北オセティア=アラニア共和国
- 北オセティア=アラニア共和国 北オセティア=アラニアきょうわこく (Republic of North Ossetia-Alania ) 簡易版
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「北オセティア=アラニア共和国」は、ロシア連邦の連邦構成共和国の1つ。1996年に「北オセティア共和国」から国名を改称した。
ロシア語による国名正称は「[リスプーブリカ・セーヴェルナ・ヤアセーチア=アラーニア」。英語では「リパブリック・オブ・ノース・オセティア=アラニア(Republic of North Ossetia-Alania)」オセット語による国名正称は「カガト・イリュストニイ=アラニジェイ・レスプブリカ」。
カフカス地方の北部(北カフカス地方)に位置し、ロシア連邦の南連邦管区に属す連邦構成共和国の1つ。国土主要部は、大カフカス山脈の北斜面に占められている。
西でカバルダ=バルカル共和国?、東でイングーシ共和国?、北ではスタヴロポリ地方と境界を接している。(スタヴロポリ地方の「地方」は、ロシア連邦の行政区の1種)
領域の南縁は、ロシア連邦とグルジアとの国境の1部を成し、グルジア側の南オセティア自治州?の領域に接している。
隣接するイングーシ共和国?と領域を巡る対立を抱えている。イングーシの東に位置するチェチェン共和国?の紛争以降、チェチェン分離独立派に対抗するロシア軍の軍事拠点として使われている。
2004年9月に、北オセティアの地方都市でチェチェン独立派が学校占拠事件を起こした。ロシア連邦軍が投入されたが、350人以上一般人が死亡した。
【参照地図】
- (北オセティア=アラニア共和国の概略図,Wikimedia Commons)
- The Republic of North Osetia(map.rin.ru)
北オセティア共和国時代の地図、と思えるものが見られます。(作製年未確認) - 北カフカズ 地図
Northern Osetia 地図
(STN.com)
やや詳しい情報
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北オセティア=アラニア共和国の面積は、およそ8,000平方km。領土のほとんどは、は大カフカス山脈?東西まかほどの北斜面を占めている。最高点は、カズベク山の標高5,033m。
国土の北部で突出したモズドク地区がスタヴロポリ平野の一部にあたる。その南、共和国中央部との間に大カフカス山脈の支脈であるテルスキー山地およびスンジャ山脈が横たわっている。共和国中央部北オセチアは盆地状の平坦地。大カフカス山脈の主脈と、さらに北を併走するスカリストゥイ山脈があり、グルジアとの国境をなしている。
主要河川は、テレク川とその水系に属すウルフ川、アルドン川、フィアグドン川、ギゼリドン川、スンジャ川、カンビレーフカ川など。
平野部はステップ地帯、及び、森林ステップ地帯に属すが、ほとんどが開墾されている。土壌は平野部が黒土、及び、栗色土。テレク川流域の渓谷部には草地が見られ、山地では、高度に応じて、山岳森林が山岳草地に推移していく。国土の2割強が森林。
気候は、大陸性気候で湿潤。1月の平均気温は平野部で−4.5℃ほど、山麓部でも−4℃ほど。7月の平均気温は平野部で+24℃ほど、山麓部で+20℃ほど。年間降水量は、平野部で600〜700mm、山麓部では900mm〜1000mm以上。
埋蔵資源としては、亜鉛、鉛、銀などの非鉄金属が採掘される。
