新規作成  ソース  BlueRose Wiki  ページ一覧  検索  更新履歴  RSS  ログイン

青ナイル

青ナイル あおナイル (Blue Nile)

PCが予め知ってていい情報

 アフリカ北東部のスーダン共和国領内で、ナイル水系?本流に東から合流している川。

 エチオピア高原?の、タナ湖?から流出している国際河川。

追加情報

小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値10」
やや詳しい情報:青ナイル地方 スーダン共和国の中東部から、エチオピア連邦民主共和国との国境に至る一帯を、地域で「青ナイル地方」と呼ぶ用法もある。この場合の地方は、地理環境に元づく歴史的用法で、行政上の実体はない。
 スーダンの青ナイル地方は、白ナイル流域と、(狭義の)ナイル川流域との一部も含む。
 青ナイルと白ナイルとに挟まれたゲジーラ?地方では、1920年代半ば以降、両ナイル川を水源にした農地開発がなされた。現在は、綿花を主とした集約的な農業地域になっている。

:小辞典版推奨判定;「生存+知性 目標値10」、「情報+知性 目標値12」

やや詳しい情報 青ナイルと、白ナイルとが合流した後が、普通言われるナイル川(狭義のナイル川)。
 青ナイルは、ナイル川の上流河川の内で最も平均水量が多い。エチオピア高原が雨季になる6月〜9月頃が、増水期になる。この時期にはナイル川の水量の7割を青ナイルが供給する、と言われる。
 一方で、エチオピア高原が乾期に入るに連れ、流水量は急速に減少。次の雨季直前には最盛期の1/50ほどまでに減る、と言われている。しかし、例年、青ナイルの流量減水と入れ替わるように白ナイルの流水量が増える。下流のナイル川の流水はこうしたメカニズムに支えらている。
 ちなみに、増水期の青ナイルは沃土を含み灰濁色になるが、乾期には土砂を含まず透明度が高くなる。透明度の高い水面が、空の色を移すことから「青ナイル」と呼ばれる。

:小辞典版推奨判定;「生存+知性 目標値12」、「情報+知性 目標値14」

詳しい情報 タナ湖から流出したエチオピア領内の青ナイルは、高原に深く刻まれた渓谷の谷底を、およそ800kmほど流れ、スーダン方面に入る(青ナイル本流の川長は、2,030km)。エチオピア高原と、スダーン領内の青ナイル流域低地部との間には、2000m以上の標高差がある。エチオピア高原での、高原部と深い渓谷の標高差は、最大で1500mほど。
 エチオピア高原の渓谷部では、同じように深い渓谷を刻む多数の河川が青ナイルに合流している。この、迷路のように渓谷が入り組む地域は、21世紀の地上に遺された数少ない秘境の1つ、と言える。
 高原部の冷涼な環境に慣れたエチオピアの人々は、めったなことでマラリア蚊が群生する湿気の多い渓谷部に脚を踏み入れない。この渓谷部には、未だエチオピア政府も実態を把握していない黒人部族が居住する、との噂も、まことしやかに語られている。
 誤解の無いように書いておくが、渓谷部の水系川筋も、航空写真や衛星写真では既に確認されている。ただ、谷底の水系全域を踏破した人物は、おそらく現在に至るまでいない。過去にも、水量が適度に減った時期を見計らって青ナイル下りに挑んだ冒険家が行方不明になった、との事件が記録されている。

【参考】

GM向け参考情報

用途

 追加情報にあるように、青ナイル流域は、冒険の舞台にはうってつけです。

 流域自体には、考古遺跡は知られていません。しかし、上流のエチオピア、下流のスーダンには、いろいろな遺跡があります。

 例えば、エチオピアや、スーダンの古代文明に関るオーパーツが流域渓谷のどこかに隠されている、とか、実は封印されたオーパーツを護るNPCの一族が潜んでるとか、と言った設定に使えます。

 あるいは、単に、オーパーツを持って逃れたNPCをPCと陰謀組織とが追跡するだけでも、おもしろくもってくこと、できるでしょう。

 いずれの場合でも、PCのミッションには、ある程度守秘性があるように設定しておいた方がいいと思います。他のセッテイングでもあり得る事ですが、実は、青ナイル渓谷部に脚を踏み入れ生還、というとかなりのニュース・ヴァリューはあります。

