操縦判定
ルールの検討
操縦技能がなくても、人並みに自転車に乗ったり、普通に乗用車を運転したりすることはできる。
自転車や乗用車程度の乗り物だと、判定が必要ななるのは、高度な操縦になる。例えば、マウンテン・バイクで曲芸まがいの走行をする、長時間の走行をする、乗用車を使ったカー・チェイスで優位に立つなど。(ルールブック、p.62)
自転車の高度な搭乗は、「操縦+敏捷」の判定を要するが、自転車よりももっとシンプルな仕掛けの移動用具、例えばスケート、ローラー・スケート、スキーなどになると、「運動+敏捷」で判定する。(ルールブック、p.105〜106)
一方、動物の騎乗や、動物に曳かせた乗り物の操縦は「操縦+敏捷」判定を要する。しかも、騎乗の場合は、実際に騎乗する直前に、「共感+社交」判定で「騎手と動物の相性」を決定。この判定結果が、騎乗の判定に影響を及ぼす。(ルールブック、p.106)
関連ルールの概観
ルールブックでは、公開情報の第10章「移動」(p.99〜106)の内、p.100〜101に大見出しをたてた「操縦」の単元が見られる。
さらに、様々なシチュエーションに応じた判定処理方についての解説が続き、p.104〜106には、乗り物のタイプごとの判定ルール(目標値の調整法など)が記されている。
なお、第10章冒頭から、p.100までは「概論」、「移動とシーン」になっていて、言わば、移動についての総論。実質上「移動判定」については、第10章全体が充てられている。
ルールブックの構成は、以下のようになっている――
- p.99〜100
- 概論
- 運用と調達の基本概念:シネマティック&リアル
分かりづらい見出しだが、ここで言う「調達」は「移動手段の調達」のこと。 - 豊富な移動手段
- 演出と移動
- 運用と調達の基本概念:シネマティック&リアル
- 移動とシーン
- ブレイク中の移動
- 舞台を提供する移動
- リアルな移動場面
- いざという時の高速移動手段
- 輸送機器
- p.100〜101
- 操縦判定
- 操縦判定の基本
- 事故
事故に巻き込まれたキャラクターのダメージ処理法について。 - 複数人数による操縦
- p.101〜104
- シネマティックな移動シーン
- 段階処理による移動
- アクションシーンと乗り物
- 舞台装置としての乗り物
たいへんわかりづらい見出しだが、ここでは「舞台装置=大道具」のことではなく、「小道具」として使われる輸送機器のことを「舞台装置」と呼んでいる。
- 舞台装置としての乗り物
- レース・シーン(カーチェイス)
段階処理によるレースの処理法- レース・シーンでの戦闘
- 高速時の影響(オプション・ルール)
- 頭を押さえる
レース状態で、相手の輸送機器の走行を妨害するように操縦する行為の処理法- 乗り物同士の激突
ここで「激突」と言うのは、事故のことではなく、操縦する輸送機器を意図的に何かに追突させる行為のこと。 - イベントとしての輸送機器/互いの速度に格差がある場合
たいへん分かりづらい見出しだが、この単元では、「彼我の移動速度の格差が大きい場合の遭遇は、イベント的に処理する」というたいへん重要なルールが記されている。 - 速度差の影響
ルール単元の階層関係が乱れているとしか思えないが、この単元は、前の単元と一括して読むべき内容だ。
- 乗り物同士の激突
- 舞台としての乗り物
- 列車
- 大型船舶
- 航空機
- p.104〜106
- 乗り物の種類と地形の関係
輸送機器タイプごとの判定方式と目標値調整のルール- 地上車両の場合
- 航空機
- 水上船舶
- 水中船舶
- 宇宙船
- 補足:宇宙空間とゾディアック・メンバー
- 人力を中心とした移動手段
主に、移動判定の判定方式で処理しない移動について- 歩く
- 泳ぐ
- 自転車
自転車での移動は、移動判定の判定方式で処理する。 - 移動支援スポーツ道具
ローラー・ブレード、ローラー・ボード - スキー、スケート
- パラシュート
- 動物を利用した移動
- 騎乗(背に乗る)
騎乗行為自体は、移動判定の判定方式で処理するが、騎乗の直前に動物との相性を決定する判定をしなくてはならない。 - 馬車、牛車、犬ゾリ
動物に曳かせるタイプの輸送機器は、移動判定の判定方式のみで処理する。 - 騎乗戦闘
- 騎乗(背に乗る)
- UFO/超古代兵器その他
突飛な移動用の道具類などでの移動を処理する判定方式は、GM裁量で決す、とのルールが記されている。
運用
基本
ルールブックに見られる用例。
- 操縦判定の概略
- 操縦する乗り物のタイプに応じて、「操縦+器用」判定、「操縦+敏捷」判定、「操縦+知性」判定、その他を使い分ける。
- 操縦する乗り物のタイプ、性能、環境や路面などの条件、速度などによって、判定の目標値を上下させる。
- さらに、チェイスで優位に立つ、乗り物を何かにぶつけながら走行を続ける、などの高度な操縦を試みる場合は、そのための判定もおこなっていく。
- (ルールブック、p.100〜)
- 「操縦+器用」判定は、自動車など、主に手足のみで操縦できる乗り物の操縦判定に用いる。おそらく1番よく使う判定だろう。
- 「操縦+敏捷」判定は、自転車、オートバイなど、搭乗者が全身でバランスをとる必要がある乗り物の操縦判定に用いる。
- 「操縦+知性」判定は、大形航空機、大形船舶など、操縦に複雑な航法装置を使う必要がある乗り物の操縦判定に用いる。
- 動物の騎乗は、「操縦+敏捷」で処理するが、騎乗をはじめる直前に「共感+社交」判定をおこなう。「共感+社交」判定の結果は、以降の操縦判定に影響を及ぼす。
馬車、犬ぞりなど、動物に曳かせるタイプの乗り物の操縦には「共感+社交」判定は不要。「操縦+敏捷」判定のみで処理していく。 - スケート、ローラー・スケート、スキーなどの道具は「乗り物」に含めない
これらを使った移動は、「運動+敏捷」判定を基本の判定方式として処理していく。 - その他、UFOや超古代の乗り物の操縦判定は、判定方式の決定がGM裁量になっている。
応用
ルール準拠、ないしは順当な適用で、ルールブックに用例の見当たらない操縦判定。
ハウス運用
ルールの拡大解釈や限定解釈を含んだ操縦判定の応用
キーワード:
参照:[輸送機器] [操縦技能]