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地理関連の用語

地理関連の用語

 地理関連の用語のインデックス・ページです。

 地理学だけでなく、関連する用語も扱っていきます。
 当面は、地質学や地球研究、環境学や環境開発、環境汚染の用語から扱っていくことにします。

 地名の類に関しては「現存国家」と、「ランド・マーク」で扱っていきます。

地理関連の用語集

注記

 以下に見られる解説は、皆、「PCが予め知ってていい情報」とします。

あ行

アナトリア・プレート
 ユーラシア・プレート?の1部を構成しているサブ・プレートの1つ。アナトリア半島の概ねと、南方の沿海海底の地殻を乗せている。
アラビア・プレート
 アラビア半島?及び、沿海の浅海?を含んだテクトニック・プレート
インド亜大陸 インドあたりく
 歴史的インドの範囲(現在のインド領より広い)を指した地理用語。地理用語と言っても、ルーツは地政学の用語で、やや古い。現在の用法には、かなりバラつきがみられる。
 あるいは、南アジア地域の別称として用いる用法が、現在の一般的な用法かもしれない。
 しばしば「インド半島?と同義」と言われる。これは地理学的な用法で、「半島」は「ヒマラヤ山脈?と、崑崙山脈?の以南」を意味し、かなり広い範囲を指す。他の用法にも、南アジアに外接する周辺地域を含む例はある。
インド=オーストラリア・プレート
 リソ・スフィア?を構成している大きなテクトニック・プレートの1つ。南アジアから、インド洋南東海域を経て、オーストラリア大陸及、沿海にかけて、広い範囲に渡っている。北部のインド・プレートと、南部のオーストラリア・プレート?とを、別個のプレートとみなす場合も多い。
インド・プレート
 テクトニック・プレートの1つ。南アジアの陸地を構成し、インド半島?周囲の浅海(大陸棚)なども含んだプレート。
右岸、左岸,河川の〜 かせんの うがん、さがん〜
 川が流れる下流方向を向いた人の「右手」「左手」で、流域の土地を区別する呼び方。
永久凍土 えいきゅう とうど
 「少なくとも2年以上、継続して地温が0℃以下を保っている土壌」とされる。これに対して、冬季に土壌が凍結しても、春から夏季にかけ表層から土壌が融解し、地中まで完全に融解しきる土壌は「季節凍土」と呼ばれ区別される。
 しばしば誤解されるが、夏季に表層付近の土壌が融解しても、下層土壌が0℃以下を保ち、融解しないで2年以上経過している土地は、永久凍土地帯とされる。
 永久凍土地帯の夏季に融解する表層は「活動層」と呼ばれ「季節凍土」とは区別される。「活動層」では、コケ類を含めた植物も生育し得る。その他、永久凍土地帯には、独特の生態系?や、地形、景観が見られる。
 永久凍土は、主に高緯度の寒帯気候帯に広がるが、標高が高いために永久凍土土壌になっている地域もある。現在、地表の2割ほどにわたるとされる。地域によっては、厚さが数百m以上に達している。近年、広域の温暖化の傾向で、ワールド・ワイドな各地で永久凍土の融解が進み、永久凍土地帯の縮小が観測されている。
エコゾーン
 生態学や、環境学で、地表の生態系システムの上位区分として設定されている、8つの地域区分の総称になっている。しばしば、環境保護運動などで、生態保護地域などを「エコゾーン」と呼ぶこともあるが、この種の用法については、ここでは置いておく。
 生態学などで言われるエコゾーンは、生物地理区や、気候学で言われる環境区分と、しばしば混同される。実際、これらの地域区分の間には深い関係があるので、混同にも止むを得ない面もある。現在、生態学で言われるエコゾーンは、「複数の生態圏(エコレジオン)が複合した、上位の生態系システムが見て取れる地域」として区分されている。
 2006年現在、世界自然基金(WWF)でも採用されている8つのエコゾーンは、左記のような区分になっている。アフロトロピック・エコゾーン?、インドマラヤ・エコゾーン?、オウストロラシヤ・エコゾーン?、オセアニア・エコゾーン?(6大州のオセアニア州の領域と歯一致しない)、南極圏エコゾーン?、Nearctic エコゾーン?、Neotropic エコゾーン?、Palearctic エコゾーン?
エコレジオン
生態圏
オアシス
 乾燥気候帯や半乾燥気候帯など、乾燥の強い気候帯にあって、恒常的に豊富な水が得られ、周囲より旺盛に植物の繁茂がみられる地域。地理学では、人為的な灌漑システムを利用した農耕地もオアシスと呼ばれる。
 狭義には、乾燥地帯の内にあって、泉などの湧水により植物が繁茂する地域を意味する。

