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ベロッソス

ベロッソス (Berossus) 簡易版

簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。

PCが予め知ってていい情報

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 「ベロッソス」は、紀元前3世紀頃セレウコス朝?に仕えた、バビロニア?出身の占星術師。

 後世、セレウコス朝の支配者に献じた歴史書の著者として知られるようになった。現在は、『バビロニア誌?』(バビロニアカ,『メソポタミア誌』とも)が主著とされている。他に、占星術関係の著作もあった。

やや詳しい情報

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 ベロッソスは、バビロニア地方の出身者だが、ヘレネス?が使っていた古代ギリシア語?母語に育ったユダヤ系の人物(ヘレニスト?)だったようだ。

 「ベロッソス」は、ギリシア語系統で伝えられた名で、本来の名は「ベル・レ・ウサス」。「ベル神は我が牧者」を意味した。

 ベロッソスの『バビロニア誌』は、B.C.290年頃〜B.C.278年頃の間のいずれかに著され、セレウコス朝のアンティオコス1世?に献じられた。一説にセレウコス朝の命で著作した、とする意見もある。『バビロニア誌』の原典は散逸していて、後代の引用によって断片的な内容が伝わっている。

 ベロッソスの歴史著作には、古代から、内容についての議論、批判もあり、学識者の間では知られていたらしいことは伺える。

 しかし、一般には、歴史家ではなく、占星術師として高名だった。古代には「半円形の基盤を持つ日時計は、ベロッソスの発明品」と信じられたが、おそらくこれは伝説だろう。

 「学芸の都」と呼ばれるようになっていたローマ時代のアテネ?では、ベロッソスの彫像が建立されていた。


 ベロッソスの生年は、よくわかっていない。早ければB.C.340年頃とされるが、古代マケドニア?のアレクサンドロス3世?が、バビロニアを支配した期間(B.C.330年〜B.C.323年)か、その直前くらいに生まれたものと推定されることが多い。

 没年については、確かなことは知られていない。

 後世、ウィトルウィス(Vitruvius)が伝えたところでは、末年のベロッソスは小アジア?のコス島?に移住し、当時一帯を支配していた「エジプト王(プトレマイオス朝?のこと)」の後援を受け、占星術の学院を興した、という。

 現在の歴史研究者で、この伝承を信じている者は、ほとんどいない。長年セレウコス朝の宮廷に仕えたベロッソスが、プトレマイオス朝の保護を受けてその支配地に移住したとしたら、様々な記録が残っているだろう(だが、そうした記録は知られていない)、というのが主な理由だ。

さらに詳しい情報

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 ベロッソスの歴史書は、現代で言う歴史と、神話、伝説とが入り混じったものだった。古代の歴史書では珍しいことではない。

 ベロッソスの生前は、占星術の著作の方が有名だった。歴史書は決してポピュラーではなかった、とも言われる。

 では、なぜ、占星術師ベロッソスが歴史書を著したのか? あるいは、セレウコス朝はベロッソスに歴史書編纂を命じたのか? このテーマについては、現在の研究者の間に幾つかの説がある。

 1つは、占星術師としての彼が深い関係を持っていたバビロニア神殿の、マルドゥック神崇拝について、その由緒正さを、外来王朝であるセレウコス朝に伝えようとした、という説。

 もう1つは、ヘレネス(ポリス時代以降の古代ギリシア人)の間で重んじられてた、ヘロドトスの著作に反発してのこと、とする説。

 ローマ時代からの引用になるが「〔ベロッソスはあるところで〕ヘロドトスは、実際の歴史と空想との区別をつけず、一緒に記している、と書いているが、同じことがベロッソス本人の著作にも言える」との批判が伝えられている。

 ベロッソスの著作が、現代的な意味での歴史書とは言いがたいのは確かだが、占星術師としての彼が、ヘロドトスの収集したメソポタミアやエジプトの神話について、強い不満を持っていた、ということも、また確からしい。ユダヤ系だったベロッソスは、エジプトの神話や、伝説的な歴史伝承についても、かなり詳しかったようだ。

 ともあれ、ヘレネス一般に尊敬され、畏れられもした「カルデアの占星術師」そのものだったベロッソスは、後々まで、グレコ・ローマンの歴史認識を束縛したいくつかの伝承のソースになった。

 例えば「全アジアを支配した伝説の女帝セミラミス」の物語が、典型例だろう。ヘレネスや古代ローマ人だけでなく、考古学が発達するまでは、近代ヨーロッパでも、一般にセミラミスは、歴史上実在した女王、と考えられていた。

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更新日時:2007/01/25 13:02:45
キーワード:
参照:[シン・シャル・イシュクン] [歴史上の実在人物] [ティアマト女神] [セミラミス]
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