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!小辞典(Glossary)とは
月夜埜綺譚について、用語と説明を簡単にまとめた小辞典を作成してみましょう。用語の分量が増えてきたら分離します。また説明の分量が増えてきたら、別ページを制作してリンクするようにします。
!用語辞典
権利問題を考慮してルールデータではなく紹介と参照ページを書くと良いと思います。だそうです。
!!あ
!!!インターフェイス主導型能力値システム
月夜埜綺譚がとっているキャラクター・データの表記法を、むりやり用語としてまとめてみたもの。もっともわかりにくいのであまり外部に公開していない。
キャラクターが、背景世界や人物に働きかけるやりかたの“傾向”と、それに対する“成功の可能性”で記述する。たとえば、「旧家筋」で3レベルの地位にあるキャラクターが、腹を割った会話(能力値の「胆」に相当)で、〜を説得する、というように行為を形作る。キャラクターの内部にある力ではなく、やりかた、に能力値を割り振っているのがインターフェイス主導型、といえば少しはわかりやすいかも知れない。
ちなみに他には、アビリティ主導型、シチュエーション主導型がある。もっともこの三つにカテゴライズされないものもあるし、混在しているもの多いから、一概には言えない。
(そもそも月夜埜綺譚のデザイナーの個人的な造語であるうえ、プレイする限りにおいては全然関係ない。作る人には、参考になる人もいるかもしれん、が、こんなこと知ってる人はとっくに知ってるんだろうな。)
月夜埜綺譚のデザイナーのはるをは、このインターフェイス主導型能力値システムでばっかりルールを作っている。このタイプのルールは少なく、おかげで初めての人にはたいてい首をかしげられる。(はるを)
:アビリティ主導型:d20とかBRPとかまあいっぱい。ようするに「敏捷が高い→足が速い」。ゲームに必要な“能力”を記述し、それをどのように使っていくかを考えるやり方。一番一般的だが、実はリアルではなく、また抽象化のやり方が死ぬほど難しい。そのわりには元祖DnDがそうだったせいか、いろんなシステムが採用している。
:シチュエーション主導型:サタスペとか。ようするに「足の速さが必要な局面だと強い」。ゲーム中に使用する“状況”を限定し、それぞれに対する“強さ”でキャラクターを記述するというやり方。ところでインターフェイス型はアビリティ型とシチュエーション型の折衷案といえなくもない。
!!か
!!!行動の三要素[こうどうのさんようそ]
広義のRPGにおける行動宣言に、最低限必要とされるべき三つの要素「動機」「手段」「目的」をこのように呼称する。もともとはホビーデータ社がやっていたPBM(NetworkRPGという言葉もあった)で用いられていた用語だが、たいへん使えるので月夜埜綺譚においても様々に援用させていただいている。
各要素の説明は各項目に任せるとして、この三つの要素に着目することによって、TRPGのプレイスタイルをある程度カテゴライズできるのは結構面白い。たとえばd20などは僕が見る限り「手段」に重点を置いたシステムだが、対して月夜埜綺譚では「手段」はロールの目標値を決める指標に過ぎず、現象は「目的」が決定する。他にも、トーキョーNOVAなどの神業とかがあるシステムは「動機」が問われることが多い多いように思う。
:動機:キャラクターがその(成功するかどうかわからない)行為を行おうとする理由と背景。PBMでは大変重要な要素だが、TRPGでは一部のシステムを除いてはあまり注目されない。しかし背景情報をロールに加算できるようなシステムでは、それをうまく組み込むのに要求される要素ではある。
:手段:キャラクターがその(成功するかどうかわからない)行為をどのような手段で行うか。かつてTRPGではこの手段に対する答えを即出せるものとして、システムが組まれていたような気がする。
