アポフィス
PCが予め知ってていい情報
追加情報 暫定版
- 小事典版推奨判定
- 「言語+知性 目標値=8〜10」「表現+知性 目標値=10〜12」「魔術+知性 目標値=10〜12」
- 簡単な情報 (必要に応じてゲーム前ブリーフィングやブレイクを使いGMから素でプレイヤーに伝えてもいいかもしれない)
- 「アポフィス」は、古代エジプト?の神話で語られるクリーチャー?。巨大な怪蛇とイメージされた。
- 古代ギリシア語で伝えられた名が「アポフィス」。古代エジプトの言語では「アペプ」または、「アペピ」「アァペプ」などと呼ばれていた。
- 小辞典版推奨判定
- 「表現+知性 目標値10〜12」「魔術+知性 目標値12〜14」「歴史+知性 目標値12〜14」
- やや詳しい情報 「アポフィスは、『太陽神が運航する太陽舟を背中で座礁させ、呑み込もうとする』と語られましたので、宇宙的なスケールがイメージされた神話獣と言えるでしょう。
- 15mほどの長さで、岩のように硬い頭部を持つ、とする伝承も知られています。」―― 考古学にかぶれた民間伝承研究家
- 小辞典版推奨判定
- 「言語+知性 目標値10〜12」「表現+知性 目標値12〜14」「魔術+知性 目標値12〜14」
- やや詳しい情報 「一説に、『アペプ』の“ペプ”の音は、西セム語系統の言語の影響を被っている、とも言いますが、この説は傍証に乏しく、信憑性が低いと思われます。古代エジプトの言語が、セム系言語の強い影響を被っていることは確かです。しかし、“ペプ”の音は、何もセム語系統の言語の専売ではありません。
- 語源論は他にもいくつかあるのですが、強いて言えば、『巨大な』という意味を表す語が語源にあった、との説は比較的賛同者が多い説でしょうか」―― フィールドの言語学者
- 小辞典版推奨判定
- 「魔術+知性 目標値10〜12」「表現+知性 目標値12〜14」「歴史+知性 目標値12〜14」
- やや詳しい情報 「アポフィスは、『原初の水の内から生まれたもの』とされるので、宇宙論では、世界が秩序だつ前の混沌を体現する存在だった。『マアト?に敵対するもの』とされるので神学上は邪悪な存在とされたが、これは後代の性格付けだな。
- 王宮祭儀や神殿祭儀では、常に退治すべきものとして扱われたが、原初の水から生まれたアポフィスは、一旦、倒されても復活するとされた。本来は、善悪で割り切れる存在ではなかっただろう。
- 民間では、アポフィスと関連する動物は常に恐れられ、様々な呪術?で避けようとされた。アポフィスを崇拝した集団は知られていないが、悪意を持って他人を害す呪術には、アポフィスも用いられたようだな」―― 結社をはぐれた魔術師
- 小辞典版推奨判定
- 「表現+知性 目標値10〜12」「魔術+知性 目標値12〜14」「歴史+知性 目標値12〜14」
- 詳しい情報 中王国時代?の神話エピソードでは、太陽神アトゥム=ラー?の乗る太陽舟は、夜になるとヌト女神?に呑み込まれその胎内を進むうちに蘇る。ヌト女神は原初の水を体現するからだ。
- しかし、原初の水にはアポフィス大蛇も棲む。大蛇は、常に太陽舟を背中で座礁させ、舟を呑み込もうとする。
- 太陽舟を護り、大蛇を倒すのはセト神?の役目である。セト神は、常に大蛇を倒すが、太陽舟が通りすぎた後、大蛇は蘇る。セト神は毎夜アポフィス大蛇と戦い、そのたびに打ち倒す。
- 小辞典版推奨判定
- 「表現+知性 目標値10〜12」「魔術+知性 目標値12〜14」「歴史+知性 目標値12〜14」
- 詳しい情報 新王国時代?の神話エピソードでは、太陽神ラー?の乗る太陽舟は、西の台地に沈むと、夜の間大地の下の世界を航行し、翌日東から昇る。しかし、大地の下の世界には、太陽神に敵対するアポフィス大蛇が待ち構えている。大蛇は、常に太陽舟を背中で座礁させ、舟を呑み込もうとする。
- 太陽舟を護り、大蛇を倒すのは、マヘス神?や、メヘン、セルキトの役目である。マヘス神らは、常に大蛇を倒すが、太陽舟が通りすぎた後、大蛇は蘇る。神々は毎夜アポフィス大蛇と戦い、そのたびに打ち倒す。
- 第2中間期?に、セト神が悪神とされるようになると、太陽舟を護ってアポフィス大蛇を倒す役割は、マヘス神?らに委ねられた。
- 新王国時代には、冥界を支配するオシリス神の崇拝も広く民間に広まり、オシリス神の裁判で、転生に値いしないと裁定された魂は、転生できぬままアポフィス大蛇に追い回される、と信じられるようになった。