 一般社会の方の反応は、地元紙の3面で話題になる程度で、すぐ忘れられる程度が望ましいところ(秘匿情報第46章との絡みです)。いっそのこと最初から、PCに守秘性が求められるミッションを想定した方が楽、というものでしょう。

地勢と流域交通

地勢
エチオピア領
 青ナイルは、平均標高2500mのエチオピア高原北部に位置するタナ湖?南東端から流出。出口にはダムが設けられている。川幅100mほど、岩礁が多い浅瀬を30kmほど流れた後、落差40mの断崖でティシサット滝を成す。
 ティシサット滝から先は、渓谷の底を南東に向って流れ出す。エチオピア領内での高原と渓谷との標高差は最大1500mほど、と言われる。
 青ナイルは、やはり渓谷の底を流れる大小の河川を合しながら、大きく西方に回り込む。西に流れを転じた後、大きく蛇行しつつ北西に転じ、スーダン方面に向う。
エチオピア-スーダン国境付近
 エチオピア領西端の中北部で、青ナイルは渓谷を抜ける。高原に連なる山地が西側に連なる麓で、やや開けた盆地状の土地の西縁を北西流。盆地の西端を西流して、スーダン領の入る。
 スーダンに入った、川筋は、再び北西流に戻る。川筋が国境を越える地点から、北西100kmほどで、西岸にアド・ダマジン(人口不詳、10万人未満級)、東岸にアル・ルサイリス(人口不詳、10万人未満級)の2つの町が、川を挟んで対面。すぐ上流には、ロゼイレス・ダムが築かれ、人工湖を成している。この人工湖は、青ナイルがスーダン領に入った地点から、川幅を広げ、北西に屈曲しつつ横たわっている。
スーダン領内
 ロゼイレスダムの下流では、青ナイルは、沙漠地帯を緩く蛇行しなつつ、首都ハルツゥーム?方面へ概ね北北西に流れていく。ハルツゥームの南東200kmほどで、河畔に位置するワド・マダー(人口不詳、10万人未満級)の近辺で、やはりエチオピア高原?から流出した河川が2本合流。
 ハルツゥーム近傍で、青ナイルが白ナイルに合す地点の標高は380m。
流域の交通
エチオピア領内
 エチオピア領内では、青ナイルの流域には、交通路は整備されていない。追加情報、他に記されているように、流域の環境は、主に熱帯性で湿気が多く劣悪。
 スーダン領の手前に開けた盆地状の土地が半乾燥気候と想定(未確認。)
スーダン領内
 ロゼイレス・ダムとその人工湖一縁には、交通路は整備されていない。ただし、エチオピアとの国境となる部分は、国境警備の重点ポイントと想定(未確認)。詰め所と巡邏隊を想定しても不自然ではないだろう。
 ロゼイレス・ダムの下流までは、河川水運にも利用されている。河川用小形舟まで、と想定(未確認)。
 アダド・マジンには、青ナイル西岸沿いに下流のサマール(人口不詳、10万人未満級)まで至る地方道が敷設されている。この道は、沙漠地帯を南西方向に続き、白ナイル東岸に向かう。
 サマールからは、さらに下流のワドマダーを経由してハルツゥームに至る主要地方道が敷設されている。他に、サマールからは、東方の白ナイル流域に至る主要地方道も分岐。ワドマダーからは、西方に向かいカッサラー?他に至る環状の主要地方道も分岐。この主要地方道は途中で、エチオピアに通じる国際道路に連絡している。
 他に、ハルトゥームを起点とする、鉄路が、ワドマダー、サマールを経由した後、西方に向かいカッサラー、他に至っている。

別称類

 エチオピアの現地語(アムハリ語)では、ティス・アバイ(大アバイ)。単にアバイ(川)とも。

 アラビア語による呼称、バハル・アル・エズラク  

活用や検討

活用

検討

  • 検討の項は記名記入を推奨(無記名記入は書き換えられても仕方なし、ってことで)