メソアメリカ
- メソアメリカ (Mesoamerica) 簡易版
- 簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。
- PCが予め知ってていい情報
- やや詳しい情報
- さらに詳しい情報
- GM向け参考情報
- リンク
- 活用や検討
簡易版です。気づいたとこの増補、改訂、優先に大歓迎。
- 英語表記
- Mesoamerica
- スペイン語表記
- Mesoam?rica
- フランス語表記
- M?soam?rique
- ロシア語表記
- Месоамерика
- アラビア語表記
- (調査中)
- 中文表記
- 中部美洲
PCが予め知ってていい情報
- 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。
「メソアメリカ」は、普通、現在のメキシコ領から、中央アメリカの北西部のあたりにかけての地域を指す。
元々は、地域の古代文明、古代文化についての研究で唱えられた、歴史的、文化的な地域区分で考古学、民族学の用語だった。
従って、現代社会の地域区分として流用するには無理がある。が、時として、現在の地域区分として転用されることもある。こうした流用、転用の場合、しばしば、元の地域区分とは微妙に異なった範囲が含意されることもある。
元もとの区分範囲を、現存国家の領域区分に重ねてみると、ニカラグア共和国、エル・サルバドル共和国?、ホンジュラス共和国、グアテマラ共和国、ベリーズから、メキシコ領の北西部にかけての一帯を指した。
【参照地図】
- メソアメリカの地域と中央アメリカ地域との異同(Wikimedia Commons)
- 南北両アメリカ?内のメソアメリカ地域(Wikimedia Commons)
やや詳しい情報
- 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
本来の「メソアメリカ」は、ドイツ生まれだがメキシコで客死した民族学者、地理学者のパウル・キルヒホフ?が提唱した地域概念だった。
中南米に見られた古代の都市文明、マヤ、テオティワカン、アステカなどの研究から、「地域の都市文明が、長期間にわたり相互に影響しあった結果、かなりの共通性がみられる文化複合が定着した地域」として定義されたのが「メソアメリカ」だった。
現在の国境に縛られないのはもちろん、「文明圏(ある文明の影響力が及んだ地域)」ではないことに注意。各文明社会を基盤で支えた生活文化に共通の性格が形成された文化圏だ。つまり、「似たタイプの文化が、広域で存続した地域」と、思えばいい。もちろん、古代文明が栄えた都市圏も複数含まれている。
勢い「文化複合に見られる共通性」の分析に応じて、幾通りかのバリエーションも生じている。
例えば、使用言語の系統を重視した範囲の定義が、バリエーションの代表例。あるいは、西欧人渡来以前の都市文明を営んでいた民族の後裔が、エスニック・グループとして続いている地域、といった用いられ方をすることもある。後者の用法は、どちらかと言うと、転用か、拡大用法にあたるだろう。
キルヒホフの定義によるメソアメリカは、アメリカの概ね北緯10°ほどから、北緯22°ほどに渡る地域。「北限とされたメキシコのパヌコ川?流域からシナロア川?流域にかけてから、南限とされたホンジュラスのモタグァ川?河口から、コスタリカのニコヤ湾?あたりにかけて」と定義されていた。もちろん、キルヒホフの定義自体でも、時代に応じた地域の変動は含まれていた。上記の範囲は、千年ほどの時代を通じての最大範囲になっている。
さらに詳しい情報
- 「難易度がある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。
キルヒホフの定義によるメソアメリカは、過去に存続した地域社会の性質に応じて、さらに複数の文化圏に細分される。
キルヒホフの定義は「特定の文明や、文化が、単純に伝播、拡散した地域」ではなく、「各地で発生し、並存した時期もある文明間の相互影響で形成された地域」なので、各地域文化にには共通性はあっても、地域差も色濃くあって当然なのだ。こうした、メソアメリカの下位の地域文化圏は、基本的には地域環境とヒト集団の伝統生業との生態学的な関係を重視した区分整理が考えられることが多い。
メソアメリカ地域は、現在でもしばしば「海抜1000m以下の低地」と、「海抜1000m〜2000mの高地」とに大別されることがある。
古代社会は、環境を改変する影響力が、現代文明に比べて格段に微弱で、影響を及ぼすにしても比較的長い時間がかかった。つまり、環境との共棲関係が、現代文明よりも強かったので、メソアメリカの古代文化圏は、低地、高地の2大別だけでなく、さらに細かな区分整理が考えられている。
また、一部には、メソアメリカの範囲を通常より拡大し、「現在のメキシコ北部から、U.S.A.(合衆国)西岸部の南域までも含めよう」との主張も聞かれる。ただし、現在までのところ、この種の意見は、一種のトンデモ説とみなされている。
GM向け参考情報
- GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイデア・フックなど。
「メソアメリカ地域」に関する情報は、ルールブックで、概ね近しい地域についての情報が限定情報の第41章に記されています。
参照資料
参照地図
- メソアメリカの地域の細分(Wikimedia Commons)
- メソアメリカ文化の主要遺跡地図(About Mesoamerica,El Pilar Forest Garden Network)
- メソアメリカ地域の細分と主要遺跡(Map of Mesoamerica,Mesoamerica,FAMSI)
- アステカ文明?、マヤ文明?の文明圏と関連遺跡地図(Old Worlds:The Peoples of the Americas,University of Maine Farmington)
- メソアメリカ地域の使用言語分布(Linguistic Maps of Mesoamerica,Mesoamerica,FAMSI)
- メソアメリカ地域の使用言語分布(Proel.org)
別称類
主要国の言語
- 英語表記=Mesoamerica
- スペイン語表記=Mesoam?rica
- フランス語表記=M?soam?rique
- ロシア語表記=Месоамерика
- アラビア語表記=(調査中)
- 中文表記=中部美洲
活用や検討
活用
重要な改訂の情報
- 内容に追加、変更があった場合のみ、でいいでしょう。
(誤字脱字の訂正や、文章を整える程度では記録不要)
検討
- このページの記事内容についての質問、重要な疑問、改訂の要望など
- 検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は、随時書換え対象になりえます)
キーワード:
参照:[北アメリカ州のランド・マーク] [ランド・マーク] [考古学、歴史研究の関連用語] [小辞典ワールド編] [吉村作治の文明探検3『マヤ・アステカ』]