BRICs
PCが予め知ってていい情報
追加情報
- 小辞典版推奨判定
- 「情報+知識 目標値10〜12」
- やや詳しい情報 BRICs4カ国の内で、G8?に参加しているのはロシアのみだが、いずれも、広い国土、豊富な天然資源を持つ新興経済国になっている。
- 労働力、消費市場のベースとなる膨大な人口を擁すこと、極端なほどの多民族国家、多言語社会であることも共通。人口では、中国が世界第1位、インドが第2位、ブラジルが5位、ロシアが7位。BRICs4ヵ国の人口計は世界総人口のおよそ45%を占める。
- 2004年には、いずれも5〜9%台の経済成長を果たし、世界平均を上回る高水準の成長を記録した。
- 小辞典版推奨判定
- 「情報+知識 目標値12〜14」
- 詳しい情報 “BRICs”という言葉は、2003年に、U.S.A.(合衆国)の大手証券会社が投資家向けに作製した経済レポートで初めて使われ、あっと言う間に広まった。経済動向を的確に掴んでいたからだ。
- このレポートでは、2050年のGDP(国内総生産)の国別順位は、中国がトップになり、U.S.A.、インド、日本、ブラジル、ロシアの順になる、と予測されている。
- 同じ経済レポートは、ロシアのGDPが、2028年にイタリア、フランス、ドイツを上回り、ブラジルは2036年までにロシアを抜く、との予測もしている。
- IMF(国際通貨基金)の予測でも、2005〜2006年にかけては、中国の8%台を筆頭に、4カ国は、高い成長を維持する見込みとされていた。
- 実際は、ブラジルの経済成長率は、2003年に−0.5%を記録したが、その後回復、2005年には2.3%となった。ロシア連邦の経済成長率は、2004年7.2%、2005年6.4%、2006年6.7%と、高成長を記録している。インド共和国も、2004年7.5%、2005年8.5%と高成長を記録。中華人民共和国も2003年〜2006年の4年間、連続して10%以上の経済成長率を示している。
GM向け参考情報
- GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイデア・フックなど
チップス「BRICs諸国のシナリオ料理法」
BRICsの4ヵ国は、いずれも、広大な国土を擁しています。つまり、遺跡やユネスコ世界遺産も多ければ、冒険の舞台にし易い秘境の類も多いことになります。
いずれも、人口が多いのが考えどころですが、国土が広いので人口過疎地も秘境も、調べれば見つけられるでしょう。経済成長に伴った都市への人口流入も見られますし、場合によっては廃村などを設定できることもあるでしょう。
いずれも複雑な歴史をもつ国ですので、歴史ロマンを絡めていくことも可能です。と言うか、複雑でない歴史を持つ国など、おそらくは無く、多くの場合公式歴史が複雑さを無視しているだけなのでしょうが。
BRICs4ヵ国は、いずれも極端なほどの多民族国家で多言語社会です。ツボを手繰れば、歴史の複雑さを紐解くことも可能です。
シームレス・ワールドにこだわる場合は、「急速な経済成長に伴う社会変動」に注目することをお勧めします。急速に再開発されている今風の都市と、スラム街、僻地で経済成長に取り残された貧村や経済格差を象徴するニュー・タウン、秘境に迫る資源開発、などなど。
サイバー・パンク風のSFアクションに見られるような道具立てを、ハイテクではなく現存テクに置き換え、近未来社会ではなく、シームレス・ワールドの今に置き換えていくのも一興でしょう。
国ごとに細かな事情は違いますが、概ね共通している状況は次のようです。
- かつて、ごく一部の特権集団のみがリッチで、大多数が横並びに貧乏だった国に、大勢の中間層が生まれてきている
- 新中間層とかつてのリッチ・エリートの間に競合もあれば確執もある
- 取り残されたり没落したりした新貧困層が、相対的に小数派になりつつあり、不満が膨らんでいる
- BRICs4ヵ国に共通の、多民族、多言語社会のもんだいも絡んでくる
超古代文明に関わるトンデモ・ネタも、混乱している社会を背景にすると、かなり突飛な題材や、妄想的な話題でも、うまく取り合わせる料理法を探せることでしょう。社会変動が大きいときって、よく、奇天烈な新興宗教がはやったり、妙な都市伝説が流布したりするではないですか。
超古代ネタとBRICsのマッチングは、悪くありません。
シナリオ料理法のポイントは、プレイヤーが予め抱いているだろう、旅行ガイド的なイメージを踏まえたうえで、どれだけそれをシームレス・ワールドの今風にズラしていけるか、になります。プレイヤーの趣味嗜好を考え合わせて、意外性も楽しめる範囲で、ズラしていきましょう。
例えば、ブラジルならアマゾン川と首都ブラジリアのSFチックな景観と森林開発、ロシアならシベリアの荒野と経済マフィアと放射能性廃棄物、インドならインダス川とヒンドゥー寺院と原子力発電所、中国なら三峡ダムと長江流域の風土と少数民族、などなど。
典型的な例を思いつくままに挙げただけですけど、こういった、落差の大きい取り合わせが、21世紀のシームレス・ワールドの今を現しているのです。
シナリオでは、こうした背景に、超古代文明の謎と異常なパワーとを秘めたオーパーツを放り込んで、ちょっとだけかき回してやればいい。トラブルの火種を仕込むことは難しくありません。PCにはトラブルが、破局に至らないよう、ふせいでもらいましょう。
BRICs諸国を舞台に、オーパーツの争奪のみをメインとして絞って、シンプルなアクションを楽しむ場合は、秘境の類に直行することをお勧めします。資源開発がまだ及んでいない秘境を探しましょう。
それも面倒なようなら、地中やポケット・ユニヴァースに、未知の遺跡を設定して、痕跡を残さぬよう目論見ます。(PCの活躍で痕跡が残ったら、それはエクストラに評価して、後日譚などで処理すればいい)
都市に立ち寄る場合は、シティ・アドヴェンチャー風の冒険などは欲張らず、簡単に通過した方がいいでしょう。BRICs諸国の都市には、いずれも再開発と新興中産階層、新貧困層などがひしめいているからです。
「秘境に直行」と言っても、中国やロシアなど、外国人立ち入り禁止地域などが面倒な国もありますが。
でも、この制約を回避するのは簡単です。当局、あるいは当局に近い学術団体からローズ考古学財団に依頼されたオープン・ミッションを設定してシナリオを組めばいいのです。
別称類
主要国の言語
- 英語表記=BRIC,or,BRICs
- ロシア語名=BRIC
- 中文表記=金磚四國
- フランス語表記=BRIC
- スペイン語表記=BRIC
- アラビア語名=(調査中)
リンク
関連項目
資料リンク
補助資料
+αの補助資料
(あれば便利な補助資料)
「増補待ち」
エクストラの補助資料
(なくても平気だけど、あると面白い)
- 『BRICs新興する大国と日本』(平凡社新書)
- 門倉 貴史 著,平凡社,Tokyo,2006.
ISBN 4-582-85326-9
モア・ディープな補助資料
(凝ったシナリオ向け)
- 『図説BRICs経済 台頭するブラジル、ロシア、インド、中国のすべて』
- 門倉 貴史 著,日本経済新聞社,Tokyo,2005.
ISBN 4-532-35160-X
- 『BRICs経済がみるみるわかる本 図解』
- アジア&ワールド協会 編著,PHP研究所,Tokyo,2005.
ISBN 4-569-64650-6
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