フィッション・トラック年代測定法

• シームレス・ワールドの用語解説。

英語表記

Fission track dating method

　特になし。

　「フィッション・トラック年代測定法」については、関連技能を持たないＰＣは、予備知識なしの処理で不自然ではないと思われます。

• 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。

小辞典版推奨判定

「分析＋知性　目標値８〜10」「情報＋知性　目標値10〜12」「歴史＋知性　目標値10〜12」

簡単な情報　（シナリオによっては、ゲーム前ブリーフィングでプレイヤーに伝えるGM裁量をしてもいいかもしれない）

　「フィッション・トラック年代測定法」は、自然科学的年代測定法の１種。 どちらかと言えば、地質学などで多用され、考古学では、まれにしか用いられない。

　岩石など絶縁性の固体の対象試料中に、微量でもウラン238が含まれている場合、ウランの自発核分裂により、物質中に核の破片の飛跡（フィッション・トラック）が残る。フィッション・トラック年代測定法では、この痕跡の量から対象試料の年代測定をする。

　分析に適した対象は、隕石、ガラス類、火山灰、固形化した火砕流、焼けた黒曜石など。結晶質の鉱物の方が適している。例えば、火山灰や火砕流では噴火が起きた年代、焼けた黒曜石なら加熱された年代が測定できる。

　300億年前〜1000年前の年代測定が可能とされるが、10万年前以降の年代測定には、対象試料や試料の堆積状態にいくつもの条件が整っていた場合にのみ、有意な測定が可能になる。実際問題としては、10万年前より新しい試料の分析は不可能なことの方が多い。

小辞典版推奨判定

「分析＋知性　目標値10〜12」「歴史＋知性　目標値12〜14」

やや詳しい情報　鉱物やガラスは多くの場合、極微量のウランを含有している。ウランのほとんどを占めるウラン238は、α線を放射して自然崩壊していくが、極一部が自発核分裂を起こしていく。ウランを含有する物質が絶縁性だと、核分裂で飛び散った核の破片が物質内に１／100mm程度の傷（フィッション・トラック）を残す。このフィッション・トラックの測定量が、フィッション・トラック年代測定法の基礎データになる。

小辞典版推奨判定

「分析＋知性　目標値12〜14」

詳しい情報　核分裂の飛跡は、熱に敏感で数百度に過熱されると短時間で消滅する。この性質を利用して、例えば、遺跡の炉跡から出土した黒曜石のフィッション・トラックを分析すれば、炉で火が使われた年代が測定される。

　この場合、試料が黒曜石製であることが有意な分析を可能にする重要条件になる。

　黒曜石以外でも、雲母など、有意な分析を期待できる物質は数種類ある。しかし、考古学で扱う年代の試料は、分析可能な試料の組成がかなり限られる。

• ＧＭ向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイデア・フックなど。

　「年代測定法」の項を参照されたし。⇒ 年代測定法

• ＋αのワールド用語
• 小辞典

関連項目

• 年代測定法

資料リンク

• Wikipedia英語版:Fission_track_dating
  Wikipedia英語版:Category:Dating methods
  Wikipedia英語版:Category:Geochronology

活用

• このページの記事を踏まえた、アイデア・フック、使ってみたシナリオ、セッション・レポ、などなど

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