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エジプト=アラブ共和国

エジプト=アラブ共和国 
エジプト=アラブきょうわこく
(暫定版)

記事内容追加調査中の暫定版です

アラビア語?(音写)
Jumh?r?ya Misr al-‘Arab?ya
アラビア語名略称の音 Misr
(アラビア語?は、エジプト=アラブ共和国の国定公用語
英語?名正称
Arab Republic of Egypt
英語名略称 Egypt
フランス語?名正称
R?publique arabe d'?gypte
英語名略称 ?gypte

PCが予め知ってていい情報

  • 「判定処理なしに、PCが知ってることにしていい」情報とします。

 「エジプト=アラブ共和国(ジュムフーリーヤ=ミスル・アル-アラビーヤ)」は、アフリカの北東部で地中海に面している国。ナイル川の中〜下流域を擁す。地理的には西南アジアとされるシナイ半島も領有。

 第2次世界大戦?後の1952年に、当時U.K.(連合王国)政府の傀儡政権と化して久しかったムハンマド・アリー朝?の王制に対して、軍部がクーデタを成功させて成立した。

 独立後は、社会主義的な路線を進んできたが、1979年にイスラエル国(ダワラート・イスライーリ)と平和条約を締結した後は、欧米諸国との関係も深めた。多党制の議会政治を営んでいるが、大統領は、立法、行政、司法に渡り強い権限を有す。国内では行政が司法に介入しがちであることなどに、根強い批判がある。

 2007年現在、国内の1部に「エジプトの外国人単独行動制限地域(外国人立ち入り禁止地域ではない)が設けられている。

国名
 通称「エジプト(イィヂプト)」は、英語他で国際的に広く通用する通称。国際組織やオリンピックなどで、よく用いられる英語名正称は“Arab Repabric of Egypt”(ェアラブ・リェパブリク・オブ・イィヂプト)」。
 アラビア語による正称は、「ジュムフーリーヤ=ミスル・アル-アラビーヤ」。アラビア語による通称は、「ミスル」
近隣諸国
 東で社会主義人民リビア=アラブ国と、南でスーダン共和国と国境を接している。シナイ半島では、パレスチナ暫定自治領?のガザ地区?、イスラエル国と隣接。アカバ湾を挟んでヨルダン=ハシミテ王国(アル-ムマルカ・アル-ウルドゥニーヤ=アル-ハーシミーヤ)サウジ=アラビア王国とも至近。
 紅海を介しても、サウジ=アラビア王国の西岸と対面している。
国際関係
 1945年、国連加盟、現在はほとんどの国際機構に加盟している。1945年には、アラブ連盟の原加盟国にもなっていたが、イスラエル国と平和条約を締結した直後から1989年までは、連盟参加資格の失効処置を課せられていた。
 非同盟中立を掲げてきていて、現在は、アラブ諸国の内で最も親西欧的な国の1つとして知られる。巧みな外交で、アラブ諸国間のキャスティング・ボードを握ることには過去の実績もある。欧米諸国に対する外交も、かなり柔軟。アフリカ諸国に対してもかなりの政治的パイプを持っているが、AU(アフリカ連合)?へのコミットは、今のところあまり目立っていないようだ。
地域
 地域は、アフリカ側とアジア側のシナイ半島に大別され、アフリカ側は、西方沙漠ナイル川流域部、東方沙漠?に3大別することができる。
 シナイ半島も含め、それぞれの大別地域を、さらに細別していくと、地域を把握し易いだろう。
 ナイル川流域地域は、よく南の上エジプトと北の下エジプトとに分けられる。上エジプトが、さらに「(狭義の)上エジプト」と「中エジプト」とに分けられることもある。下エジプトには、地中海沿岸に面した大きなデルタ地帯(ナイル・デルタ)も含まれている。
 人口は、ナイル川流域地域に集中している点が特徴。地中海沿岸部及び、紅海沿岸部にはナイル流域に次ぐ人口集住も見られる。
歴史
 現エジプト領の地域は、国家が営まれてからだけでも古い歴史を持つ。
 現在の国家が倒したムハンマド・アリー朝は、19世紀に成立。イスラム王朝は、7世紀以降盛衰。その前はビザンツ領とローマ領(この2つは一括されることもある)、それ以前が古代エジプト王朝の時代とされることが多い。
国情
 地域によって違いもあるが、伝統的には外国人や異文化に対して鷹揚。特に、首都カイロ?以北の下エジプトには、19世紀以降西欧文化も浸透していた。ところが、近年はカイロでも、西欧スタイルの洋服姿の女性の間で、アラブの伝統衣装を着た女性が目立って増えている。政府の親欧米路線とは別に、民間で活発化している、様々なイスラム運動の現れの1つだ。イスラム運動の活発化は全国的な傾向だが、地域によってその性格や現れには差異が大きい。
 宗教面ではスンナ派イスラム教が主流。『コーラン』、「スンナ」及び、「過去のイスラム共同体の合意(イジュマー)」、「過去の法学者による解釈の集成(キヤース)」の4つを、世俗法の主要法源とする保守的スンナ派の国とされ。憲法に相当する条文では、「民主的社会主義のアラブ共和国」と規定されている。
 世俗法の立法や司法に関しては、スンナ派イスラム法学者の発言力も強い。
 しかし、剛直にシャリア?を適用しようとするイスラム復古主義?などの運動は、民間で活発化してきている。イスラム原理主義?や過激派に対しては、政府当局も、法学者の主流もかねてから否定的。
 他方、近年、国会でもイスラム同胞団?系の議員数が増えている。イスラム同胞団は、本来、宗教団体であるとしてエジプトでの政党活動が禁止され、弾圧も被っているのだが、独立候補として立候補した人物が多数当選している。
 過激派集団への取り締まりは厳しい。2006年現在、非常事態宣言が発令されていて(2006年4月に2年延長)治安当局には令状なしの逮捕、被疑者の長期拘束の権限が認められている。さらに、容疑を告げない不当逮捕、被疑者への拷問などが半ば公然とおこなわれている。エジプト国籍の者だけではなく、外国籍の者でも不当逮捕された事例は近年もある。(9.11米国同時多発テロ事件?以降、目立つようになっているかもしれない)
近況
 2007年現在、長期政権を維持してすでに高齢になっている現大統領の後継者が誰になるのか、懸念されている。一部では、現大統領の次男が次期大統領に就任する可能性も推測されているが、2010年に総選挙が予定されている。