か行

カリブ・プレート
 テクトニック・プレートの1種で、カリブ海海底の概ねが含まれている。中央アメリカパナマ地峡もカリブ・プレートの上にあり、太平洋?側の近海海底もカリブ・プレートの西縁部に属している。
涸谷 かれ だに
ワディ
環太平洋火山帯 かん たいへいよう かざん たい
 太平洋?の外縁を縁取るような配置で観察されている火山?密集地帯の断続(火山帯?)。
 多数の山脈、山列も含んでいるので「環太平洋造山帯(Pacific Ring of Mountain-ranges)」とも。しばしば「リング・オブ・ファイアー(Ring of Fire)」と略称で呼ばれもする。
グレート・リフト・バレー(大地溝帯)
 東アフリカから西アジアまで連なっている、長大な渓谷の総称。(日本語では、通例「大地溝帯」と呼ばれる慣例)
 普通は、モザンビーク共和国の中部から、レバノン共和国の東部に到っている、とされることが多い。
ケスタ地形 ケスタちけい
 スペイン語で「斜面」を意味する“Cuesta”は、地理学では、緩い斜面と急な断崖が組み合わさった地形を意味して使われる。英語では“Escarpment”とも。硬度の異なる地層隣接していると、侵食作用の進行度に差が生じて形成される。

さ行

沙漠 さばく
 乾燥気候下の荒れ地のこと。年間降水量が極度に少なく、乾燥のため植物の生育がほとんど見られない地域。
山岳氷河 さんがく ひょうが
 高山地帯の積雪が結氷し積層した後、地形に沿って裾野方向へ流れていくタイプの氷河を指す。山頂部では、一定の方向に流れず、四方に流れていくことがあるが、いずれ峰や尾根、谷の地形に沿って、いくつかの流れに分かれていく。
 山岳氷河の内、山頂部で流れの方向に制限が無い部分を細かく区別する場合は「氷帽」と呼ぶ。日常語で「氷河」と言ってイメージされるのは、普通、「山岳氷河の内、氷帽以外の部分」だろう。
人口密度 じんこう みつど
 ある特定種の生物、植物などが、ある領域内で、単位面積あたりにどれだけ生息しているかを算出した統計数値。当然、設定された調査領域内の平均値になる。
 しばしば、ヒトに対する統計調査ばかりが連想されがちだが、生物学、植物学、生態学、環境研究などでも、ヒトを含む様々な種について同様の数値、“Population density”は、調査、処理される。
生態圏 せいたい けん
 「生態圏(Ecoregion,エコレジオン)」は、しばしば「生体圏(Bioregion,バイオレジオン)」と呼ばれることもある。
 広く通用している概念は、世界自然基金(WWF)による定義の、一部抜粋にあたる、次のようなものになるだろう。
 「生物(植物、動物、他)の自然な生態関係を成り立たせている一連の広い土地で、地理的にも共通した性質を明瞭に共有している範囲」を意味する。「土地」と言っても水圏が存在している場合は、それらも含む。
造山帯 ぞうざんたい
 一連の地殻運動によって形成された山群を一括して整理する際のカテゴリ。山地を形成する地殻運動を「造山運動(Orgeny)」と呼ぶ。
 つまり、同じ造山運動が原因となって形成された山群を、一まとめにして呼ぶときのカテゴリーが「造山帯」。日常語で言う「山系」とは、必ずしも一致しない。