:目的:キャラクターがその(成功するかどうかわからない)行為を行うに当たり、何を目的として行うか。おおよそあらゆるTRPGで重要な内容であり、ヒーローポイントやあまたのブレイクスルーシステムを運用する上ではとくに重要となる。月夜埜綺譚のシステムはほぼ重点をここ置き、さらに各プレイヤーの目的とキャラクターの性質を相互コーディネートする仕組みも兼ねたベット&レイズという判定系を持つ。
!!さ
!!た
!!![[月夜埜綺譚TRPG[つくよのきたんてぃーあーるぴぃじぃ]|http://rose.zero.ad.jp/~zah63840/tsukuyono]]
21世紀に遅れてきた街系TRPG。日常生活を進行管理から行為判定まであらゆるルールで再現する、という決して商業では売れないコンセプトを持っており、永遠の同人TRPGでもある。売りとして、あまたのTRPGシステムの中でも特に純度の高いヒーロー指向を持っており、そのへんはぜひやってみて味わって欲しい。
……ちなみに、システムの完成度その他はさておき、そのヒーロー指向だけを見るならば「クトゥルフの呼び声」に匹敵する強度を誇っている。と思う。(はるを)
!!な
!!は
!!ま
!!!街系[まちけい]
もともと日本の文学作品の特徴として、背景や情景を描写することによって人間の内面に近づいていく、という傾向があるといわれているそうな。
わかりやすい典型例としては有名クリスマスソングに出てくる「雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう」の一説で、これが「きっと君は来ない、一人きりのクリスマス」へつながっていく中で、どこか物寂しい男の心情が伝わってくる。対して欧米のものは、むしろ「〜は〜と思った」式にキャラクターの内面を追いつめていく、らしい。たしかにそういうのもけっこうある。
…さて「街系」は、この日本的な、情景によって逆説的に表される人間性、をさらに先鋭的に中核に置いたもの、と定義することができるだろう。それはしばしば街や都市の情景を深く書き込み、そこがどういう場所なのか、その場所で生きると言うことが一帯どういう意味を持つのか、というかたちで人間性を描写し、あるいは追いつめていく。そのとき流れていくテールランプは、悲劇にある人の内側で光の川となり、幸福にある人の内側では将来の停滞を示す象徴となり、その描写によってそれぞれの心情が語られていくというかたちをとるだろう。同じものを見ても人は様々に想像する。けれどそこにたった一人きりの人間などというものはなく、周囲から孤立していようと何であろうと、世界からの相互影響系にさらされずにはおられない。街系の密かな愛好者はそれなりにいるが、おそらく共通して、人間が一人で生きていくなんて言うことがそもそもあり得ない、ということをどこかで知っている人ではないかと思う。(はるを)
!!や
!!わ
!!ら
!!英数字
!!!TRPG[Table-Top RPGと英語では言うらしい]
ゲームとしてみるならば、“一人の物語性を持ったキャラクター”が持つ様々な資源を、“ゲーム内で描かれるさまざまな時間系”のなかで管理し、それぞれのゲームが持つ“勝利条件”を目指そうというもの。(資源を多く用いながらも破綻しない、あたりを最高の勝利条件としているものが多い。)しかし反対側から見ると、ゲームを果たすことによって“人と人が共有できる架空の物語”が自律生成されていく場、を楽しむものでもある。このどっちかというと矛盾しそうな双方を持っているゲームが、TRPGという大変説明の難しい遊びの形式である。
…将棋やチェスは言うに及ばず、「貴族のつとめ」や「カタンの開拓者たち」などのボードゲームをやっていても、ふと“はじまりがあり、展開があり、盛り上がりとその終局がある種のリズムを持って描かれる”すなわち物語が生成される瞬間がある。TRPGはおそらくアクチュアルゲームの直径の系譜だが、こういったゲームの“人間がやりとりすることによって物語が自動的に生成される”瞬間に着目し、進化を果たしてきたものが現在のTRPGなのかも知れない。(はるを)
!リンク
!コメント
*誰か書く人いるかな?
