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華僑

華僑 
(暫定版)

記事内容、追加調査中の暫定版です。

中文表記
華僑〔ファクィァォ;Hu?qi?o〕
(歴史的表現であり公的に用いられることはマレになってきている)
英語表記
Overseas Chinese
フランス語表記
Diaspora chinoise

PCが予め知ってていい情報

  • 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。

 「華僑」とは、東南アジア?などの中文文化圏(漢字文化圏)を中心に、在外中国系グループ、あるいはコミュニティーを指す歴史的な表現(Overseas Chinese)。中国語の語源的には「中国系離散民(Diaspora chinese)」を意味する、もしくは意味した。

 近縁の表現に「華人」「華裔」「華商」などもある。

 時として歴史的表現の類に見られるように、近年は「差別的」としてメディアなどでは使用が避けられる傾向がある。この場合、「差別的」とは、「偏見を助長する表現」といった意味合いであることが多いようだ。

 多くの在外中国系コミュニティーでも、自称として「華人」を用いることはあっても、「華僑」を公に自称することは、マレになってきているようだ。

 中華人民共和国政府当局も、少なくとも公式文書の類では「華僑」の語は用いない。「海外華人」「在外同胞」「外籍華人」などが用いられる。

追加情報

  • 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
小事典版推奨判定
「情報+知性 目標値=8〜10」「情報+知性 目標値=10〜12」
簡単な情報 (必要に応じてゲーム前ブリーフィングブレイクを使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない)
 中華人民共和国政府は、「中国、台湾、香港、マカオ以外の国家、地域に移住しながら、中国国籍を持つ漢民族?」を「海外華人」と呼ぶ。通例、留学生は含まれない。
 また、中華人民共和国政府のいう「中国」には台湾地域が含まれる。中華人民共和国政府のいう「漢民族?」も、通例より幅広い用法で用いられる傾向が目立つようだ。
 一方、「外籍華人」などについては、在外で中華人民共和国以外の国籍を持つ者、あるいは、2重国籍状態にある者も含まれる。「在外同胞」については、「海外華人」と「外籍華人」の両者を含みつつ、どちらかと言うと、「外籍華人」に重きを置いたニュアンスで用いられることが多いかもしれない。
小事典版推奨判定
「歴史+知性 目標値=8〜10」「言語+知性 目標値=10〜12」「情報+知性 目標値=10〜12」
簡単な情報 (必要に応じてゲーム前ブリーフィングブレイクを使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない)
 「華僑」という語の成立は比較的新しく、19世紀末頃と考えられている。
 広い意味での中国系エスニック・グループの海外移住は、古くからあったが、9世紀頃の唐代の移住、16世紀頃の明代の移住、そして19世紀以降の移住が移住人口の大きなピークだった。
 「華僑」の語も、19世紀以降の大量移住を背景に、中国領外で始まった語だった。「僑」と言う文字は「流寓の〜」といった意味で形容詞的に用いられる例が多く、「華僑」も当初は、「中国系離散民(Diaspora chinese)」とのニュアンスも含んでいた。このニュアンスは、現在では実情にそぐわないケースも目立ってきている。
 現在、自称として用いられることがマレになってきている「華僑」だが、その成立期には自称として用いられたケースも少なくはなかった。現在では、中国系在外民のコミュニティーでも、「華僑」を自称に用いるのはどちらかと言うと年配者に多いと言われる。若年層は「華人」の使用を好む傾向が目立つようだ。
 この場合、「華僑」が移住第1世代を、「華人」が移住先で生まれた第2世代以降を指す用い方は、かなり一般的であるようだ。
 「華僑」と「華人」の両者をカバーして「華裔」が用いられることもある。
小事典版推奨判定
「交流+知性 目標値=8〜10」「情報+知性 目標値=10〜12」
簡単な情報 (必要に応じてゲーム前ブリーフィングブレイクを使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない)
 かつて「華僑」と呼ばれた中国系の在外エスニック・グループには、伝統的に出身地ごとの系統別がある。
 現在の中国領は、民族バラエティーの豊富な地域の1つで、現在でも日常的な生活言語に用いられている母語の数も系統も多い。政府当局は普通話?の普及に勤めかなりの成果を上げているが、実態としてはバイリンガルが増えているようだ。
 現在の中国領内でも、同じ省内で地域が異なると会話成立が困難なケースは決して珍しくない。「華僑」が各地で生じた19世紀末頃は、なおさらだった。
 いわゆる「華僑」内の大別としては、広東系(広東省?出身グループ)、潮州系(福建省?の潮州?出身グループ)、ミン南系(福建省南部出身のグループ)、客家?(中国北部から福建省に移住し、さらに多国領に移住したグループ)、海南系(海南島出身グループ)が、19世紀末頃から、5大系統になっていた。他にも、より人数が少なく、勢力も小さなグループは多数ある。
 また、台湾出身のグループも、かなりワールド・ワイドに広がっている。
(なお、中華人民共和国は、台湾島?を自国領とみなしているため、台湾在住の中国系住民は「海外華人」とも「外籍華人」ともみなさない)
 さらに香港?U.K.(連合王国)から返還される前後に各国に転出した、香港系と呼べるグループもある。
 ただし、いわゆる「華僑」の伝統的なグループが、同郷者の縁を主軸に結束してきたのに対し「香港系のグループには、同郷者故の結束はさほど強く無い」とも言われる。
小事典版推奨判定
「歴史+知性 目標値=8〜10」「交流+知性 目標値=10〜12」「情報+知性 目標値=10〜12」
簡単な情報 (必要に応じてゲーム前ブリーフィングブレイクを使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない)
 しばしば、誤解されるが、いわゆる華僑集団と、中華人民共和国政府との関係は、一般に深くは無い。
 少なくとも、中国政府が市場経済システムの導入政策に転換する頃までは深くは無かった。
 中国政府当局が、「海外華人」「在外同胞」「外籍華人」などの表現を多用するようになったのも、1980年代頃からだ、と言われる。
 それ以前は、いわゆる華僑から中国領内の親族への送金などは「反共産主義的」「ブルジョワ的」として激しく非難され、在外者所有の土地、家屋などが地方当局に強制摂取、徴用されたりもした。
 特に、1960年代後半〜1970年代前半の文化大革命期?には、いわゆる「華僑」やその親族に対する批判や弾圧が強かった。
 中国政府当局は、市場経済システム導入と前後して、これら過去に摂取、徴用された土地、家屋などの旧所有者への返還もおこなっている。
 他国の内閣府に相当する中国国務院?は、1986年から、「海外同胞」を含む海外からの中国投資への優遇措置を拡大してもいる。
 ところが、1989年に天安門事件?が起こされ、中国政府と在外中国系コミュニティーとの関係にも、各国の中国系コミュニティー内、中国系コミュニティー間の関係にも、さらに複雑な様相が生じ、現在に至っている。

