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神話、伝説のキャラクター

神話、伝説のキャラクター

 神話や伝説で語られる、非実在のキャラクターについての項目です。(「ブルーローズ」のオリジナル・キャラクター以外)

 人物のみでなく、神々や天使、魔法使いの類、伝説上の英雄なども。また、人間だけでなく、クリーチャー?の類もここがいいでしょう。

  • 神話、伝説の定義はあまり深く詰めず、創作フィクションのキャラクターもここでいいものとします(例えば「クトゥルフ神?」など)。
    ただし、創作フィクションのキャラは解説文中、それと明示することを推奨。もちろん、著作権関連の問題が生じない解説文である必要はあります。
  • ナザレのイエス?、ブッダ?、ゾロアスター?、あるいはピタゴラス?のように、普通は歴史上実在した、とみなされても、伝説的イメージが強い人物は、ここと、歴史上の実在人物との両方に置くのがいいでしょう。
    こちらも、解説文でその旨説明されていることを推奨します。俵の藤太(藤原秀郷?)のように、著名な伝説を持つ実在人物も同様の扱いがいいと思います。

注記

 小辞典では、このページ内の以下の記述は、すべて「PCが予め知ってていい情報」とみなすことにします。

あ行

アドニス
 ギリシア神話でアフロディティ女神?が寵愛した美少年として有名。
 シリア?、又はキュプロス島?の王子だった、とギリシア神話は伝えるが、本来これらの地方では穀物と関係するアドニス神は、相当に高い神格として崇められていた、と目される。
アナン女神 アナンめがみ
 中世アイルランドの文書によれば、「神々の母」として、キリスト教化以前のアイルランド部族に崇拝されていた女神とのこと。アヌ女神(Anu)、アナ女神(Ana)、アナンド女神(Anand)とも。マンスター地方との結びつきが深かったと思われる。
アブガル5世 アブガルごせい
 「アブガルス5世」とも。紀元1世紀頃、古代エデッサに実在したオスロエネ王国の王。
 しかし、欧米のキリスト教徒の間では、むしろ「エデッサのマンディリオンと呼ばれる、イエスの肖像が示した奇跡的な力で病を癒された」との、聖書外伝承で有名。
アムル神 アムルしん
 アムル人が崇拝していたと、シュメール語やアッカド語の文献に記録された神格の名。アッカド語で「アムル神」と記され、シュメール語では「マルトゥ神」と記されていた。
イオ
 ギリシャ神話に登場する女性キャラクター。アルゴス王国の王族出身で、ヘラ女神?の女神官だった。ゼウス神?に見初められ、神託を得て交わるが、ヘラ女神の怒りを恐れたゼウス神によって牝牛の姿に変じられた。
イシス女神 イシスめがみ
 古代エジプト?の伝統神の1柱。ヘレネス?によって、地中海沿岸各地に伝えられた。ローマ時代には、メソポタミア、ギリシア、ローマ、ブリタニアなど帝国領の各地で女神を祀る神殿が建立され、東方密儀宗教?の1つとして盛んに崇められた。
 おそらく、古代エジプトの神々の内で、最も広い範囲で崇拝された神格だろう。同じように古代エジプトの外に広く伝えられた神格にはトト神?があったが、トト神が主に神官や学者の間で伝えられていったのに対し、イシス女神は各地で多数の庶民にも崇拝された。一方で、イシス祭儀はローマ社会の上層の間にも広がったことが、東方密儀宗教の内では特徴的だった。
イシュタル女神 イシュタルめがみ
 アッカド系の神話で、金星を司った他、植物の豊穣と関係する太地母神?の性格も示す。太地母神として生命を司ることから、戦場での生死も司り、戦争の勝敗を決する女神とされた。
 バビロニア?でもアッシリア?でも崇拝された、メソポタミア文明圏で最も勢力を持つ女神。シュメール語?ではイナンナ女神と呼ばれていた。
イナンナ女神 イナンナめがみ
 シュメールの神話で、金星を司った他、植物の豊穣と関係する太地母神?の性格も示す。
 アッカド語?ではイシュタル女神と呼ばれてバビロニア?でもアッシリア?でも崇拝され、メソポタミア文明圏で最も勢力を持つ女神の1柱となった。
イヒ神 イヒしん
 古代エジプトの伝統神の1柱。ハトホル女神の息子神とされる。
ウアジェト女神 ウアジェトめがみ
 古代エジプトの伝統神の内で、最も古くから崇拝されていた神の一柱。崇拝は、確実に古王国時代?まで溯れる。おそらく、初期王国時代?には、既にナイル・デルタで崇拝されていたと思われる。
 宮廷祭儀で下エジプトの後見神とされ、ファラオ?を後見する二柱の女神の一柱とされた。
 緑色のコブラの姿を持ち、発育を加護する乳母、ないしは養い親のような性質の女神とされた。基本的には、救済や再生にかかわるとイメージされたようだ。王宮祭儀ではファラオの戴冠に降臨する女神とされたが、地方の民間信仰では、後世ハトホル女神と同一視されたウアジェト=ハトホルが、農作業ができない増水期の祭儀で祭神とされた例が伝えられている。
エウロペ
 ギリシア神話では、「エウロペ」と呼ばれる女性キャラクターが何人か知られている。おそらく、テュロスのエウロペ?が1番有名だろう。
 いずれのキャラクターも、現在は、様々な言語で「エウロパ」と呼ばれることが多い。英語では、古典ギリシア語?の音を伝えて「エウロペ」とされているが、これは例外的。現代ギリシア語でも「エウロパ」と呼ばれている。
エウロペ,テュロスの〜
 ギリシア神話で、テュロス?の王女であるフェニキア人?として語られたキャラクター。ヘレネス?が、その名にちなんで「ヨーロッパ」という地域名を付けたことで知られている。
エーリゥ女神 エーリゥめがみ
 アイランドの神話、伝説に伝えられるケルト系の女神。アイルランド・ゲール語?による島名「エール(Eire)」は、エーリゥ女神の名にちなむ。トゥアター・デ・ダナンに属すとされ、多くの場合、バンバ女神?、フォードラ女神?と3柱1組の姉妹女神とされ、王権を守護する女神とみなされた。
エンリル神 エンリルしん
 ニップル市?の祭神で、シュメール・アッカド神話の主神。アッカド語ではエッリル神(Ellil)と呼ばれた。
オシリス神 オシリスしん
 古代エジプト?の伝統神の1柱で、死者の支配者。死者が来世に転生できるかどうかを決める法廷の裁判官を勤める神。ファラオ?の本体たるホルス神の父神でもある。
 古代エジプトで死後に遺体をミイラ化する平民が増えるにつれ、古王国時代?よりは中王国時代?、さらには新王国時代?と、広く敬われるようになっていった。おそらく、古代エジプトを通じ、最も多くの人に敬われた神の1柱だろう。