【参照】

考古学関連
 古代エジプト?、中世イスラム王朝の遺跡を多数有し、観光資源にしている。この面でも、異文化への態度が極めて鷹揚な国民性が見られ、「古代の彫像を偶像破壊しろ」と言った意見は、まず聞かれない。政府も遺跡の保全には熱心で、遺跡警察という独特の治安機関も設けている。
 考古学に関しては、19世紀から管理当局(エジプト考古局)が整備されていて、国内では常時各国の調査チームが幾つも発掘活動に従事している。
 出土遺物に限らず古美術品の管理も極めて厳格。国外持ち出しに必要な手続きやルールも、きっちり定められ運用されている。

エジプト=アラブ共和国の地図

エジプト=アラブ共和国の有用地図集
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利)

エジプト=アラブ共和国の参照画像

エジプト=アラブ共和国の参照画像集
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追加情報

  • 「簡単な判定に成功すればわかる情報」とします。
小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値8〜12」「交流+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 2007年現在、エジプト=アラブ共和国は、26の県(Governorate)と、特別行政市のような扱いのルクソールに行政区分されている。
 中央集権が強いエジプトでは、大統領に任命された県知事が、中央政庁から派遣され各県を統治している。
(ルクソールに関しては、内務省の直轄地区、と想定)
 首都カイロカイロ県の行政中心地を兼ねている。
小辞典版推奨判定
「交流+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 「エジプトってのは歴史が古い国だしさ、異文化に対しても余裕あるよね。トルコから独立した頃にガンガン西欧化もしたらしいけど、なんか悠然としてる印象あるよ。
 前、博物館で警備のおっさんと話したら『ミイラってのは昔の王様の遺体だから、大事にしなくちゃ』とか言ってた。原理主義者が『偶像崇拝だ!』なんて言うと、エジプトじゃきっと浮くだろうと思うぞ。
 ただ、農村と都市の格差はデカいし、広がってるからさ、不満は溜まってるよね。エジプト人自身、下エジプトでは『上エジプトの連中は田舎者(サイーディー)』とか、上エジプトでは『下エジプトの連中は西欧かぶれ(イブヌル・ザッワート)』とか言ってるの聞くこともある。
 後、結構アラブ諸国への出稼ぎも多いから、他国で過激思想にかぶれてくる奴も多いみたいだな」――ワールド・ワイドなバック・パッカー
小辞典版推奨判定
「交流+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 「それにさ、やっぱ、カイロ?ってのが特別なんよ。独特だよね。
 地方に不満が溜まってるって、そりゃそうだろうって思うよ。でも、エジプト中から人が集まってるのがカイロじゃん。世界中から、アラブ系の人も来てるしね。
 『過激派』って一言で言うけど、大学で政府批判したって理由で長期ブチ込まれてる学生とかいるのよ。不当逮捕と拷問でエジプト政府訴えてる人にも、U.K.国籍のアラブ人がいるって話だよ。留学生だったんだってね。
 まー、アタシもイスラム教徒じゃないから、どのグループが過激派で、どれがそうでないか、区別つかないけどさ(笑)。イスラム同胞団なんて、原理主義は原理主義だけど、穏健派から過激派まであれこれ入り混じってるとしか思えない。
