの採用をお勧めする。

モンスターの配置に際して注意すべき点は、「配置制限を守っているか」「宮廷側が第1ラウンドの作戦判定に失敗しただけで完全壊滅するようなバランスになっていないか*1」「作戦判定の難易度は適度に調整されているか」「各クラスに適度に出番が回るような編成であるか*2」「キャンペーン中の進捗度に見合ったお宝表までしか振れないように、同種モンスターのレベル合計を調節しているか」そして何より「シナリオとキャンペーンの方向性と合致していて、かつワンパターンでないか」である*3

(永遠の執筆中)

目的先行型のシナリオ作成指針

こちらは、何らかの理由で王国や宮廷がGMの想定外の事態に陥ってしまった際のトラブルシューティング的なワンポイントシナリオを書くための指針である。主に、キャンペーンの進捗度に対して「王国が育ちすぎた/全く育っていない」場合や「宮廷が強力になり過ぎた/弱すぎる」場合に参照するといいだろう。

本指針を読むことによって得られるメリット

迷宮キングダムは非常にゲーム性とランダム性の高いゲームである。従って、王国や宮廷が思うように成長してくれないことなど、よくある事である。最初のシナリオでうっかり大金や広い領土を得たり、強力なレアアイテムを手にしてしまう可能性も無いわけでは無い。また、人物創造で与えられた「使命」を短期間で達成してしまう事もあるだろう。逆に莫大な負債を抱えたり、国土が吹き飛んだり、あるいはランドメイカーが死んでしまう可能性もある。そういう時のリカバリーに本指針が役立てば幸いである。

(執筆中)

更新日時:2011/10/13 01:18:46
キーワード:
参照:[課題(編者候補は必見!)] [迷宮キングダムWiki]

*1 編者の一人は、実際に迷宮キングダムのGMに不慣れな時期に第1ラウンドの作戦判定失敗で完全壊滅するようなバランスの遭遇を出してしまったことがある。結果、危険を感じた宮廷側に作戦判定への《民の声》の大量投入を強要してしまい、危険な王国災厄表(本当に危険なのだ)を振らせまくった経験があるので、この点については十分気をつけて欲しい。

*2 1ラウンド目に国王PCや騎士PCなどの攻撃陣による攻撃だけで呆気なく全壊する程度の耐久力の遭遇だと、作戦判定が通った際に神官PCの出番が無くなる。かと言って、戦闘の大勢が見えるまで何ラウンドも掛かるようだと、参加者の緊張感が持たないし、回復や攻撃のためのリソースである《気力》も尽きてきて、ただの消耗戦になる。

*3 いくら強力でも、毎回何故か理由もなく敵本陣に【蚊の王】と【人間の屑】と【カボチャ頭】の群れがいて……とかはプレイヤーのモチベーションを下げ、キャンペーンの雰囲気を壊すだけである。