マグマ
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「マグマ」は、高温で流動性を持った岩石が、地殻に近い深度まで上昇してきたもの。地表に噴出、流出することもある。「岩漿(がんしょう)」とも。
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マグマ(岩漿)とは、岩石成分(主に珪酸塩混合物)と、揮発性成分(主に水)とで構成されている。高温だが、流動性を持つマグマの温度は、成分によって異なる。地表近くの1気圧の状態で、概ね650℃〜1200℃とされている。
岩石は、一般に1000℃内外で溶融状態になるが、これは1気圧でのこと。アセノスフィア層では、地圧が高いため、普通は1000℃を越えても岩石は溶融していない。「アセノスフィア層にあって、例外的に溶融状態にある岩石」がマグマである。
水分などが多く溶融状態にあるマグマは、周囲のアセノスフィア層より比重が軽い。そのため地殻の近くまで上昇してマグマ溜りをなす。「マグマ溜り」と呼ばれるのは、地殻に比較的近い深度まで、上昇してきたマグマが滞留してる地中地形だ。
マグマ溜りの形成過程や構成は、まだ解明途上にある。しかし、その形成原因に応じて、次のようなタイプのマグマ溜りが想定されている。
- プレート収束型境界付近での形成
海洋性プレート?が、大陸性プレート?の下に潜り込む場合、リソスフィアを構成する岩石と共に大量の水がアセノスフィア層へ沈降する。この場合、周囲より低い温度で溶融したマグマが形成される。
具体的には、海溝?からやや離れた大陸側の地殻にマグマ溜りが形成され、火山フロント?の原因となる。 - プレート発散型境界付近での形成
プレートが開いていく境界(発散型境界)の地下では、熱いマントルの塊が上昇し、リソスフィア層で冷え、新たなプレートをなすと広がっていく。こうした地域では、マントルの上昇が活発化すると、マグマ溜りが形成される、と考えられている。
具体的には、リフト・バレー?や、海嶺?近傍の地殻に、マグマ溜りが形成される。 - ホットスポット?
マントル対流を含んだ地殻運動(プルーム・テクトニクス?)と関係なく、マグマが断続的に地殻層に供給されているらしい場所も知られている。こうした場所を「ホット・スポット」と呼ぶ。
現在知られるホット・スポットには、ガラパゴス島?、ハワイの火山列島?、U.S.A.(合衆国)のイエロー・ストーン?が知られている。また、アイスランド島?の地下にもホット・スポットがあり、大西洋中央海嶺のプレート発散型境界と重なっている、と考えられている。
他に、大陸性プレートが超大陸?を形成した後に発生するスーパー・プルーム?は、極めて多量のマグマを供給するものと推定されている。
爆発的な火山の噴火は、マグマが急速に地表間近まで上昇したため、揮発成分が急激に気化しておこる。圧力の変化に応じた、水蒸気爆発の類と思えば、間違いではない。多くの火山噴火では、マグマが火山ガス、溶岩、軽石、火山弾、火山灰などを飛散させる。
マグマの上昇が緩やかだった場合、比較的緩慢に揮発成分が気化するので、激しい爆発を伴わない噴火になることもある。
いずれのケースでも、火山噴火の後に地表で観測できる岩漿(マグマ)は、揮発成分のかなりの部分が気化した後の物質になる。
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マグマは溶融した岩石だが、その主成分は珪酸塩混合物と、鉄、そして主に水分である揮発成分(あるいは二酸化炭素であることもある)とからなる。その流動性は、温度と成分比率とで異なり、特に二酸化ケイ素の含有比率で大きく変化する。
二酸化ケイ素の分量が50%前後の溶岩は流動性が高く、70%近くなると粘性が高くなる。粘性の高いマグマは、塔のような形状で固形化し円頂丘を形成したりする。
二酸化ケイ素含有量が少ないマグマが固形化すると黒い玄武岩になり、多いと白っぽい安山岩や流紋岩になる。
地殻の近くまで上昇してきたマグマが、地中で冷えて固形化すると花崗岩のような深成岩になる。地表近くで噴火直前のような状態にあったマグマが固化すると、火山岩になる。
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参照:[小辞典ワールド編] [地理関連の用語] [リソスフィア] [地殻] [アセノスフィア] [大陸性地殻] [マントル] [海洋性地殻]