 こないだオールド・カイロ界隈でチャイおごってくれた男の子が、自称イスラム同胞団だったのよ。え? 『同胞団は、女は家庭にいろって主張だろ』って? そうらしいけどね。異教徒の女は、構わないのよ、きっと(笑)。
 それでさ、『EUに負けないアラブ連盟にしなくちゃ』とか言ってるから、『今の政府にできる?』って探ってみたのね。そしたら、『今の政府は西欧化してるから、もっとちゃんとしたカリフ制にしなくちゃ』とか言ってて。『カリフって世襲でしょ?』て聞いたら、『昔は、話し合いで選んだんだ』って、も〜、異教徒の外人には、お話しの筋が、わけわかりません(苦笑)」――街の噂に強い女
小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値10〜12」
やや詳しい情報 エジプトは、原油産出国で、その輸出額は総額に1/3以上を占めている。一方、農業就業人口は28〜30%と少なくない。農耕地は国土の3.5%を占めるが、人口が集中するナイル流域地帯と全国の農耕地面積を単純比較すると、95%近い数値になってしまう。左記は、オアシスやシナイ半島の居住可能地域の面積を考慮していないので、実質とはズレた数値だが、1つの指標ではある。
 にも関わらず、農業は小麦、トウモロコシ、米などの限られた作物の生産に偏っていて、国際競争力は高くない。
 ちなみに、2次産業従事者の割合は20%強で、観光業、サービス業を主力とした3次産業従事者は50%前後。観光収入の総所得に占める割合は、15%前後とかなり高い。
 こうした産業体質は、王制を倒した後のエジプト政府が、社会主義的な手法で、強引な近代化を推し進めた結果と言える。革命政府は、以前、有力家門がほぼ占有していた各地の農地を、実際に農耕作業をする農民層の所有に移したのだが、輸出用の限られた作物の栽培が奨励された。事実上U.K.の半植民地と化していた時期から、すでに限られた輸出用作物に特化した農園経営が成されていた、との事情もある。しかし、新政府も農業構造の転換を図るよりも助長する方向の政策を推めた。
 アスワン・ハイダムの建設の結果、水質汚濁、土壌の劣化、ナイル・デルタ沿岸部の海岸線後退なども起きている。特にナイル・デルタの海岸線後退は深刻で、大きな津波に見舞われた場合壊滅的なダメージを受ける危険、このままの状況が進行したら、沿岸部が「水没」するとの予想などが指摘されている。
小辞典版推奨判定
「陰謀+知性 目標値10〜12」「歴史+知性 目標値12〜14」
やや詳しい情報 「エジプトでは、第2代大統領だったナセル?が、社会主義的な路線を強力に推し進めたのだよ。農地改革にしろ、ダム建設にしろ、あの頃は必要とされていたんだ。ナセルは今でもエジプト人の英雄だな。実際、ナセルは革命の首謀者と言っていい人物だったそうだ。初代大統領だったナギーブは、若手将校の御輿に担がれた将軍だったようだな。
 スエズ運河を国有化した頃のナセルには、当時、わかき外交員だったわたしは、圧倒されたものだよ。アラブの英雄だったのだね。
 今のように親欧米路線が濃厚になったのは、旧ソ連?と衝突して、軍事顧問団を退去させたのが1つのきっかけだったな。次のきっかけはイスラエルとの講和、そして湾岸戦争?だ。エジプトは、反フセインの急先鋒だったのでね、アメリカ?と急接近した。
 元々ナセルが詠っていた『非同盟中立』を唱えつつ、何度かの危機をうまくしのいできた。彼らの外交は、したたかだよ」――一線を退いた元外交エージェント

