アイスランド共和国の情勢

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　アイスランド共和国の国情は、2008年現在、極めて安定。国内でテロ事件、国際テロ集団の活動などは知られていない。

　対テロ捜査や警戒は、堅実になされている（と、想定）。国際的テロの情報収集は、現在のところ、アイスランド共和国外務省が管轄。

　2008年後半、金融界でワールド・ワイドに広がった信用不安は、アイスランド通貨クローネ?の急激な価値下落を招いた。同年10月、アイスランド議会は国内の金融機関全てを、事実上国有化する法を可決。行政府も、危機に対処しようとしている。

治安状況

　治安状況は、概していい。大都市では、麻薬の蔓延や、麻薬に起因する暴力の増加が言われている。が、U.S.A.(合衆国)のニューヨーク?や、U.K.(連合王国)のロンドンに比べて、特にひどい状況とは聞かない。

経済状況

　過去数年の経済状況は、堅調だった。GDPの成長率は、2003年で4.0%、2004年で5.2%、2005年と5.6％と、成長を記録。2004年の失業率は、3.1％、同年の消費者物価上昇率は2.8％

　2008年前半にワールド・ワイドに問題となった原料価格高騰は、アイスランドにも影響を及ぼした。さらに追い討ちをかけるように、ワールド・ワイドな金融界に広がった不安感は、より深刻な影響をアイスランド共和国に及ぼしている。

　原料価格高騰の方は、アイスランドで就労人口の多い漁業に深刻な影響を及ぼした。しかし、水力発電、地熱発電や、風力発電、太陽光発電への依存度が高いアイスランドでは、社会全体への影響は、他国に比べると、かなり軽微におさまっていたようだ。

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補足情報

アイスランドの国際関係

　かつてはデンマーク王国の自治領だったアイスランドは、1918年にデンマークとの同君連合体制内での独立王国に。1941年に完全独立し、共和国になった

• 1946年に国連に加盟し、国連系国際機構の概ねに加盟。ＥＵ(欧州連合)?には未加盟で、ノルディック・カウンシル、EFTA(欧州自由貿易連合)には加盟。WEU(西欧同盟)?には、準加盟。
• アイスランド政府当局は、「ＥＵで、加盟国共通の漁業政策が変更されない限り、加盟申請はしない」方針を掲げている。逆を言えば、「共通漁業政策が変更されれば、加盟を考える」というサインだ。
• 2002年に、1992年に脱退したIWC(国際捕鯨委員会)に復帰。2003年から調査捕鯨をおこない、2006年に商業捕鯨を一旦、再開。需要不足を理由に、商業捕鯨は2007年に止められた。
• NATO(北大西洋条約機構)?の原加盟国だが、非核、非武装の政策を続けている。ただ、U.S.A.(合衆国)政府は、ワールド・ワイドなU.S.A.軍再編?に伴い、進駐していたケプラヴィーク空軍基地から部隊を撤収した。
• アイスランド共和国は、沿岸警備隊などの治安部隊を除けば、軍備を持たない国だが、ケプラヴィーク空港からのU.S.軍撤収によって、NATOの部隊だったアイスランド防衛隊も解消された。
• 他方、国連などのPKO活動には積極的で、1990年代に組織されたアイスランド危機対応部隊を持っている。
• 元々、アイスランド共和国は、独立以降、沿岸警備隊などは組織しても独自の国軍を持たない国だった。以前から、U.S.部隊の撤退や、NATOからの離脱を主張する政党も活動してきていた。
  アイスランド政府は、U.S.軍の撤収を機会に、警察や沿岸警備隊を含む国土警備および防衛目的機関の設立をおこなう方針を公表。2008年に外務省の下に防衛庁を設置、対空レーダー網の管理と、アイスランド危機対応部隊の管理を管轄にした。
  政府プランは常備軍設立ではない。が、常備軍整備を主張している政党もあれば、アイスランド危機対応部隊の法的位置づけをめぐる議論もある。なお、政府当局は、引き続き、NATOへの基地提供と財政支出をおこなうともしている。

• 小辞典
  ⇔ 小辞典ワールド編

関連項目

• アイスランド共和国

資料リンク

• アイスランド危険情報、他（外務省 海外安全ホームページ）
• アイスランド共和国の基本情報
• アイスランド共和国の参照コンテンツ集

活用

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