- 「難易度がある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。
- 小辞典版推奨判定
- 「歴史+知性 目標値12〜14」「魔術+知性 目標値14以上」「魔術+知性 目標値14以上」
- さらに詳しい情報 神話が整えられ、アポフィスの性格が明確化されたのは、おそらく中王国時代?のことらしい。しかし、コブラ以外の蛇を恐れ敵視する発想は、古代エジプトでは、はるか以前から見られた。(コブラは、太陽神や王権の神聖獣として崇拝された)
- 古王国時代?の壁画には、既にアポフィス大蛇が神に倒されている図像が見られる。またナカダ?の出土遺物の内にも、舟に乗った人物(太陽神か?)が、蛇や水棲の生き物を狩る様子を描いた図像が見られる。
GM向け参考情報
- GM向けの補足情報、マスタリング・チップス、アイデア・フックなど。
補足情報
アポフィス大蛇の性格
- 呼称
- 「恐ろしきもの」「危険なもの」「悪しきもの」「罪深きもの」「反逆するもの」「罰せねばならぬもの」「這うもの」「招かれざるもの」「陰険なもの」
- 「恐ろしい顔をもつもの」この呼称は、セト神?の配下とされる河馬や雄の鰐にも使われるものと共通。
- 古王国時代のピラミッド・テキスト?に見られる大蛇は「ヌンを呑む卑劣なもの」とされ、アポフィス大蛇の前身と思われる。
- 新王国時代には「世界を取り巻くもの」とも呼ばれた。
- 図像
- 蛇行しながら多数の小さな輪を連ねる蛇体を描き、その長さを表現するのが定形。
- 眷属、化身
- コブラを除く蛇の類、水中や砂漠を這う生き物は、アポフィスの眷属とみなされた。特に水に棲む毒蛇がアポフィスと同体とされた。
- 主要崇拝地
- アポフィス大蛇を崇拝した地は知られていない。ただ、幾つもの寺院の重要な祭儀で、アポフィス大蛇が倒される物語を再演した儀式はおこなわれた。
- 祭儀
- アポフィス大蛇自体を祀った祭儀は知られていない。悪意をもって他人を害す呪術にアポフィス大蛇の名が唱えられた、との伝承はあるが、そうした呪術の詳細は伝わっていない。
- メンフィスでは、ファラオ?がアポフィス大蛇を打ち倒す宮廷祭儀がおこなわれたことがある。同じような儀式は、エドフの大祭でも執りおこなわれた。
- 他の聖域でも、月ごとの祭儀の内に、アポフィス撃退の再演が組み込まれた儀式を演じる月があったことが知られている。
- アポフィスを退治する儀式は、後代、悪を退ける呪術儀式に転用されたようだ。
- 他の神々との関係
- 古くは、原初の水から生まれた混沌を体現する存在として、ヌト女神?と関係付けられた。畏れられ、退けられる存在とはされたが、たんじゅんな悪霊とはみなされなかった。例えば、オシリス神の再生を見守ったのはアポフィス大蛇だ、とした神話が知られている。
- 中王国時代には、ネイト神?がヌト女神に吐きかけた唾液からアポフィス大蛇が生まれた、と説かれた。
- とは言え、古代エジプトで広く信じられた公式神話では、大蛇はアトゥム=ラー神、ラー神、マアト女神などの敵対者とされた。
- 古くは、セト神に打ち倒される存在だったが、第2中間期以降、セト神が悪神とされるようになると、アポフィス大蛇はセト神の仲間とみなされるようになった。
- アポフィス大蛇は、多くの悪霊たちを従え、大蛇の図像には、悪霊たちを力づけるパワーが秘められているとされた。アポフィス大蛇に従う悪霊の内、頭目格の悪霊は、セバウとナクだった。
- 補足
- アビュドス?の神殿では、オシリス=ヘンタメンティウの神殿で『セトとその従者を打ち倒すための書』に、アポフィス大蛇を打ち倒す儀式の式次第が記されていた。
- この式次第はテーベ?にあった、アメン大神殿で用いられた儀式文書と共通する箇所が多い、と言われている。
別称類
- 「アポフィス」の名は、ヘレネス?が古典ギリシア語で伝えたもの。
- 古代エジプトの言語?では「アペプ」または、「アペピ」「アァペプ」などと呼ばれた。
- アポフィス大蛇の別称は多い。「アポフィス大蛇の性格」の項を参照のこと。
主要国の言語
- 英語表記=Apophis
- フランス語表記=Apophis
- アラビア語名=(調査中)
- スペイン語表記=Apofis
- ロシア語表記=Апо?фис
- 中文表記=(調査中)
活用や検討
活用
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キーワード:
参照:[+αのワールド用語] [バステト女神] [オシリス-イシス神話] [アペプ]