か行

ガルーダ
 ヒンドゥー教?の神話で語られるキャラクターで、少なくともバラモン教?時代までは遡ることができる。おそらくはヴェーダ時代?まで遡れるだろうとも言われる。仏教?でも、教説に関わる神話的物語で語られた。
 南アジア圏を源郷として、東南アジア圏?や東アジア圏?などで、文芸や美術の題材として語られ形象られた。
キュレーネ
 古代ギリシアの神話、伝説で語られるニンフの1人。アポロン神?に見初められ、子をなしたエピソードで知られる。
ギルガメシュ
 古代メソポタミア?の神話、伝説で語られた英雄。2/3が神で、1/3が人間だった、と伝えられている。モデルとされた人物が、ウルク?の王として実在していた可能性も論じられているが、直接の証拠は少なく、現状では慎重に判断保留とする研究者も少なくない。
キングー
 バビロニア神話でティアマト女神の息子とされる海の怪物、あるいは魔神。
クヌム神 クヌムしん
 牡羊の頭部を持つ古代エジプト神。上エジプトのアスワン?地方を崇拝の拠点とし、エレファンティネ島に住まうとされた。急湍〔きゅうたん〕とナイル川の氾濫、ひいては豊穣を司ると神。
 エレファンティネでは、家族とされた3柱神が、氾濫を司るとされていた。
ケイロン
 古代ギリシアの神話、伝説に登場するケンタウロス?の1人。半人半馬だが、他のケンタウロスと違い、たいへん聡明で知られる。何人もの英雄の幼年時代に、養育者として関わった。

