南アジア地域協力連合

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　「南アジア地域協力連合（South Asian Association for Regional Cooperation，SAARC）」は、南アジア地域の諸国が、1983年以降、結成している国家間地域協力組織。

　1970年代にバングラディシュ大統領が提案した自由貿易圏構想をベースに、1981年に開催された地域首脳会議で合意。準備期間を経て、1983年に正式発足した。

　2006年現在以下の国家が、正式加盟している。

• アフガニスタン=イスラム共和国
• インド共和国
• スリランカ民主社会主義共和国
• ネパール王国
• パキスタン=イスラム共和国
• バングラデシュ人民共和国
• ブータン王国
• モルディブ共和国

　アフガニスタンの加盟が最も最近で、2005年11月のこと。

　結成前の1983年に公表された宣言では、以下の分野での協力が、連合の目的として唱えられている。

• 農業及び、田園地帯の開発。
• 遠隔通信、科学、技術、及び、気象研究
• 保健衛生、及び、人口抑制
• 物流を含む交通
• 人的資源の開発

　2005年、南アジア自由貿易圏?枠組み協定締結。同貿易圏は、2006年１月より発足。

【参照地図】

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  （南アジア地域協力連合地図，ダーク･グリーンの彩色部が2006年現在の正式加盟国，ライト・グリーンの彩色部が2006年現在のオブザーバー，Wikimedia Commons）

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　南アジア地域協力連合の事務局は、1987年以降、ネパールのカトマンズに常設されている。

　連合では「係争事項及び２国間事項は取り上げない」旨、規約で規定されていた。にも関わらず、連合の協議は、しばしば、インドとパキスタンの間の、政治的、軍事的対立によって停滞することがあった、と言われる。

　「南アジア地域協力連合の実態は、不定期にもたれる加盟国の首脳会議にすぎない」と批判めいたことを言われる状況が数年続いたが、それでもスリランカ内紛?など、近隣に大きな影響を及ぼしかねない地域紛争への対策協議の場としては、有益だった。

　むしろ、2003年まで、互いに大使を交換していなかったインド、パキスタン間の首脳対話の場として、有益だったとみなすべき、との意見もある。なお、2005年には「SAARC仲裁評議会設置」協定が締結されている。

　1993年、加盟国は、相互に加盟国間の貿易品にかける関税を段階的に引き下げることで合意。2004年、南アジア自由貿易圏?の枠組み合意協定締結。2006年１月から2007年にかけ、加盟国間の関税率を20％未満に納めるよう、加盟諸国が調整することになった。

　2004年、2005年の加盟国首脳会議では、「テロ防止地域協定追加議定書」が締結され、国際的なテロへの対抗策に協同して取り組むことが強調された。

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　2005年、南アジア地域協力連合は、正式に、アフガニスタン=イスラム共和国を加盟国として受け入れた。

　同年、連合会議に中華人民共和国と日本国とが、オブザーバー参加することも原則受け入れられている。さらに、イラン=イスラム共和国の外相が、遠まわしな表現で、連合加盟の意向を示唆した、とされるが、当面、イランの連合加盟が了承される気配はないだろう、と目されている。

　2006年、連合は、連合会議に大韓民国、ＥＵ(欧州連合)?、及びU.S.A.(合衆国)が、オブザーバー参加することを了承した。

　結成当初の南アジア地域協力連合は、域内協力を重視し、域外諸国や国際機関との協力には慎重だった、と言われる。しかし、近年、域外諸国や国際機関との協力に積極性を示してきている。

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　「増補待ち」

• 小辞典
  ⇔ 小辞典ワールド編
  ⇔ 国際関係の関連用語

関連項目

• 南アジア

資料リンク

• Wikipedia英語版:South_Asia_Association_for_Regional_Cooperation
• Wikipedia英語版:Portal:SAARC
• SAARC
  南アジア地域協力連合の英文オフィシャル・サイト。
• 南アジア地域協力連合（SAARC）（日本国外務省）

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