!小辞典(Glossary)とは
月夜埜綺譚について、用語と説明を簡単にまとめた小辞典を作成してみましょう。用語の分量が増えてきたら分離します。また説明の分量が増えてきたら、別ページを制作してリンクするようにします。
!用語辞典
権利問題を考慮してルールデータではなく紹介と参照ページを書くと良いと思います。だそうです。
!!あ
!!!インターフェイス主導型能力値システム
月夜埜綺譚がとっているキャラクター・データの表記法を、むりやり用語としてまとめてみたもの。もっともわかりにくいのであまり外部に公開していない。
キャラクターが、背景世界や人物に働きかけるやりかたの“傾向”と、それに対する“成功の可能性”で記述する。たとえば、「旧家筋」で3レベルの地位にあるキャラクターが、腹を割った会話(能力値の「胆」に相当)で、〜を説得する、というように行為を形作る。キャラクターの内部にある力ではなく、やりかた、に能力値を割り振っているのがインターフェイス主導型、といえば少しはわかりやすいかも知れない。
ちなみに他には、アビリティ主導型、シチュエーション主導型がある。もっともこの三つにカテゴライズされないものもあるし、混在しているもの多いから、一概には言えない。
(そもそも月夜埜綺譚のデザイナーの個人的な造語であるうえ、プレイする限りにおいては全然関係ない。作る人には、参考になる人もいるかもしれん、が、こんなこと知ってる人はとっくに知ってるんだろうな。)
月夜埜綺譚のデザイナーのはるをは、このインターフェイス主導型能力値システムでばっかりルールを作っている。このタイプのルールは少なく、おかげで初めての人にはたいてい首をかしげられる。(はるを)
:アビリティ主導型:d20とかBRPとかまあいっぱい。ようするに「敏捷が高い→足が速い」。ゲームに必要な“能力”を記述し、それをどのように使っていくかを考えるやり方。一番一般的だが、実はリアルではなく、また抽象化のやり方が死ぬほど難しい。そのわりには元祖DnDがそうだったせいか、いろんなシステムが採用している。
:シチュエーション主導型:サタスペとか。ようするに「足の速さが必要な局面だと強い」。ゲーム中に使用する“状況”を限定し、それぞれに対する“強さ”でキャラクターを記述するというやり方。ところでインターフェイス型はアビリティ型とシチュエーション型の折衷案といえなくもない。
!!か
!!!行動の三要素[こうどうのさんようそ]
広義のRPGにおける行動宣言に、最低限必要とされるべき三つの要素「動機」「手段」「目的」をこのように呼称する。もともとはホビーデータ社がやっていたPBM(NetworkRPGという言葉もあった)で用いられていた用語だが、たいへん使えるので月夜埜綺譚においても様々に援用させていただいている。
各要素の説明は各項目に任せるとして、この三つの要素に着目することによって、TRPGのプレイスタイルをある程度カテゴライズできるのは結構面白い。たとえばd20などは僕が見る限り「手段」に重点を置いたシステムだが、対して月夜埜綺譚では「手段」はロールの目標値を決める指標に過ぎず、現象は「目的」が決定する。他にも、トーキョーNOVAなどの神業とかがあるシステムは「動機」が問われることが
:動機:キャラクターがその(成功するかどうかわからない)行為を行おうとする理由と背景。PBMでは大変重要な要素だが、TRPGでは一部のシステムを除いてはあまり注目されない。しかし背景情報をロールに加算できるようなシステムでは、それをうまく組み込むのに要求される要素ではある。
:手段:キャラクターがその(成功するかどうかわからない)行為をどのような手段で行うか。かつてTRPGではこの手段に対する答えを即出せるものとして、システムが組まれていたような気がする。