た行

大地溝帯 だいちこうたい
グレート・リフト・バレー
大陸氷河 たいりく ひょうが
氷床
盾状地 たてじょう ち
 「盾状地(Shield)」とは、通例、地質時代?の古い時代に形成された地殻が、大きな地殻変動を被らずに、極めて長期間に渡る浸食を被って、概ね平坦化している広域地形を指す。
断層(地質学用語) だんそう
 地質学で言う「断層」とは、地盤に大きな力が加わり続けた結果、断面が生じ、断面を挟んだ地層や岩盤の間にズレが生じている状態を言う。
地殻 ちかく
 「地球?の固体部分の表層」を意味する。陸地部分だけでなく、海底も含む。
地中海,海洋学用語の〜 かいようがく ようごの ちちゅうかい
 「地中海(Mediterranean sea)」と言うと、多くの場合、アフリカ大陸?、アジア大陸?、ヨーロッパ大陸?に囲まれた海洋が連想される。
 しかし、海洋学研究などで言う「地中海」には専門的な定義があり、日常会話で言う「地中海」以外も含む。
ツンドラ
 普通は、高緯度地帯で、樹木の育成に不適当な環境を指す。
 通例、気候は寒冷で、永久凍土地帯の湿潤地が多い、コケなどの地衣類や草本類が優勢で、灌木などが生育するところもある。

な行

7大州 ななだい しゅう
 7大陸を中心に、周辺島嶼、海域も含んだ7つの地域圏を指す。ワールド・ワイドに地域を大別するとき、よく、7大洋と併用して用いられる。
 アジア州アフリカ州北アメリカ州南アメリカ州(中南米)、オセアニア(大洋州)、南極(南極圏?)、ヨーロッパ州の7地域。
(「オセアニア州」を「オーストラリア州」と呼ぶこともあるが、普通は、指す範囲が異なる)
7大洋 なな たいよう
 世界の大洋?を7つに区分した海域区分。ワールド・ワイドに地域を大別するとき、よく、7大陸?と併用して用いられる。
 インド洋、北大西洋?、南大西洋?、北太平洋?、南太平洋?、北極海?(北大洋)、南極海?(南大洋)の7海域を指す。
 IHO(国際水路機関)が定義した5大洋?の内、大西洋と太平洋?とが赤道の南北に細分されたものになっている。
南東部アナトリア開発計画 なんとうぶアナトリア かいはつ けいかく (GAP)
トルコ共和国で1980年代から遂行されている国家プロジェクトで、ティグリス川、及び、ユーフラテス川の上流域に、22のダムと19の発電所を建設、電力開発と、灌漑農地拡大を主眼にした地域開発計画。
西リフト・バレー にしリフト・バレー
 「西リフト・バレー(ウェスタン・リフト・ヴェァレィ)」は、アフリカ大陸内陸部に連なる、大きな渓谷の連なりを指す地名。多くの場合、東アフリカ中央アフリカ地域との、自然境界の一部とみなされる。
 ウガンダとコンゴ民主共和国(D.R.C.)との国境部から、ルワンダ、ブルンジを経て、タンガニーカ湖に到っている。広義のグレート・リフト・バレー(グレィト・リフト・ヴェァレィ)の一部とされ、東リフト・バレーの南部に接合している。