  • 「難易度が、ある程度高い判定に成功すればわかる情報」とします。
小辞典版推奨判定
「情報+知性 目標値12〜14」
詳しい情報 現在のエジプトは、アラブ諸国の内で最も親欧米的な国の1つとして知られる。もう1つの親米アラブの大国、サウジ=アラビア王国との関係は対立しがちだが、互いがうまく駆け引きを展開することが多い。
 スーダンとの関係は、エジプト国内で活動する過激派集団をスーダンが支援しているとしてから、外交関係も冷えて久しい。イラクの旧フセイン政権とは敵対的だったし、シリアとの関係も過去に芳しくなかった時期がある。
 イスラエルと講和するまでリビアとは親密だったが、イスラエルとの国交樹立と入れ替わるように国交を断絶された。しかし、近年リビアがU.S.A.(米国)と国交関係を回復した後、親密な関係が復活しつつある。
 過去の外交経緯を見ても、アラブ諸国の内での主導権争いには常に積極的だが、巧みにキャスティング・ボードを握り続けて、発言力を確保していることがわかる。例外は、アラブ連盟を除名されて孤立していた時期だが、その危機すら乗り越えてきたしたたかさを持っている。

GM向け参考情報

位置(再整理)

 エジプト=アラブ共和国は、北アフリカの北東端で地中海に面し、西アジアに含まれるシナイ半島も領有している。

近隣諸国
 アフリカ側では、東の大リビア=アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国、南のスーダン共和国と国境を接している。
 アジア側でのシナイ半島は、パレスチナ暫定自治領?のガザ地区?イスラエル国と隣接。また、アカバ湾を挟んでヨルダン=ハシミテ王国(アル・ムマルカ=アル・ウルドゥニーヤ=アル・ハーシミーヤ)とも至近。紅海を介して、サウジ=アラビア王国の西岸と対面。

基本情報

  • 目標値8〜10程度の簡単な判定で、PCが知ってることにして構わないでしょう。場合によってはプレイヤーに事前提示しても可。

エジプト=アラブ共和国の基本情報 2009年版
(別ウィンドウで並べて見ると、多分便利)

地勢と地域

地勢と環境

 国土の9割前後が沙漠地帯。大局的には概ね平坦な地勢で、南高北低の微傾斜が認められる。

 ナイル川流域に渓谷部が続き、渓谷でも平坦地が開けた地域に人口が集中。下流域ではナイル・デルタの大きな三角州が構成されている。

 東部の紅海では、沿岸にそって乾燥した岩地山地が断続。南のスーダン領東部に続いていく。

 ナイル流域より西の沙漠地帯は、北部が、概ね標高100m程度の微高地になっている。南部では、国土南西部の内陸に標高0m内外の大きな低地も存在。この低地は、地中海側の北縁を標高100m内外の丘陵に縁取られている。

 気候帯は、「地中海沿岸部、及びナイル・デルタの地中海性気候帯」、「カイロ周辺広域の半乾燥性気候」、「沙漠地帯の乾燥気候」「中間地域の半砂漠性気候(あまり多くない)」の4種に大別される。