さ行

シャクラ神 シャクラしん
 「シャックラ神(シャックラ神とも)」は、主に仏教神話で伝えられた古代インドの神格で、33柱の神々の長。メールー山?(須弥山?)の頂部に居城を構え、アシュラ神族の王女を妃にしている。
 神界の長としての称号は「シャクラ=デヴァーナーム・インドラ」。中国に伝わった仏教では、神名が音写されて「釈迦堤婆因陀羅(シャカ=ダェーワ・インダラ)」と記された。
 ヒンドゥー教?の新しい時代の展開では、シャクラ神が、古い時代のヴェーダ神話に遡るインドラ?と同一視されることもあった。一方、中国仏教では、もっぱら、釈迦堤婆因陀羅は因陀羅(インドラ神)と同じ神格とされた。その他、天帝、帝釈天、天帝釈、など、さまざまな異名でも呼ばれた。
スコタ
 アイルランドの神話的な歴史譚に語られた、伝説上の女性キャラクター。ケルト系アイルランド人の始祖と伝えられるミールの妻で、ミールの息子たちの母親とされるスコタが有名。エジプトのファラオの姫だった、と伝えられている。
スコルピオン・キング
 エジプト南部のヒエラコンポリスの遺跡から、19世紀末に出土したスコルピオン・メイスヘッド?の所有者として想定された人物。メイスヘッドに刻まれていた蠍を形どった神聖文字から「スコルピオン・キング」または、「キング・スコルピオン」と呼ばれた。
 実在したとすれば、古代エジプト?の先王朝時代?の人物になると思われる。しかし、その実在や身分については、メイスヘッドの発見時から現在に至るまで、諸説あり定かではない
セソストリス
 古代ギリシア、古代ローマの歴史伝承に伝えられた、古代エジプトの征服王。
 伝承のモデルになったファラオ?はいたかもしれないが、古代に伝えられたセソストリスの事跡は、ほとんどすべてが史実とは言えないイメージになっていた。
セミラミス
 古代メソポタミア?の伝説上のキャラクターで、実在の人物ではない、とされている。
 グレコ・ローマンの古典古代?以来、ヘレネス?や古代ローマ人?たちは、セミラミスを過去に実在した人物と信じていた。いわゆるヘレニズム期?以降、セミラミスは「全アジアを支配した(ことがある)伝説的な女帝だった」と、信じられた。この場合、「全アジア」とは、「エジプトを除いたオリエント」くらいのイメージだっただろう。こうしたセミラミス伝承は、長い間、ヨーロッパの文化エリートの常識であり、歴史書や文芸を通じて、一般にも知られていた。
 考古学が発展し、古代メソポタミアの研究が進んだ結果、20世紀には、セミラミスは伝説上のキャラクターで、実在した人物ではない、とみなされるようになった。
 一方、西アジアでは、アラブ人やアルメニア人などの間でも、神話的になったセミラミスの物語が伝えられた。西アジアの幾つかの場所に、セミラミスを祀った祀堂などが遺っている。

た行

ダフネ
 古代ギリシアの神話、伝説で語られる川神の娘。アポロン神?に追われ、逃れるため月桂樹に身を変じたエピソードで知られる。
ティアマト女神 ティアマトめがみ
 バビロニア神話で、原初の世界−−つまり、世界が現在のようになる以前に、はじめから存在していた塩水海洋を体現するとされた女神。やはり、原初から存在していたアプスー神の配偶神とされた。
 その崇拝は、あるいは、アッカド時代?にまで遡るかもしれないが定かではない

な行

ナブー神 ナブーしん
 古代メソポタミア地域の古バビロニア王国?で崇拝され、アッシリアにも崇拝が広がった神。神々の書記官(である神)とされ、書記を守護し、文字を書き記すことを司った。あるいは、「知恵の神」と呼びかけられることもあった。
ニムロデ
 ユダヤ教聖典(『旧約』)に記された伝説的人物。バベルの塔?建造を命じた人物、と記されてる。『創世記』10章には、「地上で最初の勇士」であり、「主の前に力のある狩猟者」とも記されている。「世の権力者となった最初の人」であり「彼の王国の主な町は、バベル、ウルク、アッカドであり、それらはすべてシンアルの地にあった」ともある。(引用は、日本聖書協会の新共同訳より)
 ノアのひ孫にあたる。クシュの息子であり、ハムの孫である、とされる。
 ユダヤ人やアラブ人の間では、聖典外の多くの伝説でも語られた。キリスト教美術や文芸でも扱われることが珍しくなかった。
 伝統的には、神に挑もうとしたおごり高ぶった王とイメージされ、ユダヤ教の伝統からすれば、ノアが神と取り交わした契約を踏みにじった不義の人物、とされた。アラブ人の間に広まった伝説では、「ニムルド」と呼ばれている。
ニンフ
 古代ギリシアの神話、伝説に伝えられた、精霊または妖精の1類。基本的には自然物の化身で、多くは若い女性の姿を持つ精霊の総称。
ネクベト女神 ネクベトめがみ
 古代エジプトの伝統神の内で、最も古くから崇拝されていた、と思われる神の一柱。「ネフベト女神」とも。
 崇拝は、確実に古王国時代?まで溯れる。おそらく、初期王国時代?、あるいは先王朝時代?には、既に上エジプトのネケン?(またはネヘン)周辺で崇拝されていた、と思われる。宮廷祭儀で上エジプトの後見神とされ、ファラオ?を後見する二柱の女神の一柱とされた。
 多くの場合、禿鷹の姿で顕されるが、まれに禿鷹の頭部を持つ女性の姿、あるいは禿鷹の皮を被った完全な女性の姿もとる。王宮祭儀ではファラオの戴冠に降臨する女神だが、ファラオを育成する神聖な母性、あるいは乳母の役割を担った女神ともされた。

