デモンパラサイト・キャンペーン第5回記録
経過
参加PC
セッションの経過
試験休みの繁華街を襲った暴動事件
5月27日の正午。繁華街にある大型街頭テレビが正午のニュースを映している時、画面に断続的に幾何学模様が映ったかと思うと、それを見ていた通行人の内二人が気を失って倒れてしまった。それと同時にすぐ近くの四人が別の通行人に殴りかかり、人通りの多い繁華街は大騒ぎとなった。通行人が恐慌状態になる中、四人だけは周りが見えないかのように近くに停車している大型ワゴン車に向かい、同時にワゴン車からはフード付きのパーカーを着こんだ男が出てきて、倒れている二人を引きずって行こうとする。
そしてその場に居合わせた悪魔憑きは、連れだって食事に来ていた焔星と空木統麻。参考書を買って書店から出てきた外屋敷卯里江。肉屋に獲物を卸した帰りの狗里咬侍。そして裏通りで騒ぎを聞きつけ顔を出したピロシキの五名だった。
焔星とピロシキは状況を観察し、外屋敷は参考書をパーカーの男に投げつけようとするが失敗してしまう。狗里はパーカーの男を止めようとするが逆に殴りかかられ、男がカルトロップであることが判明する。変身していない狗里はカルトロップ相手に苦戦するが、その後ピロシキも戦闘に加わり、何とか勝利する。一方空木はワゴン車に向かうが、空木が近づいてくるのに気付くと、中にいた大友忍らしき女は車の扉を閉めて、カルトロップを置いて逃げてしまった。
暫くすると警察官がやって来て、暴れている人たちを取り押さえようとしているので、その隙に物陰で変身した外屋敷は、倒れているカルトロップを抱えて飛んで逃げてしまった。
気絶していた二人を運ぶ救急車を追跡する焔星を除いた四人は、セラフィム事務所に行き、高坂に事件の報告をする。カルトロップだった男は記憶を消されており、有益な情報は得られない。今朝の新聞によると、昨日の大友駅前でもほぼ同様の事件があったが、光過敏症による発作と思われ、最近頻発している町中で大勢が意識不明になる事件との関連性を調査中だと書かれていた。また、その際大友駅で気を失った二人が夕方の歓楽街で発見されたが、健康状態に異常は見られず、帰宅したという。事件が起きたのはそこ一カ所であり、放送内容に問題はないことも確認された。やがて警察官が男を引き取りに来て、焔星の向かった病院でも異常が無いことが確認されたので一旦は解散となった。
高級住宅街の郵便受けに「アンケートのお願い」のダイレクトメールが投函される
外屋敷が帰宅すると、郵便受けに入っている封筒を見付けたが、外屋敷はすぐに捨ててしまった。空木も帰宅して同様の封筒を見付けたが、それには「地上デジタル波送信試験のお知らせとアンケートのお願い」と書かれていた。
内容は5月28日の夜八時から九時までの間に行われる試験放送についてだった。だが空木が思い当たる限りでは、大友市でのデジタル放送開局予定はまだない。また書かれている内容は尤もらしいが、アンケートの内容はかなり詳細に渡っており、この内容に回答しようとすると集中して画面を見詰めなければならない。詰まりは精神が影響を受けやすくなってしまう。
一方、野犬が町中を徘徊しては怖がられると悟ったピロシキは、外屋敷に協力してもらい、飼い犬の振りをするのだった。外屋敷に首輪で繋がれ散歩に出ると、多くの家の郵便受けに同じような封筒がささっており、その範囲は住宅街2からオフィス街2へと、広範囲に渡っていた。
街頭テレビを調査
事件の原因を突き止めるために皆が再び現場に戻ると、そこでテレビ基部の蓋のねじが外れていることを発見する。昼間の事件は、放送内容ではなく、受像器に細工をして起こしていたらしい。
大友市をカバーする大友電波塔を調査
明日の試験放送の送信元を探ろうとして須佐山に有る電波塔を探るが、そこには人が近づいた形跡もない。どこか別な場所から送信する積もりであることは確かだった。
ここで空木が、大友忍を目撃したことを告白する。小早川良制作サイト内の北城学園ランキング写真をピロシキに見せ、《遠視》で居場所を探ると、北城学園の近所をうろついている大友忍を発見する。
他の者をこっそりと控えさせた状態で大友忍に近づいた空木は、一人で姿を現し、何とか事情を聞き出そうと試みる。そこで、彼女の姉の病気の治療の目処が立たず、助ける手段は悪魔寄生体を利用するしかないことを聞く。そして今の所それを実行するには、彼女自身が6レベル以上になって姉に株分けするか、姉に対して悪魔感染薬を使うしか方法はないことが分かる。