 地中海性気候帯を除くと、気温は高温基調で、降雨はほとんどなく乾燥。沙漠地帯、乾燥地帯の常で、昼夜の気温差は大きい。

 ただし、上エジプトでアスワン・ハイダムが完工してから、大きなダム湖の影響でアスワン?付近での降水が増した。それ以外は、何年かに1度、ナイル流域で一過性の土砂降りがある程度。

 5月〜11月が夏季、12月〜3月が冬季とされる。3月〜5月頃には、沙漠からの熱風が「ハムシーン」と呼ばれる砂嵐を起こす。特に4月に多く、大きな砂嵐が吹くと、空港が閉鎖されることもある。

 地中海性気候帯の気候は温和。冬に冷え込み少量の降雨も断続。冬の地中海は荒れがちになる。

【参照データ】

地域区分

 現在、エジプト(イィヂプト)は27の県(ムハーファザ、州と訳されることもある)に区分されている。傾向として、ナイル流域の県域には狭い区分が多く、沙漠地帯にかかる県域は大きな区分をカバーしている。

 各県の行政の長は、選挙では選ばれない。中央から派遣された行政長は、中央集権体制下で内務省に管轄されている。

 行政区分とは別に、エジプトの地域を次のように区分すると、都市や遺跡などを把握し易いだろう。

 まず、アジア側のシナイ半島とアフリカ側を区分する。次に、アフリカ側を西部沙漠地帯、ナイル流域、東部沙漠地帯に区分する。その上で各地を細分していく。

 西部沙漠地帯は国土のおよそ2/3を占め、東部沙漠地帯はおよそ1/4を占める。シナイ半島は、国土の6%ほどにあたり、ナイル流域の面積は、ナイル・デルタ地帯を含んでも4%弱に過ぎない。

シナイ半島
 シナイ半島は、北部と南部とに細別される。これはシナイ半島の県域の区分に、ほぼ近いものになる。(参照⇒ シナイ半島
東部沙漠地帯
 紅海の北西岸で、ナイル川下流のデルタ地帯が大きく広がってる部分は、沙漠地帯に含まれない。東部沙漠地帯は南北に細長い地域になり、普通は細別しない。県域としても、バフルアルアフマル?県に一括されている。
ナイル流域地帯
 伝統的に、カイロ以南の下エジプトとカイロより北の上エジプトとに区分されることが多い。ただし、カイロの南西に位置するファイユーム?地方、ギザ?県のギザ市街地も下エジプトとされることが多い。
 ファイユームが下エジプトに含まれるのは、歴史的に水系を通じたカイロ方面との結びつきが深いからだが、実は、同地は運河を通じた上エジプト北部(中エジプト)との結びつきも強い。
 ギザの市街地は、現在、事実上カイロ市街と一体化して大都市圏を成している。しかし、行政区分としてのギザ県の県域は、大きく東方沙漠にも張り出していて、比較的近い幾つかのオアシスをカバーしている。
 幾つかの例外はあるが、慣例的に下エジプトとイメージされる地域に、県域がかかっているのは12県ないしは13県。上エジプトの県は、7県ないしは、8県。都合20県がナイル流域の県になる。(参照⇒ ナイル川
 2006年現在、中エジプトのかなりの部分と上エジプトの1部とに渡って、外国人単独行動制限地域が設けられている。(参照⇒ エジプトの外国人単独行動制限地域
西部沙漠地帯
 東部沙漠地帯は大きく、北部と南部とに細別される。気候などを根拠に、別に沿岸部を細別することもある。
 県域としては、北部がニューバレル県に占められる。南部は、マトルーフ県が沿岸部を含む過半を占め、ナイル流域に中心地を持つギザ県の西部と、ミニヤー県の西部とが、沙漠地帯にも県域を張り出している。 

人口分布

【参照データ】

 人口は、ナイル・デルタを含むナイル流域部が最も高く、次いで、紅海西岸の諸都市とシナイ半島北部の地中海沿岸とに人口が多い。

 その他の沙漠地帯には、オアシスと沿岸都市を除いて、人口の居住は無いに等しい。(伝統的な遊牧民も、沿岸部、オアシス、農耕地の周辺で牧畜を営む)

主要都市

上エジプト
アスワン?ルクソール
下エジプト
カイロ?(首都)、アレクサンドリア、スエズ市?、ポート・サイイド?
その他の地域
ハルガバード?