人口は、2002年の統計で、710,275人。内、オセット人が63%弱、ロシア系23%ほど、イングーシ人3%、アルメニア系、2%強、クルムイク人2%弱、振るジア系2%弱、ウクライナ系1%弱、チェチェン人1%弱、その他少数民族の計が0.5%。他に、帰属民族を申告しなかった人びと(単に、共和国国民、との意思表示)も、0.5%だった。
1991年、ソビエト連邦が消滅すると、北オセティア自治共和国から共和国を宣言。1992年にチェチェン=イングーシからイングーシ共和国が分離。分離に際してイングーシ側はウラジカフカス以東をも領土と宣言し、北オセティアとの間で武力紛争に展開。ロシア軍の介入によって国境は旧状のまま維持され、現在に至る。
北オセティア=アラニア共和国の基幹産業は、農牧業、食品加工業と、非鉄金属の採掘、加工、及び、エネルギー産業。
農牧業、及び、食品加工業の生産額は、総生産の6割以上を占めている。テレク=クマ運河などを用いた灌漑農業が盛んで、主作物は、小麦、大麦、トウモロコシ、ヒマワリ、アサ、バレイショ、野菜、ブドウなど。畜産業では、ウシ、ヒツジ、ブタ、ニワトリが飼育されている。
金属加工業の一環として、機械部品、建築部材の製造がおこなわれている他、機械製造も営まれる。その他の産業としては、化学工業、木材加工、縫製などの軽工業も営まれている。
北カフカス地方のオセット人は、ロシア帝国の勢力が地域に及ぶ以前は人の到来以前は西のカバルダ人?に服属していた。17世紀から19世紀にかけてカバルダ人が帝政ロシアの支配下に入るに連れ、ロシア帝国に組み入れられていった。
ロシア革命後、ソヴィエト連邦が建国されると、北カフカス地方もロシア=ソヴィエト社会主義連邦共和国に編入された。ソヴィエト政権下、北カフカスで民族ごとの自治領域が設定され、1924年に、オセット人を主体とした北オセティア自治州が創建された。
ただし、この頃までオセット人の生活圏は主にテレク川より西だったため、創建当時、北オセティア自治州の領域は、現在の北オセティア共和国の西部のみだった。1936年、北オセティア自治州は自治共和国に昇格。
第2次世界大戦中の1944年、チェチェン人?とイングーシ人?が対独協力をおこなった、との疑惑が唱えられ、スターリンの命で、隣接していたチェチェン=イングーシ共和国の住民を内陸アジアへ集団強制移住させる措置がとられた。この時、一旦廃絶されたチェチェン=イングーシ自治共和国領西部を北オセティア共和国が領土に編入。これが、現在も続く北オセティアとイングーシとの紛争の遠因になっている。
現在の北オセティア共和国首都、ウラジカフカス?は、領域が拡張された当時に、旧チェチェン=イングーシ側の国境の町オルジョニキゼだった位置にある。現在の東部領土を編入後、首都がオルジョニキゼに移され、前後してウラジカフカスと改称された。
スターリンの死後、チェチェン=イングーシ自治共和国が再興され、チェチェン人、イングーシ人はカフカス地方への帰還を許された。しかし、ウラジカフカスとその周辺の領土はそのまま北オセティア領として維持された。この領土編成は、ソヴィエト連邦の体制下で継続されたが、1980年代末頃から領土紛争が再燃。
GM向け参考情報
【参照地図】
- Map of Federal Okrugs
(連邦管区のクリッカブル・マップ)
Northern Caucasus Okrug Map
(“Northern Caucasus Okrug Map”とありますが、南連邦管区地図とみなしてもよさそうです。なぜか、イングーシ共和国の領域が表示されていないのが不審です。あるいは、地図製作年の関係か?)