更には、大友忍がメギドの火によって株分けされた時、特殊な催眠状態にあり、それ故に悪魔感染しても催眠術による暗示が残り、マイトの状態を通り越していきなりヴィシャスとして行動し始めてしまったらしい。この現象に目を付けたデビルズネストが、テレビ放送を利用して催眠状態で暗示を与えることで、比較的従順なマイトを作り出そうとしていたのだ。
そして最後に、彼女の役目が、洞口の集めた人間に薬を与えることと聞き出すのに成功する。彼女自身がまだ自分の立場に悩んでおり、また下手に敵を刺戟しても不味いので、彼女をそのまま解放した。
その夜は、衝動で変身が解けなくなったピロシキが山中で一夜を過ごしたり、今日有ったことを整理している空木が、衝動で焔星をはり倒したりしながら更けていったのだった。
計画を阻止する為の戦闘
翌日狗里は、住宅街のアンテナから電波の発信源を推測して、山中を捜索し、奇妙な装置が据え付けられているのを見付ける。焔星に調べて貰った結果、テレビ放送用の受信機と送信機、それに空中線を組み合わせた物と分かる。この装置で電波を中継して、試験放送を流すつもりで有ることが判明したので、送信元を逆探知するために、狗里が電気店で電波強度測定器を手に入れ、放送開始を待った。
放送開始までの時間にセラフィムに行き、協力を願い出る。セラフィム本部がまだ事件と判断していないので現金は手に入らなかったが、《治癒光》と《飛行》の魔結晶と、セラフィムマントを手に入れる。
外屋敷と焔星は設置された受送信機の側で送信電波を測定して、送信場所を特定する。町中で待機していた者達は通信を受け発信場所に向かい、外屋敷と焔星も飛行して合流する。現場の建物の前には警察官が見張りに立っていたため、《煙幕》を利用して一気に突入する。
屋上では、カルトロップ・イーターとカルトロップ・セカンドエイジ、そして魔人ボラスと名乗る悪魔憑きが待ち構えていた。戦闘の始めは敵が優勢だったが、ボラスがテレビ電波の操作に通常行動と攻撃行動の両方を使っている事が分かると、焔星が《催眠音波》を使い通常行動を行えなくする。するとボラスも攻撃に参加するが、空木が再び《煙幕》を使い、カルトロップ・イーター以外の攻撃力を落とす。狗里が敵からのダメージを引き受けている内に攻撃を集中させることで、カルトロップを順に仕留める。勝ち目無しと悟ったボラスは逃走を計るが、すぐに追いつかれて捕らえられてしまった。
戦闘終了後ボラスの持っていた電話で、操られた人を回収する車を倉庫街におびき出す。しかし、住宅街から離れた場所に誘導されたために敵も警戒していたのか、数名のカルトロップ以外には逃げられてしまった。
結果
- 大友忍と接触した空木統麻
- 5/28の高級住宅街のゴールデンタイムを狙った計画はPC達により阻止された
獲得経験値
- 基本平均レベル1.8×120点(の216点を四捨五入して220点に)+衝動表
登場NPC
オフィシャル
- 高坂和也&桐生蓮
- セラフィムで待機
今回の GM 作
- 魔人ボラス
- 本名洞口勉。デビルズネスト美学派に属する男。自らが作ったテレビ映像を見て錯乱した人間を、テレパシーで操ることが出来る。
前回以前の GM 作
- 大友忍
- 第3回の事件でメギドの火から逆恨みされており、姉の手術を突然中止して、逃げるように姿をくらましていたが…。
- 移植手術の直前、忍に麻酔が効いていない事が判明し、手術は中止となる。
- 手術予定時間に手術室で爆破事故が起こる。手術室は空だったが、予定通りに手術が行われていたら、姉妹共に死亡していた。
- メギドの火から逃れるために他県の療養所に身を隠すが、大友病院以外での延髄移植手術は難しく、再手術は絶望的である。
- その後デビルズネストから接触があり、悪魔感染薬の実験台として再び悪魔憑きになる。
- 彼女に暗示を植え付けた洞口はいなくなったが、当面の利害関係からデビルズネストに従っている。
伏線
- セラフィムが少量の悪魔感染薬を押収する。劇薬なので、まれに死亡することもあるが、確実に悪魔憑きになれる。悪魔憑きが服用した場合の効果は不明。
- 悪魔感染薬によって感染させられた人間が、最低二人は大友市にいる。
- 大友市の地デジ開局はまだ
キーワード:[デモンパラサイト] [キャンペーン] [プレイレポート]
参照:[デモンパラサイト・大友市の新名所と人物] [デモンパラサイト・GM持ち回りキャンペーン]