南ダルフール
- 南ダルフール みなみダルフール (South Darfur) 簡易版
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「南ダルフール」は、スーダン共和国の西部に位置。同国を構成している26の州の1つで、ダルフール地方を構成している3つの州の1つでもある。
アラビア語名は、「ジャヌブ・ダルフォール(Janub Darfor)」、英語名は「サウス・ダルフール(South Darfur)」。
県域西縁は、スーダン - チャド国境の南端を、極、短距離兼ねた後、スーダン - 中央アフリカ共和国国境の南部をなしている。
北西に西ダルフールが、北に北ダルフールが隣接。東にコルドファン地方が、南には、エクァトリア地方が隣接。
2006年現在、地域ではダルフール紛争が続いているが、南ダルフールは、しばしば、アラブ系民兵組織とされるジャンジャウィード?に制圧された拠点、あるいは、スーダン政府軍の補給中継地として報じられることがある。
【参照地図】
(ダルフール地方略地図,Wikimedia Commons)
やや詳しい情報
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南ダルフールの面積は、およそ、127,300 平方km。2000年の推計では、270万人ほどの居住人口があった、とされる。が、ダルフール紛争が2003年頃から激化しているため、現在の人口は定かではない。
2000年時点の推計では、ダルフール地方で、もっとも人口密度が高いのが、南ダルフールだった。
東にはコルドファン地方の西コルドファン?が隣接。南では、エクァトリア地方の西バール=アル・ガザル?(南西)と、北バール=アル・ガザル?(南東)とが隣接。
県域の北西部がマラ山地の中央山塊に占められていて、マラ高原最高峰のマラ山の北西部に位置。西ダルフール、及び、北ダルフールとの州境から遠からぬ位置に、標高3088mのマラ山火口跡がある。
マラ山地中央山塊の周辺には、山地に連なる緩やかな丘陵地が多く、さらに裾野の微傾斜地に続いていく。
中央山塊周辺の、比較的高度が低い部分は、背の低い草地と、亜熱帯の低木樹とが混在。地域の土壌は、井戸や貯水槽などを使った灌漑を施せば、農作が可能で、かつては、陸稲、果実、根菜類などが生産されていた。おそらく、ダルフール紛争によって、かなりの農地や灌漑設備が荒廃している、と思われる。
伝統的には、地域は、フール人と、アラブ系住民との人口比率が高かったが、他に、ベジャ(Beja)、ザガワ(Zaghawa)や、ヌビア系も居住する混住地域だった。ダルフール紛争の結果、アラブ人以外のエスニック・グループは、殺害されるか地域から追いやられるかした、と推測される。
州都ニャラ?は、エクァトリア地方に連なっていく平地が、まるで入り江のような形状で丘陵地に囲まれた地形の、丘陵地側の端に位置。
ニャラ市は、ダルフール地方で、最も規模の大きな地域の中心都市で、ナイル水系?の流域方面につながっている基幹鉄路の西の終点になっている。この鉄路から分岐する路線は、南部スーダンの地方都市ワーウ?にも続いているほか、複数の基幹自動車道もニャラ市を通っている。
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追加情報
ニャラ市に通じている機関交通路には、次のようなものがある。
- 鉄路
- ナイル水系?流域方面から続いてくる基幹鉄路の西の終点がニャラ市。
- この鉄路の途中から分岐する路線は、南部スーダンの地方都市ワーウ?にも続いている。
- 自動車道
- 基幹自動車道として次のものが通っている
- マラ山地南部に分け入り、西ダルフール県都のジュナイマ?に至るルート
- マラ山地東辺を通って北ダルフール県都のファーシル?に至るルート
- 南西に伸び、エクァトリア地方の中央アフリカ国境部に位置する地方都市ウンム・ダファグ?に至るルート。
この道路は、中央アフリカに至る基幹道として敷設されている。しかし、情勢次第では中央アフリカ共和国側で国境が封鎖されるかもしれない。
- 他に、基幹鉄路に絡むように東に敷設されている主要地方道もある。ただし、この道は、鉄路と違いナイル水系には直結していない。北方で、ファーシルとナイル水系流域とを結んでいるルートの方が基幹道になっていて、ニャラ市から東に伸びた地方道も、途中から北上して接合している。
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参照:[小辞典ワールド編] [北ダルフール] [ダルフール地方]