ノルディック・カウンシル
- ノルディック・カウンシル (Nordic Council) 暫定版
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PCが予め知ってていい情報
「ノルディック・カウンシル」は、主に北欧諸国が参画している国家間協力組織で、1952年に加盟国の国会議員協議組織として発足。1971年から「ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズ」も発足し、政府間協力の分野も拡充された。
現在では両組織は補い合うように機能しており、「ノルディック・カウンシル」の1語で「ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズ」も一括されることもある。しかし、2つは、機構上は別系統の組織。
組織の公用語には、北欧系言語が併用されているが、英語名「ノルディック・カウンシル」「ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズ」も国際的に広く通用している。
(日本語では、通例「ノルディック・カウンシル」が「北欧理事会」と、「ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズ」が「北欧閣僚会議」と呼ばれている)
加盟国国民が、パスポートなしで国境を往来できる共通労働市場が実現されているほか、ノルディック・コオペレーション・ファンド(北欧協力基金)などを通じ、NGO、NPOを含む民間団体、第3セクター組織、基礎的地方自治体などの交流、協力が推進される条件整備も図られている。
2006年現在、ノルディック・カウンシルには、アイスランド共和国、スウェイデン王国?、デンマーク王国、ノルウェイ王国?、フィンランド共和国の各議会、及び、グリーンランド?(デンマーク領)、フェロー諸島(デンマーク領、近い将来の分離独立に向け準備中)、オーランド自治州?(フィンランド領)の自治府とが加わっている。
他に、エストニア共和国も、参加希望の意志を表明している。
【参照イメージ】
(ノルディック・カウンシル旗章)
(ノルディック・カウンシル加盟国地図)
(WIKIPEDIA The Free Encyclopedeia(英文版)の、Nordic Council)
追加情報
- 小辞典版推奨判定
- 「情報+知性 目標値10〜12」
- やや詳しい情報 ノルディック・カウンシル自体は、協議機関であり、EU(欧州連合)?のEU議会のような、法的拘束力を持つ立法権は付与されていない。つまり、加盟各国は、各国議会の立法行為を通して、評議会の協議事項を実現していかなくてはならない。
- ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズは、行政府間の協力について共同責任を負っている。
- 「ノルディック・カウンシル」、「ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズ」の双方は、コペンハーゲン?(デンマーク)にメイン・オフィスを設け、様々な分野を分担する幾つものオフィスが、加盟国に分散して設けられている。
- 2006年現在、参加希望を表明しているエストニア共和国にも、すでに、国内の主要都市5つにオフィス及び、連絡事務所が設けられている。他に、ノルディック・カウンシルは、ロシア連邦北西連邦管区の、サンクト・ペテルブルク?とカリニングラード?にもオフィスを設けている。
- 組織の公用語としては、スウェイデン語、デーン語、ノルウェイ語が用いられているが、アイスランド語、英語、フィンランド語による公刊物刊行、広報活動も活発。
- 小辞典版推奨判定
- 「情報+知性 目標値10〜12」「歴史+知性 目標値12〜14」
- やや詳しい情報 ノルディック・カウンシルは、第2次世界大戦後の1952年にデンマークからの呼びかけで結成された。
- 当時は、ブリュッセル条約機構結成(1948年)、NATO(北大西洋条約機構)結成(1949年)、ブリュッセル条約機構のWEU(西欧同盟)への発展(1955年)、ワルシャワ条約機構結成(1955年)と、西側の民主主義体制諸国と、東側の社会主義体制諸国、双方の陣営化が急速に進んでいた。
- ノルディック・カウンシルは、こうした情勢下にあって、当時の西側、東側の対立基調から距離を置き、第3者的な立場、あるいは媒介者的な立場を構築しようとしたもの、と解釈されることが多い。
- 「ノルディック・バランス」と呼ばれる北欧型の非同盟政策の延長上で、ノルディック・カウンシルを理解する意見だ。おそらく、この解釈は、真相の一面をついたものだろう。ノルディック・カウンシルは、独自に軍事協力に関わったことがないことを、特徴にしている。
