アスクレピオスの杖
- アスクレピオスの杖 アスクレピオスの つえ 簡易版
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「アスクレピオスの杖(ルォド・オブ・ェアスクリィピェァス)」は、古代ギリシアで治癒神として盛んに崇拝されたアスクレピオス?の持物とされたロッド(杖、または棍棒)。
(アスクレピオスは、生まれは半神だったが、医療を司る治癒神としての崇拝が盛んになった)
現代の欧米社会では、しばしばカドゥケウスの杖と混同されているが、アスクレピオスの杖をデザイン化したマークを、用いている医療団体も少なくない。
「アスクレピオスの杖」は、荒削りの木製ロッドに1匹の大蛇がらせん状に巻きついたアイテムとして、イメージされる。ロッド(棍棒)は、杖にしてはやや長めな事が多い。
カドゥケウスの杖と比較すると、翼のような飾りもついていない。カドゥケウスの方は、杖にしては短めで長めののワンドくらいだし、まとわりつく蛇は1匹ではなく2匹。
- 【参照イメージ】
(アスクレピオスの像,VROMA.org)
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杖に巻きつく蛇は、アスクレピオス神の神獣として、アスクレピオスの神官たちに崇められた。
現在、この蛇は、普通は南東ヨーロッパ?に棲息するエスキュラピスヘビ(Aesculapian Snake,Elaphe longissima)と、目されている。
ポリス時代には、ペロポネソス半島のエピダウロスにあったアスクレピオスの聖地から、各地に分祀がおこなわれた。分祀の際には、アスクレピオスの神官が大蛇を伴ったと伝えられている。
脱皮をする蛇は、若返る獣とみなされ、冬眠をするので死して蘇るとも言われた。おそらく、アスクレピオスの神官団でも、この事が治癒と医療を司る神格と関係付けられたのだろう。
現代では、例えばWHO(世界保健機構)が、アスクレピオスの杖をデザイン化したマークを、そのシンボル・マークに組み込んでいる。
(アスクレピオスの杖をデザイン化したマークで、現代でも用いられているものの一例「生命の星」,CCEB-DBE)
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アスクレピオスの杖に、イメージ面で似た点もあるアイテムに、ユダヤ教聖典?(『旧約』)に記されたネフシュタン(Nehushtan)もある。
アスクレピオスの杖とカドゥケウスの杖との混同は、ヨーロッパの中世から近世には既に生じていたはず、と思われる。
錬金術とヘルメス神との結びつきに、おそらく2種類の杖のイメージ的な近さもあって、遅くとも16世紀の末頃には、製薬の分野などからカドゥケウスとアスクレピオスの杖の混同が珍しくなくなっていた。
現代の医療界での、2シンボルの混同は、1902年にU.S.陸軍の医療部門が、デザイン化したカドゥケウスの杖を組み込んだマークを徽章などに採用した後に甚だしくなった、と言われる。
神話研究者や、古代医学の研究者の一部には、アスクレピオスの杖にまとわりつく大蛇は、現実のエスキュラピスヘビではない、とする説も聞かれる。
この説によると、ギニアに棲息する吸血大ミミズのようなミミズが、古代ギリシアには棲息していて、アスクレピオスの教団は、ヒルに病人の血を吸わせる療法と同じような療法にこのタイプのミミズを使っていた、という。
つまり、神聖視された吸血ミミズの神聖性をイメージ的に表現したのが大蛇の図像だ、という説だ。
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参照:[エジプト誌] [アーティファクツやオーパーツ・ソース] [カドゥケウスの杖] [小辞典ワールド編]