バフティヤリー族
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「バフティヤリー族(Bakhtyari)」は、現在のイラン領南西部の山岳地帯に多く居住するエスニック・グループ?。「バフティァリー族(Bakhtiari)」とも。
伝統的には、ザグロス山系の山岳遊牧民だったが、現在は遊牧民の比率は、極、低くなっている。
ルール人の一派、とイメージされるし、当人たちもそのように伝承している。ルリー語群に含まれるボゾログ方言(ルリー・ボゾログ)を母語にした集団だ。
バフティリヤリー族は、ルール人の1派だが、クーチェク方言(ルリー・クーチェク)を話すフェイリー・ロルと、ルール人を2大別するグループになっている。フェイリー・ロルは、ロレスターン州北部あたる小ロレスターン?と呼ばれた地域で優勢。
バフティヤリーは、イランに伝わる神話的物語で語られる英雄フェリドゥーン?の子孫、との伝承も伝えている。
歴史的に「大ロレスターン?」、あるいは、「ロレ・ボゾログ?」と呼ばれた地方で優勢なグループで、12世紀頃〜15世紀頃にはアターベク王朝(君侯国)?を営んでいた。
現在もバフティリヤリー族が多いロレ・ボゾログ地方を、現在の地域名で言うと、ロレスターン州南部を中心にフーゼスターン州のバフティヤリー地方?、ファールス州?のママーセンニース地区?、クーフギールース地区?に渡る。
他に、チャハール=マハール・バフティァーリー州?、エスファハーン州?にも集住が認められる。
ルール人全体は、現在のイラン国民の2%ほど、と見積もられるのが通例で、総人口は、260万人ほど、と推計されている。この内、バフティヤリー族の人口は、かなり幅がある曖昧な推計でしかつかまれていない。
バフティヤリー族の間では、現在も部族的なつながりが強い。伝統的には、最大6世代ほど遡りえる、とイメージされる父系氏族?が、複数共同した部族を営んでいる。現在もこうした部族生活を営んでいるグループが、特に遊牧生活を続けている少数派集団に複数ある。
バフティヤリー族の族内は、ルリー語で「4肢(チャハール・ラング)」と呼ばれる氏族的な系統と、「7肢(ハフト・ラング)」と呼ばれる氏族的な系統とに大別されている。
4肢、7肢のそれぞれが、氏族的つながりで結びついた部族連合のようになっている。
それぞれの部族連合で、中心的な1族(家門)が、属す部族集団、特に遊牧生活集団に対して、強い影響力を持つ。4肢族、7肢族、それぞれの部族長は「カーン(Khan)」の称号を称し、2年に1度、各集団の首長の間から選任されることになっている。が、実際は選任されるのは、中心的な家門の出身者であるそうだ。
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参照:[ルール人] [ロレスターン州] [+αのワールド用語]