アクション・シーン
アクション・シーン
ゲーム・パートの内で、物語内状況の進行を、10秒刻みのアクション・ターンで管理することを基本にしたシーンを「アクション・シーン」と呼ぶ。
アクション・シーンでは、キャラクターの言動は行動順に申告され、ルールに従った手順で処理される。(ルールブック、p.64〜66)
多くのTRPGで、一般行為判定の処理と、戦闘処理とは、適用されるルールの緻密さに差がある。
「ブルーローズ」のアクション・シーンも、同様にルールが緻密に運用されるシーンだ。
ただ、「ブルーローズ」では、「戦闘だけがアクション・シーンではない」旨が、ルールブック第5章「アクション」に明記されている。(ルールブック、p.64)
射撃、移動などの処理に、シネマティック処理?とリアル処理?との区別があるのも「ブルーローズ」のアクション・シーンの特徴。
細目
実際にセッションを運営してみると、シーン・チェンジをせずに、進行方法だけが切り替えられることもあれば、シーンが変わっても、場面は移動せず、進行方法だけが変わることもある。(たんじゅんな休憩としてブレイクを差し挟み、進行方法も変わらないこともある)
以下では、説明の便宜のため「アクション進行」「通常進行」の語を、「アクション・シーン」「通常シーン」の語と区別して用いる。
ルールには見当たらない用法だが、「アクション・シーン」とは「アクション進行」だけで処理されるシーンと再定義する。
進行方式の選択はGMの権限であり、GMの宣言で切替えられる。
アクション進行中の行動順(基本)
アクション・シーンでは、1ターン10秒のアクション・ターンにて、キャラの言動及び、架空状況の推移が処理される。
キャラの言動は、移動力の現在値が大きい順に処理し、同値の場合はPCがNPCより優先される。
- マイナス状態を被っているキャラは、その影響下の移動力にて処理順を定める。
- 「奇襲を受ける」「予期せぬ偶発事故に巻き込まれる」などの突発事態に直面したら、まず突発事態に対応できたかを「警戒+直観」判定で処理する。この達成値が高い順に行動処理をする変則処理をおこなう。(通例、突発事態が発生した最初のターンのみ)
アクション進行中の行動処理
担当キャラの手番が来たプレイヤー(及びGM)は、まず、可能な回復チェックをおこない、次いで、必要に応じた状況確認をする。
(回復チェックとは、昏倒(気絶)状態やパニック症状からの回復、他を意味する)
可能な回復チェックと状況確認とをしたプレイヤー、GMは、架空状況を考えあわせて、担当キャラに選択可能な言動を選び、GMに申告する。ただし、申告内容によっては、GMが「長い時間のかかる作業」と判断し、数ターン連続する複数の処理を指定することもある。
- 行動(順)を遅らせる
- 処理中のアクション・ターン内で、担当キャラの行動順を遅らせる。申告する際に行動予定を述べる必要は無い。
- 通常移動
- 移動力現在値以内までの移動を処理し、判定が必要行動1つまたは、短いセリフ(物語内で10秒以内の発話)も処理。
- ただし、ともなう行動が複雑だ、とみなされた場合、移動力現在値の1/2(端数切捨)までの移動処理に制限される場合もある。
- また、キャラクターの集中を要する行為には、移動をすると実行不能となるものもある。
- 全力移動
- 他に一切の言動をとらずに「移動力(現在値)×2」までの移動を処理する。
- 長いセリフ
- 物語内で30秒程度と思えるセリフを語らせる。判定不要な行動1つを同時に処理できる。
- 狙う
- 軍事?技能を取得しているキャラに可能。1ターンを狙いに専念すると、活動力1点消費を代償に、狙った相手への射撃判定の達成値に+1の修正を得る。
- 「狙う」は、「長い時間がかかる作業」の応用。「きっかけを指定した行動」とは別種の申告となる。
- 「狙う」を選択したキャラが、回避や防御を強いられたり、ダメージやマイナス効果を被ると、「狙う」行動は中断され、期待されていた効果は得られない。
- 「狙う」は、器用判定値の数値まで連続して試みることができる。連続しておこなえば、射撃判定の達成値への修正値は累積される。
- きっかけを指定した行動
- 特定のきっかけが起きたら、特定の行動をとるという申告。「あるポイントに狙いをつけ、敵がそこを通過するときに射撃する」といった類。
- 申告内容によっては、他の言動が制限されることもある。
- GMに認可されても、「緊張に耐える判定」や「活動力消費」を強いられることもある。
- この行動を選ぶと、きっかけが起きたときには、相手の行動を中断して処理をする変則処理がおこなわれる。指定したきっかけが起きなければ、ただのくたびれ損となる。
- きっかけが起きたターン、予告した行動を実行した後、担当キャラの手番が廻ってきたら、再度、行動申告をおこなうことができる。
- 複合アクション
- 特殊な特技?を取得していない限り、1アクション・ターンに判定が必要な行動2つ以上をおこなう場合、複合アクションで処理する。
- 複合アクションの処理では、通例判定が不要な行為にも判定が強いられる。こうして生じた余分の判定1つごとに−1状態を被り、マイナス状態を累積させる。
- 複合アクションで被ったマイナス状態は、シーンが継続する間、「一休み」を宣言しなければ解消できない。
- 一休み
- 複合アクションを実行した場合、あるいは、星座カードのヒーロー効果を使用した場合など、「原因を除去すれば解除されれる」との原則から外れたマイナス状態を解消する唯一の方法。
- 「一休み」を選択したターン、及び次のターン一杯、会話、回避、防御、移動を含めた一切の言動をとらない。この条件を満たすことができれば、マイナス状態が1段階解消される。
- 自分の手番以外で何らかの判定を強いられたり、回避を選択したり、生命力や活動力が減少したりする影響を被ったり、新たなマイナス状態を被った場合は、選択した「一休み」の効果は無効となる。
長い時間がかかる作業
キャラクターにおこなわせたい言動の内容によっては、連続したターン複数に渡る、一連の判定処理が適用されることがある。
GMは、物語内時間10秒以内で試行可能な言動かどうかを基準にして、処理に必要なターン、必要な判定を指定する。
段階処理を使用したアクション進行の処理
ステータス・バーを使用した、アクション進行の処理。
物語内の状況を抽象化したうえでマテリアル・ゲーミングの手法で処理する。
この進行を適用した場合、抽象化の程度によっては、「1ターン=物語内10秒」の原則から外れることもある。
外れたとしても、処理に関るキャラクター間で、関与ペースが公正なら、さほど問題も生じない。それでもGMは、一応意識した方がいいだろう。
キーワード:
参照:[移動力] [小辞典道具編] [シーン] [小辞典ルール編] [小辞典] [チップス集]