ニムロデ
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「ニムロデ」は、ユダヤ教聖典(『旧約』)に記された伝説的人物。バベルの塔?建造を命じた人物、と記されてる。
『創世記』10章には、「地上で最初の勇士」であり、「主の前に力のある狩猟者」とも記されている。「世の権力者となった最初の人」であり「彼の王国の主な町は、バベル、ウルク、アッカドであり、それらはすべてシンアルの地にあった」ともある。(引用は、日本聖書協会の新共同訳より)
ノアのひ孫にあたる。クシュの息子であり、ハムの孫である、とされる。
ユダヤ人やアラブ人の間では、聖典外の多くの伝説でも語られた。キリスト教美術や文芸でも扱われることが珍しくなかった。
伝統的には、神に挑もうとしたおごり高ぶった王とイメージされ、ユダヤ教の伝統からすれば、ノアが神と取り交わした契約を踏みにじった不義の人物、とされた。
アラブ人の間に広まった伝説では、「ニムルド」と呼ばれている。
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『創世記』のニムロデは、アッシリア地方にも進んで大きな町を建てたように記されている。このことから、メソポタミア地域の伝説上の統一王とみなされるようにもなった。
天上にたどり着こうと築かれたバベルの塔?を見た創造神が、人間たちは1つの言語を使い、まとまって行動することができるので、このような振る舞いにおよんだとして、人間の言語を多種に分け混乱させた、という有名な物語も『創世記』にある。
『創世記』に記された「バベルの塔」の物語自体は、極、短い。しかし、ニムロデやバベルの塔の物語は幾つかの聖典外伝説でも語られたし、聖典の釈義解説でも、ニムロデのイメージは膨らまされた。
例えば、こんな物語が知られている――
- 多数の言語に分かれて混乱した民が四方に散っていったため、バベルの塔の建造は途絶し、自然と瓦解した。しかし、天上にたどり着きたいという野望に憑り付かれたニムロデは、猛禽を集めて自分が乗った籠を引かせると、天上を目指した。しかし、ニムロデは、天上にはたどり着けず宙から転落して死んだ。
- この物語は、後世「アレクサンドロス?の天上探検」という物語の原型になったようだ。
イスラム教徒の間に知られる民間伝承では、ニムルド(ニムロデ)は、戦いの最中に死んだ、とも、野獣に殺された、とも、あるいは、バール神?崇拝を民に強制したため、シェムに殺されたとも、または、アブラハムのひ孫であるエサウに殺されたとも伝えられる。
聖典の釈義解説では、ニムロデは傲慢で暴虐な王、と説かれた。例えば、ヨセフス?は著作の内で、「バベル」の地名は、「ヘブライ語の『混乱』に基づく」という、その後広く流布した説を記述。ニムロデを、人類最初の専制君主とした。
中世イスラム世界の歴史学者たちは、『創世記』の記述を重んじ、「バベルの塔で多数の言語に分かたれた人々が、世界各地の民族の祖となった」という歴史を記した。ニムロデの父とされたクシュは、クシュ人の祖とされている。
一方、イスラム教徒の民間伝承では、ニムルド(ニムロデ)が強力な狩人だった、とのイメージも好まれたようだ。また、族長アブラハム?がカナン?に向かう前、カルデア?のウル?で、ニムルド王の暴虐に毅然として耐えたといった物語は、イスラムの民間伝承で今も広く語り継がれている。
(『創世記』には、アブラハムがカルデアのウルから出発したとの記述があるばかりで、そこでニムロデと同時代を過ごした、とは記されていない。このような物語は、『コーラン?』にも、もちろん見られない)
活用や検討
活用
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- 2010-02-25 (木) 09:26:28 phone : 色々分けて書いてあるけど、ニムロデが狩人であり、最初の権力者であり、どの町を建てたかは、聖書の創世記10に全部書いてありますよ。
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参照:[セミラミス] [神話、伝説のキャラクター] [ニムルドの遺跡] [ゴイデル・グラス]