(NTI)
基礎データ
- 目標値8〜10程度の簡単な判定で、PCが知ってることにして構わないでしょう。場合によってはプレイヤーに事前提示しても可
- 面積
- およそ8000平方km
- 面積対比
- U.K.(連合王国)の3%強。日本国の2%強 。
(日本国の広島県のおよそ94%)
- 人口
- 710,275人 (2002年)
- 人口対比
- 対比する統計の準拠年度が異なるため、あくまで目安として
- U.K.の1%強。日本国の0.5%強。
- 平均人口密度
- 1平方kmにつき、88人程度。
- 平均人口密度の対比
- 対比する統計の年度が違うので、目安として。
- U.K.の4割弱程度。日本国の3割弱。
- (ただし、都市集住率は65%ほどと比較的高い)
- 政治体制
- 2005年現在、ロシア連邦大統領に推薦された人物が、共和国議会の信任投票を経て、行政首長位に就く形式。
- 議会の議員は、地域住民による選挙で選任される。
- 民族事情
- オセット人(オセティア人)53%、ロシア系29%、チェチェン人5%、他。
- 言語事情
- オセティア語とロシア語とが公用語に指定されている。
- 宗教事情
- ロシア正教信徒とイスラム教徒とが多い。
- GDP
- 5億4540万米ドル(2002年)
- GDPの対比
- 対比する統計の準拠年度が異なるため、あくまで目安として
- U.K.(連合王国)の0.03%ほど。日本国の0.01%強 。
- 住民1人あたりGDP
- 767米ドル
- 住民1人あたりGDPの対比
- 対比する統計の準拠年度が異なるため、あくまで目安として
- U.K.の2.6%ほど。日本国の2.6%ほど。
- 通貨単位
- ルーブル(略号 RUB)
- 首都
- ウラジカフカス
- 基礎データ内の数値は「民族事情」「宗教事情」以外の数値を、Wikipedia(英文版)他から参照し、端数を丸めました。
- 民族事情、宗教事情の数値は、二宮健二(編、発行)『データ ブック オブ ザ ワールド 2006年版』二宮書店、他、複数のソースを相互参照しました。必ずしも二宮書店の前掲書と同じ記述ではありません。
地勢と環境
ほとんどが、大カフカス山脈の北斜面と、北に連なる傾斜地。最高点は、カズベク山の標高5,033m。
現在の領土では、北辺がスタヴロポリ平野に属す。
大カフカスから流出するテレク川とアルドン川を主要河川に、多数の地域河川が流れる。国土の2割強が森林に覆われている。
気候は主に大陸性の湿潤気候。1月の平均気温は−5℃ほど。7月の平均気温は24℃ほど。年間の平均降水量は400mm〜700mmほど。高山地帯で1000mmを越える。
地域区分
地域は、北部の平地部、中部の傾斜面、南部の山地地帯に3大別。その後、河川などに基づいて細分していくと把握し易いだろう。
2002年現在、6都市、7町と、209の農村集落を数える。首都ウラジカフカス市と同市に付属する1町以外の地域は、8つの行政区に区分されている。
人口分布
統計に基づいた人口分布は調査中。
とりあえず、次のように想定しておいていいだろう。人口は、中部以北の傾斜地、平野に多く、山地地帯に少ない。いずれの地域でも、河川流域の都市部に集中する傾向が強い。
主要都市
ウラジカフカス(首都)
正規の出入国ゲート
- スカイ・ゲート
- 首都ウラジカフカスの北西に国際空港が存在。ただし、この「国際」は、旧ソ連邦構成国の間の国際便就航がメイン、と想定。
- 国際鉄路
- ロシア連邦のスタヴロポリ地方から続く鉄路がカバルダ=バルカル共和国?領内で南北の路線に分岐。北オセティア=アラニア共和国領を通ると、チェチェン共和国領、カフカス共和国領に向かっている。
- 主要国際自動車道
- グルジア軍用道路が、ウラジカフカスにアクセスしている。2006年現在、このルートの通行はロシア連邦軍により厳しく管理されていると想定。
- 他に、イングーシ共和国との間のルート、グルジア共和国の南オセティア自治州?方面とのルートの往来も、ロシア連邦軍により厳しく管理されていると想定。
- 河川交通
- 調査中。
- (ただし、国内外に多い「運河」の類は、灌漑用用水路であり、一般の通行には用いられていない
との想定を推奨)
リンク
関連項目
- カフカス地方
- 北カフカス地方?
- ロシア連邦の南連邦管区
資料リンク
- North Ossetia-Alania(Wikipedeia(英文版))
- Republic of North Ossetia-Alania(Renaissance Capital)
- Regions and territories: North Ossetia(Country Profiles - BBC NEWS?)
活用や検討
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参照:[スタヴロポリ地方] [ヨーロッパ州の現存国家] [ロシア連邦の南連邦管区] [現存国家] [カバルディノ=バルカリア共和国]