:目的:キャラクターがその(成功するかどうかわからない)行為を行うに当たり、何を目的として行うか。おおよそあらゆるTRPGで重要な内容であり、ヒーローポイントやあまたのブレイクスルーシステムを運用する上ではとくに重要となる。月夜埜綺譚のシステムはほぼ重点をここ置き、さらに各プレイヤーの目的とキャラクターの性質を相互コーディネートする仕組みも兼ねたベット&レイズという判定系を持つ。
!!さ
!!た
!!![[月夜埜綺譚TRPG[つくよのきたんてぃーあーるぴぃじぃ]|http://rose.zero.ad.jp/~zah63840/tsukuyono]]
21世紀に遅れてきた街系TRPG。日常生活を進行管理から行為判定まであらゆるルールで再現する、という決して商業では売れないコンセプトを持っており、永遠の同人TRPGでもある。売りとして、あまたのTRPGシステムの中でも特に純度の高いヒーロー指向を持っており、そのへんはぜひやってみて味わって欲しい。
……ちなみに、システムの完成度その他はさておき、そのヒーロー指向だけを見るならば「クトゥルフの呼び声」に匹敵する強度を誇っている。と思う。(はるを)
!!な
!!は
!!ま
!!!街系[まちけい]
もともと日本の文学作品の特徴として、背景や情景を描写することによって人間の内面に近づいていく、という傾向があるといわれているそうな。
わかりやすい典型例としては有名クリスマスソングに出てくる「雨は夜更け過ぎに雪へと変わるだろう」の一説で、これが「きっと君は来ない、一人きりのクリスマス」へつながっていく中で、どこか物寂しい男の心情が伝わってくる。対して欧米のものは、むしろ「〜は〜と思った」式にキャラクターの内面を追いつめていく、らしい。たしかにそういうのもけっこうある。
…さて「街系」は、この日本的な、情景によって逆説的に表される人間性、をさらに先鋭的に中核に置いたもの、と定義することができるだろう。それはしばしば街や都市の情景を深く書き込み、そこがどういう場所なのか、その場所で生きると言うことが一帯どういう意味を持つのか、というかたちで人間性を描写し、あるいは追いつめていく。そのとき流れていくテールランプは、悲劇にある人の内側で光の川となり、幸福にある人の内側では将来の停滞を示す象徴となり、その描写によってそれぞれの心情が語られていくというかたちをとるだろう。同じものを見ても人は様々に想像する。けれどそこにたった一人きりの人間などというものはなく、周囲から孤立していようと何であろうと、世界からの相互影響系にさらされずにはおられない。街系の密かな愛好者はそれなりにいるが、おそらく共通して、人間が一人で生きていくなんて言うことがそもそもあり得ない、ということをどこかで知っている人ではないかと思う。(はるを)
!!や
!!わ
!!ら
!!英数字
!!!TRPG[Table-Top RPGと英語では言うらしい]
ゲームとしてみるならば、“一人の物語性を持ったキャラクター”が持つ様々な資源を、“ゲーム内で描かれるさまざまな時間系”のなかで管理し、それぞれのゲームが持つ“勝利条件”を目指そうというもの。(資源を多く用いながらも破綻しない、あたりを最高の勝利条件としているものが多い。)しかし反対側から見ると、ゲームを果たすことによって“人と人が共有できる架空の物語”が自律生成されていく場、を楽しむものでもある。このどっちかというと矛盾しそうな双方を持っているゲームが、TRPGという大変説明の難しい遊びの形式である。
…将棋やチェスは言うに及ばず、「貴族のつとめ」や「カタンの開拓者たち」などのボードゲームをやっていても、ふと“はじまりがあり、展開があり、盛り上がりとその終局がある種のリズムを持って描かれる”すなわち物語が生成される瞬間がある。TRPGはおそらくアクチュアルゲームの直径の系譜だが、こういったゲームの“人間がやりとりすることによって物語が自動的に生成される”瞬間に着目し、進化を果たしてきたものが現在のTRPGなのかも知れない。(はるを)
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