GM向け参考情報

  • GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイディア・フックなど

 「増補待ち」。

リンク

資料リンク

補助資料

+αの補助資料
(あれば便利な補助資料)
世界史リブレット39?『東南アジアの中国人社会』
川崎 有三 著,山川出版社,Tokyo,1996.
ISBN 4-634-34390-8
『新華僑 世界経済を席捲するチャイナ・ドラゴン』(中公文庫)
莫 邦富 著,中央公論新社,Tokyo,2001.
ISBN 4-12-203576-7
『華僑 ネットワークする経済民族』(講談社現代新書)
游 仲勲 著,講談社,Tokyo,1990.
ISBN 4-06-148980-1
『華僑』(岩波新書)
斯波 義信 著,岩波書店,Tokyo,1995.
ISBN 4-00-430382-6
『華僑』改訂版(NHKブックス)
須山 卓 著,日本放送出版協会,Tokyo,1980.
ISBN なし
エクストラの補助資料
(なくても平気だけど、あると面白い)
世界史リブレット87?『中国史のなかの家族』
飯尾 秀幸 著,山川出版社,Tokyo,2008.
ISBN 978-4-634-34870-7
『紀行・華僑の住む国々を巡って』
池田 昌之 著,文芸社,Tokyo,2008.
ISBN 978-4-286-04912-0
『福建省 華僑のふるさとはいま 』(中国省別ガイド)
辻 康吾 他、編 ,弘文堂,Tokyo,1993.
ISBN 4-335-52046-8
『多民族国家中国』(岩波新書)
王 柯 著,岩波書店,Tokyo,2005.
ISBN 4-00-430938-7

活用や検討

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更新日時:2008/08/07 20:01:19
キーワード:
参照:[パールシー] [小辞典ワールド編]
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