カッサラ地方
- カッサラ地方 カッサラちほう (region of Kassala) 簡易版
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「カッサラ地方」は、現在のスーダン共和国領の地域を大別するときにしばしば用いられることがある地域名。行政実体はない。「東スーダン地方」とも。
現スーダン領東部の紅海沿岸部及び、沿岸山地を占めている。南部の山地は、エリトリア領、エチオピア領北部に隣接した内陸部にも渡っている。
中南部は、地域名と同名のカッサラ州?の州域にあたる。
2007年現在、中部南寄りでエリトリア国と国境を接している一画は、反政府勢力、東部戦線が実効支配を続けている。ハルトゥーム?の中央政府と東部戦線とは、2006年に停戦協定を締結。2007年現在、東部戦線のスーダン国政への参加などを巡る和平交渉が重ねられている。
【参照地図】
- Sudan - regional boundary(Relief Web)
実は、地図は古い行政区分図。図示されている旧行政州は、2006年現在、“Khartoum”(図中の16)以外すべてが、公的には行政実体を失っている(より細かな行政州に解体されている)。 - Sudan(HOLT RINEHART WINSTON WORLD ATLAS)
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カッサラ地方は、元はアングロ=エジプト?統治時代に策定された行政区だった。「東スーダン地方」の地域名も、旧行政区の英語名に由来する。現在は、3つの州に区分されて、かつの行政区分は解消されている。カッサラ地方に含まれる3つの州とは、北部の紅海州?、中南部のカッサラ州?、南部のアル・カダーリフ州?。
「カッサラ地方」の地名は、現在のカッサラ州州域の概ねを占めているカッサラ丘陵に由来する。
地域は南北方向が長く、北縁は、エジプト南東部との国境線。南縁はエリトリア国西部、及び、エチオピア連邦民主共和国北西部と国境を接している。
スーダン領内では、北部で、西の北スーダン地方と、中南部以南では、やはり西で中部スーダン地方で、ハルトゥーム州、及び、青ナイル地方と接している。
2007年、東部戦線が実効支配している地域は、紅海州の南東端から、カッサラ州北東部にかけての一画。
地域の地形と環境は、紅海州及びカッサラ州の紅海沿岸部と、内陸部とで、かなり異なる。エジプト領からエリトリア領、エチオピア領に続く沿岸山地が沿岸平地の西縁を縁取っている。沿岸平地の東西幅は、さほど広くない。
沿岸山地は、カッサラ地方の北部の方が高く、山域の東西幅も広い。エジプト側が主張している国境から遠くないアンテリバ山(標高2215m)が、北部沿岸山地の高峰。
南部に向かうにつれ低くなり東西幅も狭くなっていく山地は、やや内陸をエリトリア領に続いていく。地域名に由来になっている、カッサラ丘陵も内陸部を占めている。
ただし、カッサラ丘陵から、エリトリア領内へ連なっていった山地は、別の支脈をカッサラ地方南縁の沿岸間近に張り出している。この山地(支脈)では、カッサラ州南縁で標高2780mのハモイェット山を中心にした岩山の山裾が、紅海沿岸間際に迫ってる。
沿岸山地には、東(沿海平地側)、西(内陸部方面)のそれぞれに行く筋かのワディ(涸谷)が刻まれている。他に、南部ではエチオピア領に水源を持つアトバラ川が流れている。アトバラ川は、アル・カダーリフ州の西部を概ね北流。カッサラ州の中部を流れると、北スーダン地方のナイル川州に流入していく。
沿岸山地以西の気候は、基本的に乾燥気候。アル・カダーリフ州とカッサラ州とでは、アトバラ川流域に灌漑農耕地が開拓されている。沿岸平地の気候は、地中海性にも似た気候でやや湿潤。地域の中心的都市は、カッサラ州州都のカッサラ市。紅海州北部の港湾都市ポート・スーダンも大きい(紅海州州都も兼ねている)。
GM向け参考情報
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参照情報
領域名 | 面積 | 面積比率 | およその推計人口 | 人口推計順去年 | 人口比率 | 平均人口密度/1平方km |
カッサラ地方(全域) | 330,860平方km | 100% | およそ350万人 | 下記データの総計による目安概数 | 100% | 10人ほど |
紅海州 | 218,887平方km | 66% | およそ70万人 | 2000年 | 20% | 3人ほど |
カッサラ州 | 36,710平方km | 11% | およそ140万人 | 2000年 | 40% | 38人ほど |
アル・カダーリフ州 | 75,263平方km | 23% | およそ140万人 | 2000年 | 40% | 18人ほど |
スーダン共和国全域 | 2,506,000平方km | 757% | 3109万3千人 | 2000年 | 888% | 12人 |
【参照地図】
- Sudan(Gridded Population of the World, version3)
統計に基づいた人口分布地図が公開されています(コンテンツの上部に記されている統計準拠年には注意)。
GPWvr3の分布図に拠れば、カッサラ地方の人口は、第一にポート・スーダン周辺に集中。次いで、ハイヤ市周辺と、アトバラ川の主に右岸(東岸)に多いようだ。
主要交通道
【参照地図】
- 鉄路
- ポート・スーダン、カッサラ市、アル・カダーリフ市の間に基幹鉄路が敷設されている。
- この鉄路は、アル・カダーリフ市から南西方に青ナイル地方に向かい、センナー州で、ナイル水系?流域に敷設された基幹鉄路に連接している。
- ポート・スーダンの南南西で沿岸山地の谷あいに位置する地方都市ハイヤ(Hayya)では、基幹鉄路から東に分岐した支線が、北スーダン地方に至り、ナイル川州のアトバラ市?で、やはりナイル水系流域に基幹鉄路に連接している。
- 主要自動車道
- 基幹鉄路に併走するように、主要地方道(と想定される格の)自動車道が敷設されている。
- この自動車道は、カッサラ市で、西に向かってエリトリア国領内に続く国際自動車道に連接している。
- 同じ自動車道は、地域北部ではハイヤからアトバラ市に向かう鉄路に併走している。
- 地域南部では、主要地方道は、アル・カダーリフ市から東に向かい、青ナイル地方、アル・ジャジーラ州?のワディ・マダニ?に至っている。アル・カダーリフ市から南東に向かう鉄路沿いには、より整備の格が落ちると想定される自動車道がセンナー州方面のナイル水系流域に続いている。
- その他
- 地域には、空港の類は無い、と想定。
- 紅海沿岸の港湾都市は、いずれも国際海港の機能を有している、とみなす。内でも主要なものは、ポート・スーダン。
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キーワード:
参照:[ナイル川州,スーダンの〜] [紅海州,スーダンの〜] [北スーダン地方] [アフリカ州のランド・マーク] [東スーダン地方] [青ナイル地方] [ランド・マーク] [中部スーダン地方]