- 2006年現在の加盟国で言うと、アイスランド、デンマーク、ノルウェイはNATO加盟国で、スウェイデンとフィンランドは非加盟。現在までのEUが実行してきた、経済関係、社会関係優先の地域協力を実践してきた組織、と評価することもできる。
- EUでは、欧州連合軍の組織も検討されているが、ノルウェイは1994年の国民投票でEU加盟を否決しており、アイスランドはEUの漁業政策の基本方針に転換があれば加盟を検討する、としている。アイスランドとフェロー諸島の民間世論はEUに否定的、と言われている。
- ノルディック・カウンシルが軍事協力に関わらないとの基本方針は、当面続くものと思われる。
- (デンマークは1973年にEC(欧州共同体)に加盟、スウェイデンとフィンランドは1995年にEUに加盟、グリーンランド自治府はEECに加わっていたが脱退しEC、EUには非加盟)
- 小辞典版推奨判定
- 「情報+知性 目標値12〜14」「歴史+知性 目標値14以上」
- 詳しい情報 1960年代に、ノルディック・カウンシルとその共通労働市場をベースにして、当時の欧州経済共同体(ECC)同様、より幅広い共同市場開発に取り組むプランが検討された。
- しかし、旧ソ連?と隣接していたフィンランドが、ノルディック・バランス的政策から、関連条約に批准せず、この計画は着手されなかった。
- 小辞典版推奨判定
- 「交流+知性 目標値12〜14」「情報+知性 目標値14以上」
- 詳しい情報 「北欧5カ国って、元々、『フリー・コミューン』とか言われる基本的自治体が共通して強いんだよね。
- 州レベルや県レベルの自治体は、他のヨーロッパ諸国ほど中央集権化されてない――、って言うと誤解されるかな(?)。
- 国が担当すること、地方自治体が担当すること、中間の県や州が担当することの分担が細かくきっちり線引きされてるんだよね。
- だから、EUに先んじて共通労働市場なんて結成できたんじゃぁ、ないのかな(?)。あ、労働組合も強いんだけど。おいらの感触じゃぁ、労働組合も官労組も、地元社会から浮いてない感じがするんだな。
- その辺、西欧の国とも、元社会主義の国とも違うんだと思うね。
- おいらがブラついてても、肌で感じるよ。ゴミ捨てとか、その辺のおじちゃん、おばちゃんから、子供まで、みんな、うるさいうるさい(苦笑)。
- その代わり、外国人でも、長期在留者なら、基本自治体に投票権も参政権もある。これも、北欧5カ国共通でさ。おいらみたいな風来坊は、好感持っちゃうね」―― ワールド・ワイドなバック・パッカー
【参照イメージ】
- (ノルディック・カウンシル加盟国の地方行政体,WIKIPEDIA The Free Encyclopedeia(英文版)の、Nordic Council)
GM向け参考情報
用途
まず、ノルディック・カウンシル加盟国は、NGOなど民間団体の交流が密で活発。
フィクション設定としては、学術団体や、遺跡保護団体、自然保護団体なども同様、とみなしてしまって構わないでしょう。この場合、「交流が密」とは、情報の共有や人的交流も広い範囲で密、とみなしましょう。
例えば、アトランティス・ネタで、アイスランドから、スウェイデンのストックホルム?まで飛び、その後おもむろにギリシアへ向かう、とか。UFOネタで、グリーンランドから、フィンランドを経由して、内陸アジアへ向かうとか、あるいは、ヴァイキング・ネタで、フェロー諸島からデンマークへ入った後、ノルウェイの北極圏に向かうとか。
うまく仕組めば、調査過程で、次々協力者をPCに紹介できて便利でしょう。
次に、ノルディック・カウンシル加盟国の国民は、加盟国間の移動が自由(とフィクション上は割り切ってしまいましょう)。これも、非財団系の調査協力者の同行移動に便利です。しかも、クライマックス用の舞台を、加盟国以外に想定しておくと、振り切るのにも苦労がありません☆
ちょっとした仕掛けで、NPC「残念だけど、一緒に行けない」と処理できるでしょう。
基本情報
- 加盟国国土面積計
- 1,318,412平方km
グリーンランドの面積を加えると、 3,493,000平方km - 人口総計
- 24,299,610人(統計準拠年不明)
- 平均人口密度
- 1平方kmあたり、18人ほど
グリーンランドの総面積も加えて計算すると、1平方kmあたり6人ほど
(アイスランド、グリーンランド、フィンランド、ノルウェイと、地区による人口の偏りが大きな地域が多いことに注意)
- 基本情報の数値は、Nordic Council(WIKIPEDIA The Free Encyclopedeia(英文版))に依って、端数を丸めるなどしました。
【参照イメージ】
- (ノルディック・カウンシル加盟国の人口密度地図,WIKIPEDIA The Free Encyclopedeia(英文版)の、Nordic Council)
キーワード:
参照:[アイスランド共和国] [北欧理事会] [ノルディック・カウンシル・オブ・ミニスターズ] [アイスランド共和国の情勢] [国際関係の関連用語] [カリーニングラード州の有用地図集]