は行

バルト盆地 バルトぼんち
 「バルト海(バールティク・シー)を内側に囲むように取り囲んでいる広域で、海域の海底地形を底地と見て、周辺の傾斜地を含んだ地域全域」を指す。
 日常的にはあまり使われない言葉。環境研究や、古地理学、地球研究などでは、用語のように用いられる。「バルト海に河川を流入させている傾斜地の全域に、バルト海海域も併せた広域」とイメージすると、把握し易い。“Baltic Sea drainage basin”(バールティク・シー・ドレイニヂ・ベイスン)とも。
東リフト・バレー ひがしリフト・バレー
 普通は、アフリカ大陸から紅海を経て西アジアに渡って、渓谷が断続する長大な地形を一括して指す地名。
 狭義のグレート・リフト・バレー(大地溝帯)にあたり、「グレート・リフト・バレー(大地溝帯)」と呼んで、東リフト・バレーのみを指す事もある。
氷河 ひょうが
 広域に渡って積層した氷塊が、周囲の地形の高低差に沿って、変形しながら微速で移動している(流れている)地形をさす。
 現在、地球に見られる氷河は、そのタイプに応じて、「山岳氷河」と「大陸氷河」とに2大別される。「大陸氷河」は、「氷床」と呼ばれることが多い。
 日常語で「氷河」と言って、普通イメージされるのは「山岳氷河」。
氷床 ひょうしょう
 広い意味での氷河の1種で、「広域に積層した大量の氷塊が微速で四方に流れ、中央部が高く積層、縁部に行くほど低くなっている地形」を意味する。いわゆる氷河(山岳氷河)の流れが、地形に左右されて特定の方向に流れていくのに対し、氷床の氷塊は四方に流れていくのが特徴。氷結した平原である「氷原」や、上面が平坦な氷山の集まりである「氷棚」は、氷床とは別種の地形。
 最終氷期?の間、地表が幾つかの氷床に覆われていたことは、氷河の流れが痕跡として残した地形から推定されている。現在、地表に残っている氷床は、南極氷床?とグリーンランド氷床?の2つ。
 高山地帯に形成された山岳氷河では、頂部の氷塊が四方に流れ出していることもある。この動きは氷床と同じだが、普通はこの地形はさほど広域に渡らず、幾つかの流れに分かれていく。こうした地形は氷帽?と呼び、氷床とは区別する。
ビルマ・プレート
 テクトニック・プレートの1つ。概ね、アンダマン海?西寄り海域の地殻にあたり、ユーラシア・プレート?の1部をなすサブ・プレートとされている。
フィヨルド
 高緯度地方の海岸線に見られる地形。幅が狭く、奥が深い細長い湾か、入り江が、特徴的な地形を指す。通例、海岸線や入り江は、断崖で構成されていて、水深も深い。あるいは、海岸間際まで断崖が迫っている例もある。多くの場合、かなりの範囲にフィヨルドが断続し、海岸線は複雑に入り組むことになる。
プレート(地質学用語)
 地質学や地球研究で言う「プレート」とは、「地殻を構成している大きな塊」と、イメージすると概ね近い。隣接しあったプレートは、相互に相対的な運動を続けていて、その運動パターンによって区分された地殻の固まりが、個々のプレートの上層になっている。
 実際にはプレートは、より小さなサブ・プレートが一体化して動いている集合体だ。つまり、特徴的な運動パターンを共有している集合体がプレートにあたる。プレートとは、「相対的に大きな運動が確認されている地殻の塊り」とイメージすると、概ね近い。

ま行

マグマ
 高温で流動性を持った岩石が、地殻に近い深度まで上昇してきたもの。地表に噴出、流出することもある。「岩漿(がんしょう)」とも。
マントル
 地球の地殻より内側を占めている層で、地殻とは物質構成の異なる固体層を指す。

や行

ら行

ラブラドール海流 ラブラドールかいりゅう
 グリーンランド?の南西、ラブラドール海を南へ流れる海流?。寒流?で温度が低く、季節にもよるが、多くの氷山?を運ぶ。
 ニューファンドランド島沖のグランド・バンクス?周辺で暖流?のメキシコ湾流?とぶつかって潮目を作る。海流がぶつかるあたりは、好漁場となるが、しばしば濃霧を発生させる。

ワディ(涸谷)
 普段は河川が流れていないが、降水または、上流で積雪などの融水があると、一時的に河川が流れることのある谷地を指す。元はアラビア語。