は行

バステト女神 バステトめがみ
 古代エジプトの伝統神の内でも、かなり古くから崇拝されていた神の一柱。
 古くは、ナイル・デルタで崇拝された女神だった。中王国時代?頃から、エジプト・ネコの頭部を持ち、家を守護してくれる女神として、多くの人に盛んに崇拝されるようになった。
ハトホル女神 ハトホルめがみ
 古代エジプト伝統神の内で、最も古くから崇拝されていた神の一柱。崇拝の証拠は先王朝時代?にまで溯れる。それ以前の起源はよくわかっていない。
 基本的には生命力と豊饒とを司る女神で、「神々と人間の母にして乳母」とされた。しかし、神格も時代と共に様々な変容を示している(基本的な神格も古代エジプト?を通じて伝承された)。
ベル神 ベルしん
マルドゥック神
ベル・マルドゥック
ベル・マルドゥック
ホルス神 ホルスしん
古代エジプト?の伝統神の1柱。古代エジプト王朝?の初期から、ファラオ?の王権と関係が深い。よく、隼の頭部を持つ男性の姿で形象られたが、隼自体の姿を採ることもあった。

ま行

マハ女神 マハめがみ
 アイルランドのケルト系部族が、キリスト教化以前に崇拝していた、と思われる女神。
 アイルランドに伝わる神話、伝説、及び、歴史伝承には「マハ」の名を持つ女性キャラクターが複数知られている。例えば、歴史物語では「アイルランド王(リー・エーレン)?となったただ1人の女性」とされる、ハイ・クイーンのマハが知られている。
 多くの研究者は、いずれのキャラクターも古代に遡るマハ女神がルーツだったのだろう、と推定している。キリスト教化以前のケルト系部族は、マハ女神を、戦と馬と部族の支配権を司る女神として崇拝していたようだ。
 女神は、アルスター地方、特にアーマー県との結びつきが深かったと思われる。
マルトゥ神 マルトゥしん
 アムル人が崇拝していたと、シュメール語文献に記録された神格の名。アッカド語で「アムル神」と記され、シュメール語では「マルトゥ神」と記されていた。
マルドゥック神 マルドゥックしん
 古代メソポタミアの都市、バビロン市の祭神。
 しかし、むしろ、バビロニア?の主神、バビロニア神話の神々の王として知られる。「神々の王」としては「ベル・マルドゥック(主マルドゥック)」と呼ばれた。「ベル神」とも。
ミール
 アイルランドのケルト系部族の始祖、と伝えられた伝説上のキャラクター。「ミールの息子たち」と呼ばれた一族が、イベリア半島からアイルランドに侵攻。島の先住者と戦って打ち勝つと、アイルランドを支配した、という伝説が知られている。
ミールの息子たち ミールのむすこたち
 「ミールの息子たち」又は「ミレシアンズ」は、アイルランドのケルト系部族の始祖、と伝えられた伝説上の集団。イベリア半島からアイルランドに侵攻。島の先住者と戦って打ち勝つと、アイルランドを支配した、と歴史譚で語られた集団で、ミール又はゴイデル・グラスの後裔と信じられていた。
ムト女神 ムトめがみ
 古代エジプトの新王国時代?に、「2つの国(上下エジプト)の女主人」として、高い神格で崇められた女神。
メディア
 ギリシア神話でアルゴ探検隊?が目的地としたコルキス王国?の王女とされたキャラクター。
 アルゴ探検隊のイアーソン?と恋に落ち、彼が黄金羊の羊毛?を手に入れるよう手助け。イアーソンと共に、故国を脱した。呪術的な魔術に通じた女性で、「魔女メディア」と呼ばれることも少なくない。
メネス
 半ば伝説的な古代エジプト?の統一王。長い間、古代の歴史伝承に基づいて、古代エジプト?最初のファラオ?と考えられていた。