地図で読む世界の歴史『古代ギリシア』
地図で読む世界の歴史『古代ギリシア』
どんな本か
古代ギリシア史のアウト・ラインを、一般向けに整理した、通史的な概説書。
ポリス時代についてが主だが、前史的にミノア時代やミュケナイ時代も取り扱われている。
シリーズの他の書籍同様、大きめの紙面(判形)に、フルカラーの各種地図(歴史地図、他)が豊富に採録されていることが特色。
書誌情報
ロバート・モアコット 著、桜井 万里子 監修、青木 桃子 訳,地図で読む世界の歴史『古代ギリシア』,河出書房新社,Tokyo,1998.
ISBN 4-309-61182-6
- B5判変形、142頁、本体2000円+税。
古代ギリシア (地図で読む世界の歴史)(ロバート モアコット/桜井 万里子)
- 一覧:地図で読む世界の歴史
- bk1の購入案内をみる
- 構成
- 本文142頁。ただし、この紙数には巻頭グラビアや、目次も含まれている。
目次や年表、索引などを除くと、124頁が、5章に構成されている。
主に扱われているのはB.C.1500年頃から、B.C.30年頃まで、およそ、1500年ほど。 - 各章は、章の頭に置かれた概説記事と、続く重要トピックについての詳しめの解説記事とから成っている。
概説記事では、章に分けられた時代区分の歴史動向が概説されている。
トピックごとの記事は、見開き構成を基本形として解説記事と歴史地図を構成したコーナーになっている。
トピック解説の頁を参照しながら、各章頭の概説記事を読んでいくとむと、理解が深まっていく仕掛けだ。
各章頭の概説記事頁にも写真など図版類の採録は多い。 - 他に、巻頭に収められた年表、巻末に収められた索引も便利。
感想コメント
「ブルーローズ」にどう役立つか?
- 古代ギリシア史の入門概説書。古代ギリシア関連の歴史地図が豊富に掲載されている。
- 古代ギリシアに興味がある人なら、プレイヤー専門で「ブルーローズ」を遊ぶ人でも、楽しんで読める資料本だろう。
イメージ・ソースブックとしてもお勧め。
(もちろん、書籍で得られた情報の採用、不採用はGM裁量優先、をお勧め) - オリジナル・シナリオを作るGMさんにはお勧め。
特に「歴史ミステリーをシナリオ・ネタに絡める傾向」のGMさんにはお勧め。 - 各種歴史地図が豊富に掲載されているので、現在の地理を扱った他の地図帳などと相互参照していくと楽しいでしょう。
「ブルーローズ」を離れたらどんな本か?
- 一般向けの古代ギリシア史概説書としては、良書と思える。
- 本文紙面の概ね半分弱が、フルカラーの歴史地図各種に、半分強が概説記事に割かれています。
- オリエント広域と、古代ギリシア文化圏との交流にも、ある程度重点が置かれていると思えます。
- ミノア文明、ミュケナイ文化については、前史的に、極簡単に押さえられている。
キーワード:
参照:[書籍紹介] [中央公論新社版世界の歴史5『ギリシャとローマ』] [地図で読む世界の歴史]