正規の出入国ゲート

スカイ・ゲート
 首都カイロ?、地中海沿岸のアレクサンドリア、上エジプトのルクソールの各都市近傍に、大きめの国際空港が存在。
海港
 スエズ運河の北の玄関ポート・サイイド?、南の玄関スエズ市?が主要な海港。
 他に、アレクサンドリア他、一般観光客の利用しない商工港も多い。
国際鉄路
 エジプトと周辺諸国との間に、国際鉄路は敷設されていない。強いて言えば、西部沙漠の地中海沿岸に、アレクサンドリア市から、リビアとの国境の町まで敷設されている鉄路がある。
国際自動車道
 リビアとの間に1本、イスラエルとの間に3本、スーダンとの間に3本の国際自動車道が敷設されている。
リビアとの国際自動車道 国境までは、鉄路と併走。後、リビア領の沿岸部に続く。
イスラエルとの国際自動車道 「シナイ半島」の項を参照のこと。⇒ シナイ半島
スーダンとの国際自動車道 紅海西岸沿いを通るルートが、スーダン側のポート・スーダン?に至っている。
 ハイダム湖?の東部で、幾つかのオアシスを経由したルートが、国境を越えスーダン領内でワディ・ハルファの町のナイル対岸まで至っている。
 他に、エジプト - スーダン国境の西端で、砂漠の内に敷設されている道路が1本。このルートは、極短距離スーダン領を経由した後、リビア領の南東のオアシス都市に至っている。
ナイル川水運
 エジプト側のニューポートと、スーダン側のワディ・ハルファとの間でハイダム湖を経由した水運が営まれている。ほとんどは、貨物船だが、一部にフェリー客船も運航。

主要な国内交通網

空港
 アスワン・ハイダム近辺や、シナイ半島などに国内空港が存在。
海港
 紅海沿岸部の都市は、近距離用の小型船の便でも結ばれている。
鉄道
 ナイル川流域に敷設された鉄路が基幹鉄路で、ナイル・デルタ地帯で、いくつかの路線が鉄道網を成す。「アレクサンドリア」、「カイロ」、「ナイル川」の項を参照されたし。⇒ アレクサンドリア、カイロ?ナイル川
鉄道
 ナイル川流域に敷設された自動車道が、基幹自動車道で、紅海西岸や、西部沙漠のオアシスに道が分岐していく。ナイル・デルタでは複雑な道路網が張り巡らされていて、地中海沿岸道や、シナイ半島への道が分岐。
 「アレクサンドリア」、「カイロ」、「ナイル川」の項を参照されたし。⇒ アレクサンドリア、カイロ?ナイル川
 鉄道網が全土に張り巡らされていないエジプトでは、オアシス都市を含んだ国内各地の都市は、沙漠道も含めて長距離バス網で網羅されている。
ナイル川の水運
 「カイロ」、「ナイル川」の項を参照されたし。⇒ カイロ?ナイル川

別称類

主要国の言語

  • アラビア語名(音写)=Jumh?r?ya Misr al-‘Arab?ya(ジュムフーリーヤ=ミスル・アル-アラビーヤ)
    略称=Misr(ミスル)
    (アラビア語?は、エジプト=アラブ共和国の国定公用語
  • 英語名=Arab Republic of Egypt(ェアラブ・リェパブリク・オブ・イィヂプト)
    略称=Egypt(イィヂプト)
  • フランス語名=R?publique arabe d'?gypte
    略称=?gypte
  • スペイン語表記=Rep?blica ?rabe de Egipto
    略称=Egipto
  • ロシア語表記=Арабская Республика Египет
    略称=Египет
  • 中国語名=埃及阿拉伯共和國
    略称=埃及

活用や検討

活用

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検討

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更新日時:2009/08/16 08:41:33
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